こちら - 国立循環器病センター

仕 様 書 Ⅰ . 業 務 概 要 1 件名 多施設参加型医師主導治験に係るデータマネジメント・統計解析業務請負契約 2 目的 国立循環器病研究センター(以下、「当センター」という)では、軽度認知障害患者に対するシ
ロスタゾール療法の臨床効果ならびに安全性に関する医師主導治験(以下、「本治験」という)
の実施を計画している。 本件は本治験業務の一端としてデータマネジメント業務及び統計解析業務並びに総括報告書作
成業務を調達するものである。 Ⅱ . 業 務 期 間 ・ 場 所 ・ 条 件 1 契約締結日∼平成 30 年 9 月 30 日 ※システム開発履行期間:平成 27 年 7 月 31 日 (1)治験実施期間:平成 27 年 5 月 1 日∼平成 30 年 7 月 31 日 (2)被験者登録予定期間 ①当センター:平成 27 年 5 月 25 日∼平成 28 年 7 月 31 日 ②当センター以外の治験実施医療機関:平成 27 年 8 月 1 日∼平成 28 年 7 月 31 日 (3)被験者治療予定期間 ①当センター:平成 27 年 5 月 25 日∼平成 30 年 7 月 31 日 ②当センター以外の治験実施医療機関:平成 27 年 8 月 1 日∼平成 30 年 7 月 31 日 なお、治験の進捗状況等によっては、契約期間を変更する必要性が生じる可能性があるため留
意するとともに、当センターから変更契約等の協議があった場合は誠実に対応すること。 2 実施医療機関 別紙「治験実施医療機関一覧」のとおり 3 試験デザイン (1)開発の相:第Ⅱ相 (2)治験のデザイン:並行群間比較 (3)対照の種類:同時並行プラセボ対照 (4)ランダム化:有 (5)登録回数:2 段階 (6)盲検化のレベル:二重盲検 4 目標症例数:200 例(治験治療群:100 例、対照治療群:100 例) 5 評価項目:治験実施計画書に記載のとおり Ⅲ . 業 務 内 容 1 システム開発 電子的臨床試験データ収集(EDC)システムにて本治験の試験設定(初期設定)及び治験期間中
の運用管理を行う (1)EDC システムの開発 ①本治験の試験設定業務 以下の機能を保有する EDC システムにて本治験に合致したデータ収集と下記機能の利用を
可能とする試験設定を行う。 <保有機能> ・データ入力(エディットチェック) ・ロジカルチェック(EDC システム上もしくは外部) ・クエリー管理 ・データ修正履歴管理 ・ステータス管理 ・進捗管理 ・コーディング機能(薬剤名、有害事象) ・帳票出力 ・データエクスポート ※形式については協議の上、決定する。 (2)テスト 本治験の仕様に基づき試験設定と検証を実施する。 (3)受入れテスト(UAT)および記録の作成 当センターが指定する時期までに開発した EDC システムが仕様書どおり機能することを確認し、
その記録を作成する。 (4)サーバーの維持管理及びシステム保守業務 ①EDC システムは ASP サービス(インターネットを通じて顧客にビジネス用アプリケーション
をレンタルするサービス)として提供する。 ②運用開始後は、運用または治験実施計画書の変更に伴う小幅な修正および微調整に対応する。 ③EDC システムが稼働するサーバー等の環境を監視し、正常稼働を維持管理し、定期的にメン
テナンスを実施する。 2 データマネジメント業務 (1)ドキュメントの作成 ①データマネジメント計画書 ②データベース仕様書 ③チェック仕様書(目視、ロジカルチェック) ④EDC 画面仕様 ⑤入力マニュアル(ユーザー向け操作マニュアル) ⑥UAT 計画書(作成したドキュメントは当センターへ成果物として提出すること。) (2)進捗管理業務 ①治験実施計画書に規定された治験の進捗に関する資料を作成し、治験調整事務局へ報告する。 ②CRF 回収やクエリーの対応状況を確認し、必要に応じて督促を行う。 ③終了後、業務終了報告書を作成し、治験調整事務局へ提出すること。 (3)必要データの入手 ①臨床検査(採血検査)について ・本治験では、別途業務委託契約相手方により実施する。 ・受託業者より1回/2ヶ月の頻度でデータを入手すること。 なお、入手方法は協議の上、決定する。 ②神経心理検査について ・本治験では中央判定委員会(当センター内)にて、各治験実施医療機関における心理検査
