御宿町定員適正化計画

御宿町定員適正化計画
(H23∼H27)
御
宿
町
御宿町定員適正化計画
1これまでの定員管理の状況
前々回の計画では「各課対応体制の効率化と電算システム整備」等により
計画人員の増を行わないことを基本に計画管理に取り組み、平成14年から
平成16年では4人削減し、平成17年4月の職員数は111人となりまし
た。
その後、国における公務員数の純減計画や、三位一体改革による地方財政
への影響を勘案し、前回の計画は、人事管理部局での効率的な研修派遣計画
の策定や、実務的な内部研修の実施により職員個々における能力向上を図る
とともに、組織機構の見直し、さらには職員構成を見据えた上で退職者補充
を極力控えることとし、平成17年から平成22年までに10人の削減を目
標としましたが、自己都合による計画外の退職により、平成23年4月の職
員数は目標値を5人上回る15人が減少し、職員総数は96人となりました。
2.計画策定の目的
今までの当町における定員適正化への取り組みは、国の推進する三位一体改
革により、国庫補助金の抜本的見直しと併せて税源移譲、地方交付税制度の見
直しが実施されたことに伴い町財政の悪化懸念と、いわゆる「団塊の世代」の
定年退職と高齢層職員の早期退職により定員適正化計画を上回る削減結果と
なりました。
しかしながらベテラン層の退職と新人職員の採用による急激な職員構成の
変化により、職員一人ひとりの能率向上と組織体制の見直しなど効率的な行政
運営が求められています。
また、国の政策である緊急雇用制度等により、臨時職員の数は年々増加傾向
にありますが、恒久的施策ではないため制度の終了とともに町の一般財源にて
雇用を維持するか否か難しい選択を迫られることとなります。
これらを踏まえ、今回の定員適正化計画では、削減ありきの計画ではなく、
期待される住民サービスを支障なく提供でき得る適正な定員管理を行ってい
くことを目標とし、社会環境の変化に柔軟かつ弾力的に対応できるよう組織の
体質強化を図りつつ、合理的な職員定数の目標値を示すことを目的に御宿町定
員適正化計画を策定します。
3.現在の状況と課題について
平成22年4月1日現在、御宿町の一般行政職部門職員数は78人であり、
衛生部門(衛生・保健・清掃・環境等)を除く全ての部門で総務省がまとめ
る類似団体別職員数(平成22年度)を下回っており、その数は一般行政職
全体で約17人となっています。(4.今までの職員数の推移参照)
その中で、特に総務部門(△5.86)、民生部門(△4.57)土木(△
3.67)、教育(△7.16)が大きく下回っており、普通会計においては、
24.28人少ない状況となっています。また、県内においては、職員数が
類似団体別職員数を下回っている団体の超過率(平成21年度)では普通会
計部門では鋸南町、富里市に次ぎ3番目(△29.9%)、一般行政部門では
5番目(△27.3%)となっています。
しかし、平成21年度の県内市町村における職員数は、類似団体別職員数
と比較すると、上回っているのは、普通会計部門では21団体(14市7町)、
一般行政部門では17団体(11市6町)に対し、下回っているのは、普通
会計部門では32団体(21市11町)、一般行政部門では36団体(24市
12町)となっており、全体的にこれを下回る団体が多い傾向となっていま
す。
また、臨時職員については、平成21年度から年々増加し、国の施策であ
る緊急雇用対策事業の実施により、平成23年度には57人となっています。
この人数は一時的と考えられますが、今後正規職員とのバランスを考慮した
雇用が必要です。
平成17年度からの減員に対しては、機構改革や各種研修により職員資質
の向上を図るなど対応してまいりましたが、一部で時間外勤務の過多などが
見られ、長期の職員研修や東日本大震災の被災自治体への職員派遣などを含
め新たなニーズへの対応が困難な状況にあります。
数年にわたり退職者補充を凍結したことと、予測を上回る退職に対する不
