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ひまわりの海に囲まれた小さな村の音楽祭

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ひ ま わ り の 海 に 囲 ま れ た 小 さ な 村 の 音 楽 祭 ~ 南 仏 ラ ン グ ド ッ ク 地 方 で の 国 際 交 流 を 通 し て ~ 校 長 鎌 田 直 純
長い夏休みが終わり,子どもたちは学校では得られない体験を通して一まわりたくまし
くなったことでしょう。目を輝かせてお友達と夏休みの想い出を語り合うことも新学期の
楽 し み の 一 つ だ と 思 い ま す 。 私は7月にフランスへ演奏旅行に出かけました。都会での生活を避けて,生まれ故郷で
作曲活動をしたセヴラックという作曲家の音楽祭に招聘されたからです。セヴラックの音
楽は派手な誇張はないものの,その香り高く温かい作風で近年注目されています。演奏旅
行で訪れたのは,カタルーニャの小都市セレ,そして,音楽祭の行われているピレネー山
麓 の 小 さ な 村 サ ン・フ ェ リ ッ ク ス =ロ ラ ゲ ,そ し て パ リ の 国 際 大 学 都 市 に あ る 日 本 館 の 三 カ
所です。ピアニスト舘野泉さんとともに16人の演奏家が,セヴラックのオペラ作品の抜
粋 や 歌 曲 , 日 本 の 現 代 曲 な ど を 演 奏 し ま し た 。 セレはカタルーニャ地方の美しい小都市です。セヴラックが晩年過ごした場所で,ピカ
ソもゆかりの地です。その街の楽器博物館附属のホールで演奏しました。演奏会の前に交
流の会が催され,地元の関係者がボランティアで作ってくれたガスパッチョなど郷土料理
に 舌 鼓 を 打 ち ま し た 。 周 り に ひ ま わ り 畑 が 海 の よ う に 広 が る サ ン・フ ェ リ ッ ク ス =ロ ラ ゲ は ,ス ペ イ ン 寄 り の 南
仏ラングドック地方にある,セヴラックの生誕地です。旧葡萄酒倉庫の中を利用した会場
で演奏会は行われました。演奏会の後はそこでパエリャと葡萄酒がふるまわれ,村人達と
の 暖 か い 交 流 が あ り , セ ヴ ラ ッ ク を 愛 す る 当 地 の 人 た ち と , 楽 し い 時 を 過 ご し ま し た 。 パリの会場の国際大学都市は,色々な国の研究者や留学生が滞在するために,各国が施
設を作り運営しています。その中にある日本館は,大きな藤田嗣治の絵が大サロンの舞台
を飾っており,その前で演奏しました。実は私はパリに留学していた時期に,何度か演奏
したことがあります。素晴らしい絵画と一体となって演奏する快感は格別です。こちらで
も 終 わ っ た 後 は レ セ プ シ ョ ン が 催 さ れ て 観 客 と の 交 流 が 有 り ま し た 。 今 回 の 訪 仏 は 何 年 も 前 か ら 準 備 さ れ , 世 界 の 全 地 域 に お い て 総 合 的 に 国 際 文 化 交 流 事 業
を実施する日本で唯一の専門機関である国際交流基金や,民間機関ではありますが,日仏
の様々な分野での交流をより活発に行う目的で設立された笹川日仏財団の助成を受けるこ
とが出来ました。プロジェクトの趣旨が日仏の文化交流として,とても評価されたからで
す 。サ ン・フ ェ リ ッ ク ス =ロ ラ ゲ は 若 い 人 が 都 会 に 流 出 し て ,過 疎 に 悩 ん で い ま す 。村 人 に
はセヴラックを通して村を広く知って欲しいという希望があります。私たちが遠い異国の
日本から訪れて,彼らの誇りであるセヴラックの音楽を演奏し,また日本の現代の音楽作
品を演奏したことは,想像以上の驚きと喜びを与えたようです。国際交流は言葉で言うほ
どたやすいものではありませんが,それぞれの国の文化や歴史を理解して尊敬することか
ら始まるのではないかと改めて実感しました。ただ単に外国語を学ぶのではなく,相手の
国の文化を深く理解し,また私たちも,伝統文化と共に現代に生きる私たちの文化を知っ
てもらう努力が大切です。皆さんもよくご存じのように,附属大泉小学校も特に国際交流
に力を入れている学校です。皆でいろいろな方向から国際交流のあり方をこれからも研究
し て い き た い と 思 い ま す 。 
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