妊娠初期コンバインド検査説明資料

妊娠初期コンバインド検査に
関する妊婦の意識調査の研究
遺伝カウンセリング用 資料
現在わが国で実施可能な出生前診断
検査項目
位置づけ 対象となる病気
21トリソミー
の検出率
当院
NT測定のみ
染色体疾患や
その他先天異常
64-70% 1)
×
妊娠初期
コンバインド検査
18トリソミー
21トリソミー
82-87% 1)
○
18トリソミー
21トリソミー
開放性神経管障害
81% 1)
○
13トリソミー
18トリソミー
21トリソミー
99% 2)
○
染色体疾患
ほぼ
100%
○
母体血清マーカー検査
(4種類の血清マーカー)
非確定的
検査
NIPT
(ハイリスク妊娠のみ)
絨毛染色体分析
確定的
検査
羊水染色体分析
妊娠初期コンバインド検査の21トリソミーの非確定的検査としての意義は、
母体血清マーカー検査(4種類の血清マーカー)と同程度です1)
1) ACOG Practice Bulletin, No. 77. 2007; 109:217-227. 偽陽性率:5%
妊娠11週~妊娠13週6日*の間に,NTと
お母さんの血液中の2つの成分を測ります
*CRLが45~84mm
超音波検査:
 NT(Nuchal translucency)
採血:
 PAPP-A(妊娠関連血漿タンパク質)
 hCG(ヒト絨毛性ゴナドトロピン)
2)Wilson KL et al., J Genet Couns. 2013;22:4-15. 偽陽性率:1%未満
妊娠初期コンバインド検査
でわかる病気
18トリソミー
妊娠初期コンバインド検査とは
21トリソミー
頻度
出生児の1/6,000
出生児の1/800
身体的
特徴
胎児期からの成長障害
呼吸障害・摂食障害
成長障害
筋肉の緊張低下
特徴的顔貌
合併症*
心疾患(90%)
消化管奇形
口唇口蓋裂
関節拘縮 等
心疾患(50%)
消化管奇形(10%)
甲状腺疾患
耳鼻科疾患
眼科的疾患 等
発達
予後
運動面、知的面ともに強い遅れを示す。ダウン症候群の子どもの多くは、支
言葉の使用は難しいが、サインや表情 援クラスを利用しながら地元の学校
で応えることが可能なこともある。
や特別支援学校に通っている。
気管挿管や呼吸補助が必要である。
スポーツ、芸術などのさまざまな
分野で活躍している人がいる。
寿命
胎児死亡も高頻度(50%)
50%は1か月、90%は1年
NT(Nuchal translucency)とは
妊娠11週から13週6日まで
(CRLが45~84mm)に
見られる胎児後頚部の領域
50‐60歳
*これらはすべて合併するとは限りません。また、症状の重症度や発達予後,寿命には個人差があります。
The Fetal Medicine Foundation , UK
NT値別の胎児染色体異常頻度
3つのマーカーの疾患別増減
NT値が高いほど、胎児が染色体異常である可能性
が高くなることが知られています
胎児が対象疾患の場合には、NT値が高くなり、
PAPP-AやhCGが変動する傾向が知られています
リスク値
増加
NT
PAPP-A
hCG
21トリソミー
18トリソミー
胎児数合計:96,127単胎妊娠
産婦人科診療ガイドライン 産科編2014
複数の因子から確率を算出
2つの血液成分の値とNT値を含めた複数の因子を用いて、
胎児が21トリソミー・18トリソミーである確率を算出します
PAPP-A, hCG
年
齢
インスリン依存性
糖尿病の有無
カットオフ値より高い場合はスクリーニング陽性、
低い場合はスクリーニング陰性と報告されます
21トリソミー
1/220
18トリソミー
1/100
*CRL45~84mm
体重
家族歴
確率
カットオフ値
NT
妊娠週数*
日本人の基準値
疾患別
双胎妊娠の場合、
18トリソミーの結果はでません。