平成26年12月19日の決定事項 PDF(532.0KB)

平成 27 年
府中病院スタッフ
1月
5日
薬事委員会
薬剤部 小泉
書記
祐一
各位
平成 26 年 12 月 19 日の薬事委員会で以下の薬剤について決定いたしました。他の事柄につい
てもあわせてご報告いたします。
① 新規採用医薬品
バニヘップカプセル 150mg(消化器内科) 【院外限定】
薬効:
抗ウイルス剤
申請理由:
難治な1型高ウイルス量のC型慢性肝炎の初回治療および再燃例におい
て、80%以上の高いウイルス陰性化率が示されている。また、ウイルス
の耐性変異型にもよるが、既存のテラプレビルまたはシメプレビルを用い
た3剤併用療法無効例においても一定の効果が期待できる。
採用中止薬剤: なし
サラジェン錠 5mg(総合内科) 【院外限定】
薬効:
腔乾燥症状改善薬
申請理由:
副亣感神経刺激薬(コリン作動薬)に分類。放射線治療にともなう口腔乾
燥症状に適応を持ち、さらにシェーグレン症候群に対する効能・効果も承
認された。シェーグレン症候群に対する著名な効果がある。
採用中止薬剤: なし
グラッシュビスタ外用液剤 0.03%5mL(皮膚科) 【院外限定】
薬効:
プロスタマイド誘導体
申請理由:
睫毛貧毛症に対する治療剤。その原因は、特発性(加齢などが原因)や薬
物誘発性の脱毛症(がん化学療法などが原因)などが挙げられる。睫毛成
長効果がある。
採用中止薬剤: なし
② 注射剤の定期について
退院した後、一般注射剤の定期処方について、主治医と同一科については自動削除。他科は自動
削除になっておりません。他科も自動削除で登録いたします。
③ 調剤薬局の後発品変更のシステム
外来にて「後発品変更可」の薬剤は、調剤薬局にて必要に応じて後発品に変更されております。
その情報をガイド君に集約いたします。適宜ご利用ください。
後発医薬品変更報告書の閲覧方法
 閲覧用のツールを Microsoft Access2007 にて作成。
ガイドくんの DI 欄に新たにリンクを作成して、閲覧可能にします。
この部分に追加します。
 MENU より、閲覧画面を開くことで Pt の検索画面が開かれます。
(「入力画面」、「一括入力画面」は薬剤部専用)
「閲覧画面」をクリック。
 検索画面より対象 Pt を検索(ID 検索)することで、変更履歴が表示され、処方日ごとに報告
書が閲覧できます。
患者 ID を入力し、
「検索」
をクリック。
「表示」をクリックで、
処方日ごとに医薬品変更
報告書が閲覧できます。
④ 特定使用成績調査
<ジャカビ>
1.調査区分 : 特定使用成績調査(骨髄線維症)
2.医薬品名 : ジャカビ錠 5mg
3.調査目的 : 骨髄線維症患者を対象に、ジャカビ錠 5mg を使用実態下で長期投与したときの安全
性及び有効性を確認する。
4.調査予定期間 : 本剤の承認日から 2020 年 7 月(予定)
登録期間 : 本剤の承認日から承認条件解除時まで(2017 年 7 月予定)
観察期間 : 本剤投与開始後 1 年間。ただし、1 年を超えて本剤が投与される場合には、投与開
始から最長 3 年間を観察期間とする。
観察期間終了前に本剤の投与を中止する場合は、本剤投与中止後 28 日間を観察期間とする。ただ
し、副作用の転帰確認など、安全性情報の収集のため、必要に応じ観察期間を延長することがある。
5.予定症例数 : 全例
6.調査責任医師 : 麥谷 安津子
調査分担医師 : 青山 泰孝、間部 賢寛、古賀 祐規、長崎 譲慈、大北 淳也
薬剤名
バニヘップカプセル 150mg
警告
本剤は、ウイルス性肝疾患の治療に十分な知識・経験を持つ医師
のもとで、本剤の投与が適切と判断される患者に対してのみ投与
すること。
1.
本剤の成分に対して過敏症の既往歴のある患者
2.
