講義ノート

教室 : 1414-202
BER
OCTO
09
画像工学 2007年度版
2007年度版
Autumn 2007 Prof.M.Nakajima KEIO Univ. Yagami
Imaging Science and Technology
画
像
工
学
2007年度版
2
慶応義塾大学理工学部
慶応義塾大学理工学部 教授
教授
中
中 島
島 真
真 人
人
Autumn 2007 Prof.M.Nakajima KEIO Univ. Yagami
1
2. 画像システム
(例) 画像システムとしてのカメラ
y
入力 f(x,y)
x
カメラ
(フィルムカメラ、デジタルカメラ、どちらでも OK )
(紙に書かれた文字 )
(フィルム上またはCCD面上の画像 )
出力 g(x,y)
H(u,v)
SYSTEM
画像の場合の伝達関数
を‘OTF ’という!
x
y
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ANIMATION
2. 画像システム
(例) 画像システムとしてのカメラ
y
入力 f(x,y)
x
カメラ
(フィルムカメラ、デジタルカメラ、どちらでも OK )
(紙に書かれた文字 )
(フィルム上またはCCD面上の画像 )
出力 g(x,y)
H(u,v)
SYSTEM
伝達関数 → OTF
x
( Optical Transfer Function )
y
G (u , v ) = H (u , v ) F (u , v )
G (u , v )
FT
g ( x, y)
∞
g (x, y) =
∞
∫ ∫ G (u , v )e
+ ( xu + yv
)
∫ ∫ H (u , v )e
+ ( xu + yv
)
−∞−∞
∞ ∞
h(x, y) =
インパルス応答
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dudv
dudv
−∞−∞
ANIMATION
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2. 画像システム
(例) 画像システムとしてのカメラ
y
入力 f(x,y)
カメラ
(フィルムカメラ、デジタルカメラ、どちらでも OK )
(紙に書かれた文字 )
x
(フィルム上またはCCD面上の画像 )
出力 g(x,y)
H(u,v)
SYSTEM
伝達関数 → OTF
x
( Optical Transfer Function )
y
G (u , v ) = H (u , v ) F (u , v )
G (u , v )
FT
g ( x, y)
カメラで撮影された写真 g(x,y) は、物体 f(x,y) と 伝達関数 H(x,y)のフーリエ逆変
換であるインパルス応答 h(x,y) のコンボリューションによって表される.
言い方を変えると、カメラで撮影された写真は、「h(x,y) によってボカされたものに
なっている!」と言うことができる.
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ANIMATION
2. 画像システム
画像の場合のインパルス応答(OTFのフーリ逆変換)を、
‘点拡がり関数’( PSF: Point Spread Function ) という.
PSF,OTFの求め方
ピンホール(1画像サイズ)
PSF
h(x,y)
δ(x,y)
インパルス
h( x, y)
PSF
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FT
H (u , v )
OTF
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2. 画像システム
画像空間上でのコンボリューションとは・・・
時間軸上では
f(t)
h(t)
g (t ) = f (t ) ⊗ h (t )
画像空間上では
f(x,y)
h(x,y)
g (x, y)
= f (x, y) ⊗ h(x, y)
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2. 画像システム
画像空間上でのコンボリューションとは・・・
h (x,y)
g (x,y)
f (x,y)
g ( x, y )
= f ( x, y ) ⊗ h( x, y )
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2. 画像システム
画像空間上でのコンボリューションとは・・・
g (x, y) = f (x, y) ⊗ h(x, y)
h (x,y)
f (x,y)
H (u,v)
F (u,v)
FT
FT
FT
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G (u , v ) = F (u , v ) H (u , v )
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2. 画像システム
画像空間上でのコンボリューションとは・・・
g (x, y) = f (x, y) ⊗ h(x, y)
h (x,y)
f (x,y)
FT
F (u,v)
FT
H (u,v)
FT
G (u , v ) = F (u , v ) H (u , v )
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2. 画像システム
画像空間上でのコンボリューションとは・・・
g (x, y) = f (x, y) ⊗ h(x, y)
h (x,y)
f (x,y)
FT
FT
FT
H (u,v)
F (u,v)
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G (u , v ) = F (u , v ) H (u , v )
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2. 画像システム
画像空間上でのコンボリューションとは・・・
g (x, y) = f (x, y) ⊗ h(x, y)
h (x,y)
f (x,y)
FT
FT
FT
両者の違い、何による?
F (u,v)
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H (u,v)
G (u , v ) = F (u , v ) H (u , v )
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2. 画像システム
Application.1 [画像のボケ補正]
f (x,y)
g(x,y)
画像システム
H(u,v)
撮影した写真がボケて
撮影した写真がボケてしまった。 どうしよう?
g (x, y) = f (x, y) ⊗ h(x, y)
Convolution 定理
G (u , v ) = H (u , v ) F (u , v )
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2. 画像システム
具体的には
δ (x,y)
h (x,y)
PSF
・
1st step
画像システム
H(u,v)
フーリエ変換して、逆数をとる.
