新着おすすめ本 2 0 1 5 .10

『日本の 20 世紀芸術』 [編]東京美術倶楽部
本書は絵画・彫刻・工芸をはじめとする視覚芸術全般を幕末・
新着おすすめ本
2 0 1 5 .10
-------------------------------------------------------------------------------------「食欲」の秋、「芸術」の秋、そして「読書」の秋。
この季節にふさわしい書籍を紹介します。
『若冲』 [著] 澤田瞳子
鮮やかな色彩。躍動感あふれる緻密な構図。見る人を圧
明治の開国から現代に至るまで、1000 人を超える作家とその
作品を紹介した事典です。 内容は「圧巻」の一言。 黒田清輝
や藤田嗣治、高村光太郎、NHK 連続テレビ小説「マッサン」に
も登場した「赤玉ポートワイン」のポスターからアニメ「宇宙船ヤ
マト」まで。 幅広い芸術ジャンルを扱っているので、芸術関係
に興味がある方は、是非手にとっていただきたい 1 冊です。
『 世界のホットドリンクレシピ
:世界各国から届いた体があたたまる飲み物とアレンジ 85 品
』
倒させる画力を持つ天才絵師・伊藤若冲。
[編著] 誠文堂新光社
江戸中期の京都で起きた事件や同時代に活躍した池大
肌寒くなってきたこの時期に飲みたくなるホットドリンクのレシ
雅、円山応挙、与謝蕪村等の活躍を上手く絡ませながら、
ピ集。 思わずよだれが出てしまいそうなほど美味しそうな写
自分が犯した罪に苦悶しながらも、必死に向き合おうと足
真にドリンクにまつわる一言メモも載っているので、見ている
掻き続ける若冲の姿を描いた読み応えのある一冊です。
だけで楽しめる一冊です。
『本質を見通す100の講義』 [著] 森博嗣
『ないしょのおともだち』 [著]ビバリー・ドノフリオ
人気ミステリー作家による「考えて生きる」ためのエッセイ集。
「むかし、とても大きな家にマリーという女の子がすんでい
賛否両論あると思うが、様々な分野で本質をつく率直な意見
ました。この家のすみには、ネズミの女の子がすんでいまし
に思わず「あ、なるほど!」と考えさせられる部分もあるのでは
た。」から始まる物語。 マリーとネズミの女の子は、ふとし
ないだろうか。 例えば 3 限目の『「私はこれが好きなんだけれ
たことからお互いの存在に気づき、家族には内緒で友情
ど、貴女は?」という物言い。』をはじめとする「言葉」論は、納
を育んでいきます。 言葉は交わさなくても、お友達になれ
得しつつも思わず笑ってしまう。
る。 読んでいて胸がキュンとなるお話です。
『教科書では教えてくれない日本文学のススメ』
[著] 関根尚
『パンプキン・ムーンシャイン』
[著]ターシャ・テューダー
学生時代、国語の教科書に載っていた「文豪」たちの作品を
小さな女の子シルヴィー・アンは、ハロウィーンの「かぼちゃちょ
読んで「難しい」「敷居が高い」と思った方はいませんか。
うちん」を作るために、畑で一番立派なかぼちゃを探しに行き
先日、毎日新聞にも掲載されていた太宰治の芥川龍之介に
ます。 ところが見つかったかぼちゃは大きすぎて――…。
かける熱すぎる情熱や石川啄木のダメ男っぷり等、意外な文
本作はアメリカを代表する絵本作家の 1 人、ターシャ・テュー
豪たちのエピソードが満載。
ダーのデビュー作品(1938 年)。 素朴で愛らしい絵がとても
きっと苦手としていた文豪たちが、身近に感じられるはず!
魅力的です。