UAVを用いた公共測量マニュアル(案) に沿った利用に関して

UAVを用いた公共測量マニュアル(案)
に沿った利用に関して
国際航業株式会社
2016年11月22日
UAVを用いた公共測量マニュアル(案)
マニュアルの記載内容
UAVを用いた公共測量での重要ポイント
• 国土地理院が作成した「UAVを用いた公共測量マニュアル
(案)」は、第2編UAVを用いた地形測量及び写真測量と
第3編UAVを用いた応用測量に分かれている.
– 第2編UAVを用いた地形測量及び写真測量では、従来の航空写真
測量の延長線上にUAVによる写真測量を位置付けている。
– 第3編UAVを用いた応用測量では、近年利用され始めたSfM等を用
いた3次元点群の生成に関するものである。
– 地形測量も応用測量も航空機レベルのGNSS/IMUを搭載していな
いので、対空標識を設置して「解析空中三角測量」及び「SfMソフ
トを用いた3次元化処理」を行い、外部内部検証点を用いてチェッ
クが必要となる。
地形測量及び写真測量の精度
• 第2編UAVを用いた地形測量及び写真測量では、従来の航
空写真測量の延長線上にUAVによる写真測量を位置付けて
いる。
– 地図情報レベルと要求精度(データの位置精度)
• (レベル250)⇒
• (レベル500)⇒
標準偏差(水平0.12m,標高0.25m,等高線0.5m)
標準偏差(水平0.25m,標高0.25m ,等高線0.5m )
– 標定点の要求精度
• (レベル250)⇒
• (レベル500)⇒
標準偏差(水平0.05m,標高0.1m)
標準偏差(水平0.1m,標高0.1m)
– 解析空中三角測量の精度
• (レベル250)⇒ 標準偏差(水平、標高共に0.06m、最大値0.12m)
• (レベル500)⇒ 標準偏差(水平、標高共に0.12m、最大値0.24m)
• セルフキャリブレーション付解析空中三角測量も利用可能。
別途、キャリブレーションを実施し記録を提出。
レンズキャリブレーション精度管理表
第2編による標定点数、配点、要求精度
– 撮影(標準)
• OL 60%
• SL 30%
– 標定点の配点
• 単コース撮影 NH=NV=(n/2+2)
• 複数コース撮影
– NH=4+2[(n-6)/6] + [(c-3)/3]
+ [(n-6)(c-3)/30]
– NV=(n/12)C+2(c/2)
– 撮影
• 地上画像の要求精度
– レベル250 0.06m
– レベル500 0.12m
第2編による標定点数、配点、要求精度の関連表
– 標定点の配点数例
• Panasonic DMC-GX7 F24mm 撮影諸元_縦を上向き
• CCD(横1.3cm×縦1.7cm)1画像=3.7μm
• OL=60%、SL=30%
Panasonic DMC-GX7 F24mm 撮影諸元_縦を上向き
画角
写真縮尺
カメラ焦点距
離(cm)
1:2083
1:2500
1:2917
1:3333
1:4167
1:4583
1:5000
1:6250
2.4
2.4
2.4
2.4
2.4
2.4
2.4
2.4
地上解像度
(cm)
50
60
70
80
100
110
120
150
0.77
0.93
1.08
1.23
1.54
1.70
1.85
2.31
km2
0.01
100
21.67
49.58
6
3
4
4
100 m
100 m
コース方向
モデル方向
撮影高度
撮影基線長
コース間隔
N
C
標定点の配
置数
飛行高度
(m)
水平
標高
50
10.83
24.79
10
5
7
9
サイドラッ
オーバー ラップ
プ
60
60
60
60
60
60
60
60
150
32.50
74.38
4
2
3
3
30
30
30
30
30
30
30
30
撮影基線
長(m)
10.83
13.00
15.17
17.33
21.67
23.83
26.00
32.50
30.309 39.006
コース間隔 横方向の 縦方向の 撮影面積
(m)
実距離(m) 実距離(m)
(㎡)
24.79
29.75
34.71
39.67
49.58
54.54
59.50
74.38
27.08
32.50
37.92
43.33
54.17
59.58
65.00
81.25
35.42
42.50
49.58
56.67
70.83
77.92
85.00
106.25
959.2
1381.3
1880.0
2455.6
3836.8
4642.5
5525.0
8632.8
ステレオ有効 論理平面位
面積 (㎡)
置(cm)
268.6
386.8
526.4
687.6
1074.3
1299.9
1547.0
2417.2
0.77
0.93
1.08
1.23
1.54
1.70
1.85
2.31
論理標高
(cm)
3.56
4.27
4.98
5.69
7.12
7.83
8.54
10.67
写真測量の標識サイズ
高さ56m
解像度 8.3mm
高さ15m
解像度 2.2mm
応用測量
• 第3編UAVを用いた応用測量では、i-Constructionにおい
て、3次元出来形管理にUAVを用いる事を提唱している。
– データの位置精度(3次元点群の全般)
• 0.05m以内(絶対位置座標として)検証法は以下である
(平面方向)オルソ画像上で平面座標を計測し、検証点の平面座標と比較を行う。
(高さ方向)検証点から15cm以内に入る3次元点群を用いて、IDW法で高さを求めて、検証点の高さと比較を
行う。
– 標定点の要求精度
•
具体的な記述は無い
– TSによる放射法(クロスチェックは必要)
– キネマティック法
– RTK法(直接観測法又は間接観測法)
– ネットワーク型RTK法(直接観測法又は間接観測法)
– 解析空中三角測量の精度
•
•
•
(水 平):0.05m
(標高点):0.05m
セルフキャリブレーション付解析空中三角測量でもOK.