の全データを収集し、判定を実施する。 ・EDC システムにはデータロードせず、中央判定委員会よりデータを1回/1ヶ月の頻度で
データを入手し、後述する SDTM データセットの作成時に加えること。 なお、入手方法は協議の上、決定する。 ・入手したデータは、当センターが契約後に提供する基準に基づき、ロジカルチェックを実
施すること。 (4)チェックプログラムの作成 作成したプログラムの当センターへの提出は不要とする。 (5)データレビュー(Date Clarification Form の発行含む) ロジカルチェック、目視チェックを実施し、不整合等について問合せを行う。 (6)症例検討会関連業務 ①問題症例抽出基準案の作成 ②前項の基準に合致した問題症例の抽出 ③症例検討会の運営支援 (7)薬剤及び有害事象のコーディング (コーディング結果はデータ固定したデータセットに含める。) (8)データ固定(データセットの作成、データマネジメント報告書の作成含む) 最終解析に必要な症例の取り扱い情報やコード情報を付与しデータベースを固定する。 (形式は CSV ファイルを予定している。当センターへ成果物として提出すること。) 3 CDISC マッピング(安全性情報データ(最終データセット)) (1)CDISC マッピング準備 作業内容ならびに手順 、品質管理のための方策等を規定した作業手順書を作成する。 必要に応じて WHO Drug Dictionary(WHO Drug Dictionary は、当センターより提供する。)に
よるコーディング、及び、最新の規制当局からの要求事項を参照しデータの英語化を行う。 (2)SDTM データセットの作成 ①安全性情報に関する SDTM ドメインの「SDTM データセット」を作成するために、症例報告書
のデータ等が入力されたデータセット(CSV 等の一般的なデータ形式を想定)からの変数の変
換Ø加工方法等を規定した「SDTM マッピング定義書」を作成する。 ②「SDTM マッピング定義書」に従って、プログラミングまたはシステムを利用し SDTM データ
セットを作成する。 (3)SDTM データセットの作成 固定データを入手した時点で SDTM データセットを作成し、検証する。 (4)SDTM 作成報告書の作成 作成報告書は試験での特記事項や作成された SDTM データの利用を促進する指示を記載すべき
であり、利用者が試験とデータ間の関連性を理解する為、下記の内容等を含める。 (治験実施計画書タイトル、治験実施計画書バージョン、試験デザイン、準拠した標準(バー
ジョン含む)、管理用語(バージョン含む)、試験データセットの説明、データ標準準拠検証結
果、問題点) 4 統計解析業務 (1)統計解析責任者 ①治験実施計画書において統計解析責任者として指名され、「臨床試験のための統計的原則に
ついて」
(平成 10 年 11 月 30 日 医薬審第 1047 号)に従い、治験立案時、実施中、終了後の統
計解析に関わる事項に付いて、治験調整医師と協議し必要事項を定める。また、「治験の総括
報告書の構成と内容に関するガイドラインについて(平成8年5月1日薬審第335号)」に
従い統計解析に関わる事項の総括報告書文案をレビューする。 (2)統計解析計画 ①治験実施計画書に基づいて統計解析の詳細を定めた「統計解析計画書」を立案し、治験調整
医師との合意の上に確定する。 ②統計解析計画書に従い、解析結果として出力する図表のレイアウトを規定した「図表見本」
を作成する。 (3)ADaM データセット作成プログラムの作成 ①統計解析計画書に従い、解析実施時に使用する「ADaM データセット」を作成するために、固
定データセットからの変数の変換Ø加工方法等を規定した「解析データセット構造定義書(ADaM
仕様書)」を作成する。 ②「解析データセット構造定義書(ADaM 仕様書)」に従って、ADaM データセットを作成するた
