インターンシップ便り (12 月編) GCOE リサーチアシスタントの内山英昭です.フランスのナント市にある Ecole Centrale de Nantes にて,Prof. Moreau と Prof. Servières の下に派遣されております.本 稿は第 3 回目のレポートになります. 12 月ともなるとパリなどの内陸部では,気温がマイナスになることもしばしばあるよう ですが,海に近いナントでは,そこまで寒くありません.しかしながら,雨の日が多い今 日この頃です. さて,今月は 3 つのフランスの象徴的な出来事を体験してしまいました.1 つ目はストラ イキです.フランスでは賃上げ交渉のために頻繁にストライキがあるようです.11 月には エールフランス航空が 3 日間もストライキをして,国際線が飛ばなかったということをご 存知かと思います.私はいつもトラム呼ばれる路面電車を使って研究所に通っているので すが,駅でいくら待ってもトラムが来ない日がありました.友達に聞いたところ,ストラ イキのようでして,今日はトラムの本数が激減しているよと言われました.その日から 2 週間ストライキは続きました.フランス人にとっては,仕事に遅れる言い訳になるという ことで,意外とストライキを歓迎しているようです. 2 つ目は,デモです.フランスは人権の国と呼ばれるだけあって,デモが盛んに行われて います.今年の 3 月に短期の滞在でナントに来たときには,空港建設反対ということで, トラクターが 10 台ほど列を成して道路を占拠していたのを覚えています.今回のデモは学 生によるものでして,国の教育に関する政策に対しての抗議のようでした.デモの方法は 少し過激でして,トラムの線路上にゴミ箱や鉄柵を置き,ゴミ箱を燃やすなどして,トラ ムの線路を封鎖していました.正直,ちょっと怖かったです.また,デモをしていたのが 高校生ということに驚きました.これに対して警察は静観しているだけでして,私は研究 所の最寄り駅までトラムで行くことができず,いつもより 30 分以上歩いて研究所に通いま した.これは 1 週間続きました.フランスの高校生は非常にアグレッシブのようです. 最後の 1 つはクリスマスです.2 つのネガティブな出来事が続きまして,少しテンション が落ちかかっていたのですが,これはテンションが上がりました.イルミネーションの飾 りがいたるところに設置され,広場には出店が出ており,町中がお祭り騒ぎといった感じ でした.また,クリスマス前の土曜日には,パレードがありまして,子供たちが踊ってい たり,山車が出たりしていました.日本のクリスマスとは大きく異なり,フランスでのク リスマスに対する意気込みを強く感じることができました. どの出来事も日本ではなかなか体験できないものでした.今月は色々とカルチャーショ ックを受けまして,まさに文化の違いを肌で感じました.これからも色々な出来事が起こ ることを楽しみに過ごそうと思います. クリスマスの出店にて クリスマスのパレードにて
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