カメラキャリブレーション実施記録
UAV撮影コース別精度管理表
標定点及び検証点精度管理表
三次元形状復元精度管理表
第3編による標定点数、配点、要求精度
– 撮影
• OL 90%以上
• SL 60%以上
– 標定点の配点
• 外部標定点:100Mに1点
• 内部標定点:200Mに1点
• 検証点:0.04K㎡に1点
– 撮影(地上画素寸法)
• (要求精度0.05m):0.01m
• (要求精度0.10m):0.02m
• (要求精度0.20m):0.03m
– 点群密度
• 標準:0.5m2に1点
• 低密度範囲:10m2に1点
• 高密度範囲:0.1m2に1点
UAV出来形管理要領
• 出来形管理
– データの位置精度(3次元点群の全般)
• 0.05m以内(絶対位置座標として)検証法は以下であると考える。
UAVを用いた公共測量マニュアルに準拠している。
– 標定点の要求精度
• 0.05m以内(絶対位置座標として)
– 工事基準点からのTS利用
– 解析空中三角測量の精度
• (水 平):0.05m
• (標高点):0.05m
• セルフキャリブレーション付解析空中三角測量でもOK.
UAVによる出来形管理要領
– 撮影
• OL 90%
• SL 60%
– 標定点の配点
• 外部標定点:100Mに1点
• 内部標定点:200Mに1点
• 検証点:0.04K㎡に1点
– 撮影(地上画素寸法)
• 撮影高度50m
• 地上画像寸法:0.01m以内
– 点群密度
• 標準:0.25m2に1点
国際航業において過去解析に用いたカメラ
SONY α 6000
SONY NEX-5R / NEX-6
SONY α 7R
<気をつけたい点>
Panasonic DMC-GH4
カメラ
焦点距離[mm]
35mm換算焦点距離[mm]
ピクセルサイズ[μ m]
画素数[pixels]
イメージサイズ[mm]
イメージサイズ
記録画素数(縦横比)
計測会社
使用UAV
4912
23.5
3
16
24 (×1.5)
4.78
×
×
APS-Cサイズ
:
3264
15.6
6000
23.5
2
3
エンルート
エンルート
ZION QC730
16
24 (×1.5)
3.92
×
×
APS-Cサイズ
:
4000
15.6
2
35
35
4.88
7360
×
4912
35.9
×
24
35mmフルサイズ
3
:
2
14
28 (×2)
3.75
4608
×
3456
17.3
×
13.0
4/3型 (フォーサーズ)
4
:
3
ルーチェサーチ
KKC(関西)
アミューズワンセルフ
α UAV
エンルート
エンルート
ZION QC730
SPIDER
備考
Panasonic DMC-GX7
Canon EOS-kissX7
SONY NEX-7
①
ズームレンズは焦点距離を
固定しても変動する可能性
が高いことから、使用はな
るべく避けるため、単焦点
レンズを使用する
②
マニュアルフォーカスで、
適切にピントの調整ができ
るカメラを使用する
③
計測エリア付近にて、適切
な露光時間・絞り・ISO感
度を設定する
④
画素数については多ければ
精度が向上するとわけでは
ないため、1500万画素以
上が好ましい
⑤
日本測量協会のカメラキャ
リブレーション検定を受け
、推定値を算出しておくこ
とを推奨します
GoPro HERO3+Black Edition
カメラ
焦点距離[mm]
35mm換算焦点距離[mm]
ピクセルサイズ[μ m]
画素数[pixels]
イメージサイズ[mm]
イメージサイズ
記録画素数(縦横比)
使用会社
使用UAV
14
28 (×2)
3.81
4592
×
3448
17.5
×
13.14
4/3型 (フォーサーズ)
4
:
3
KKC(関西)
アミューズワンセルフ
α UAV
5184
22.3
3
24
38 (×1.6)
4.30
×
×
APS-Cサイズ
:
3456
14.9
6000
23.5
2
3
エアロフォトセンター
エンルート
ZION QC730
16
24 (×1.5)
3.92
×
×
APS-Cサイズ
:
4000
15.6
4000
6.2
2
4
センソクコンサルタント
ブルーイノベーション
SORAZOU
2.8
16 (×5.8)
1.55
×
×
1/2.3型
:
KKC(九州)
DJIファントム
・魚眼レンズ
備考
3000
4.65
3
11
計測技術概論
3次元計測の基礎知識
写真測量の概論
• 写真測量(Photogrammetry)は,写真に写された被写
体の物理量及び質情報を得る技術である.