重度の肝機能障害(Child-Pugh C)のある患者[バニプレ
ビルの血中濃度が上昇するおそれがある。](「薬物動態」
の項参照)
3.
下記の薬剤を投与中の患者(「相互作用」の項参照)
リファンピシン、リファブチン、カルバマゼピン、フェニ
トイン、フェノバルビタール、セイヨウオトギリソウ(St.
John's Wort:セント・ジョーンズ・ワート)含有食品、コ
ビシスタット含有製剤、インジナビル、イトラコナゾール、
リトナビル、ボリコナゾール、クラリスロマイシン、ネル
フィナビル、サキナビル、シクロスポリン、アタザナビル、
ロピナビル・リトナビル、エルトロンボパグ
禁忌
効能又は効果
セログループ 1(ジェノタイプ I(1a)又は II(1b))の C
型慢性肝炎における次のいずれかのウイルス血症の改善
(1)
血中 HCV RNA 量が高値の未治療患者
(2)
インターフェロンを含む治療法で無効又は再燃となった患
者
用法及び用量
本剤は、ペグインターフェロン アルファ-2b(遺伝子組換
え)及びリバビリンと併用すること。
●血中 HCV RNA 量が高値の未治療患者、あるいはインターフェロ
ンを含む治療法で再燃となった患者に使用する場合
通常、成人にはバニプレビルとして 1 回 300mg を 1 日 2 回、
12 週間経口投与する。
●インターフェロンを含む治療法で無効となった患者に使用す
る場合
通常、成人にはバニプレビルとして 1 回 300mg を 1 日 2 回、
24 週間経口投与する。
併用禁忌
1.
薬剤名等
リファンピシン(リファジン)
臨床症状・措置方法
併用初期に肝トランスポーターの阻害によりバニプレビル
の血中濃度が上昇するおそれがある。
バニプレビルを高用量で投与したとき、悪心、嘔吐、下痢
の発現増加の報告がある。
また、併用継続により代謝酵素が誘導され、併用初期より
もバニプレビルの血中濃度が低下するおそれがある。
機序・危険因子
リファンピシン併用中は OATP1B1 及び OATP1B3 阻害作用に
より、バニプレビルの肝取込みが抑制される。また、リフ
ァンピシンは反復投与により CYP3A 誘導作用を発現するた
めバニプレビルの代謝が亢進される。
2.
薬剤名等
リファブチン(ミコブティン)、カルバマゼピン(テグレトール)、
フェニトイン(アレビアチン)、フェノバルビタール(フェノバ
ール)、セイヨウオトギリソウ(St. John’s Wort:セント・ジ
ョーンズ・ワート)含有食品
臨床症状・措置方法
併用によりバニプレビルの血中濃度を低下させ、効果を減
弱させるおそれがある。
機序・危険因子
これら薬物あるいは食品の CYP3A 誘導作用によりバニプレ
ビルの代謝が亢進される。
3.
薬剤名等
コビシスタット含有製剤(スタリビルド)、インジナビル(クリ
キシバン)、イトラコナゾール(イトリゾール)、リトナビル(ノ
ービア)、ボリコナゾール(ブイフェンド)、クラリスロマイシ
ン(クラリス、クラリシッド)、ネルフィナビル(ビラセプト)、
サキナビル(インビラーゼ)
臨床症状・措置方法
併用によりバニプレビルの血中濃度が上昇するおそれがあ
る。バニプレビルを高用量で投与したとき、悪心、嘔吐、
下痢の発現増加の報告がある。
機序・危険因子
これら薬物の CYP3A に対する阻害作用により、バニプレビ
ルの代謝が抑制される。
4.