めのプログラムを作成し、プログラムバリデェションを実施する。 (4)解析プログラムの作成 ①統計解析計画書、図表見本に従って解析プログラムを作成しプログラムバリデェションを実
施する。 ②患者データ一覧表を出力するためのプログラムを作成する。 (5)解析結果の作成Ø検証 データ固定後「治験の総括報告書の構成と内容に関するガイドライン」に準拠し以下の統計解
析に関わる資料を解析結果として作成する。 ①14 章 本文中には含めないが,引用する表,図及びグラフ ②付録 16.1.9 統計手法に関する文書 ③付録 16.2 患者データ一覧表 5 総括報告書作成 総括報告書の作成について以下の業務を実施する。 なお、作成する総括報告書は「治験の総括報告書の構成と内容に関するガイドラインについて(平
成8年5月1日薬審第335号)」の基づいたものであること。 (1)事前準備 総括報告書に作成にあたり以下の事前準備を実施すること。 ①治験調整事務局と作業手順の協議 ②治験調整事務局から関連資料の入手 ③解析担当者から解析結果の入手 ④その他関連する情報の入手に関する治験調整事務局との協議 (2)総括報告書案の作成 ①「治験総括報告書の構成と内容に関するガイドライン」に従い、総括報告書案(1 章から 15
章及び 16 章の付録)を作成する。 ※16 章の付録については、作成に必要な資料及び作成のために必要な資料として指定を受け
た資料を当センターから提供する。 ※14 章及び 16.2 章について、図表番号のみ必要に応じて統括報告書案の図表番号に合わせ
て修正する。 ②治験調整医師側および統計解析責任者で総括報告書に追記、修正された場合、ガイドライン
に準拠するものであるかどうかを点検し、不備があれば修正案を提示すること。 ③治験調整医師側および統計解析責任者で総括報告書に追記、修正された場合、誤字、脱字、
表現の不備があるかどうかを点検し、不備があれば修正案を提示すること。 ④総括報告書最終案の品質管理を実施し、総括報告書が治験実施計画書、解析結果等の原資料
から正しく作成されていることを確認する。 (4)文書管理 総括報告書の完成に至るまでに発生する文書、および関連文書について管理を実施する。 (5)その他 ①治験実施計画書は治験調整医師より Microsoft Office Word ファイルで提供されるものとす
る。 ②解析結果は統計解析責任者から総括報告書 14 章および付録 16.1.9.2 として PDF ファイルで
提供されるものとする。 ③治験調整医師および統計解析責任者による総括報告書のレビュー回数は 1 回とする。 6 統括報告書作成後における追加統計解析業務 統括報告書作成後において、追加の統計解析業務を要する場合は、誠実に対応すること。 なお、追加の業務により追加費用が発生する場合は、協議の上、別途請求できるものとする。 Ⅳ . 成 果 物 契約締結後、業務の進捗に合わせて、下記成果物を紙又は電子データ(CD-R 等に記録すること)
により提出すること。 (1)総括報告書案(1 章∼15 章)、付録 16.1.9 統計手法に関する文書、付録 16.2 患者データ一
覧表(終了時) (2)固定データセット(CSV ファイル)、安全性情報データの SDTM データセット、解析に用いた
ADaM データセット(終了時) (3)「Ⅲ.業務内容」内に示した文書(随時) (4)本件に係る報告書(月次進捗報告及び年報) Ⅴ . 検 収 及 び 支 払 の 方 法 検収及び支払の方法は、以下のとおりとする。 (1)Ⅳ.に記載した成果物に基づき検収を実施する。 (2)検収の結果、仕様内容がみたされていないと当センターが判断した場合は、受託者に対し、
修正等依頼することが出来る。 (3)受託者に対し、検収後、月末締め翌々月末日までに支払う。 Ⅵ . 受 託 者 に 求 め ら れ る 要 件 1 受託者の要件 受託者は、以下の要件を満たすものでなければならない。 (1)CRO(Contract Research Organization:医薬品開発受託機関)又は類似の業を営むものであ
ること。 (2)システム開発、データマネジメント業務、統計解析業務の作業手順、品質管理のための標準