– 物理量は,被写体の位置,長さ,面積のことを指し,一般的に空
間的位置を表す3次元座標のことである.
– 質情報は,航空写真や衛星写真を用いて,家,河川,道路,鉄道
,畑,田んぼ,池などの地形や地質に関わる情報の事である。こ
のような認識行為を写真判読と言い熟練を要する.
写真測量の概論
右写真
左写真
L
a1b1
b2 a2
樹上の視差 : pa  LA
ネガ
c
O
c
n b1 a1
LB
LA
Oレンズ
a2 b2
H
HB
ポジ
地面の視差 : pb  LB
レンズ中心から地面ま での高さ :
HB  (c  L)  pb
レンズ中心から樹上ま での高さ :
HA  (c  L)  Pa
A
A
樹木の高さ : h  HB  HA
h
B
N
N1
写真測量の基本原理(高さの算出)
写真測量の概論
計測対象までの距離 : H
カメラ焦点距離 : f
基線長B
基線長B
レンズ中心
レンズ中心
レンズ中心
焦点距離:f (mm )
デジカメ分解能 :  CCD
平面の精度 :  XY 
高さの精度 :  Z 
撮影距離:H (m )
1画素のズレに
よる高さ方向
の誤差
同じ1 画素のズレで
も基線長Bが広いと
高さ方向の誤差は小
さい
H
f
 CCD
H H
f B
 CCD
平面精度については,高さの
設定により,精度が決まる。
高さ方向の精度は,基線長B
と高さの設定で決まる。
写真測量の基本原理(高さ方向精度とは)
写真測量の概論
z
y


c
被写体とレンズ中心、フィルム面また
は、CCD面上の像、3点が同一直線上
にある共線条件が基本となっている。
x

O( X 0 , Y0 , Z 0 )
y
P( x, y )
x
Z
画面距離(焦点距離):
Y
P( X ,Y , Z )
( xp , y p , z p )
X
カメラの幾何学(中心投影とは)
c のこと
写真測量の概論
非測定用デジタルカメラでは、レンズディストーション
が最も大きな系統誤差として位置づけられている。
フ
イ
ル
ム
面
(
C
C
D
面
)
光軸
理想的結合位置
レンズ
ラジアルディスト-ションによる歪み
結合位置ズレ
写真測量の概論
( x  x)  c 
a11 ( X  X 0 )  a12 (Y  Y0 )  a13 ( Z  Z 0 )
a31 ( X  X 0 )  a32 (Y  Y0 )  a33 ( Z  Z 0 )
( y  y )  c 
a21 ( X  X 0 )  a22 (Y  Y0 )  a23 ( Z  Z 0 )
共線条件式
a31 ( X  X 0 )  a32 (Y  Y0 )  a33 ( Z  Z 0 )
x  x0  x(a1r 2  a2 r 4 )  ( k1 x  k 2 y  k3 xy  k 4 y 2 )
y  y0  y (a1r 2  a2 r 4 )  (k5 xy  k 6 x 2 )
レンズ歪みの未知係数
r 2  (x2  y2 )
x : 写真画像上における横 方向
y : 写真画像上における縦 方向
c : 焦点距離
a11~a33 : 3軸回転行列
写真測量の基本理論(共線条件式と従前のレンズ歪み補正式)
計測技術概論
SFMを用いた処理基礎
SfM(Structure from Motion)とは
動画や静止画等カメラの視点撮影した複数枚の画像からそのシーン
の3次元形状とカメラ位置を同時に復元する要素技術。
- 当初は連続する画像の特徴点追跡で対応点を取得のみ
- SIFT(1999)、SURF(2006)アルゴリズムの提案により、画像の向き・大
きさ・異なるカメラ等の問題を克服。昨今オープンソースソフトウェアの登場もあり、
活用されることが増えている 。
20
参照:http://www.cs.cornell.edu/~snavely/bundler/#S1
20
<主なSfMソフトウェアの一覧表>
製品名
(呼称)
PhotoScan
(フォトスキャン)
ContextCapture
Pix4DMapper
ImageMasterUAS
(コンテキストキャプチャー) (ピックス・フォー・マッパア-) (イメージマスターユーエーエス)
Agisoft社
Bentley社
Pix4D社
TOPCON社
(アギソフト)
(ベントレー)
(ピックス・フォー・ディ)
(トプコン)
開発国
ロシア
フランス
スイス
日本
価格
約50万円
約500万円
約90万円
約87万円
開発会社
どのソフトウェアもSfM技術のアルゴリズムを用いており、写真(航空・地上)から三次元モデ
ルデータを生成する
機 能 ・多量の静止画像や動画で撮影された画像からカメラの撮影位置を推定し、三次元モデルデータ
