った太陽光発電の全量買取制度「屋根＋カーポート＋蓄電池」で市場打開「ZERO PORT」販売4カ月で2億円!! は 10kW 以上の発電システムを設置した場合、発電した電気を 20 年間電力会社が固定価格で買い取ってくれる。しかし、問題もあった。アポロの新堂社長は「屋経営・販促根の広さや形状の都合で 10kW のパネルを設置できないお宅も一般住宅向けの太陽光発電システムに新イドが持っています。それには、エネルギーあります。そのようなケースで、しい波が広まりつつある。住宅の屋根にパネの自給自足が一番。電力小売自由化はわれわこのカーポートシステムが出番ルを設置するだけではなく、カーポートの屋れ事業者にもビッグチャンスです」。となります。売電収入が増え、長根を太陽光パネルとすることで 2 つを合体さ新堂社長が太陽光発電を扱う会社として期の買取期間も実現します」とおせ、トータルでの発電量アップを図るととも同社を立ち上げたのは 2009 年 7 月。太陽光発客のニーズにあった製品であるに売電収入もお得にしてしまおうという欲張電、オール電化、省エネ機器の販売を、4 人のことを強調した。りなコンセプトだ。これに目をつけ、売り上営業担当による一般住宅への飛び込み営業すでに屋根に発電装置が設置げをグングン伸ばしているのが、太陽光発電でスタートした。蓄電池の販売に業界内でいしてある場合でも、それが 2012 関連の販売で急成長している株式会社アポち早く取り組んだことが功を奏し、12 年に 6 年 7 月以降だった場合にはカーポートシステと出会ったのは、偶然だった。毎週訪問してロ（東京都新宿区）だ。億 8,000 万円だった売り上げは 13 年に 13 億ムを増設して合計した総出力が 10kW を超えいる取引先の施工会社に行ったところ、そこ円、今期は 15 億円と伸び続けている。営業担れば、この安定した固定買取制度を利用できでは別の商談が進んでいた。「何か引き寄せ当も 40 人近くまで増えた。そして更なるステる。しかも、過去に設置した屋根と“併せ技” られるものがあり、話に割って入ってシステ「当社は、エネルギー革命を突き進めるカップアップのメーン商材と位置づけているのとする場合、現状より額の高かった屋根の設ムの説明をしてもらったところ、『これ、いいンパニーです」。アポロの新堂太郎社長は勢が、カーポート型太陽光発電システムだ。置時期の価格が設定される（例・2012 年 40 円、じゃん』とひらめいたのです」。 2014 年 32 円＝ともに税抜き）。当事、山﨑専務が取り組んでいたのは既築太陽光発電付カーポートがメーン商材いよく話し始めた。新堂社長の言う「革命」は 2 つある。化石燃「初期費用ゼロ、月々の支払いゼロ」お客のニーズにぴたり。「これはいける！」 ◀「我々はエネルギー革命を担う企業です」と話すアポロの新堂太郎社長住宅のスマート化で、60 〜 70% は築 10 年以下で夫婦の年齢は 30 〜 40 代だった。「このよ料から再生可能エネルギーへ半永久的なシ同社が扱っているのは、ジャパンエネルフト。そしてもう1 つが「選択の自由を電力消ギーグループ（石原誠一社長、東京本社・港戸建て住宅向けカーポートの普及を担当うな家庭は、新築のときに太陽光発電も検討費サイドが持つということです。今は供給サ区港南 70120-319-888）が開発した「ZERO するアポロの山﨑勝彦専務が ZERO PORT したけれど、ほかの出費との比較であきらめ ▲ 8.9kW 規模の ZERO PORT 施工例（埼玉県）。強度と見栄えも売り 60　技術営業 2015.3 PORT」。これまでにも、カーポートの屋根にた人々が多いのです。そ太陽光パネルを置くシステムはあったが、費して、家の次に買うのは用や施工の難度から、施工業者にもお客にクルマです。『駐車場の上も敬遠されていた。そこに登場した ZERO に太陽光パネルは設置 PORT 最大の特徴は、「初期費用 0 円」「月々のできませんか』という問支払いも 0 円」というユーザーの購入意欲をい合わせを多く受けていそそる表現で提示する、設置費用の扱い方でたのです。以前からそのある。ような製品はあるにはあこの仕組みは、設置料の支払いを毎月の売りましたが、強度を上げ電収入からあてるというもの。2012 年に始ま ▲新製品「ZERO PORT ＋α」。