給食たより 8月号

2016.8月号
栄養士
磯友紀恵
暑さに対応できる体調を保持するためには、食生活に配慮した食事の提供が大切です。
<風邪をひいたとき>
熱があると水分が多量に失われるので、まず水分を補給します。卵や牛乳、乳
製品などの栄養価が高く消化吸収のよい食品を利用します。ミルクセーキなどは
のど越しのよいものです。
風邪の症状がひどいときは、一度にたくさん食べられないので、何回かに分け
て少量ずつ与えるようにします。また、粘膜の抵抗力が弱いと、ウイルスに感染
しやすくなります。粘膜の抵抗力をつけるためにはビタミン A(緑黄色野菜、レ
バーなど)や感染症に対する免疫力を強めるビタミン C(緑黄色野菜、果物など)
を含む食品をメニュー取り入れるようにしましょう。
☆食事のポイント☆
1.卵、豆腐、白身魚などで栄養をアップする。
風邪をひくと胃腸の働きが弱くなるので、栄養価の高い卵や豆腐、白身魚を
食べやすくした形で与えます。
(冷やし茶碗蒸し、卵豆腐、冷奴、月見豆腐、白
身魚の煮物など)
2.ビタミンを補給する。
熱のためにビタミン類の消耗が大きくなるので、季節の果物や野菜などを上
手に使います。
(メロン、オレンジ、キウイ、トマト、カボチャ、パプリカなど)
3.発汗で失われた水分をとる。
発熱のために発汗が多くなります。また、下痢症状が伴う場合があるので、水
分は十分に与えるようにします。くだものや果汁、スープ、スポーツ飲料など
で補給します。
4.とろみのついた形で与える
咳や鼻水が出る時は、のどや鼻の粘膜が荒れて弱っているので、固形物はのど
に刺激します。粘膜に負担をかけないようなとろっとした、片栗粉でとじたもの
や、にこごり、ゼラチンで固めたものなどを使います。
<下痢になったとき>
細菌やウイルスによって起こる下痢でない場合は、家庭での食事療法で治すこ
とができます。しかし、熱が出る、吐き気があるなどの症状の場合はお医者さん
に診てもらいましょう。症状が軽ければ 4~5 日で普通食に戻します。
☆下痢の時の食事のポイント☆
1.水分を補給する。
湯冷ましや薄い番茶(麦茶)などで水分補給に努めます。温度は体温ぐらい
に調整します。野菜スープ(人参、玉葱、キャベツなどを切って、水から煮出
した汁のみ)や腸に刺激の少ないりんごのすりおろしやしぼり汁などで補給し
ます。症状が回復するにしたがって、おもゆ、5 分がゆ、全粥と徐々に普通食
に戻します。
2.消化の良い食品を柔らかく調理する。
お腹をこわしているときは消化能力がおちています。消化吸収のよい食品を柔らかく
調理して胃腸に負担をかけないようにします。豆腐や茶わん蒸し、白身魚、鶏肉のささ
みなどから徐々に食材を増やしていきます。
3.食物繊維の多い食品は避ける。
野菜類ではごぼう、れんこん、たけのこ、海藻、きのこ類は避けます。また、大豆や
未精白の穀物類(麦、玄米、ライ麦パン、そばなど)も避けます。
脂肪の多い食品や調理には油脂も控えます。
参考:こどもの栄養
タコライス
<材料>
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分量:4 人分
ごはん
豚挽肉
玉葱
にんにく
SBカレー粉
ソース
ケチャップ
砂糖
片栗粉
・ 油
・ レタス
・ トマト
<作り方>
4 人分
200g
1個
1 かけ
小 1/2
小2
大3
小 1/2
適量
適量
1/4 個
1個
①玉葱、にんにくは、みじん切りにしておく。
②レタスは、1cm幅の千切り、トマトは、角切りに
しておく。
③フライパンに、油をしき、にんにく、豚挽肉を炒め
る。肉の色がついてきたら玉葱を入れ炒め、煮る。
④肉に火が通ったら、砂糖、ソース、ケチャップ、
カレー粉を入れ、味が整ったら片栗粉でとろみを
つける。
⑤器にご飯、レタス、肉、トマトの順に盛り付けたら
出来上がり。
☆辛さは、お好みでカレー粉の量を調節してください。