裁判官は「TCASが、いつ、どのように警報を発生するかについて

裁判官は「TCASが、いつ、どのように警報を発生するかについてパイロットは予見
できないが、管制官は運航票やレーダーで周りの航空機との関係を把握できているのであ
るからRAの発生を十分予見できる」などと決めつける判断を下しました。これは、TC
ASそのものを全く理解していないばかりか、公判の中で行われた当該機長をはじめとす
る証言をすべて無視するものとなっています。このように今回の判決内容は事故の責任を
管制官という個人にすべて押しつけ、当初から有罪という結論へ導こうとする短絡かつ偏
見に満ちたものと言わざるを得ません。
今後、長いたたかいとなるかもしれませんが、このような事実誤認に基づく不当判決に
は一歩も退くことなく、2名の仲間の完全無罪をかちとる日まで皆さん団結してがんばっ
ていきましょう!
北海航空支部
中川
裕一さん
有罪ありきの不当判決に心の底からの憤りを覚える。職場で見た夕方のNHKニュース
では映し出された裁判長の顔を睨みつけた。冤罪事件やビラ配布などへの不当判決等々、
日本の司法は完全におかしくなっている。断じて許せないし、今後は総力あげてのたたか
いが重要だ。
東北支部
後藤
智春さん
「一審判決を覆すことで有名だと当初から噂された裁判長であったが、これ程非道いと
は!『有罪ありき』で裁判が進んできたのかと思うと腹立たしい限りである。
日本の司法制度も地に落ちたものだ!!
最高裁での『無罪獲得』までファイト!!」
東北航空支部
濱崎
春樹さん
今回の判決に接し、非常に驚いたと共にかつ落胆しました。まず有罪ありきではなかっ
たのか。
公判時の証言内容、弁論を精査すればこのような不当判決が出せるはずがありません。
これからもひるむことなく無罪確定までがんばってたたかっていきましょう
東北航空支部
神林
敏文さん
裁判官は判決の中で、「心理的余裕を失って誤った指示を出した」ことを厳しく指摘して
いた。どんなに切迫した状況におかれるのか、業務を全く知らない素人の考えだ。公判の中
では、検察官が何度も被告人名を間違えたし、今回は判決の言い渡しの中で裁判官自らが言
い間違いを犯して訂正していない。しかし、事故につがったときだけ許されないと言い切っ
ている。集中力や緊張感だけの問題ではないはずだ。招いた結果だけの問題でもないはずだ。
事故は、たくさんの要因がチェーンのようにつながって起きている。判決はそれらすべてを、
一番初めのミスが悪いと決めつけた。どんなに複雑な状況があっても、けが人が出たら、管
制官かパイロットかどちらかが必ず責任をとらせされると感じる。
羽田航空支部
岩田
啓さん
今回の判決には衝撃を受けると同時に、強い憤りを覚えた。裁判官の見解一つで無罪、有
罪が決まるのなら、私たち管制官は何を基準に、何を根拠にして仕事をすればいいのか。こ
の判決を受けて、少なからず管制に対する士気が低下した。士気の低下が慢性的に拡大しな
いか不安だ。
羽田航空支部
萩原
小枝里さん
弁護士の方もおっしゃっていたが、
この事故は詳細を知れば知るほど二人の管制官の責任
にはならない、そうしてはいけないということがわかった裁判であったにもかかわらず、今
回のような不当な判決が出てしまい非常に残念に思う。最高裁では、是非ともこの事故の根
底から理解してくれる裁判官が裁いてくれることを願うのみである。
羽田航空支部
渡辺
裕樹さん
これからの航空管制業務を行うにあたり、マイナスとしかならない判決であった。ニアミ
スなどの事例を再び起こさない体制作りを後退させる結果となったが、最高裁での正当な判
決を信じ、業務に臨みたい。
羽田航空支部
郷
のどかさん
管制官としては極めて不当な判決であると言えるものの、世論との乖離は非常に大きい。
少なくとも世界の航空関係者を巻き込んで「この判決では安心して仕事ができない」ことや、
「エラーが即危険に直結しない」安全な空を守るための運動をさらに強く推進する必要があ
ると思う。闘争が厳しいものになることは必死だが自分の問題として今まで以上に行動した
い。
羽田航空支部
森本
忠司さん
事故の再発防止という観点からは完全に後退する信じ難い判決だ。計6回の公判は無意味
だったと言わざるを得ない。航空管制官のモチベーションの低下は避けられないだろう。
