食用キノコ処理木質バイオマスの家畜飼料素材としての利用

ブース番 号
51
分
野
農業・環境・災害対応
問 合 せ先
大学院環境生命科学研究科(農学系) ・ 神崎 浩
Tel: 086-251-8297
Fax: 086-251-8388
E-mail: [email protected]
テ
食用キノコ処理木質バイオマスの家畜飼料素材としての利用
ー
マ
研究ステップ
基礎研究
1
2
3
4
5
応用研究
共同研究
畜産飼料関連企業,畜産関連企業など
希望先企業
【研究の概要と特徴】
(背景と目的) 岡山県ではヒノキを含む針葉樹材の
生産が盛んであるが,副産物である間伐材やおが屑
木質バイオマス
などの利用価値は低く,利用例が少ない。
生産地
そこで,針葉樹木質バイオマスを利用した
木材生産
乳生産
キノコ生産とキノコ栽培後菌床を素材とした
畜産地域
発酵完全混合飼料(発酵TMR)による乳牛飼育 発酵
おが屑
岡山県
を組み合わせた地産地消型の木質バイオマス TMR
のカスケード利用が可能かどうか検討した。
TMR
キノコ生産地
(シイタケ栽培と乳牛への給餌試験)
センター
飼料生産
菌床
キノコ生産
キノコ生産現場で使われてこなかったヒノキ木粉
を中心とする素材でシイタケ栽培を試みたところ,
従来の生産と同程度のシイタケ子実体が得られた。
次に,シイタケ菌床(全量 2 トン)を 2%, 5%添加して作成した発酵 TMR を乳牛 15,20 頭
へ 2 週間給餌し,通常の発酵 TMR を給餌した場合と乳量,乳蛋白率,乳脂肪率につ
いて比較したところ,差は認められなかった。この結果からシイタケ栽培後のヒノキを
含む菌床は発酵 TMR 素材として利用可能であることがわかった。また,本来菌床素材
に使われている広葉樹も発酵TMRとして利用できるか,その糖化率の変化で検討し
たところ,ヒノキを含む菌床と同様に発酵TMR素材として利用可能と判明した。従っ
て,針葉樹菌床・広葉樹菌床ともに発酵 TMR 素材としての利用が期待される。
2%,5%添加
発酵 TMR
(菌床)
(シイタケ栽培)
(栽培後菌床)
(菌床添加飼料での乳牛飼育)
【産業界へのアピールポイント】
・地産地消型の未利用木質バイオマスのカスケード利用による地域活性化
【想定される用途】 キノコ栽培後菌床の発酵 TMR 素材としての利用
【技術の出口のイメージ・関連業界】
未利用木材利用(林業) / キノコ生産(農業) / 菌床添加飼料での乳牛飼育(畜産業)
【特許等知的財産】 なし