(共通) に反映可能
・画像処理はほぼ自動処理にて実行されるが、処理時間の比較はされていない
・三次元モデルデータはどれも精細に表現されているが、精度比較を示す事例はまだない
・価格が比較的安価であり、多くの企業が導入している
測量に適した高精度な三次元モデル作成するには
撮影方法・撮影計画・処理手法などの知識が必要
21
SfMソフト全体のワークフロー
<Pix4Dmapper Proを使用した処理の流れ>
の
手
動
観
測
カ
メ
ラ
モ
デ
ル
の
最
適
化
①バンドル調整計算
-
外部標定要素
カメラキャリブレーション
外
部
標
定
の
位
置
情
報
推
定
デ
ン
ス
マ
ッ
チ
ン
グ
フ
ィ
ル
タ
リ
ン
グ
②3次元点群生成
-
ポイントクラウド
データ(RAW)
フィルタ後のポイ
ントクラウド
オ
ル
ソ
処
理
DSM
キ
ー
ポ
イ
ン
ト
の
抽
出
GCP
キ
ー
ポ
イ
ン
ト
マ
ッ
チ
ン
グ
生
成
オ
ル
ソ
モ
ザ
イ
ク
③3次元データ生成
-
3Dメッシュ
DSM
オルソモザイク(2D)
SfMの注意すべきところ
マッチングキーポイントの精度
マッチングエラーによる成果への影響
• キーポイントマッチングの不完全性による誤差(そ
の原因に関して)
– 写真間で撮影時間帯の変化による影響
• 一般的な航空写真測量では、写真に写り込む影の影響や光量変化
を考え、撮影時間帯が決まっている。
– 写真間で撮影日時の違いによる計測対象の形状変化(雑草の刈り取
り、野焼き等)
• 計測対象の変化(雑草の草刈前と後、野焼き前、後)
– 写真間で天候の変化による光量変化
• 晴天時の撮影、曇天、雨天後の撮影
• 計測対象が濡れている事による写り方の変化
マッチングエラーによる影響
3次元PointCloud点群の2重化
キーポイントマッチングの
縦横のズレ(同じ白線上に
緑の×点が無い)
レンズ歪み補正ありの状態
レンズ歪み補正ありの状態で基準点残差A1
レンズ歪み補正ありの状態でDSM
レンズ歪み補正なしの状態
レンズ歪み補正なしの状態で基準点残差A1
レンズ歪み補正なしの状態でDSM
SfMソフトの出力成果(例:地形図)
3次元点群データ
提供:測量協会主催の講習会(宮崎県えびの市)
SfMソフトの出力成果(例:建築物)
3次元点群データ
地上から撮影の為、屋根
部分の3次元データ無し
提供:測量協会主催の講習会(宮崎県えびの市)
SfMソフトの出力成果(例:地形と建築物)
-
UAV空中写真と手持ち写真点群合成
UAV投影中心
地上写真
投影中心
提供:測量協会主催の講習会(宮崎県えびの市)
-
SfMソフトの出力成果(例:土木構造物)
3次元点群データ
UAVと撮影機材
搭載カメラ
UAV本体
( α-UAV 機体)
項 目
内 容
重量
3.6kg
大きさ
1.0m×1.0m×0.3m
最大ペイロード
3.5kg(バッテリー含む)
飛行可能時間
20~40分(バッテリー個数による)
バッテリー
8,000mA(1~2個)使用
自動飛行範囲
水平:半径1,000m,高さ:300m未満
耐風性
約10m/s
項 目
内 容
項 目
内 容
製品名
DJI-phantom FC300X
製品名
パナソニック社製 DMC-GX7
焦点距離
4(mm)
重さ
489g
カメラ画素数
1,200万画素
焦点距離
14,20,25(mm)
カメラ画素数
1,684万画素
農業圃場整備計算GCPの変更
左の写真:紺色の十字がSfMソフト
で基準点(X,Y,Z)として使用した
もので、全部で5点
下の写真:紺色の十字がSfMソフ
トで基準点(X,Y,Z)として使用し
たもので、全部で17点
紺色:GCP(基準点)
水色:検証点
農業圃場整備測量
撮影諸元
事前のカメラキャリブレーション等は未実施
2周波GNSSシステムを用い、撮影主点位置情報を取得
機体に搭載しているGNSSを用いた自動運航(離着陸はマニュアル操作)
◆SfMソフトウェアにはPix4DmapperProを使用
撮影高度
約50m
地上解像度
1.5cm
オーバーラップ
80%以上
サイドラップ
60%以上
シャッター間隔
2秒
撮影枚数
224枚
基準点
17点
検証点
8点
農業圃場整備等高線図化
・解析空中三角測量
(バンドル法)を用
いて標定されて結果
を元に標定
・ステレオ図化シス
テムにインプットし、
オペレータに10cm
間隔の等高線を描画
してもらう
赤線:オペレータ作成
青船:3次元PointCloudか
ら等高線描画
SONY DMC オルソ画像
基準点残差(5点)