羽田航空支部
大河内
啓介さん
日航907便事故控訴審のバカげた有罪判決は日本の司法はそこまで腐りきっていると
いうことでしょうか。もう怖くていままでのように管制業務を続けられない、余裕をもった
管制間隔を設定して訓練監督も考え直さなければならない。遅延がでても仕方がない自分の
身は自分で守らなければならないから。再拡で増便?勝手にやればいい、HOLDさせるだ
けだから。
羽田航空支部
遠藤
秀一さん
今回の判決は、第一審で無罪と判断した事柄が全く無視されたものだと思いました。
様々な要因が重なって起きたこの事故を、管制官にのみ責任を負わせる世の中ならば、一
機でも多くの航空機を処理していこうというモチベーションはなくなり、自分の身を守るこ
とに重きをおいて仕事をしていこうと言う気持ちになってしまいます。
このような状況下で仕事をすることは、管制官にとって不安と負担でしかありません。
上告し、再び無罪を勝ち取り、管制官の立場を守ってほしいと思います。
羽田航空支部
畠山
洋子さん
ニアミス事故が発生した当時は当事者と同じ東京管制部勤務でした。
今回の逆転有罪判決の報道を聞き、非常に失望させられました。もし、彼らが本当に罪
に問われ、有罪となるのであれば、事故調の調査報告書の内容は証拠とせず、それとは別
の証拠によって有罪となるべきであり、刑事裁判の証拠にすることを禁じるICAO条約
にも違反する暴挙であり、裁判所は公然と国際条約違反に荷担した世界の非常識・恥とも
言える不当な愚行に怒りを禁じ得ません。
JALのB747SRが群馬県の山中に墜落して早くも23年が経過しようとしており
ます。しかし、この大惨事の真相はいまだもって謎であります。何故でしょうか?それは、
日本の事故調の調査よりも警察の捜査権が優先されており、事故調のヒアリングに回答す
ることは、すなわち、警察及び検察庁に対して自らを不利に貶める証言を行うことに等し
いため、保身のために誰1人として不都合なことを語ることができないのです。あの大惨
事の直後も事故調の調査官がボーイング社のあるシアトルまで赴いたにも関わらず、誰1
人として証言に応じる者がなく、欧米では常識の刑事免責が保障されず、日本国の法律で
刑事訴追されることを理由に拒否されてしまい、旅費の無駄遣い以外何1つ成果を上げる
ことができなかったのです。
事故調はその後鉄道部門も手がけるようになり、今年の秋からは運輸安全委員会へ組織
のリフォームを図るそうですが、免責のない刑事訴追第1の日本のままでは全くといって
いいほど役立たずの組織であり、ただただ焼け太りしているようにしか映りません。いま
の状態では事故調などそれこそ税金の無駄遣いだからいらないと断言することすらできま
す。
数年前に発生したJR宝塚線の大惨事。これは信楽高原鉄道の大惨事が遠因だと言って
も過言ではないと思います。全ての責任を運転士の不注意と断罪して実刑判決を下してし
まい、鉄道会社は何一つ反省することなく、安全対策を怠り、ライバル会社との競争のこ
とのみに終始してきた結果当然の如く発生してしまったものだと言い切れると思います。
今回の有罪判決は今後に禍根を残す悪しき前例となってしまい、事故調に真実を語る者
は誰1人として現れず、真相は闇から闇へと葬られ、新たな航空大惨事が発生する一里塚
となったに違いありません。必ずや誰かが忘れた頃に信じられないような惨事が起きるよ
うな気がして胸騒ぎすら覚えます。杞憂で終わることを願うのみですが。
個人的には最高裁での逆転無罪を勝ち取るのは太陽が西から昇るほど困難(立川自衛隊
官舎ビラ配布有罪事件=平成の治安維持法か?でも証明)であると悲観しており、最悪の
ケースも想定した、2名を守る対策も並行して取るべきだと思っています。万一上告棄却
(刑事失職)となった場合は、全運輸において専従として2人を雇い、路頭に迷わないよ
うにするということも必要と思います。
なお、残念ながら我々の願いは一般庶民には通じておらず、処罰感情ありきという国民
世論が根強いことも、刑事免責制度の導入を難しくしているとしか言いようがありません。
そのこともヤフーのニュースへのコメントやミクシィのニュース日記を見ても明らかです。
刑事免責を勝ち取るべく動くには道は1つしかないと思っております。それは「外圧」
