糖脂質からガラクトースを還元末端に持つオリゴ糖を切り離す酵素 の遺伝子及び本酵素の新奇な糖鎖転移反応 We are seeking business partners to license this technology. 背景 エンドグリコセラミダーゼ(EGCase)はスフィ ンゴ糖脂質の糖-セラミド間のグリコシド結合を 特異的に加水分解する酵素である。糖脂質は細胞 表面で種々の病原細菌や毒素の受容体になってい るばかりでなく、細胞表層の様々なタンパク質受 容体を制御することにより、細胞内シグナル伝達 系にも関与している。EGCaseは糖鎖やセラミド の構造を破壊することなく、グルコースを介して セラミドに結合している糖鎖をセラミドから切り 離す酵素として世界で最初に本発明者らによって 発見された。しかし、従来の酵素はガラクトース を介して糖鎖がセラミドに結合している糖脂質に 対しては全く作用しなかった。 概要 本発明者らは、糖鎖及びスフィンゴ脂質の生物 機能の解明について研究してきた。そして、放線 菌Rhodococcus equi M-750の培養上清中に新規な EGCaseを見いだした。 本発明の新規EGCaseは、従来のEGCaseが全 く作用することが出来なかったガラクトースを介 して糖鎖がセラミドに結合している糖脂質に特異 的に作用し、その糖鎖を完全な形で切り出すこと が出来る。さらに、本酵素は加水分解のみならず、 糖転移反応及び糖縮合反応も効率よく触媒するこ とを見いだした。ガラクトースを介して糖鎖がセ ラミドに結合した糖脂質は病原性の真菌類等に見 いだされており、本酵素は抗真菌剤の開発にも貢 献する可能性もある。 本発明においては、本酵素の精製および遺伝子 クローニングを行い、その配列決定および大腸菌 での大量発現系の構築に成功している。また、組 み換え酵素を用いて詳細な特異性と諸性質の解明 を行い、本酵素の特異的で新奇な糖鎖転移反応を 見いだし、本発明を完成した。 効果 -糖鎖・セラミド間がβ -ガラクトシド結合により構 成される糖脂質に作用するという基質特異性をも つEGCase及びその遺伝子の精製 期待される産業上の利用分野 ·糖脂質解析、診断 ·医薬品 ·化粧品 ·食品 ·飼料 ·農薬 ·環境 ·洗剤 ·有機化学品 ·繊維 発明の名称 新規エンドグリコセラミダーゼ (特許第4355810号) 発明者 伊東 信、沖野 出願人 国立大学法人 整理番号:QP050143 望、石橋 洋平 九州大学 問い合わせ先: 九州大学知的財産本部 技術移転グループ TEL:092-642-4361 / FAX:092-642-4365 E-mail: [email protected]
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