薬剤名等
シクロスポリン(サンディミュン、ネオーラル)、アタザナビル
(レイアタッツ)、ロピナビル・リトナビル(カレトラ)、エル
トロンボパグ(レボレード)
臨床症状・措置方法
併用によりバニプレビルの血中濃度が上昇するおそれがあ
る。バニプレビルを高用量で投与したとき、悪心、嘔吐、
下痢の発現増加の報告がある。
機序・危険因子
これら薬物の OATP1B1 及び/又は OATP1B3 阻害作用により、
バニプレビルの肝取込みが抑制される。
副作用
重大な副作用
本剤とペグインターフェロン アルファ-2b(遺伝子組換え)及び
リバビリンを併用した国内第 III 相臨床試験において、安全性評
価対象となった 288 例中 287 例(99.7%)に副作用が認められた。
主な副作用は、発熱 211 例(73.3%)、好中球減尐 146 例(50.7%)
、
頭痛 127 例(44.1%)、白血球減尐 123 例(42.7%)
、悪心 96 例
(33.3%)
、ヘモグロビン減尐 95 例(33.0%)
、血小板減尐 92 例
(31.9%)、倦怠感 91 例(31.6%)、脱毛症 91 例(31.6%)、そ
う痒症 90 例(31.3%)
、発疹 90 例(31.3%)であった。
本剤をペグインターフェロン アルファ-2b(遺伝子組換え)及び
リバビリンと併用した際の副作用は以下のとおりである。なお、
副作用の発現頻度は、本剤、ペグインターフェロン アルファ-2b
(遺伝子組換え)及びリバビリンの 3 剤併用の 3 試験のデータを
統合して算出した。
1. 血液障害(血小板減尐(31.9%)、好中球減尐(50.7%)、
白血球減尐(42.7%))
血球数減尐が報告されているため、定期的に臨床検査(血
液検査等)を行うなど患者の状態を十分に観察すること。
異常の程度が著しい場合には、投与を中止し、適切な処置
を行うこと。
2. 貧血(21.9%)、ヘモグロビン減尐(33.0%)
貧血、ヘモグロビン減尐が報告されているため、定期的に
血液検査を行うなど観察を十分に行い、異常の程度が著し
い場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。
3. うつ病(2.1%)
うつ病があらわれることがあるので、観察を十分に行い、
不眠、不安、焦燥、自殺念慮等があらわれた場合には、投
与を中止するなど適切な処置を行うこと。
高齢者への投与 一般に高齢者では生理機能が低下しているので、患者の状態を観
察しながら、慎重に投与すること。
妊婦、産婦、授 1.
乳婦等への投与
本剤はペグインターフェロン アルファ-2b(遺伝子組換え)
及びリバビリンと併用するため、妊婦又は妊娠している可
能性のある婦人には使用しないこと。また、妊娠していな
いことを確認するため、リバビリンの添付文書を参照し、
妊娠検査を実施すること。〔リバビリンの動物実験で催奇
形性及び胚・胎児致死作用が認められている。動物実験(ラ
ット及びウサギ)で、バニプレビルの催奇形性作用は認め
られていないが、胎盤を通過することが報告されている。〕
2.
授乳中の婦人には、投与を避けること。やむを得ず投与す
る場合は、授乳を避けさせること。〔動物実験(ラット)
で、バニプレビルを投与した親動物から授乳された児(離
乳前及び離乳後)に毒性は認められていないが、乳汁中に
移行することが報告されている。〕
小児等への投与 低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確
立していない。〔使用経験がない。〕
適用上の注意
薬剤名
警告
禁忌
サラジェン錠 5mg
1.
重篤な虚血性心疾患(心筋梗塞,狭心症等)のある患者[冠
状動脈硬化に伴う狭窄所見を冠状動脈攣縮により増強し,
虚血性心疾患の病態を悪化させるおそれがある。]
2.
気管支喘息及び慢性閉塞性肺疾患の患者[気道抵抗や気管
支平滑筋の緊張増大及び気管支粘液分泌亢進のため,症状
を悪化させるおそれがある。]
3.
消化管及び膀胱頸部に閉塞のある患者[消化管又は膀胱筋
を収縮又は緊張させ,症状を悪化させるおそれがある。]
4.
てんかんのある患者[てんかん発作をおこすおそれがあ
る。]
5.
パーキンソニズム又はパーキンソン病の患者[パーキンソ
ニズム又はパーキンソン病の症状を悪化させるおそれがあ
る。]
6.
虹彩炎の患者[縮瞳が症状を悪化させるおそれがある。]
7.
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
効能又は効果
1.
頭頸部の放射線治療に伴う口腔乾燥症状の改善
2.
