村岡輝雄 SPレコード蘇刻版シリーズ(KSHKOシリーズ) 解説

村岡輝雄 SPレコード蘇刻版シリーズ(KSHKOシリーズ) 解説
商品番号
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解 説
1937年に28歳で亡くなった貴志康一が、テレフンケンに録音した貴重な音源。
フルトヴェングラーに指揮を学んだ彼の指揮者としての力量と、作曲家としての
優れた感受性が如実に表われている。
ブラームスは97年の東京響とのライヴ録音がある石丸だが、本作は有数の大学オーケストラ、
九大フィルと共演したもの。熱気あふれた、いかにも石丸らしい演奏で、没後10年の記念盤
にふさわしい仕上がりだ。
今年は貴志康一の生誕100周年にあたります。
それを記念した新作2作品と
レコード芸術アカデミー賞「声楽部門」最終ノミネートされた
名盤『転生 貴志康一作品集』の再案内です!!
「貴志康一をめぐる17曲!」
貴志康一の評価は近年高まっていますが、今年は生誕100周年にあたります。
当CDはそれを記念した第1弾です。
貴志康一の生きた時代と自信および関わった人々の演奏をオムニバス形式で収録。
制作は、貴志康一作品集「転生」で高い評価を受けた、工学博士・村岡輝雄氏。
貴志康一の短い生涯の一部が鮮やかに蘇ります。
ヨゼフ・ヴォルフシュタール(ヴァイオリン)
貴志康一の先輩にして未完の巨匠 ヨゼフ・ヴォルフシュタール
「蘇るヴォルフシュタールの美音!」
32歳と早逝したヴォルフシュタール。
モーツァルトは気品と優雅さに溢れ、ベートーヴェンは速めのテンポで凛とした表情を見せています。
工学博士・村岡輝雄氏がGHAと言う周波数解析理論を利用したマスタリング技術で、ヴォルフシュター
ルの美しい音色が蘇りました。
従来の復刻とは一線を画す1枚です。
ニキシュとLSO、BPOの1913年の録音を、GHAノイズ・リダクションによって蘇らせた一作。
ベートーヴェン「運命」、ベルリオーズ「ローマの謝肉祭」など全5曲を収録。
ニキシュが紡ぎ出す色鮮やかな音世界が堪能できる。
カザルスの有名なドヴォルザークとボッケリーニによる二つの「チェロ協奏曲」を、
“GHAノイズリダクション"で蘇らせた一枚。1936年の録音のSP盤からの復刻だが、
チェロの生々しい音色をきめ細やかに再現している。
貴志康一の生誕100周年を記念して、ベルリン・フィルハーモニー内のホワイエで開催されたコンサー
トのライブ録音。
ベルリンPOでの録音を残すなど、ベルリン・フィルハーモニーは貴志康一ゆかりの地でもあります。
録音・制作は、もちろん「転生」で高い評価を受けた村岡輝雄氏。
今回の演奏会も「転生」の縁から、ホワイエで開催されたものです!
ストコフスキー、フィラデルフィア管と共演したラフマニノフの自作自演集。
歴史的名演として有名なもので、ラフマニノフ60代の演奏だが技術的な
問題はまったくない。復刻状態もよく、一度は聴いておくべき録音だ。
ワルターの50歳代前半~60歳代前半にかけての録音から、モーツァルトをピックアップしている。
晩年の演奏とはひと味もふた味も違う、壮年期ワルターの熱のこもった演奏が堪能できる。
ワルターの壮年期の記録となる1934年と1936年の録音。
ウィーン・フィルとのブラームス「交響曲第3番」は、オーパス蔵からも出ていた名演。
村岡輝雄考案のGHAノイズ・リダクションを使用した復刻で楽器の分離が明確に蘇った。
ワルターのGHAノイズ・リダクションを使用したSP盤復刻シリーズ第5弾。
シューベルトの「未完成」「グレート」をそれぞれVPO、LSOとの演奏で収録。
鮮明な音に蘇った、纏綿としたロマンティシズムに彩られたシューベルトが楽しめる。
2009年に発表されたニキシュのアルバムをグレード・アップした音質で再発。
ビューローの後を継ぎ1895年に指揮者に就任した、BPOとの1913年の
ベートーヴェン交響曲第5番「運命」は歴史的な名演といわれる録音だ。
1938年録音のフルトヴェングラーとBPOによるチャイコフスキー交響曲第6番「悲愴」。
村岡輝雄の長年の研究が活かされた、GHAノイズリダクションを使用した美しい音での復刻。
フルトヴェングラーの細やかなニュアンスまでじっくりと味わえる。
WEB
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●Museの宿る伝説のプリマドンナの没後70年追悼盤~東北復興への想いを込めて
1920年代にミラノスカラ座でデビューを果たした伝説のプリマドンナの名唱集。
1929年のミラノスカラ座管との競演から1938年録音の民謡まで彼女の足跡を知る上で貴重な音源。
敏子が10歳の時、日本初の国際的プリマドンナ・三浦環が自ら指導を申し入れたほどその才能は若く
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忙になり多くの演奏会や録音で人々に感動を与え続け1941年11月13日に38歳で自らの命を絶つこと
となる。
現在はCDの入手困難であるため今回の蘇刻はファンには嬉しい報告です。
本CDの製作者である村岡輝雄氏が東日本大震災の復興推進と東北の人々の安らぎへの願いを込
められた魂の蘇刻。
トスカニーニが1930年代後半に残したベートーヴェンの交響曲2作品をカップリング。
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彼の最高傑作と評されるNYPとの第7番に加え、歌声交じりで指揮する第1番は聴きもの。
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極めて柔軟で快活な戦前のトスカニーニが楽しめる。 20世紀を代表するヴァイオリニスト、クライスラーの代表的な協奏曲録音
