記憶の渚にて/白石 一文 記憶の渚にて

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記憶の渚にて/白石
一文
記憶の渚にて/白石実一文
ジニのパズル/崔
国際的に著名な作家だった兄が謎の死を遂げた。古賀純一は兄の遺品の中から謎の遺書
と『ターナの心』と題された随筆を発見する。我が家の歴史を綴ったその文書は、記憶とは
大きく食い違うデタラメばかり。偽装された文章は兄の死となにか繋がりがあるのか?
兄の死の真相に迫る古賀を待つ、謎、謎、謎-。
日本からイギリスへ。海を跨ぎ、150年の時を越える一族の歴史。そのすべてが一つの像を
結ぶとき、予想だにしない圧巻のラストが立ち現れる!この不確かな世界を生き抜く力と
なる、最新傑作長編。
危険なビーナス/東野
圭吾
ジャッジメント/小林
弟が失踪した。彼の妻・楓は、明るくしたたかで魅力的な女性だった。楓は夫の失踪の原因
を探るため、資産家である弟の家族に近づく。兄である伯朗は楓に頼まれ協力するが、時
が経てば経つほど、彼女に惹かれていく。
QJKJQ/佐藤
究
市野亜李亜(いちのありあ)は十七歳の女子高生。猟奇殺人鬼の一家で育ち、彼女自身もス
タッグナイフで人を刺し殺す。猟奇殺人の秘密を共有しながら一家はひっそりと暮らしてい
たが、ある日、亜李亜は部屋で斬殺された兄を発見する。その直後、母の姿も消える。
亜李亜は残った父に疑いの目を向けるが、一家には更なる秘密があった。
「平成のドグラ・マグラ」、「ものすごい衝撃を受けた」
選考委員たちにそう言わしめた、第62回江戸川乱歩賞受賞作。
アンマーとぼくら/有川
浩
休暇で沖縄に帰ってきたリョウ。
リョウはおかあさんと一緒に島内を観光。おかあさん、と言っても本当の母親ではなく、父
親の再婚相手である2番目の“アンマー”。写真家だった父は残波岬で撮影中事故で命を落
としてしまった。父親が亡くなったあとも育ててくれた母への親孝行のため、一緒に時を過
ごす。勝連城、首里城、海中道路…。
思い出の地をたどるうち、リョウは幼い日の自分と遭遇。「君が後悔のない人生が送れるこ
とを祈っているよ」母と息子、そして父と息子をつなぐ、沖縄の神秘が起こす奇跡。
家康、江戸を建てる/門井
オレゴン州の高校を退学になりかけている女の子・ジニ。ホームステイ先でステファニーと
国際的に著名な作家だった兄が謎の死を遂げた。古賀純一は兄の遺品の中から謎の遺書
と『ターナの心』と題された随筆を発見する。
出会ったことで、ジニは5年前の東京での出来事を告白し始める。ジニは日本の小学校に
我が家の歴史を綴ったその文章は、記憶とは大きく食い違うデタラメばかり。偽装された文
通った後、中学から朝鮮学校に通うことになった。学校で一人だけ朝鮮語ができず、なかな
章は兄の死となにか繋がりがあるのか?兄の死の真相に迫る古賀を待つ、謎、謎、謎-。
か居場所が見つけられない。特に納得がいかないのは、教室で自分たちを見下ろす金親子
日本からイギリスへ。海を跨ぎ、一五〇年の時を超える一族の歴史。
の肖像画だ。1998年の夏休み最後の日、テポドンが発射された。翌日チマ・チョゴリ姿で町
そのすべてが一つの像を結ぶとき、予想だにしない圧巻のラストが立ち現れる!
を歩いていたジニは、警察を名乗る男たちに囲まれ…。二つの言語の間で必死に生き抜い
た少女の革命。21世紀を代表する青春文学の誕生!第59回群像新人文学賞受賞作。
この不確かな世界を生き抜く力となる、最新傑作長編。
慶喜
「北条家の旧領関東二百四十万石を差し上げよう」天正十八年、落ちゆく小田原城を眺め
ながら、関白、豊臣秀吉は、徳川家康に囁いた。
その真意は、水びたしの低湿地ばかりが広がる土地と、豊饒な現在の所領、駿河、遠江、三
河、甲斐、信濃との交換であった。
愚弄するかのような要求に家臣団が激怒する中、なぜか家康はその国替え要求を受け入
れた…。ピンチをチャンスに変えた究極の天下人の、面目躍如の挑戦を描く快作誕生!
大きな鳥にさらわれないよう/川上
弘美
遠く遥かな未来、滅亡の危機に瀕した人類は「母」のもと小さなグループに分かれて暮らし
ていた。異なるグループの人間が交雑したときに、新しい遺伝子を持つ人間――いわば進
化する可能性のある人間の誕生を願って。彼らは、進化を期待し、それによって種の存続を
目指したのだった。しかし、それは、本当に人類が選びとった世界だったのだろうか?