北海道圃場整備(α500:四隅と真ん中の1点を基準点として計算)
点名
GCP
改算値(X) 改算値(Y) 改算値(Z)
GCP(X)
GCP(Y)
GCP(Z)
ΔX
ΔY
ΔZ
A1
-57679.569
-92808.915
6.989
-57679.571
-92808.911
6.991
-0.0017
0.0044
0.0025
A3
-57690.937
-92724.405
6.193
-57690.939
-92724.408
6.192
-0.0016
-0.0033
-0.0010
A6
-57531.527
-92708.319
5.880
-57531.528
-92708.321
5.882
-0.0009
-0.0024
0.0019
A8
-57522.557
-92797.293
6.116
-57522.554
-92797.292
6.114
0.0034
0.0006
-0.0019
A17
-57588.594
-92764.319
5.981
-57588.593
-92764.318
5.980
0.0011
0.0009
-0.0008
0.0019
0.0027
0.0017
標準偏差
5点の基準点全てを観測して、バンドル法に
より解析空中三角測量を行った結果。
標準偏差
X=0.0019m(1.9mm)
Y=0.0027m(2.7mm)
H=0.0017m(1.7mm)
検証点残差(20点の検証点)
検証点
K1
-57640.806
-92811.667
5.708
-57640.789
-92811.655
5.692
0.0165
0.0120
-0.0164
K2
-57640.152
-92812.626
5.350
-57640.139
-92812.599
5.325
0.0132
0.0272
-0.0252
K3
-57531.180
-92800.462
4.951
-57531.191
-92800.457
4.947
-0.0114
0.0052
-0.0042
K4
-57530.937
-92800.427
4.913
-57530.938
-92800.437
4.959
-0.0015
-0.0102
0.0464
K5
-57524.639
-92763.219
4.825
-57524.627
-92763.207
4.82
0.0116
0.0118
-0.0049
K6
-57524.520
-92764.634
4.575
-57524.515
-92764.612
4.577
0.0046
0.0220
0.0021
K7
-57529.760
-92713.346
4.853
-57529.751
-92713.334
4.828
0.0093
0.0121
-0.0249
K8
-57580.797
-92711.982
4.822
-57580.806
-92711.961
4.83
-0.0088
0.0212
0.0079
標準偏差
0.0083
0.0116
0.0157
K点の標準偏差
0.0104
0.0117
0.0231
8箇所の暗渠管上部を観測して、解析空中三角測量
で得られた標定諸元を用いて改算。
標準偏差 X=0.0104 m(10.4mm)
Y=0.0117m(11.7mm)
H=0.0231m(23mm)
精度検証
<精度検証手順>
①四隅と真ん中の5点を基準点(X,Y,Z)として使用し座標較差の点検
②5点での調整計算で精度点検し異常値等がないことを確認した後に17点全点で
調整計算を実施
排水設備や木杭で精度検証を実施
③基準点残差と検証点残差の点検実施
標準偏差
X方向
Y方向
Z方向
基準点5点
検証点8点
基準点(mm)
2.0
3.0
2.0
検証点(mm)
10.4
11.7
23.1
基準点17点
検証点8点
基準点(mm)
5.1
5.7
5.3
検証点(mm)
8.3
10.7
21.1
紺色:基準点、水色:検証点
対空標識
排水設備
UAV公共マニュアルでの要求精度(水平・標高
最大0.05m以内)を満たす結果
43
DJI phantom FC300X オルソ画像
DJI_phantom 基準点残差(17点使用)
GCP
A15
A1
A2
A3
A4
A5
A6
A7
A11
A12
A8
A13
A14
A10
A9
A17
A16
改算値(X) 改算値(Y)
-57646.008 -92813.124
-57679.602 -92808.946
-57684.864 -92774.347
-57690.895 -92724.433
-57636.793 -92719.147
-57593.869 -92714.446