作業手順書等が整備されていること (3)公告日から過去3年間において、医師主導治験にかかる EDC システム等構築の経験を有する
こと。 (4)公告日から過去3年間において、医師主導治験にかかるデータマネジメント業務の経験を有
すること。 (5)公告日から過去3年間において、医師主導治験にかかる統計解析業務の経験を有すること。 (6)公告日から過去3年間において、医師主導治験にかかる統括報告書作成業務の経験を有する
こと。 2 業務従事者の要件 受託者は、以下の要件を満たすものを従事責任者として配置しなければならない。 (1)「1 受託者要件(3) ∼(6)」で示した要件と同様の業務に直接関与したものを、各1名従事
責任者として配置すること。 ※なお、(4)∼(6)については、1名が兼任しても差し支えない。 3 上記要件を有することを証明する書類して以下の書類を入札説明書に定める方法により提出
すること。 (1)会社案内(パンフレット等、業がわかる資料) (2)システム開発、データマネジメント業務、統計解析業務の作業手順、品質管理のための標準
作業手順書等が整備されていることを証明する書類(任意様式) (3)受託実績調書(入札説明書別紙) (4)従事責任者調書(入札説明書別紙) Ⅶ . 有 害 事 象 等 に お け る 対 応 に つ い て (1)有害事象の発生、科学的事由又はその他の止むを得ない事由により、当該治験の開始又は継
続が困難になった場合、当該治験を中止し本件契約を解除する場合があるため留意すること。 (2)前項の場合においては、受託者は当センターと業務終了日・実施済み業務に係る代金請求等
について誠実に協議しなければならない。 Ⅷ . そ の 他 (1)当センター及び受託者は、本業務の遂行に伴う打ち合わせの内容、双方より互いに提供され
る資料及び調査の内容など、各々に関わる情報を外部、第三者に漏洩しないこと。ただし、法
令等により当センターが本業務に関する文書を公開する必要がある場合には、当センター及び
受託者が協議する。 (2)受託者は業務上知り得た当センターの機密については、本仕様に係る業務の履行の目的以外
に一切第三者に漏洩してはならない。また当センターの不利益になるような行為をしてはなら
ない。なお、本項の機密保持の義務は、本件業務履行期限終了後も存続する。 (3)本業務実施に要する費用は、本仕様書において別途協議と定めた費用以外について一切が本
調達に含まれるため、交通費・宿泊費・保険料等の名目を問わず全ての費用を織り込んで応札
すること。 (4)本業務の実施に伴い適用を受ける法令・規則・基準、および当センター規則・規程を遵守す
ること。 (5)本業務により、作成された資料・データ等は、すべて当センターに帰属する。 (6)当センターは受託者に対し、委託業務の実況等に関し、随時に書面または口頭による報告を
求めることが出来る。受託者は当該報告要求に速やかかつ適切に対応すること。 (7)本業務の実施にあたり、細部について不明な点がある場合は、その都度当センター担当者と
協議するものとする。 (8)緊急時には当センター担当者に速やかに連絡を行うものとする。 (9)本仕様に定めのないことについては必要に応じて当センターと協議して定める。 (別紙) 治験実施医療機関一覧 名 称 住 所 国立循環器病研究センター 大阪府吹田市藤白台 5-7-1 順天堂大学医学部附属浦安病院 千葉県浦安市富岡 2-1-1 東京都健康長寿医療センター 東京都板橋区栄町 35-2 京都医療センター 京都府京都市伏見区深草向畑町 1-1 京都大学医学部附属病院 京都府京都市左京区聖護院川原町 54 宇多野病院 京都府京都市右京区鳴滝音戸山町 8 大阪市立総合医療センター 大阪府大阪市都島区都島本通 2-13-22 神戸大学医学部附属病院 兵庫県神戸市中央区楠町 7-5-2 三重大学医学部附属病院 三重県津市江戸橋 2-174 倉敷中央病院 岡山県倉敷市美和 1-1-1 八千代病院 愛知県安城市住吉町 2-2-7 1 治験の進捗状況によっては増減する場合がある。 2 前項の場合における費用については、別途協議により定めることとする。