絶望的ながら、どこかなつかしく牧歌的な未来世界。
かすかな光を希求する人間の行く末を暗示した川上弘美の「美しい神話」
悲しみの底で猫が教えてくれた大切なこと/瀧森
古都
本書は「猫にまつわる感動体験」を通じて、登場人物が学び、成長していく全4話からなる
小説です。「電車の中では読まないでください。ラスト30ページ、衝撃の結末に号泣しまし
た。」の読者コメント通りの感動物語。奇妙な猫との出会いを通して、登場人物が「生きると
は?」「家族とは?」「働くとは?」など人生を深く哲学していく4つのストーリーで展開して
いきます。それぞれのストーリーは独立しながらも関連しあい、最終話まで読むと一つの大
きな物語として完成されます。衝撃のラストは、涙なしには読めません。思いっきり泣いた
後、本当の幸せに気づく、そんな「気づきのある物語」です。
孤独の果てで犬が教えてくれた大切なこと/瀧森
古都
『俺と一緒に、あの犬を誘拐しない?』
家族の温かみを知らずに育った11歳の少年、宏夢は、移動図書館の館長をしているミツさん
に、そんな提案をした。せまい物置の中で飼われている犬を救うべく、誘拐を計画する二
人。犬にとって本当の幸せとは?本当の居場所とは?移動図書館を通じ、様々な人や事件
と遭遇する11歳の少年と54歳の中年。それぞれの運命と向き合い、生きる意味を考えるこ
ととなる。
自分でできる!筋膜リリースパーフェクトガイド/竹井
仁
カラダのあらゆる痛み・こりを根治!美容にも!
◆「ためしてガッテン」「世界一受けたい授業」などTVでも大人気のスーパードクターが、自
宅でできる筋膜リリース法をついに全公開。写真でわかりやすく解説しました。
あなたのカラダが、驚くほどよみがえります!!
由香
大切な人を殺された者は言う。「犯罪者に復讐してやりたい」と。
凶悪な事件が起きると人々は言う。「被害者と同じ目に遭わせてやりたい」と。
20××年凶悪な犯罪が増加する一方の日本で、新しい法律が生まれた。それが「復讐法」
だ。目には目を歯には歯を。この法律は果たして被害者たちを救えるのだろうか?
第33回小説推理新人賞受賞。大型新人が世に問う、衝撃のデビュー作!!
罪の声/塩田
武士
京都でテーラーを営む曽根俊也は、ある日父の遺品の中からカセットテープと黒革のノート
を見つける。ノートには英文に混じって製菓メーカーの「ギンガ」と「萬堂」の文字。テープを
再生すると、自分の幼いころの声が聞こえてくる。それは、31年前に発生して未解決のまま
の「ギン萬事件」で恐喝に使われた録音テープの音声とまったく同じものだった-。
昭和最大の未解決事件-「ギンガ萬堂事件」の真相を追う新聞記者と「男」がたどり着いた
果てとは―-。気鋭作家が挑んだ渾身の長編小説。
ハリネズミの願い/トーンテレヘン(著)・長山
さき(翻訳)
ある日、自分のハリが大嫌いで、ほかのどうぶつたちとうまくつきあえないハリネズミが、
誰かを家に招待しようと思いたつ。さっそく手紙を書きはじめるが、もしも○○が訪ねてき
たら、と想像すると、とたんに不安に襲われて、手紙を送る勇気が出ない。クマがきたら?ヒ
キガエルがきたら?ゾウがきたら?フクロウがきたら?-さまざまなどうぶつたちのオソ
ロシイ訪問が、孤独なハリネズミの頭のなかで繰り広げられる。
笑いながら、身につまされながら、やがて祈りながら読んでいくと、とうとうさいごに…。
オランダでもっとも敬愛される作家による、臆病で気むずかしいあなたのための物語。
ギケイキ:千年の流転/町田
康
私の名前は源義経。父は京都でそこそこの地位にあってけっこう偉かったのだが、平清盛
という人に負け、斬り殺された。父の名は、そう、義朝。母は常盤という名前で、極度に美し
かった。七歳の年、私は母に鞍馬山に連れていかれる。殺されないためには仕方なかった。
寺では顔も頭もサイコーやんけと噂された私だが、十五の秋からおかしくなった。
心のなかに、謀反の志が芽生えていた。あれから千年ちかくの時が流れた。
どんなことをしても眠れないこんな夜は、どうしても思い出してしまう。思い出せば語りた
くなる。私は、私の物語を、語ろうと思う――。
許されようとは思いません/芦沢
央
かつての祖母が暮らしていた村を訪ねた「私」。祖母は、同居していた曾祖父を惨殺して村
から追放されたのだ。彼女は何故、余命わずかだったはずの曾祖父を殺さなければならな
かったのか…。究極の選択を迫られた女たちの悲劇を、端正な筆致と鮮やかなレトリックで
描き出す、ミステリ短篇集の新たなるマスターピース!磨き抜かれたプロットが、日常に潜
む狂気をあぶりだす全5篇。
陸王/池井戸
潤
勝利を、信じろ――。足袋作り百年の老舗が、ランニングシューズに挑む!