シェーグレン症候群患者の口腔乾燥症状の改善
用法及び用量
併用禁忌
副作用
通常,成人にはピロカルピン塩酸塩として 1 回 5mg を 1 日 3 回,
食後に経口投与する。
<頭頸部の放射線治療に伴う口腔乾燥症状の改善>
これまでに実施された臨床試験の総症例 665 例中,副作
用が報告されたのは 385 例(57.9%)であった。その主な
ものは,多汗 37.0%(246/665),鼻炎 8.1%(54/665),
下痢 6.2%(41/665),頻尿 5.4%(36/665),頭痛 4.5%
(30/665),ほてり 4.4%(29/665),嘔気 4.4%(29/665)
等であった。また,臨床検査値の異常変動は,総症例 628
例中 108 例(17.2%)に認められた。その主なものは,ト
リグリセリド上昇 4.2%
(23/552)
,LDH 上昇 3.2%
(20/616)
,
AST(GOT)上昇 2.4%(15/619),尿潜血陽性 2.5%(13/514),
γ-GTP 上昇 2.3%(14/601),ALT(GPT)上昇 2.3%(14/619)
等であった。(承認時)
製造販売後に実施された使用成績調査の安全性解析対象
症例 2,155 例中,副作用が報告されたのは 685 例(31.8%)
であった。その主なものは,多汗 21.8%(469/2,155),嘔
気 1.8%(38/2,155),下痢 1.3%(27/2,155),頻尿 1.1%
(24/2,155)であった。(再審査終了時)
<シェーグレン症候群患者の口腔乾燥症状の改善>
これまでに実施された臨床試験の総症例 367 例中,副作
用が報告されたのは 282 例(76.8%)であった。その主な
ものは,多汗 40.6%(149/367),頭痛 15.5%(57/367),
嘔気 14.2%(52/367),下痢 13.1%(48/367),悪寒 9.3%
(34/367),ほてり 7.1%(26/367),頻尿 6.8%(25/367),
嘔吐 6.5%(24/367),めまい 6.3%(23/367),腹痛 6.0%
(22/367),鼻炎 6.0%(22/367),咳 5.7%(21/367),
高血圧 5.2%(19/367),倦怠感 5.2%(19/367)等であっ
た。また,臨床検査値の異常変動は,総症例 353 例中 102
例(28.9%)に認められた。その主なものは,トリグリセ
リド上昇 6.9%(24/348),γ-GTP 上昇 5.4%(19/349),
AST(GOT)上昇 3.5%(12/347),LDH 上昇 3.5%(12/347),
ALT(GPT)上昇 3.4%(12/348),尿潜血陽性 3.4%(12/348),
Al-P 上昇 2.9%(10/347),赤血球数減尐 2.6%(9/349),
血色素量減尐 2.6%(9/349)等であった。(効能追加承認
時)
製造販売後に実施された特定使用成績調査の安全性解析
対象症例 512 例中,副作用が報告されたのは 194 例(37.9%)
であった。その主なものは,多汗 20.9%(107/512),嘔気
6.6%(34/512),肝機能異常 2.1%(11/512),下痢 2.0%
(10/512),頻尿 1.6%(8/512),倦怠感 1.6%(8/512)で
あった。(再審査終了時)
重大な副作用
1.
間質性肺炎(0.1%未満):間質性肺炎があらわれることが
あるので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には
投与を中止し,副腎皮質ホルモン剤の投与など適切な処置
を行うこと。
2.
失神・意識喪失(0.1%):一過性の意識喪失等があらわれ
ることがあるので,観察を十分に行い,異常が認められた
場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと。
高齢者への投与 一般に高齢者では生理機能が低下しているので,注意すること。
妊婦、産婦、授 1.
乳婦等への投与
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には,治療上の有
益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与するこ
と。[動物実験(ラット)において死産頻度の増加,新生児
の生存率低下,平均体重の減尐及び骨化遅延の発生頻度の
増加が認められている。また,動物実験(ラット)で,受
胎率の低下が認められている。]
2.