足の解消に一度に大きく新規採用を行った結果、年齢階層に偏りが生じてい
ます。
4.今までの職員数の推移
年度
類似団体との比較
H14
H15
H16
H17
H18
H19
H20
H21
H22
H23
部門
福
経
類似団体
職員数※
(H22)
超過数
(H22)
議
会
2
2
2
2
2
2
2
2
2
2
2.42
△0.42
総
務
24
24
25
24
23
23
22
23
24
24
29.86
△5.86
税
務
9
8
8
9
9
9
8
7
7
7
8.61
△1.61
民
生
26
25
25
25
24
22
20
20
20
20
24.57
△4.57
衛
生
14
14
14
14
13
16
13
12
12
12
10.33
1.67
農
水
5
5
5
5
4
5
6
5
5
5
7.17
△2.17
商
工
5
5
5
5
4
3
3
3
3
3
3.49
△0.49
9
9
8
8
6
6
5
5
5
5
8.67
△3.67
一般行政
94
92
92
92
85
86
79
77
78
78
95.12
△17.12
特別行政
(教育)
13
13
12
13
13
13
11
10
10
9
17.16
△7.16
普通会計
107
105
104
105
98
99
90
87
88
87
112.28
△24.28
公営企業等
8
7
7
6
7
7
8
8
8
9
115
112
111
111
105
106
98
95
96
96
祉
済
土
合
木
計
※類似団体別職員数の状況(平成 22 年 4 月 1 日現在)P29『町村−Ⅱ−2』中、総務−その他、衛生−公害、労働、農林水産−林業、
土木−下水、教育−学校教育、消防を除く
年
度
増 減
前年度からの増減員
総務部門は、庁舎内電話のダイヤルイン方式導入による減員
衛生・
特別行政部門は、退職等の不補充による減員
平成13年度∼平成14年度
-1
税務部門は、所属職員の千葉県への派遣による増員
農水部門は、業務増による増員
特別行政部門は、退職者不補充による減員
総務部門は用務員業務の廃止、合併協議会派遣による企画係の減員及び合併協議会派遣による総務一般の増員
平成14年度∼平成15年度
-3
税務部門は県総務部への派遣終了による減員
民生部門は事務の統廃合による減員(
障害者福祉計画)
その他として総合窓口の新設に伴う国保窓口職員の減員
総務部門は合併協議会派遣による総務一般の増員
平成15年度∼平成16年度
-1
衛生部門は保健士の退職不補充による減員及び業務増による増員
土木部門は都市計画事務の進捗状況を考慮した減員
教育部門は事務の統廃合による減員
総務部門は合併推進協議会の解散による減員及び企画開発担当者増員
税務部門は徴収部門の増員
平成16年度∼平成17年度
0
民生部門は保育士減員及び民生一般増員
教育部門は教育一般増員
水道部門は浄水場減員
総務部門は他課へ事務を配分したためによる減員(
男女共同参画・
DV)
民生部門は他課へ事務の移譲による減員(
保育所事務)
衛生部門は事務の統廃合による課長職と保健師の減員及び業務増による増員
平成17年度∼平成18年度
-6
農水部門は課の統廃合による減員
商工部門は課の統廃合による課長職の減員
土木部門は課の統廃合による課長職と職員の減員
その他として保健師の増員(
地域包括支援センター)
年
度
増 減
前年度からの増減員
民生部門は事務配分の見直しに伴う職員の異動減(
衛生及び教育部門)
衛生部門は保健師退職による減員と業務増に伴う保健師2名採用、事務配分の見直しに伴う職員の増員及び退職
見込者の補充
平成18年度∼平成19年度
1
農水部門は事務配分の見直しによる職員の異動に伴う増員
商工部門は事務配分の見直しによる職員の異動に伴う減員
土木部門は広域へ職員派遣に伴う減員とそれに伴う増員
教育部門は異動による減員と事務配分の見直しに伴う増員