埼玉県行田市にある「こはぜ屋」は、百年の歴史を有する老舗足袋業者だ。といっても、そ
の実態は従業員二十名の零細企業で、業績はジリ貧。社長の宮沢は、銀行から融資を引き
出すのにも苦労する日々を送っていた。そんなある日、宮沢はふとしたことから新たな事
業計画を思いつく。長年培ってきた足袋業者のノウハウを生かしたランニングシューズを開
発してはどうか。
社内にもプロジェクトチームを立ち上げ、開発に着手する宮沢。しかし、その前には様々な障
壁が立ちはだかる。資金難、素材探し、困難を極めるソール(靴底)開発、大手シューズメー
カーの妨害――。チームワーク、ものづくりへの情熱、そして仲間との熱い結びつきで難局
に立ち向かっていく零細企業・こはぜ屋。はたして、彼らに未来はあるのか?
私の消滅/中村
文則
このページをめくれば、あなたはこれまでの人生の全てを失うかもしれない。
一行目に不気味な文章が書かれた、ある人物の手記。それを読む男を待ち受けるのは、
狂気か救済か。重度の鬱病にかかった女性を愛した精神科医。彼女を死なせないために施
した治療は、記憶障害を引き起こす危険を伴うものだった。
「悪意」が世の中に及ぼす影響を突き詰めた衝撃の作。
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第155回直木賞受賞作!
伝えられなかった言葉。忘れられない後悔。もしも「あの時」に戻ることができたら…。
第155回芥川賞受賞作!
現代の実存を問い、正常と異常の境目がゆらぐ衝撃のリアリズム小説
主の腕に惚れた大物俳優や財政界の名士が通いつめた伝説の床屋。ある事情からその店
に最初で最後の予約を入れた僕と店主との特別な時間が始まる「海の見える理髪店」。
意識を押しつける画家の母から必死に逃れて16年。理由あって懐かしい町に帰った私と母
との思いもよらない再会を描く「いつか来た道」。
親の離婚で母の実家に連れられてきた茜は、家出をし海を目指す「空は今日もスカイ」。
数年前に中学生の娘が急逝。悲嘆に暮れる日々を過ごしてきた夫婦が娘に代わり、成人式
に替え玉出席しようと奮闘する「成人式」など。
人生の可笑しさと切なさが沁みる、大人のための“泣ける”短編集。
36歳未婚女性、古倉恵子。大学卒業後も就職せず、コンビニのバイトは18年目。
これまで彼氏なし。オープン当初からスマイルマート日色駅前店で働き続け、変わりゆくメ
ンバーを見送りながら、店長は8人目だ。
日々食べるのはコンビニ食、夢の中でもコンビニのレジを打ち、清潔なコンビニの風景と
「いらっしゃいませ」の掛け声が、毎日の安らかな眠りをもたらしてくれる。ある日、婚活目的
の新入り男性、白羽がやってきて、そんなコンビニ的生き方は恥ずかしいと突きつけられる
が・・・。「普通」とは何か?現代の実存を軽やかに問う衝撃作。
人生の
その部屋には、絶望が住んでいた――。
宮部ファン待望の14か月ぶりの現代ミステリー!
邪魔者扱いするくせに“めでたい”とはなにごとだ!
御年九十二歳、もはや満身創痍。ヘトヘトでしぼり出した怒りの書は、爽快にして痛快―-。
家族と仕事を失った失意の杉村三郎は、東京都北区に私立探偵事務所を開業する。ある
日、亡き父・武藤寛二が生前に残した「昔、人を殺した」という告白の真偽を調査してほしい
という依頼が舞い込む。依頼人の相沢幸司によれば、父は母の不倫による離婚後、息子と
再会するまで30年の空白があった。果たして、武藤は人殺しだったのか。35年前の殺人事
件の関係者を調べていくと、昨年発生した女性殺害事件を解決するカギが隠されていた!?
(表題作「希望荘」)。
表題作のほかに、「聖域」・「砂男」・「二重身(ドッペルゲンガー)」の4編を収録。
私立探偵・杉村三郎が4つの難事件に挑む!!
大正12年生まれ、今年93歳になる佐藤愛子さんは2014年、長い作家生活の集大成として
『晩鐘』を書き上げ、インタビューでこう語っています。「書くべきことは書きつくして、もう
空っぽになりました。作家としての私は、これで幕が下りたんです」。
その一度は下ろした幕を再び挙げて始まった連載『九十歳。何がめでたい』は、「暴れ猪」佐
藤節が全開。自分の身体に次々に起こる「故障」を嘆き、時代の「進歩」を怒り、悩める年若
い人たちを叱りながらも、あたたかく鼓舞しています。
佐藤さんだからこそ書ける緩急織り交ぜた文章は、人生をたくましく生きるための箴言も
詰まっていて、大笑いした後に深い余韻が残ります。