ブクステフーデを受け継ぐ、若きスペシャリストが初来日

ブクステフーデを受け継ぐ、若きスペシャリストが初来日
「バッハ・オルガン作品全曲演奏会」は、バッハが遺した 228 曲のオルガン作品を 14 人の腕
利きオルガニストによるリレー形式でお聴きいただくシリーズです。バッハ研究の最高機関であ
るバッハ・アルヒーフ・ライプツィヒと共同でお贈りしている、いずみホールオリジナル企画です。
毎回各国を代表するオルガニストが、高度な技術ときらりと光る個性を披露し、高い評価を獲得
しています。
今回登場するヨハネス・ウンガーは、バッハ縁の聖トーマス教会の第2オルガニストを経て、
ブクステフーデも務めた北ドイツのリューベック聖マリア教会のオルガニストです。ライプツィヒ国
際バッハ・コンクールをはじめ、英セント・オールバンズ国際、デンマーク・オーデンセ国際など、
ヨーロッパを代表するコンクールに次々優勝した逸材です。今回は初来日公演となります。
今回の聴きどころは、最初と最後に演奏するプレリュードとフーガ BWV531 とトッカータ、ア
ダージョとフーガ BWV564 です。共にペダル・ソロを備えた難曲で、バッハ時代の演奏順にな
らってプログラミングしました。その他も難易度が高く、グラモフォン誌に「一点の曇りもない超絶
技巧」と絶賛されたウンガーのテクニックとレジストレーションのセンスにご注目下さい。
「ペダルこそオルガンの魅力」と銘打った今回は、特別に足元をスクリーンに映し出す演出も
予定しています。オルガン演奏における足鍵盤の重要性や魅力をお届けします。
いずみホール/バッハ・アルヒーフ・ライプツィヒ共同企画
バッハ・オルガン作品全曲演奏会 Vol.6 「ペダルこそオルガンの魅力」
<日時> 2015 年 3 月 21 日(土・祝)16:00
<出演> ヨハネス・ウンガー(パイプオルガン)/礒山 雅(お話)
<曲目> J.S.バッハ:プレリュードとフーガ ハ長調 BWV531
《来ませ、造り主なる聖霊の神よ》BWV667
《来ませ、聖霊、主なる神》BWV652
《いと尊きイエスよ、われらはここに集いて》BWV730
トリオ・ソナタ 第 6 番 ト長調 BWV530
協奏曲 イ短調 BWV593
《主なる神よ、汝をわれらは頌めまつらん》BWV725
トッカータ、アダージョとフーガ ハ長調 BWV564
<料金> 一般¥4,000 学生¥2,000 ユースシート対象公演
主催:いずみホール〔一般財団法人 住友生命福祉文化財団〕
後援:大阪・神戸ドイツ連邦共和国総領事館/ドイツ文化センター
平成26年度 文化庁劇場・音楽堂等活性化事業
◆ チケットに関するお問い合わせ・お申し込みは「いずみホールチケットセンター」
TEL(06)6944-1188
◆ 公演内容に関するお問い合わせは「広報担当:森岡・北嶋」までお願い致します。
TEL(06)6944-1130
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<プロフィール>
ヨハネス・ウンガー(パイプオルガン)Johannes Unger
1976 年、東ドイツのシュレーマーに生まれ。オルガン
を、ライプツィヒ聖トーマス教会オルガニストのウルリヒ・
ベーメに師事。さらに、2001 年までコペンハーゲン王
立音楽院のハンス・ファギウスの下でも研鑽を積んだ。
98 年にデンマーク・オーデンセ国際オルガン・コンクー
ルで優勝。また、2000 年に第 12 回バッハ国際コンク
ールでも優勝し、同時に聴衆賞ほか数々の特別賞を
授与された。さらに、01 年には第 21 回セント・オール
バンズ国際オルガン・コンクール(イギリス)でも第 1 位に輝き、3つの国際コンクールで優勝とい
う快挙を成し遂げた。これまで、ドイツ、デンマーク、オランダ、スペイン、オーストラリア、ハンガ
リー、フランス等でリサイタルに出演したほか、ライプツィヒ、アイゼナハ、フランクフルト等の音楽
祭にも出演するなど、世界各地で精力的に演奏活動をおこなっている。03~09 年ライプツィヒ
聖トーマス教会のアシスタント・オルガニストを務めた。09 年7月に、北ドイツ・オルガン楽派の
巨匠ディートリヒ・ブクステフーデがオルガニストを務めていたリューベックの聖マリア教会のオ
ルガニストに就任した。
ウェブサイト:www.johannesunger.de
礒山
雅(お話)
Tadashi Isoyama
1946 年東京に生まれ、長野県で育つ。東京大学文学部および同大学院
で、美学芸術学を専攻。1977 年から国立音楽大学に勤務し、2012 年 3
月に退職。現在、国立音楽大学招聘教授、同名誉教授、大阪音楽大学
客員教授。サントリー芸術財団理事、日本ワーグナー協会理事、住友
生命健康財団理事、いずみホール音楽ディレクターを務めるほか、毎
日新聞に音楽批評を執筆。1988 年に著作『バッハ/魂のエヴァンゲリ
スト』(東京書籍、現講談社学術文庫)により第1回辻荘一賞、1994
年に著作『マタイ受難曲』により第 10 回京都音楽賞研究評論部門賞を
受賞、2011 年には大阪市市民表彰を受ける。著作に『モーツァルト=翼を得た時間』
『バ
ロック音楽名曲鑑賞事典』(以上講談社学術文庫)、『バッハ/カンタータの森を歩む』
全3巻(東京書籍)、『バロック音楽』(NHKブックス)、『J.S.バッハ』(講談社現
代新書)、『救済の音楽』(音楽之友社)など、訳書にザスラウ『モーツァルトのシンフ
ォニー』全2巻(同)、ヴォルフ『バッハ/ロ短調ミサ曲』(春秋社)などがある。
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