-57531.493 -92708.293
-57528.056 -92742.766
-57525.633 -92725.549
-57521.27 -92767.357
-57522.634 -92797.231
-57553.839 -92804.003
-57602.393 -92809.467
-57623.707 -92808.987
-57584.396 -92804.483
-57588.595 -92764.321
-57629.714
-92768.74
GCP(Y)
GCP(Z)
改算値(Z) GCP(X)
6.76532085 -57645.983 -92813.111
6.768
6.98027644 -57679.571 -92808.911
6.991
6.7651511 -57684.849 -92774.311
6.84
6.25162205 -57690.939 -92724.408
6.192
6.21899682 -57636.858 -92719.133
6.219
5.99158366 -57593.921 -92714.445
5.977
5.95464307 -57531.528 -92708.321
5.882
6.17467009 -57528.061 -92742.809
6.18
6.45835343 -57525.658 -92725.589
6.517
6.54070829 -57521.249 -92767.394
6.629
6.22737541 -57522.554 -92797.292
6.114
6.36173521 -57553.794 -92804.045
6.316
6.56914228 -57602.358 -92809.479
6.571
6.39380521 -57623.677 -92808.973
6.355
6.16421457 -57584.363 -92804.498
6.112
5.96376848 -57588.593 -92764.318
5.98
6.1364498 -57629.721 -92768.713
6.159
標準偏差
17点の基準点全てを観測して、バンドル法に
より解析空中三角測量を行った結果。
標準偏差 X=0.0378 m(37.8mm)
Y=0.0300m(30.0mm)
H=0.0516m(51.6mm)
ΔX
0.0251
0.0307
0.0150
-0.0444
-0.0653
-0.0525
-0.0348
-0.0047
-0.0248
0.0207
0.0796
0.0450
0.0350
0.0302
0.0330
0.0016
-0.0068
0.0378
ΔY
0.0132
0.0351
0.0362
0.0246
0.0141
0.0013
-0.0280
-0.0432
-0.0405
-0.0374
-0.0614
-0.0417
-0.0124
0.0145
-0.0148
0.0031
0.0269
0.0300
ΔZ
0.0027
0.0107
0.0748
-0.0596
0.0000
-0.0146
-0.0726
0.0053
0.0586
0.0883
-0.1134
-0.0457
0.0019
-0.0388
-0.0522
0.0162
0.0226
0.0516
DJI_phantom 検証点残差(8点の検証点)
K1
K2
K3
K4
検証点
K5
K6
K7
K8
改算値(X) 改算値(Y)
-57640.839 -92811.676
-57640.179 -92812.666
-57531.238 -92800.419
-57530.993 -92800.399
-57524.617 -92763.211
-57524.488
-92764.63
-57529.686 -92713.359
-57580.731 -92711.998
GCP(Y)
GCP(Z)
改算値(Z) GCP(X)
5.81417052 -57640.789 -92811.655
5.692
5.52215287 -57640.139 -92812.599
5.325
5.25824516 -57531.191 -92800.457
4.947
5.24809025 -57530.938 -92800.437
4.959
5.05105984 -57524.627 -92763.207
4.82
4.84097872 -57524.515 -92764.612
4.577
5.04166392 -57529.751 -92713.334
4.828
5.04996506 -57580.806 -92711.961