の力です。日本の外交は欧米に対してへっぴり腰の対応で、外圧に屈する日々の連続であ
ります。しかし、全ての外圧が悪いのではなく、今回のようなケースはまさに外圧を呼び
起こすよう働きかける方が大事じゃないだろうかとさえ思われるのです。欧米航空先進国
の運輸労働者、管制官等の組合と国際連携して、条約をも破る日本の裁判所の愚行をもつ
るし上げていただくためには1にも2にもICAOを動かすしかないだろうと思います。
刑事訴追ありきの方針を改めなければ、脱退勧告くらいの強制力で日本政府を非難する決
議要請をするのも大事ではないでしょうか?決して売国奴でもありませんし、全ての航空
労働者を守るために必要な「世界の常識」へのルール改正を求める要請は当然だからです。
羽田航空支部
高木
淳さん
今回初めて傍聴させて頂きましたが、まさかの有罪判決という結果に、また、その内容
に唖然としてしまいました。世間的に管制官は完璧な仕事を求められているので、ケアレ
スミスをした管制官は罰せられるという今回の判決は航空に従事している者にとって戒め
となり、また、今回のケースにおいて個人責任を追及されるとなると、これからの業務を
するにあたって精神的な苦痛になります。裁判官は平等で公平な判決を私達は求めている
のに、裁判官の独断と偏見で有罪又は無罪と決められていては、この日本の社会はめちゃ
くちゃになってしまうと思います。
航空管制支部
田名部
直生さん
私の席からは、2名の管制官の表情をとてもよく見ることができました。その瞬間、極
めて不当な判決が下されたにもかかわらず、両名は表情を一切変えることなく毅然とした
態度で判決に耳を傾けていたのがとても印象的でした。私は、司法の素人ですが、よくも
まあこれほどまでに2名の管制官を有罪にするための理由を考えたものだというのが素直
な感想です。正直、高裁でここまで言われると最高裁での闘いにいささか不安を感じてし
まいましたが、直後に行われた報告集会において、弁護士の先生方の専門的なご意見や、
2名の管制官の今後も闘い続けるという決意を目の当たりにし、引き続き職場一丸となっ
て無罪を勝ち取らなければならないと強く感じました。
航空管制支部
渡邉
正樹さん
私は、入廷したのは今回が初めてでした。事故当時、高校生だったのであまり記憶にな
いのですが、保安大と東京管制部にいる間に得た知識では確実に無罪だと思っていました
ので今回の判決には本当に驚きました。理由文を聞いてみても(初入廷の私には多少難し
い文章でしたが)、TCASによる降下は予見できたなど、とても私たち管制官にとって納
得いくものではありませんでした。今回の判決を聞いて少し訓練をするのが怖くなりまし
た。また、監督者も私たち訓練生よりも緊張感を覚えたのではないかと思います。しかし、
今回の事で、管制官とはそれだけ責任のある仕事なのだと改めて感じました。
航空管制支部
海江田
愛由美さん
今迄、裁判所に足を運んだ事のない私が傍聴席に座って直接裁判官の判決を聞く場面に
出会えたことは興奮を覚えることだった。だが、判決を聞き始めた途端に冷や水を頭から
かけられ、その一言一言に体が硬くなり力が入るのが分かった。門外漢の裁判官に仕事を
正しく理解してもらえるとは思わないが、曲解したままの理解でいかにもそうだと言わん
ばかりの勢いで述べるのに腹が立った。管制官の指示にしても、実態は、実際に飛んで状
況を掴んでいるパイロットの判断に委ねる部分や指示をすぐには聞いてもらえない事もあ
るのに、いかにも管制官指示に絶対的重みが有るかの様に誤解していた。何より被告の人
格を知りもしないのに悪意に充ちた言い方をしたのには、この野郎と野次の一つも飛ばし
たい気持ちであった。このままでは自分達の仕事は続けられない。けじめをつけなければ。
航空管制支部
初めて判決時に入廷したのですが、判決が最初に言われその内容を聞かされた時、なん
のことやらさっぱりわかりませんでした。裁判長は何を言っているのだろう、と思いまし
た。そしてその判決の理由を聞き、再度何を言っているのだろう、と思いました。航空機
が危なくなる状況が予見できていて、正しい回避指示をしていなかった、ということでし
た。こういう事例で罪に問われるならこれから安心して仕事できません。とても残念な結