~
g(x,y)
f(x,y)
2nd step
逆フィルタ
H-1(u,v)
GH −1 =
FT ~
FH
⇒ F → f ( x, y )
H
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ボケの取れた
画像
ボケの取れた画像
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2. 画像システム
原画像
ボケ画像
修正画像
PSF
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2. 画像システム
諸君にも簡単にできるので、自分のパソコンで試して
みてください。
ただ、何も考えないでやると、はじめは全然駄目かも
しれません!
その第一の理由は・・・
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2. 画像システム
その第一の理由は・・・
逆フィルタ :
DeDe-convolution Filter
H −1 =
1
H
G
の計算において、
H
X
⇒∞
0
G
H
なる計算をしなければなら
ないところが沢山出てくる
のが問題!
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2. 画像システム
そこで、この計算をする場合には、
H −1 =
1
H
≅ 2
H H +Γ
1/H
を、用いる.
これを、「ウィーナーフィルタ」
「ウィーナーフィルタ」という
適当に選んだ小さ目の定数
修正画像
修正画像が、
何かもう一つきれいに
ならない第一の理由は、
この式が用いられている
ところにある.
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2. 画像システム
De-convolution の実空間処理
では ...
コピーマシン等の実用機でも、
実際にこの計算を使うことは可能であろうか?
NO!
実用機では、Cost
実用機では、Cost--performance
が悪くて
が悪くて使えない.
使えない.
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2. 画像システム
De-convolution の実空間処理
Cost-performance 問題とは...
(1) メモリ使用量:
(2) 処理時間:
g
スキャン
f
FT
G
白黒A4原稿の情報量 → 4MB
コピーマシン等では準実時間処理が必至
ボケ
補正
G/H
IFT
f
印刷
周波数空間での処理はこの部分に時間がかかり過ぎる!
周波数空間での処理はこの部分に時間がかかり過ぎる!
原稿
印刷物
どうせ原稿の読み取り(スキャン)
に時間が掛かるのだから、
どうせ原稿の読み取り(スキャン)に時間が掛かるのだから、
その間に‘ボケ補正の
処理’を行えば良
’を行えば良い!
い!
その間に‘ボケ補正の処理
逐次的に処理
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ボケとは、原稿上の1点の情報が、印刷物上で
空間的にばら撒かれる現象である.
2. 画像システム
・・・・
・
印刷物
原稿
そこで、
原稿を読み取りながら、
だいたい数行ずつ処理
していくことにする
逐次処理
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2. 画像システム
逐次処理に適した De-convolution 演算
実空間 ( x-y 空間 ) での処理
これを外したい!
これを外したい!
g ( x, y ) = f ( x, y ) ⊗ h( x, y )
∞ ∞
=
∫∫
f ( x ′, y ′ ) h ( x ′ − x , y ′ − y ) d x ′d y ′
−∞−∞
フーリエ空間(u
フーリエ空間(u-v 空間)で行うように簡単にはいかない.
フーリエ変換は、使用しない!
ただし、その考え方は採用する!
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2. 画像システム
GH
−1
FT
= F ⇔ f
これを、実空間で考えてみよう!
h ⇔ H
1
1
⇔
h
H
1
g ⊗
= f
h
で、良いか?
駄目!!!
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2. 画像システム
正解は ...
[ ]
g ⊗F
F H −1 = f
これを使う!
ここで、
すなわち、
h⇔ H
[
F H
F
F
F
−1
[h ] =
]⇔
GH
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H
H
−1
−1
= F
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2. 画像システム
−−11
H のかたち
δ(x,y)
x
H -1(u,v)
u
0
h (x,y)
x
F
F[H -1]
H (u,v)
u
x
これを、De
De--convolution Window
とも言う.
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2. 画像システム
具体的な De-convolution Window の形
5×5
3×3
0.1
-0.1
-0.2
-0.1
-0.2
1.0
-0.2
-0.1
-0.2
-0.1
-0.2
0.1 -0.3
-0.3 -0.2
1.0
-0.3
0.1
-0.2 -0.3 -0.2
0.1
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2. 画像システム
Pixel
-0.1
-0.2 -0.1
-0.1 -0.2
-0.1
-0.2
-0.2 1.0 -0.2
-0.2
-0.2 -0.1
-0.1
-0.1 -0.2
-0.1
DeDe-convolution Window
(3×3)
3×3)
□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
□□□□□□□□□□□□□□□□□□
□□□□□□□□□□□□□□□□□
□□□□□□□□□□□□□□□□□
□□□□□□□□□□□□□□□□□
□□□□□□□□□□□□□□□□□□
□□□□□□□□□□□□□□□□□□
□□□□□□□□□□□□□□□□□
DeDe-convolution Window
(ここでは、3×3)を
1pixel づつ移動しながら
づつ移動しながら
畳み込んでいく.
畳み込んでいく.
スキャン終了と略同じに
ボケ補正も終了する.
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2007年度
「画像工学」
第2回講義 おわり
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