おきなわ薬剤師会報No246 2010（平成22年）5月号に掲載 話題のビタミン・サプリメント（29） スピルリナ Key Word：クロロフィル、フィコシアニン 「スピルリナ」って聞いたことありますか？代表的な機能性食品の一つ「クロレラ」とは栄養素が似ているといわれています。どのような ものなのでしょうか? スピルリナは熱帯のアルカリ度の高い湖などに生息する藍藻の一種。 顕微鏡で見ると、くるくるとねじれた形をしているので、ラテン語で「らせ ん」を意味するスピルリナと名付けられた。マイクロアルジェと呼ばれる小 さな藻の 種で 地球上に最初に出現した原始的な原核生物である さな藻の一種で、地球上に最初に出現した原始的な原核生物である。 葉緑素（クロロフィル）を多く含み、光合成を行う。Βカロチンや鉄、カルシ ウムなどのミネラルが多く、植物繊維も豊富。 また、含まれている栄養素が似ている“クロレラ”と比べ、スピルリナは消 化吸収が良く、クロレラにはない色素のフィコシアニンを含む。 多種類の栄養素が豊富に含まれており 食生活の偏りがちな現代人の 多種類の栄養素が豊富に含まれており、食生活の偏りがちな現代人の 栄養補助食品として便利な食品です。「理想的な栄養食品」ということで、 NASAでは宇宙食としての開発も進められているようです。 【1日の摂取量】 1日目安量 1日目安量：4～8g 4 8 スピルリナ原末 スピルリナ原末：80g 80 クロロフィルの量で40～300㎎ 【安全性】 重金属などの不純物がなく、また、肝毒性のあるミクロシスチンが含ま れていないスピルリナを摂取する場合、安全が示唆されている。小児の 使用は感受性が高いため危険である。 【妊婦・授乳婦】 妊娠中・授乳中の安全性は十分なデータがないので使用を避ける。 【成分組成】 繊維質 その他 炭水化物 タンパク 質 脂質 成分 含有量 タンパク質 50 70％ 50～70％ 脂質 2～9％ 炭水化物 10～20％ 繊維質 1～4％ その他 そ 他 5～10％ 【医薬品等との相互作用】 ・カルシウムを含むサプリメントと併用すると、血清カルシウム濃度が 上昇する可能性がある。 ・フェニルアラニンを含む食品と併せて摂取すると、フェニルケトン尿症 を悪化させる可能性がある。そのため、フェニルケトン尿症の既往歴の ある人は使用を避けること。 ”フィコシアニン”はスピルリナの独特の成分！ フィコシアニンはスピルリナ（乾燥原末）に4～7％含まれているほかは紅 フィコシアニンはスピルリナ（乾燥原末）に4 7％含まれているほかは紅 藻類のアサクサノリにわずかに含まれている程度ですから他の食品か ら摂取することはできません。 フィコシアニンを含むスピルリナは、感染症、食物アレルギーおよび炎症 性疾患を防御するという報告がある。 ・・・－・参考文献・－・・・ 参考文献 1．機能性食品素材便覧,薬事日報社 3．サプリメント事典,日経ヘルス 2．国立健康・栄養研究所HP「健康食品の安全性・有効性情報」
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