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のうちの二つを収録している。モーツァルトはHMV最後の協奏曲録音、
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ブラームスはこれが世界初録音。共に歴史的という以上の価値を持つ録音だ。
ワルターがアメリカ移住前にVPOと録音した交響曲2作品をカップリング。
VPOの芳醇な響きを見事に引き出したモーツァルトと優雅さと豪胆な闘争心を
感じさせるブラームスを収録。ワルターの新たな一面を垣間見ることができる一枚。 ■ 史上初!ベートーヴェン「運命」 のレコード
ベー トーヴェン「運命」のレコードは1913年のニキシュ/ベルリンフィルの録音に始まるとされてきまし
た。これはまさに今日の楽器編成の管弦楽による記念碑 的な全曲演奏で不動地位を得ていますが、
実はそれを遡る1910年に全曲演奏の録音がなされており、その存在は一部の人達の間のみで知られ
ていました。こ れは指揮者のクレジットなしのGrosses Odeon Streich Orchester(単純に訳せば大オ
デオン弦楽合奏団)の演奏と言うことで、恐らく変則的な演奏であると誤解され、ニキシュ盤の名声に
隠れて注目されま せんでした。1990年代に世界的に著名なSPレコード研究の権威者であるクリストフ
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ァー・N・野澤先生がこの盤を入手され、それが楽器編成こそ録音技術 の制約のために一部変更され
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ているものの、完全な全曲録音であることを「SPレコード」誌に発表されて2001年にCD化されました。
私もそれを聞いてみ ましたが、機械式録音のために周波数帯域が狭いのみならず、逆メガフォン(通
称モラッパモ)の設置制約とその周波数特性の大きな乱れのために楽器バランス が極めて悪く、それ
に加えて初期SPレコード特有の雑音の酷さのために演奏の全容がはっきりせず、むしろ稚拙演奏に
聞こえていました。この度、野澤先生か ら採音をさせて戴き、GHAによる蘇刻を行ってそれが「運命」
のレコードの開闢にふさわしい威厳に満ちた演奏であることが明らかになったので、野澤先生の ご許
可を得てCD化しました。
● 指揮者フランツ・シャルクの音楽遺言
「ブルックナーの改竄者」との烙印を押されているフランツ・シャルクは1900年にマーラーのもとでウイ
ーンフィル(ウイーン国立歌劇場)の指揮者に就任し1918年から1929年まで芸術総監督を務めた功労
者であり、1931年に死去するまで30年間に亘ってウイーンフィルに尽くしたオーストリアを代表する名
指揮者です。彼は“気が良くて面倒見を厭わない”とのウイーン気質の典型的な人であり、積極的に
優秀な演奏者を楽員として獲得して演奏に参加する機会を与え、合理的な練習方法を考案してオー
ケストラの技量の向上を図りました。この人柄を反映して、彼の演奏は細部に拘泥するのではなく、作
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曲者の意図を慮って全体的に音楽を美しく纏め上げていて、“ドラマ性や指揮者の強烈な解釈の表現
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”とは対極に位置しています。
1928年から29年に掛けて彼に本格的なレコード録音の機会が訪れ、ベートーヴェンの「田園」等6曲を
収録しました。しかし、その中のシューベルト:「未完成」は途中でレコードの回転数がおかしくなって突
然音程が変わり、ベートーヴェンの交響曲第8番は大きな電源ハムが混入し、第5番はアインザッツの
乱れで冒頭の3つの音が4つに聞こえると言う失敗作でした。そのために彼は死の直前に再録音しま
したが病魔に冒されていたために不成功でした。そこでディジタル信号処理技術を駆使してそれらを
修復し、シャルクの自然体で流麗・高雅名演奏を蘇らせました。
● トスカニーニとハイドンの相性や如何に?
快活なロッシーニの序曲に対しては天下無双の演奏を聴かせてくれるトスカニーニも、同様に楽しく快
活なハイドンやモーツアルトの曲に対しては必ずしも相性は良くなさそうです。生涯に数多くの録音を
残しているにも拘わらず、トスカニーニによるハイドンの作品の公式録音は3つの交響曲と協奏交響曲
しか知れていません。それらの中のNBC交響楽団を指揮した交響曲第94番”驚愕”は病的な異常さを
感じさせ、また往年の名演と言われた交響曲第101番”時計”の再録音も何となくセカセカした感じがし
KSHKO ていて、他の指揮者による数多の秀演に対して必ずしも抜き出ているとはいえない様です。今回は音
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楽がまだ硬直化していない、第2次世界大戦以前のトスカニーニによるハイドンの交響曲のSPレコー
ドを入手したので蘇刻して見ました。それらはNBC交響楽団を指揮した交響曲第88番とニューヨークフ
ィルを指揮した交響曲第101番”時計”です。前者は早いテンポで駆け抜けていますが第2楽章には流
麗さがなく成功している様には聞こえません。それに対して後者は往年の名演との定評に違わず、整
然としてめりはりの効いた造形美の極みとも言えるものです。しかしながらその中からは“パパ・ハイド
ン”を思わせる様な優しさや親しみは感じられません。やはり人間の間には「相性」が厳然として存在
する様に思えますが、お聴きになって如何でしょうか?
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