果でした。
航空管制支部
糸数
暁さん
傍聴を終えて胸に残ったのは、判決への憤りでした。地裁での判決と比べて、航空管制
に対してなんと理解の浅いことかと、非常に驚きました。全ての事件が方程式に当てはめ
て一通りの答えしか出ない数学と同じであれば、裁判なんて必要ないと思います。航空管
制の性質を理解すれば、この判決はガンを専門に扱う医師が、患者が亡くなるたびに殺人
罪に問われるのと同じ事だと分かるはずです。また、裁判長の「被告の開き直りともとれ
る態度」という発言から、本件が最初から過失であるとの先入観を持って臨んでおられた
ことが良く分かり、不平等であると感じました。航空管制に対する不当な判決を撤回して
もらうまで、全国の仲間とたたかいたいと思います。
航空管制支部
松本
里華さん
全く受け入れることができない判決だ。この判決を見た時、怒りがこみ上げてきた。考
えられない不当判決といわざるを得ない。第一審において提示された様々な証拠をこの不
当判決に有利に評価し、全く科学的評価をせず下したこの判決は「最初に有罪ありき」と
いう裁判官の予断と偏見に満ちたものである。この裁判官は職務怠慢ではないか!!そん
なに出世したいのか!!何か怒りが違う方向に行ってしまったが。とにかくこれから管制
業務を行うにあたって不安が増してしまった。ただでさえ、歳とともに業務遂行に不安を
抱いているのに。絶対にこんな判決を判例にしてはならない。無罪判決を勝ち取るため我々
一丸となって闘っていきたい。
航空管制支部
鈴木
一永さん
判決は新聞で知りました。驚きです。判決要旨を読んで、さらに驚きと矛盾を感じまし
た。一審を覆す根拠が何ら述べられていません。確かに言い間違いはミスではあるかもし
れませんが、現代の考え方は、人間はミスをするものであり、それを自覚して事故を防ぐ
システムを構築することが求められており、また、TRM等を用いてそれを教育されてい
ます。それが安全を確立する最良の方法であるのに、今回の判決であれば、極端な言い方
をすると「飛行機が飛ばなければ安全です」と言っている様なものです。飛行機を交通手
段として利用するならば、個人責任を追求することが無意味であることを理解し、引き続
き、一審の判決を支持する努力を行います。
航空管制支部
田中
利一さん
高裁前で待機していた私の目に「不当判決」の文字、一瞬目を疑いましたが、直に事態
を認識し、驚きが怒りへ…
1審の「個人責任の追及は相当ではない」とした判決主旨及
びその背景をなす、再発防止のための科学的原因究明の必然性をいとも簡単に覆してしま
った、判決内容の短絡的な横暴さ、あらためて我が国の裁判システムの在り方に疑問を持
つとともに、司法の構造的な反動性にある種の怖さを感じざるを得ません。無理を余儀な
くされる運用環境のもと、リスクを背負って業務を行わざるを得ない実態を考えると、今
回の不当判決に決して屈することはできません。
あらためて、私たちの主張の正当性をしっかりと訴え続けましょう。
航空管制支部
松村
善郎さん
判決には大変驚いています。私は、一審での「無罪」を勝ち取っていたため「有罪」は回
避できるのではと思っていましたが、非常に厳しい逆転判決でした。
なぜ、当事者の主張が認められずに一方的な裁判官の判断で判決が出されたのであろうか。
管制業務に就いている全運輸の仲間は今後不安を抱えて業務に取り組まなければならなく
なってしまうことが、非常につらいです。
全運輸として無罪をかちとるまでたたかわなければなりません。
中部支部
中村
和史さん
「えー、まさか!」。無罪を確信して、少し浮かれ気味に高裁前行動に参加していた私は、
判決を聞き一瞬にして奈落の底に突き落とされた気がしました。これまで、7年間という
長い間たたかってこられたお二人の苦労と、今後も続いていくであろう試練を思うと胸が
締め付けられるようです。
最高裁をたたかっていくにあたって、広くなかまの皆さんに協力していただくことにな
ると思いますが、一番の身内である管制官の方々が深く考え、行動することが重要になっ
てくるのではないでしょうか。
近畿航空支部
益田
圭三さん
907便事故裁判の不当判決に対し、強い憤りを感じています。裁判に勝利するため、
一致団結してたたかいましょう!