授乳中の婦人には本剤投与中は授乳を避けさせること。[動
物実験(ラット)で,乳汁中への移行が認められている。]
小児等への投与
小児等に対する安全性は確立していない(使用経験がない)。
適用上の注意
薬剤亣付時:PTP 包装の薬剤は PTP シートから取り出して服用す
るよう指導すること。[PTP シートの誤飲により,硬い鋭角部が食
道粘膜へ刺入し,更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併
症を併発することが報告されている。]
薬剤名
警告
禁忌
効能又は効果
用法及び用量
併用禁忌
副作用
重大な副作用
グラッシュビスタ外用液剤 0.03%5mL
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
睫毛貧毛症
片眼ごとに、1 滴を本剤専用のアプリケータに滴下し、1 日 1 回
就寝前に上眼瞼辺縁部の睫毛基部に塗布する。
特発性睫毛貧毛症を対象とした国内臨床試験において、安全性評
価対象 87 例中、14 例(16.1%)に副作用が認められた。その主な
副作用は、結膜充血 3 例(3.4%)、眼脂 3 例(3.4%)、皮膚色素過
剰 3 例(3.4%)であった(申請時)。
また、がん化学療法による睫毛貧毛症を対象とした国内臨床試験
において、安全性評価対象 18 例中、3 例(16.7%)に副作用が認
められた。その主な副作用は、皮膚色素過剰 2 例(11.1%)、眼瞼
紅斑 1 例(5.6%)であった(申請時)
。
虹彩色素過剰
海外臨床試験において、安全性評価対象 541 例中、1 例
(0.2%)に虹彩色素過剰が認められた。虹彩色素過剰があ
らわれた場合には症状に応じて投与継続の可否を検討する
こと。
眼瞼溝深化
海外臨床試験において、安全性評価対象 541 例中、1 例
(0.2%)に眼瞼溝深化が認められた。眼瞼溝深化があらわ
れた場合には症状に応じて投与継続の可否を検討するこ
と。
高齢者への投与 一般に高齢者では生理機能が低下しているので注意すること。
妊婦、産婦、授 1. 妊婦
乳婦等への投与
妊娠中の投与に関する安全性は確立していないので、妊婦
又は妊娠している可能性のある婦人には、原則として投与
しないこと。[動物実験では、妊娠動物(マウス・ラット)
において 0.3 または 0.6mg/kg/日以上を経口投与した場合
に流産及び早産が認められ、0.3mg/kg/日以上で、母体毒性
や胎児毒性(胎児死亡等)が認められた。なお、これら所
見が発現した際の親動物における曝露量(AUC)はヒト点眼
時の 64 倍以上であった。]
2. 授乳婦
授乳中の婦人に投与することを避け、やむを得ず投与する
場合には授乳を中止させること。[ヒトの母乳中に移行す
るかどうかは不明だが、動物実験では乳汁中に移行するこ
とが報告されている。]
小児等への投与 低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する安全性は確
適用上の注意
立していないので、投与しないことが望ましい。
1. 投与経路、使用部位
本剤は点眼剤として使用しないこと。本剤は上眼瞼辺縁部
の睫毛基部にのみ塗布し、下眼瞼には使用しないこと。
2. 投与時
患者に対し次の点に注意するよう指導すること。
(1)
塗布する前に洗顔して上眼瞼辺縁部を清潔にしてから使用
すること。
(2)
塗布時に、容器やアプリケータの先端が周囲の物や指など
の表面に触れないよう注意すること。
(3)
アプリケータを水平に持ち、アプリケータの先端に最も近
い部分に 1 滴滴下すること。
(4)
滴下後直ぐに、アプリケータを片方の目の上眼瞼辺縁部に
内側から外側に向けて慎重に沿わせること。
(5)
塗布したときに液が上眼瞼辺縁部以外についた場合は、テ
ィッシュ等吸収性の素材ですぐにふき取るか、洗い流すこ
と。
(6)
一度使用したアプリケータは廃棄すること。
(7)
新しいアプリケータを使い、もう片方の目の上眼瞼辺縁部
に同様に繰り返すこと。
(8)
ベンザルコニウム塩化物によりコンタクトレンズを変色さ
せることがあるので、コンタクトレンズを装着している場
合は、塗布する前に一旦レンズを外し、塗布 15 分以上経過
後に再装用すること。