学習支援に向けた 評価データの活用 発表概要

青山学院大学 第5回HiRCフォーラム(2012年3月30日)
学習支援に向けた
評価デ タ 活用
評価データの活用
合田美子
(熊本大学大学機能開発総合研究センター准教授, 青山学院大学HiRC客員研究員)
発表概要
• 評価
評価は何のために行うか
何 た
行う
• 評価フレ
評価フレームver
ムver.1
1
– eラーニング専門家育成プログラム(2006年
〜2011年)
– ケーススタディ
– 従来の評価活動に対する内省
• 評価フレーム再構築の方向性
評価フレ ム再構築の方向性
何のための評価か?
評価のための評価
支援・改善のための評価
• ステークホルダーへの説明
• 学習者、教育提供者への
フィードバック
• 経営的、政治的判断に活
経営的、政治的判断 活
用
• 主に総括的評価
• 相対的評価
• 学習支援、コース・教材の
改善に活用
• 形成的評価+総括的評価
• 個人、個別に対する絶対的
評価
評価フレームver.1
(2006年〜2011年)
• フレーム1:各授業の評価
各授業 評価
• フレーム2:データマイニングを用いた新たな
フレ ム2:デ タマイニングを用いた新たな
評価モデル研究
• フレーム3:eラーニング専門家認定プログラ
フレ ム
ラ
ング専門家認定プログラ
ムとしての評価
• フレーム4:評価活動自体の評価
フレーム1
各授業の評価
フレーム4
評価活動の評価
フレーム3
認定プログラムの評価
LMS
eラーニ
ング授業
コンテンツ
学習支援
認定プログラム
テスト
授業の各要素
評価フレームver 1の構築背景
評価フレームver.1の構築背景
• eラーニング専門家育成プログラムの検証
グ専 家育成プ グ
検証
• eラーニングを成功させる
eラ ニングを成功させる
• インストラクショナルデザインのADDIEモデル
をベ スにした学習の提供
をベースにした学習の提供
• ブレンド型、フルオンライン型
ブ ンド型、フルオンライン型
• 学部生対象
• eラーニングの形態:自己学習が中心
グ
態 自 学習が中心
ケーススタディ:2010年と2009年比較
授業回 ブレンド型 クイズ
•2単位
•学部生対象
•ブレンド型(Face‐
ブ
to‐Face & SRL) •多様なアセスメ
ント
•学期中&学期後
学
学 後
WS
自己評価
1
2
F2F
F2F
○
3
SRL
○
○
○
4
F2F
○
○
○
5
F2F
6
SRL
○
○
○
7
8
9
F2F
SRL
F2F
○
○
○
○
○
○
○
10
SRL
○
○
○
11
12
13
F2F
SRL
SRL
○
○
○
○
○
○
○
○
○
14
F2F
○
○
15
F2F
ポ トフォリオにおける
ポートフォリオにおける
コンピテンシー管理
○
○
習得したコンピテンシ
習得したコンピテンシー
に関するフィードバック
習得したコンピテンシー
に関するフィ ドバック
に関するフィードバック
習得したコンピテンシー
に関するフィードバック
習得したコンピテンシー
に関するフィードバック
習得したコンピテンシー
に関するフ
に関するフィードバック
ドバ ク
評価計画 (2010 vs. 2009)
(2010 vs 2009)
学習過程
最終評価の項目と
小テスト(10%)
割合
エビデン 評価基 小テスト 各回の
ス
準
平均点
認知スキルの
提供方法
LMSのドリル機能
レベル
認知領域
高次
評価
低次
課題(30%)
貢献度(10%)
課題
ルーブ ピアレ 発言回数
リック ビュー
ビ
と内容
LMSのポートフォリ LMSのポートフォリ
オ機能
オ機能
○
○
学習成果
自己評価(10%)
授業態度(10%)
期末試験(20%)
最終課題(10%)
自己
提出の 対面授業 出席の 期末
素点
最終 ルーブ
内省
有無
の出席
割合
試験
課題 リック
LMSの課題提出
同期集合の
LMSのテスト機能 LMSの課題提出機
機能
対面形式
能
○
○
統合
○
○
○
○
○
分析
○
○
○
○
○
○
○
応用
○
○
○
○
○
○
○
理解
○
○
○
○
○
○
○
知識
○
○
○
○
○
○
○
2010年での新しい試み
•クイズ: ドリル形式 マスタリー学習
•クイズ: ドリル形式、マスタリー学習
•ワークシート:形成的評価、ルーブリック、
学習者個人 対しカ タ イ した ィ