近畿航空支部
村上
篤史さん
保安大が大阪りんくうタウンに移転して2週間が経過しましたが、まだバタバタしている
状況です。
昨年度末、保安大本科 38 期生、専修科 104 期生に対して日航 907 便事故裁判の控訴審の
判決が 4 月 11 日に出されることを話し、その話の中で控訴審判決でも必ず無罪判決を勝ち
取れることを学生に話をしました。しかし、今回の判決を聞いて裁判官自身が事実を踏まえ
ず、自らの役割を果していないことに、ものすごい憤りを感じております。微力ではありま
すが、引き続きとりくんで二人の管制官の無罪を勝ち取りたいと思います。がんばりましょ
う。
近畿航空支部
西山
孝男さん
正直驚きました、なぜ有罪なのか。無罪を勝ち取るまでたたかうべきです。同じ全運輸の
仲間としてできる限りの支援をしていきたい。
神戸海運支部
八澤
拓嗣さん
東京高裁から出された有罪判決を聞き、驚きとともに憤りを感じました。
不当判決を覆し、無罪を勝ち取るまでともに闘いましょう。
中国支部
佐藤
正行さん
11 日に、日航907便事故裁判控訴審の不当判決が出されたことを聞き、管制官ならず
とも、大変、悔しい思いをしています。
二人の管制官も、本部も、これからまだまだ大変な道程となることと思いますが、勝利の
日をめざして、あごを上げ、前をまっすぐに見つめて進んでいきましょう。
全運輸の底力が試されるとき。踏ん張れ全運輸。がんばれ全運輸。
共にたたかう決意をこめて、苦しい思いをしている二人の管制官に、心からの連帯のエー
ルを。事故対策委員会、航空部門をはじめ、関係者のみなさんのご奮闘に心からの敬意を。
中国支部
井上
京子さん
4月 11 日に日航907便事故裁判の判決が出ました。なんと有罪判決でした。私はそれ
を聞いてはらわたが煮えくりかえるような強い憤りを感じました。
第1審の東京地裁の無罪判決をことごとく無視し、有罪としたことには断固抗議せずに
はいられません。この1審判決は、誰からみても科学的根拠に則り、東京管制部への現地
調査も入念にされ、個人責任の追及では本来の事故原因が解明されないという我々の主張
にもしっかりと耳を傾け、今後の航空界のことも考慮にいれた非常に妥当な判決でありま
した。
それを今回の裁判長はコールサインの言い間違えという検察が1審から追求している一
つのことに重きを置き、その他の科学的な根拠など無視し、それが負傷者を出した原因と
因果関係があると断定したことには強い憤りを感じずにはいられません。
この判決が現場にどのような影響を及ぼすのか、この裁判長は考えたことがあるのでし
ょうか?
現場は今でも増え続ける交通量に対処するため、多少の無理もやむを得ず業務をしなけ
ればトラフィックがさばけない状況にまで来ているのです。このような現場の状況を十分
に知らない人間がこのような裁判で管制官を裁く事が果たして妥当なのでしょうか?
今回の判決によって、無理をせずに大きな管制間隔を維持してとにかく安全第一にとい
う管制官が出ることも無いとは言えません。とすれば、遅延は全国で日常的に蔓延し、国
民生活にも大きな影響が出ることは必至です。自分たちの身は自分で守らなければとそう
感じます。
私たちは2名の管制官の雇用と身分の確保に向け、これからも仲間とたたかい続ける覚
悟が一層強くなりました。共にたたかいましょう!
