完成品ロス管理表 導入手順

●ラホスフードアカデミー 2012年5月 「コストコントロール」
■完成品ロス管理表 導入手順
1) 完成品ロス管理表とは
『完成品ロス管理表とは』…、まず、完成品ロスとはお客様からのオーダーミス、提供時の
転倒、調理中の工程ミスなどにより発生するロスのことを指します。
つまり、完成品ロスとは他のロス以上に店舗側のミスに左右されるロスと言えます。
オーダーテイク時の復唱、調理時の確認、レシピの正しい把握など店舗のちょっとした
努力と工夫で完成品ロスは0にすることが可能なのです。
2) 目的
店舗の原価率の適正化
パート・アルバイト(以下PA)の調理スキルのアップ
商品力の安定
3) 導入手順
① 添付されている「完成品ロス管理表」を印刷する。
② 店舗で提供されている商品を所定の場所へ記入する。
③ 日付を所定の場所へ記入する。
④ 各商品の理論原価を所定の場所へ記入する。
⑤ ①∼④まで終わったら、「完成品ロス管理表」をキッチン内の所定の場所へ設置する。
⑥ 営業時、営業終了時に完成品ロスが発生をしたら、当日の対象商品欄に個数を記入する。
⑦ 1週間計測をしたら、各商品ごとに完成ロス数を算出し、理論原価をかけて、商品別のロス
金額を算出する。
⑧ 上記内容を踏まえ、ロス発生要因を振り返り、対策を検討・実施する。
4) 重要ポイント
ちょっとした工夫で完成品ロスは防ぐことが可能なロスという事をまずは理解しましょう。
なぜそのロスが発生したのかを営業内容を振り返り、要因を洗い出すことが重要です。
なぜならただ気を付けるでは解決に結びつかないからです。
調理作成時に確認がなかったからなのか、キッチンへオーダーを通す際に一言付け加える
べき内容を伝えていかったからなのか、レシピ変更の共有が徹底されていなかったからなのか
など考えられる要因をすべて上げて、各要因1つ1つに具体的な対策を考えて実行に移して
いきましょう。
また、完成品ロスは他のロスと異なり、1つのロス金額が高騰することも注意すべき点です。
ミスが起こりやすいオーダーなどを店舗として把握し、完成品ロスゼロを目指しましょう。
そして、何よりも完成品ロスが発生することでお客様への料理提供が遅れ、その日の営業にも
多大な負荷をかけることも忘れてはいけません。
■完成品ロス管理表 (例)
用賀
1週間で1枚印刷すると使
いやすい。
店
4 月第1週 完成品ロス管理表
商品名
理論原価(単位:円)
月
火
シーザーサラダ
180
3
0
ポテトサラダ
89
2
大根サラダ
105
0
季節のサラダ
200
0
和牛ハンバーグ
230
1
ライス(大)
25
商品としてお出ししてい
るものをすべて書き込
む。メニュー数が多い場
コーンスープ 合は1シート1カテゴリー
20
で使うなど工夫をすると
使いやすい。
水
木
金
土
日
総
ロ
ス
金
額
540
0
完成品ロスが発生した場
合、個数を記入。正の字
で書くなど、店舗でやりや
すいやり方を見つけると
良い。
レシピに記載されている
理論原価を記入する。仕
入先の変更や、仕入単
価の変更等、コマメな金
額の見直し、修正を忘れ
ずに行うこと。
理論原価と発生した個数
を掛け合わせた金額を記
入。週次のロス金額とな
る。
■完成品ロス管理表
店
月第 週 完成品ロス管理表
商品名
理論原価(単位:円)
月
火
水
木
金
土
日
総
ロ
ス
金
額