4.83
標準偏差
8箇所の暗渠管上部を観測して、解析空中三角
測量で得られた標定諸元を用いて改算。
標準偏差
X=0.0498m(49.8mm)
Y=0.0336m(33.6mm)
H=0.0551m(55.1mm)
ΔX
0.0496
0.0395
0.0472
0.0545
-0.0101
-0.0266
-0.0650
-0.0747
0.0498
ΔY
0.0212
0.0675
-0.0377
-0.0381
0.0041
0.0182
0.0252
0.0368
0.0336
ΔZ
-0.1222
-0.1972
-0.3112
-0.2891
-0.2311
-0.2640
-0.2137
-0.2200
0.0551
検証結果として
圃場の排水設備や木杭で精度検証を実施
• パナソニック社製 DMC-GX7(GCP5点、検証点20点)
– GCP標準偏差(X方向2.0mm、Y方向3.0mm、垂直方向2.0mm程度)
– 検証点標準偏差(X方向8.3mm、Y方向12mm、垂直方向23mm程度)
• DJI_phantom
FC300X(GCP17点、検証点8点)
– GCP標準偏差(X方向38mm、Y方向30mm、垂直方向52mm程度)
– 検証点標準偏差(X方向50mm、Y方向37mm、垂直方向55mm程度)
i-Construction(建設現場)での利用検討
建設現場での利用例
1. 実験目的
土工の出来形管理要領に規定され
ている計測手法の特性を把握するも
のである。
2. 試験実施日
2016年5月18日(水)~20日(金)
3. 現地試験実施場所
宮城県気仙沼市宿地区
4. 試験実施項目
• 踏査、選点、標識設置
• UAV撮影
• 地上LS観測
• TS測量
• GNSS測量
本成果は、大成建設株式会社様(気仙沼市防災集団移転促進事業)にフィールドを提供いただき作成しました
造成地現場
本成果は、大成建設株式会社様(気仙沼市防災集団移転促進事業)にフィールドを提供いただき作成しました
基準点残差(7点)
気仙沼市
GCP
A1
A3
A5
A7
A9
A11
B0105
改算値(X) 改算値(Y) 改算値(Z)
70249.9566 -121150.96 56.0120842
70246.8473 -121215.77 55.5624593
70305.7171
-121253.3
41.012421
70380.4241 -121229.98 39.0121565
70369.3223 -121176.89 39.3466602
70307.1013 -121129.25 40.3923453
70314.0463 -121193.83 39.6868735
GCP(X)
70249.95
70246.839
70305.723
70380.417
70369.33
70307.107
70314.049
GCP(Y)
-121150.96
-121215.78
-121253.29
-121229.98
-121176.89
-121129.25
-121193.83
GCP(Z)
56.017
55.566
41.009
39.015
39.348
40.387
39.683
標準偏差
ΔX
-0.0066
-0.0083
0.0059
-0.0071
0.0077
0.0057
0.0027
0.0065
ΔY
-0.0007
-0.0056
0.0123
0.0061
-0.0078
0.0007
-0.0049
0.0066
7点の基準点全てを観測して、バンドル法により解析空中三角測量を
行った結果。
標準偏差
X=0.0065m(6.5mm)
Y=0.0066m(6.6mm)
H=0.0038m(3.8mm)
本成果は、大成建設株式会社様(気仙沼市防災集団移転促進事業)にフィールドを提供いただき作成しました
ΔZ
0.0049
0.0035
-0.0034
0.0028
0.0013
-0.0053
-0.0039
0.0038
高低差のある地形での撮影注意点
「撮影計画での注意点」
• 撮影範囲+200m以内に以下の項目
をチェックする
1.鉄塔、携帯電話アンテナ、テレ
ビ局、中継パラボラアンテナ等が
あるか?
2.新幹線、鉄道、高速道路、幹線
道路(国道、県道等)が存在する
か?特に、市道でも交通量を時間
帯まで考えて確認。
3.重要施設と思われる構造物(発
電所、変電所、病院、学校、公共
施設)
• 撮影範囲+撮影高度分で以下の項
目をチェックする
1.樹木等
2.電波を発信している施設や車両
3.第三者の家屋、施設、畑、田ん
ぼや土地が隣接していないか?