中国航空支部
田中
隆之さん
不当判決の第一報が職場に伝わるとともに、「常識では考えられない」「なぜ?」「信
じられない」「裁判官は一体どうなっているんだろうか」などといった驚きの声があがり
ました。また、「不当判決が大きなプレッシャーとなって、これからは平静な心持ちで働
けない」「冗談じゃない」「けしからん」といった不安や率直な怒りの声が職場に渦巻い
ています。
実際、この不当判決が管制官をはじめ航空職場に及ぼすであろう安全への様々な悪影響
のイメージは、嵐の際の黒雲のごとく私たちのなかで急激に膨張しています。このままで
はいけない!何とかならないものか!と誰もがそう思っています。
2年前の3月、無罪判決のあった東京地裁での情景が思い起こされます。この裁判は当
事者の方だけの問題ではなく、私たちを含めた全体の重大な問題です。
不当判決を乗り越え、ともに無罪を勝ち取りましょう!
中国航空支部
大津
雅生さん
今回の有罪判決は、現在航空業界に携わっている者のみでなく、これから業務につきた
いと思う者をも不安にさせ、ひいては今後の航空業界、そして航空機を利用する国民の安
全確保を害する、あってはならないものだと思う。今まで何度も述べられているように、
最も重要なのは再発防止であり、刑による個人の責任追及ではない。そのことを理解して
いるのか。改めて深く考えて頂きたい。
無罪判決が出されるまでさらに力を入れて闘っていきたいと思うので、引き続き頑張り
ましょう。
中国航空支部
日航907便不当判決には断固抗議します。
われわれの業務には当然責任がついてまわりますが、機械やシステム上の問題点がある
以上、人間として回避できる点は限られ、それができない場合は全てヒューマンエラーと
して整理され、なおかつそれだけを重視され個人の責任を追及されるのであれば、われわ
れは業務をすることは不可能となります。
世間的には公務労働者は完璧に遂行することが当然であり、それも県の首長によっては
賃金も不要との暴言を繰り返しておりますが、間違いのない業務の遂行には完全なシステ
ムも必要であることを訴えます。
四国支部
井手さん
日航907便事故控訴審不当判決に断固抗議します。
アメリカのNTSBでは事故調査を4つのM(man(人的要因)、machine(機
械的要因)、media(情報)、management(管理))にわたり検証し、事
故の再発防止に務めています。
今回の不当判決は人的要因にのみ集中し、今後の総合的な原因の究明にも影を落とす結
果となっています。
とどまることを知らない定員削減で、わたしたち全運輸の各職場では個人ベースでの業
務遂行が日常化しつつあります。
わたしたちはこの不当判決に異議を唱えるとともに、業務は組織で行っていることを明
確にさせるために今後も全運輸全体でたたかうことを確認するものであります。
全運輸四国支部
JAL907便対策副委員として、過去2回傍聴し、今回の判決公判も傍聴することが
できました。九航支部としては、無罪を確信して、九航かわら版・無罪判決号外を事前に
用意し、掲示の手配までしていました。皆さんに良い報告ができなかったことが残念でな
りません。
たたかいは続きます。
九州航空支部
高倉
奈津さん
今回の不当判決、断じて許し難いものと心得ます。航大支部としても、今後の闘いに
出来る限りの貢献をするつもりでいます。2人の被告の為、そして真の安全の為に頑張
りましょう。
航大支部
岩崎
幸弥さん
この控訴審は”初めに結論ありき”の裁判であったのか。
裁判とは、公判を行うことにより、証拠・証言等から公正中立な立場の裁判官が判決を
下すものではないのか。
裁判官は公判の中で証人が述べてきたことの一体何を聞いていたのか?
証拠・証言どちらをとっても今回のような判決は導き出すことはできないはずだ。
システム性事故において、今回のように個人の責任に帰すならば、決して真の真相究明
はできないであろうし、よって、再発防止にも繋がらないことを、裁判官は理解している
のだろうか。
最高裁における両管制官の完全なる逆転無罪、そして、真の原因追求に繋がる事故調査
を確立できる判決となることを願っている。
両管制官には、もうしばらく闘いが続くことになるが、応援している多くの仲間がいる
ことを忘れずに頑張ってもらいたい。
沖縄航空支部
谷頭
俊一さん