獣害対策用クラウドサーバ賃貸借及び保守業務 一式 仕 様 書

獣害対策用クラウドサーバ賃貸借及び保守業務 一式
仕 様 書
平成28年8月
鳥羽商船高等専門学校
目 次
Ⅰ.仕様書概要
1.調達の背景及び目的 .........................................................................................................................................-22.調達内容内訳.....................................................................................................................................................-33.契約期間 ............................................................................................................................................................-34.クラウドサーバ賃貸借仕様..............................................................................................................................-35.クラウドサーバ管理保守要件..........................................................................................................................-36.その他 ................................................................................................................................................................-4-
-1-
Ⅰ.仕様書概要説明
1.調達の背景及び目的
近年、野生鳥獣の被害は深刻化・広域化しており、鳥獣被害対策の一層の強化を図ることが喫緊の課題である。
また、TPP による影響に対応可能な農業農村の基盤強化のためにも、これら獣害の解決は今後更に重要な課題と
なる。これらを受け、H26 年 12 月の攻めの農林水産業推進本部の取りまとめにおいても、地域ぐるみで取り組む
捕獲や追い払い、侵入防止柵の設置をはじめとした被害防止活動を推進することとされている。
また、環境省と農林水産省によりとりまとめられた「抜本的な鳥獣捕獲強化対策」においては、シカ、イノシ
シの捕獲強化を推進することが示されている。
一方、被害地域ではイノシシ、シカ、サルの被害対策技術は普及しつつあるが、集落周辺で加害獣が増加して
おり、柵の周辺からのシカ、イノシシの侵入により被害軽減が困難な事例や、頭数が多すぎて被害対策が困難な
サル群の事例が問題となっている。そして、これらの問題を解決するため、種々の技術開発が進められ、平成 26
年度からの「I 攻めの農林水産業の実現に向けた革新的技術緊急展開事業」のなかで「ICT を用いたシカ、イノシ
シ、サルの防除、捕獲、処理一貫体系技術の実証」研究が実施された。この研究の成果として「ICT による大型
檻・罠の遠隔監視・操作装置」や「捕獲個体の簡易処理技術」が開発され、それらを用いた実証地域ではシカの
集中的な捕獲やサルの群れ単位の管理が進み、被害は大幅に減少した。
しかし、人口減少が急速に進みつつある我が国の農山村では、捕獲を含む獣害対策の担い手自体も高齢化や減
少が進みつつあり、全国で拡大しつつある獣害に早急に対応するためには、高齢者が少人数でも使用可能な更な
る簡素化技術や省力化技術、様々な社会的背景に柔軟に対応可能な汎用技術、更には、新たな獣害対策の担い手
を育成することが可能な技術体系や手法の開発が必要である。
そこで、ICT を用いた大型檻、罠の遠隔監視・操作と捕獲の自動化の融合技術(人の判断と自動システムによ
る高効率省力化技術)を開発する。
すでに開発された、ICT による大型檻・罠の遠隔監視・操作装置(クラウドまるみえホカクン)は、クラウドス
ペースに檻・罠の動画や、檻の管理情報などを共有することで、複数の大型檻・罠を複数人が情報共有しつつ管
理可能なシステムである。これにより、地域全体の大型檻・罠の管理が可能になり、檻・罠と対象獣の状況を視
認することで適切な判断が可能となる。また、管理情報を共有することで、複数管理者の連携や捕獲能力向上に
もつながり、結果的に担い手の育成にも資する。しかし、このシステムの課題は、人が操作するシステムである
がため、必然的に管理者の労力的な負担は増し、それが担い手の不足にも繋がることが懸念されることである。
そこで、既開発の本システムに、檻・罠の監視映像により機械的に頭数を判断できる認識システム、檻・罠の周
辺を検知する小型センサーシステム等の複合的な配備による自動捕獲機能を付加させ、人の観察や状況判断と自
動捕獲の融合システム(ロボットまるみえホカクン)を開発する。
今年度は、「ロボットまるみえホカクン」開発のための基盤となるクラウドシステムを構築し、実証地域での
実験を行なう。そのため、クラウドシステム上で害獣自動カウント機能を動作させるための環境構築・動作検証
を実施する。
Web 上のクラウドサーバであれば、将来的に容量拡大などの仕様変更にも柔軟に対応でき、ハードウェアの設
置場所確保・停電対策などについて考慮する必要がないため、賃貸借で実施する。また、サーバの死活管理や不
具合発生時の迅速な対応については専門的な知識・技術が必要なため、保守契約を締結する必要がある。
-2-
2.調達内容内訳
(1)クラウドサーバ賃貸借 1式
(2)クラウドサーバ保守業務 1式
3.契約期間
平成28年10月1日から平成31年3月31日まで
4. クラウドサーバ賃貸借仕様
(1)24 時間運転されるサーバとすること。
(2)各種サービス・デーモンの動作設定、各種データのバックアップ設定する機能を有すること。
(3)スケールアウトによる負荷分散が可能な設計であること。
(4)クラウドサーバの構成は下記のとおりとすること。
[1]DB サーバ 1台
・CPU:4Core 以上(クロック周波数:2.30GHz 以上 )
・主記憶:4GB 以上
・補助記憶:SSD 1TB 以上
・OS:debian 8.5 64bit 以上
[2]Web サーバ 2台
・CPU:4Core 以上(クロック周波数:2.30GHz 以上 )
・主記憶:4GB 以上
・補助記憶:SSD 20GB 以上
・OS:debian 8.5 64bit 以上
[3]IP アドレス
・16 個以上の IP アドレスを用意すること。
[4]仮想ネットワークを構築し、ロードバランサにより負荷分散すること。
・ロードバランサにより Web サーバへの負荷分散を行うこと。
・両 Web サーバはひとつの DB サーバへアクセス可能とすること。
(5)SSL 証明書を取得すること。
5.クラウドサーバ管理保守要件
(1)以下のとおり各サーバを管理保守すること。
・稼動状況管理:各サーバの死活監視を行い、サービス停止状態を検知した場合は報告すること。
・ネットワーク状況監視:ロードバランシングが均等に行われていない場合は報告すること。
・閾値監視:WEB サーバのリソース管理、ディスク使用率、データベース空き容量の監視を行い、閾値に
達したときは報告すること。
・OS ログチェックを行い、セキュリティリスクや、ハードウェア警告があれば報告、対応すること。
(2)異常発生時には、リモートによる保守サポートを行い、48時間以内にシステムを復旧させること。
6.その他
(1)情報保護
-3-
[1] 本業務により知り得た情報、或は本業務遂行時に知り得た全ての情報(以下、
「秘密情報」とい
う)は、開示してはならない。
[2] 秘密情報は、本業務の遂行以外の目的に使用してはならない。
[3] 本業務終了時には、秘密情報が回復不能となる形で確実に破棄すること。
[4] 秘密情報の取り扱いに関する事項については、必要に応じて本校担当者と相談すること。
(2)その他
[1] 電話又は電子メールによる問合せ窓口を有していること。
[2] 本仕様書に定めのない事項または疑義を生じたときは、本校担当者と協議の上、決定するものと
する。
-4-