報道関係各位 2008 年 5 月 9 日 アジア太平洋地域全域で航空運賃上昇、ビジネスクラスが推進要因に 航空会社、好機に乗じて継続した需要の拡大 ~日本、国内航空運賃の上昇傾向 - 前四半期比で 5%、前年度比 7%増~ アメリカン・エキスプレス・インターナショナル, Inc.(東京都杉並区 / 社長:ロバート・サイデル)は、本日、最新の「アメ リカン・エキスプレス・アジア・パシフィック・ビジネス・トラベル・モニター」を発表し、アジア太平洋地域全体で2008年 1月~3月期においてビジネスクラスの航空運賃が4%の大幅な上昇をしており、アジア太平洋地域発南北アメリカ行 き便とアジア太平洋地域の域内便が、この上昇の推進要因となっていることを明らかにしました。 アジア太平洋地域の全般的な航空運賃は、前四半期(2007年10月~12月)比で1%と上昇基調が続き、前年比では 7%の上昇となりました。そのうち、前四半期比2%、前年比14%と、南北アメリカ行き国際線の上昇率が最大となりま した。 日本、アジア太平洋およびオーストラリア担当のアメリカン・エキスプレスのビジネス・トラベル・アドバイザリー・サービ ス部部長、カート・クナックステッド(Kurt Knackstedt)は、今回の発表を受け、次のようにコメントしています。「現在の 経済状況は、アジア太平洋地域の全般的な公示運賃にはほとんど影響を与えていないように思えます。需要は今で も供給を上回っています。近年の原油高の高騰も影響しており、航空業界は利益率の高いビジネスモデルを模索す るなか、航空運賃および燃油サーチャージ共に上昇しています。」 「過去10年間、航空業界は、いかなる経済状況下においても収益性の高いビジネス・モデルを維持できるよう前向き な変貌を遂げてきました。ここにきて、多くの大手航空会社は、需要高の好機に乗じて、運賃の維持もしくは押し上げ を図ろうとしているように見受けられます。」 日本 全クラスの平均航空運賃は、前四半期比では、ほぼ横ばいでしたが、前年比では、全体で6~7%増と大きく上昇しま した。 「この日本の状況は、数年前と比べ日本経済が復活してきたことを示すものであり、堅実な利益が出ており、それがこ の地域の業務渡航の動向に結びついています」とクナックステッドは語っています。 国内の航空運賃も上昇傾向にあり、前四半期比で5%、前年度比7%増となっています。株式会社 日本旅行・アメリカ ン エキスプレスの代表取締役社長のメリンダ・タラントは、この状況を踏まえて次のように述べています。「燃料費の 高騰は、国内線運賃の上昇にも影響していることが窺え、国内大手航空会社の国内線運賃における4月からの値上 げもこの状況を反映しているものと言えます。」 オーストラリア 国際線は全路線において往復航空運賃が値上がりしました。前四半期比でアジア太平洋域内の運賃は2%、ヨーロッ パ行きは4%、南北アメリカ行きは4%上昇しました。前四半期比の運賃の内訳は、ビジネスクラス正規割引運賃が7% と最大の伸びを示しました。 「オーストラリア - 米国路線での供給は、従来どおり比較的横ばい状態が続いています」とクナックステッドは語ってい ます。「しかし、現在、国際線における業務渡航の需要は非常に高く、鈍化の兆しはほとんどありません。航空各社は、 この堅調な市場の恩恵を受けています。」 インド オーストラリアとは正反対の状況になっており、前四半期比エコノミークラス正規割引運賃は11%、エコノミークラス普 通運賃は8%、ビジネスクラス正規割引運賃は8%下落しています。 「インド国内市場に新規航空会社とローコスト・キャリアーが参入したことで競争が激化し、その結果インドではこのよ うな現象が起きています。これはどちらかといえば一時的な傾向です。市場が台頭していく場合、次の段階では航空 会社の統合が行われますが、すでにその兆しが見えています。」 中国 中国発ヨーロッパ路線の運賃は、前年比28%と驚異的な上昇を示しています。 「ヨーロッパの航空各社は、財政的に優位な立場を維持しており、中国のような新興国市場での成長を遂げるために、 航空機や商品開発を通し多大な投資を行っています。中国の航空会社は、国内市場の強化やグローバル・スタンダ ードとして通用する商品・サービスの拡充に注力しており、国際線の拡大に手間取っています。価格圧力に加え、北 京および上海圏の空港には、新たな航空会社に割り当てる離発着枠がないという事実もあります。」 シンガポール エコノミークラス普通運賃が前年比で7%下落した一方、ビジネスクラス普通運賃は前年比9%の伸びを示しました。 「米国直行便が昨年導入され、エコノミークラスでの17時間以上の飛行時間は、非常に長く、米国直行便にエコノミー クラスを無くし、ビジネスクラス専用便を導入する航空会社もあり、これが運賃上昇の要因となりました。