学習者個人に対しカスタマイズしたフィードバック
ック
•自己評価: 学習の促進と自己調整学習スキルの育成
修了率 期末テスト 満足度の比較
修了率、期末テスト、満足度の比較
年度
履修者
2009
2010
修了者
27
17
修了率
20
9
74.10%
52.90%
2009
m
満足度
授業設計
(4段階の平均) (4段階の平均)
(4段階の平均) 3.0 2.3 2010
sd
m
sd
t
3.2 3.3 df
p
期末試験
74.65 9.90 87.11 12.83 ‐2.59
13
0.02 クイズ
53.05 14.67 59.19 27.21 ‐0.64
10
0.54 事前アンケート結果による考察
修了者
未修了者
人数
回答者数
9
8
7
7
簡単に単位が 自分のペ
自分のペースで
スで
取れそう
学習できそう
(4段階の平均) (4段階の平均)
2.5
31
3.1
2.9
38
3.8
従来の評価活動の再検討
• 質保証を超
質保証を超えた学びの実質化
た学び 実質
• 授業の評価と学習(成果)評価の分離
– 授業の評価:
• eラーニング成功の指標(修了率、満足度、自己効力
ラ ニング成功の指標(修了率 満足度 自己効力
感、ROIなど)
– 学習の評価
• 学習プロセスも重視(ポートフォリオ、ルーブリック、転
移など)
• eラーニングの位置づけ
新フレーム構築にあたって
• 特定
特定のプログラムからより一般的なプログラ
プ グ ムからより 般的なプ グ
ムの評価
• 対象者の拡大
• 教育のトレンドや新しい学習理論によりマッチ
した評価
• 技術発展により可能となった多様な学びへの
技術発展により可能とな た多様な学びへの
対応
• ICTを活用した教育に関してより普遍的な評価
を活用 た教育 関
より普遍的な評価
フレームを目指す
見直しの必要性とその観点(1)
(1)教育のトレンドの違い
・より学習者中心
・構成主義&社会構成主義
・フォーマル、インフォーマル、ノンフォーマル
・教育の多様性
・学習者特性
・クリエイティブ&イノベーティブ
クリエイティブ&イノベ ティブ
(2)使用できるテクノロジーやメディアの違い
・個人的な学習&社会的な学習
個人的な学習&社会的な学習
・メディアとデバイスの発展と組合せの自由
見直しの必要性とその観点(2)
(3)社会的ニーズの違い
社会的
ズ 違
・評価とエビデンスとしての学習成果の必要性:
評価とエビデンスとしての学習成果の必要性:
質保証を超えた学びの実質化
・生涯学習
生涯学習
・国際連携・国内連携
国際連携 国内連携
(4)対象者の拡大(HiRC(旧eLPCO)のミッション)
・学部生→社会人
学部生 社会人
フレ ムver.1でカ
フレームver.1でカバー不可な項目(1)
不可な項目(1)
(*多少はカバーされている、**カバーされていない)
(1)教育のトレンドの違い
・より学習者中心
・構成主義&社会構成主義*
・フォーマル、インフォーマル、ノンフォーマル**
・教育の多様性**
・学習者特性
・クリエイティブ&イノベーティブ**
クリエイティブ&イノベ ティブ**
(2)使用できるテクノロジーやメディアの違い
・個人的な学習&社会的な学習**
個人的な学習&社会的な学習**
・メディアとデバイスの発展と組合せの自由**
フレ ムver.1でカ
フレームver.1でカバー不可な項目(2)
不可な項目(2)
(*多少はカバーされている、**カバーされていない)
(3)社会的ニーズの違い
社会的
ズ 違
・評価とエビデンスとしての学習成果の必要性:
評価とエビデンスとしての学習成果の必要性:
質保証を超えた学びの実質化
・生涯学習**
生涯学習
・国際連携・国内連携**
国際連携 国内連携
(4)対象者の拡大(HiRC(旧eLPCO)のミッション)
・学部生→社会人*
学部生 社会人
新評価フレーム構築のための見直し
• フレ
フレーム1:各授業の評価
ム1:各授業の評価
• フレーム2:データマイニングを用いた新たな
評価 デ 研究
評価モデル研究
• フレーム3:eラーニング専門家認定プログラ
フレ ム3:eラ
ング専門家認定プ グラ
ムとしての評価
• フレーム4:評価活動自体の評価
フレ ム4 評価活動自体の評価
合田美子
(熊本大学大学機能開発総合研究センター准教授, 機
,
青山学院大学HiRC客員研究員)
ygoda@kumamoto‐u ac jp
ygoda@kumamoto‐u.ac.jp