本成果は、大成建設株式会社様(気仙沼市防災集団移転促進事業)にフィールドを提供いただき作成しました
高低差のある地形での撮影注意点
• 建設現場の盛り土と切土の地形において、その高低差に注意が必要
• 工事範囲内であれば樹木の意識する事は無いが、建設現場の周りの樹木に注
意する必要がある。
• 基本は、コース方向(オーバーラップ方向)の標高値は一定とする。
• 1コース内の標高が一定でもその前後左右に高い樹木があるときは十分安全
を距離をとって撮影を行う。
本成果は、大成建設株式会社様(気仙沼市防災集団移転促進事業)にフィールドを提供いただき作成しました
3次元クラウドサービス“KKC-3D”
54
3次元空間解析クラウドシステム概要
本システムは3種類のサービスプランから構成され、UAV等から撮影された画像をクラウド上
にアップロードする事で、専門知識や経験が無くても短時間で3次元測量データを受け取るこ
とができサービスです。特に「Expert」サービスは「UAVを用いた公共測量マニュアル(案
)平成28年3月-国土交通省国土地理院-」に準拠し、弊社が長年培ってきた写真測量技術をも
とにお客様にサービス提供したします。「Expert」サービスを利用することにより国が推進す
る「i-Construction」への対応が可能となるものです。
55
“KKC-3D”
①ログイン画面
②ジョブ登録
③ジョブ一覧
④結果受取・確認画面
56
“KKC-3D”動作検証事例
<動作検証諸元>
面積
約2ha
写真枚数
約200枚(JPEG)
ファイルサイズ
2GB(10MB/枚)
クラウドサービス処理時間
約3時間
 USBテザリングのノートPCから、ファイルアップロードが約30分
 アップロードしたあとは完全自動パターンで処理
 Outputデータは「オルソ」「点群」「DSM」「3Dメッシュ」
※水平および高さ方向の精度は基準点の情報を入力していないため、UAV
搭載のGPS精度に依存(数メートルオーダーの精度)
57
サービスプラン
■サービスプラン表
サービスプラン
i-Construction
対応
Basic
Advanced
Expert
3次元解析サービス
3次元解析サービス
3次元解析サービス
標定点補正サービス
標定点補正サービス
(プロジェクト毎に選択可)
ー
ー
オプション
(プロジェクト毎に選択可)
Basicにオプションは
付加できません
アドバイザリーサービス
断面作成サービス
地形差分解析サービス
ストレージ追加サービス(ユーザー毎に設定)
会費(基本ストレージ料、カスタマーサポートサービス、ドローン関連情報配信サービス含む)
58
サービスプラン概要
<Basic>
・基本プラン
•サービスは24時間365日稼働
•成果データ精度に関する情報提供なし
•オプションの追加不可
【利用例】 高精度が不要な場合や、緊急時の3次元データ作成
(ex:土砂災害発生直後の3次元地形図作成)
●国際航業が長年培ってきた写真測量技術を組み込んだ新たなサービスを提供
<Advanced>
・基本プラン
・標定点補正サービス
i-Construction
対応
<Expert>
・基本プラン
・標定点補正サービス
・アドバイザリーサービス
•アップロードは24時間365日受付、解析処理は平日9:00~17:00
•標定点等の現地情報はユーザで観測・精度管理情報を登録
•オプションの追加可
【利用例】 国土地理院マニュアルに基づく撮影が不可能な現場(現場立入不可等)
(ex:火山噴火現場での3次元地形図作成)
•アップロードは24時間365日受付、解析処理は平日9:00~17:00
•標定点等の現地情報はユーザで観測・精度管理情報を登録
•国土地理院マニュアルに準拠した精度管理票を提供
•アドバイザリーサービスで標定点や検証点のエラー、位置精度残差チェッ
ク結果を提供
•オプションの追加可
【利用例】 国土地理院マニュアルの精度管理に準拠した3次元作成
(ex:土木工事での切土・盛土出来高管理)
59
お
客
様
の
ニ
ー
ズ
に
合
わ
せ
て
選
択
可
能
“KKC-3D”のサービス価格
■サービス料金体系
基本料金
1ライセンスあたり 月額5,000円(税別)
利用料金
1回・1haあたり 150,000円(税別)
※上記はプランCにおける参考価格です。
※撮影枚数およびサービス内容によって価格は変動致します。
※基本料金:サービスレベル表の青色(会費)
※1ha/130枚程度
60