総務部門は事務の統廃合による減員(
秘書係)
税務部門は事務の統廃合による減員(税務と住民の窓口業務を統合)
民生部門は課の統廃合による課長職の減員
平成19年度∼平成20年度
-8
衛生部門は事務配分の見直し及び他課への異動による減員と退職者不補充による減員
農水部門は業務増による増員(
中山間事業準備事務)
土木部門は組織機構改革に伴う減員(
管理職が業務を兼務)
教育部門は組織機構改革に伴う減員(
係の統合)
と退職者不補充による減員(給食調理員)
その他として業務増による増員(
地域包括支援センター)
総務部門は業務増による増員(
戸籍電算化)
税務部門は事務配分の見直しにより減員
民生部門は退職者不補充による減員(
保育士)
及び増員(特別休暇取得)
平成20年度∼平成21年度
-3
衛生部門は組織機構改革に伴う減員と退職者不補充による減員(
清掃員)
及び欠員に伴う増員(
保健師)
農水部門は事務の終了に伴う減員(
中山間事業準備事務)
教育部門は事務の統廃合による減員
総務部門は増員(
休業職員)
平成21年度∼平成22年度
1
民生部門は減員(
休業職員)
と欠員に伴う増員(
保育士)
教育部門は退職者不補充による減員(
給食調理員)
と増員(休業職員)
5.定員適正化の基本方針
前回の計画では、国における公務員数の純減計画や、三位一体改革による
地方財政への影響を考慮し、5年間で10人の削減を目標数値とし、少数職
員による行政運営を基本方針としましたが、予定外の退職により計画を5人
上回る減員という結果となりました。
今後これを踏まえ、現状と課題を把握した上で、自治体規模による行政需
要の相違もありますが、類似団体の状況を注視し、部門ごとに大きく不足し
ている職員の補充を行い、臨時職員のバランスや職員の定員の適正化を図る
とともに、職員経験階層の偏在が解消できるよう計画的な管理を行います。
更には、今まで以上に人事管理部局での効率的な研修派遣計画の策定や、
実務的な内部研修の実施により職員個々の能力向上を図ることで、一人ひと
りの潜在能力を最大限に活用し、良質な公共サービスを行える執行体制を築
くことが必要と考えます。
そして、住民協働行政の実現へ向け、行政・民間・住民がその役割を認識
しながら、各事業における行政サービスの見直しや取捨を行うとともに、引
き続き直営と外部委託や指定管理者制度を導入した時の効果と行政責任等に
ついての比較検討を進めて参ります。
6.今後の定員管理のあり方
(1)前回の基本方針を引き続き進めながら、次の事項を定員の適正化に取り
組んでいくこととします。
◎ 職員個々の能力向上に向けた各種研修への派遣及び内部研修の実施
◎ 組織機構の見直し及び事務事業の精査・統廃合
◎ 事務事業の委託と指定管理者制度等の導入検討と行政サービスの取捨
◎ 人事評価制度(勤務評定)見直しと勤務実績の給与への反映の制度整
備及び活用
◎ 住民と協働の町づくり推進のための制度・体制の確立
◎ 正規職員数と臨時職員数の適正化
左の内訳
退職者数
事務
年度
計画
実績
17
0
7
18
5
2
19
0
20
計画
技術職
実績
計画
実績
左の内訳
保育士
計画
実績
技能労務職
計画
採用者数
1
3
1
1
1
8
5
1
0
8
3
21
4
9
1
8
2
22
7
4
5
2
2
23
3
24
5
4
25
2
2
26
3
2
27
0
2
技術職
保育士
実績
6
5
事務
2
職員数
技 能
労務職
1
1
計画と
計画
実績※
111
111
106
105
△1
の 差
1
1
2
2
107
105
△2
4
1
1
1
108
98
△10
1
5
1
105
95
△10
1
9
7
101
96
△5
1
4
3
1
96
96
1
5
3
2
98
5
5
98
4
4
100
3
2
1
1
1
※職員数については地方公共団体定員管理調査における職員数です。
4
2
1
100