この路線にお いて、エコノミークラスへの需要が低いと言える一方で、ビジネスクラスへの需要が高いとも言えます。」 香港 強固な市場基盤を背景に、全般的に運賃の上昇がみられます。2007年第四四半期(10月~12月)以降、特にエコノ ミークラス正規割引運賃が5%の伸びを示しています。 「香港は、7~8年前の強固な市場へと復活を遂げています。香港は健全な業務渡航市場であるだけでなく、もともと 観光でも人気があるため活況を呈しています。また、現地の有力航空会社により、常に価格の健全性が確保されてい ます。」 経費節減の可能性 「アメリカン・エキスプレス・ビジネス・トラベル・モニター」は、アジア太平洋地域内および同地域発の航空運賃の最新 動向を把握し、業務渡航経費として支払われる航空運賃と平均公示運賃の推移を比較・照合するために設計されて います。 アメリカン・エキスプレスのビジネス・トラベル・アドバイザリー・サービス部では、企業の業務渡航に関する世界最大の データベースを活用すると共に、世界で唯一、旅行、購買、決済業務を包括して展開するアメリカン・エキスプレスなら ではのユニークな立場を最大限活用したサービスを提供しています。各分野の専門家により構成されるコンサルティ ング・チームは、業務渡航の規定管理、戦略的ソーシング、ビジネス・インテリジェンスに対するアドバイスを提供し、 顧客企業の出張業務の最適化に貢献しています。 調査方法 アジア太平洋地域の「アメリカン・エキスプレス・ビジネス・トラベル・モニター」は、アジア太平洋地域における370の都 市から世界各国に渡航する便の往復航空運賃を追跡しています。「アメリカン・エキスプレス・ビジネス・トラベル・デー タベース」に基づき業務渡航利用者の渡航パターンに応じてそれぞれの都市の組合せにはウエイトを用いています。 例えば、オーストラリア国内運賃の全体的な変化を示す場合、メルボルン~シドニー間などの需要の高い都市の組合 せは、パース~シドニー間の組合せより高いウエイトを用いて、集計しています。その対象は、以下の14カ国です。オ ーストラリア、中国、香港、インド、インドネシア、日本、韓国、マレーシア、ニュージーランド、フィリピン、シンガポール、 台湾、タイおよびベトナムです。 2008年第一四半期(1月~3月)のレポートでは、2008年3月31日で終了する四半期のデータを集計しています。 アジア太平洋地域の「アメリカン・エキスプレス・ビジネス・トラベル・モニター」の購読には申し込みが必要となります。 各都市における詳細レポートはビジネス・トラベル・アドバイザリー・サービス部において取り扱いを行っています。 ### 株式会社 日本旅行・アメリカン エキスプレスについて(www.amex-nta.com) 2001 年 4 月に、アメリカン・エキスプレスと日本旅行の合弁会社として設立。企業の出 張事務管理業務全般を一括代行するビジネス・トラベル・マネージメント事業を専門に 行っています。業種や業態によって異なる企業の出張管理に関するニーズを的確に把 握し、幅広いコンサルティングとマネージメントサービスをお届けしています。 アメリカン・エキスプレス・ビジネス・トラベルについて アメリカン・エキスプレス・カンパニーの一部門であるアメリカン・エキスプレス・ビジネス・トラベルは、出張に関する業 務の最適化をサポートし、コスト削減、優れたカスタマー・サービス、経費管理を企業に提供しています。140 余ヶ国 2,200 ヶ所以上に広がるトラベル・サービス拠点を通じ世界最大級の旅行代理店ネットワークを展開し、個人事業主 から中小企業、多国籍企業まで、業界随一の予約技術、専門知識を活かした出張管理コンサルティング、オンライン およびオフラインでの顧客サービスを提供しています。日本では、アメリカン・エキスプレスと日本旅行が合弁で設立し た株式会社 日本旅行・アメリカン エキスプレスが顧客企業に対しビジネス・トラベル・マネージメント事業を展開して います。 アメリカン・エキスプレス・インターナショナルについて 1850 年(嘉永 3 年)米国ニューヨーク州にて創立。現在クレジットカード、旅行、T/C など旅行関連サービスなど、総合 的なサービスを全世界で提供しています。日本では、1917 年(大正 6 年)に横浜に支店を開設し、昨年で 90 周年を 迎えました。全世界に広がる独自の加盟店ネットワークと、世界 140 余カ国、2,200 ヶ所以上のトラベル・サービス拠 点を通じ、世界中のお客さまに最高品質のサービスを提供しつづけております。
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