スタイリッシュなデザインに LED 照明もて架台を組んでとなると 2015.3 技術営業　61 費用は 2 倍ではすまない状態でした」。お客に対しての訴求力があるだけでなく、同社のコネクションで保障・保険付きの強度 ●図　アポロの ZERO PORT 売上高 3,887 万円 11月 3,654 万円ノウハウを貯めた 11 年 3 月から 12月 5,009 万円自主販売に乗り出した。 15年 1月 7,615 万円売りやすい。また、カーポートの場合、土木工のも魅力だった。「当時の住宅用太陽光発電システムは補助金など追い風の状況でしたが、なにしろ実績がないり、人手面でも工期面でも“省エネ”で済む。カーポートにサイズのバリエーションがあるの外商代理店として経験を積み、経営・販促だが、同社ではこの種の工事を得意としておにいたったわけだ。ヤマダ電機 14年 10月の高い素材が入るのでパッケージ商品として事と電気設備工事の両方の専門業者が必要業から声がかかり、09 年の参入計 2 億 165 万円全社挙げての取り組みで 3 カ月で 100 台 ! 9 割が新規から営業員が集まらない。苦しい状況でした」。新堂社長が考えたのが、社員を集めるために会社をアピール約 1 か月後には全社を挙げて取り組むこと売上高も、実質的なスタートの 10 月はすることだった。東京ガスや大手が決まった。「戸建て担当メンバーを全員投 3,887 万円、1 月は 7,615 万円と好調だ。これは住宅メーカー、大手金融機関など入しました。すぐに新規のお客さまがつきま屋根上との“コラボ”の計算ではなく、カーポとの付き合いを深め、そこから会した」。販売開始後、3 カ月で 100 台近くが売ートのみの数字。1 月の戸建て向けの全体の社としての信用を高めようとしれた。「9 割が新規のお客さまです。カーポー売り上げが 1 億 2,000 万円だったことを考えたのだ。トのない駐車場のある戸建てを狙って、話をると、その伸びのスピードがわかる。持ちかけます。その際には、20 年先までの試「これからは、屋根＋蓄電池＋カーポートと算を細かく算出して収支表をお見せします。いうパッケージで仕掛けていきます」と山﨑設置から15 年経過以降は利益が出て、つけて専務の意気も上がる。いるだけで貯蓄につながることをお示ししま営業トークは合コンで磨けそして、機を見るに敏なところも発揮した。 ◀「お客さまに役立つことを考えています」と話すアポロの山﨑勝彦専務しています。そして、独身者には結婚しなさい、と。合コンも設定しているんですよ。女性を口説くテクニックがなければ、営業なんてできるわけがありません。そして、一般家庭「蓄電池については、他社が手掛ける前の 13 を訪問したときに家族持ちの気持ちが分から新堂社長は一橋大学から日本長期信用銀年 2 月に始めました。当時の国の補助金はいなければ提案も通じません。自分で子供を育す」と山﨑専務。行に進んだ。その後、「社会の幹になることをったんなくなりましたが、今春にまた始まるてながら、3,000 万円の住宅ローンを持ってみ施工の際には、家族の手形を基礎のコンしたい」と起業。医療、エネルギー、食に特にということで、一層の売り込みを図ります。て始めて相手の気持ちが分かり、通じ合えるクリートに残したりといった細かなサービス興味があり、無農薬の大葉を栽培したことも国の制度に併せて敏感に対応することです」。のです」。にも注意を払う。近所で施工中の様子を見たあるし、医療法人の理事も経験した。そして社員教育には、独特の感性で臨む。「営業会「いずれやりたい」と思っていたエネルギー産社特有のガソリン、つまり飲み食いを大切に人々と成約することもたびたびだという。次は PPS への参入「いずれは PPS に参入したいですね。電気が余る時代に入れば、いくらでも利益を上げるチャンスはある。それが選択権が移ったお客さまにとっても利益につながります。うちから安い電気を買ってもらうのです。営業会社は拡大し続けないとしぼんでしまう。まだまだ成長したとはいえません。今は水戸など 3 カ所の営業所ですが、どんどん出店してい ▲新製品「ZERO PORT Ⅱ」は片持ち構造のきれいなフォルムが特徴。1 台用で 4kW を搭載 62　技術営業 2015.3 ▲空いていた空間への大量の太陽光パネル設置でエネルギーの自給自足へ ▲お客との交流を大切に、即興のサービスもきたいと思っています」。新堂社長の挑戦は続く。 2015.3 技術営業　63