米国MLPマーケット・ウィークリー 当レポートでは、パイプライン等のエネルギー関連資産を保有・運営する米国のMLP(共同投資事業の一形態)に関する情報提供を行います。 ≪先週の米国MLP(マスター・リミテッド・パートナーシップ)市場概況≫ アレリアンMLP指数 トータル リターン指数 価格指数 米国株(S&P500) 予想配当 利回り トータル リターン指数 予想配当 利回り 2015年1月20日 米国REIT トータル リターン指数 予想配当 利回り ヘンリーハブ 天然ガス先物 ( ドル/ 百万 BTU) WTI 原油先物 ( ドル/ バレル) 米10年国債 利回り 2014年12月31日 459.40 1,637.25 6.01% 3,769.44 1.94% 14,247.97 3.55% 2.17% 53.27 2.89 2015年1月9日 444.82 1,585.64 6.41% 3,745.67 2.07% 14,905.97 3.53% 1.94% 48.36 2.95 2015年1月16日 438.56 1,564.17 6.49% 3,699.79 2.10% 15,243.24 3.45% 1.84% 48.69 3.13 前週比 -1.4% -1.4% 0.08% -1.2% 0.03% 2.3% -0.08% -0.11% 0.7% 6.1% 年初来 -4.5% -4.5% 0.48% -1.8% 0.16% 7.0% -0.10% -0.33% -8.6% 8.2% 前年比 -3.8% 1.8% 0.29% 11.7% 0.04% 33.0% -0.34% -1.00% -48.2% -28.6% (2009年末=100) トータルリターン指数(配当込み) 260 8% 240 7% MLP 220 MLP 6% 米国REIT 200 MLP・S&P500・米国REITの配当利回りと長期金利 5% 180 米国REIT 4% 160 3% 140 S&P500 120 2% S&P500 1% 100 80 10/1/1 11/1/1 12/1/1 13/1/1 14/1/1 15/1/1 0% 10/1/1 米10年国債利回り 11/1/1 12/1/1 13/1/1 14/1/1 15/1/1 (出所)ブルームバーグ (注)データ期間:2010年1月1日~2015年1月16日、MLP=Alerian MLP Index、米国REIT=FTSE NAREIT All Equity REITs Index ≪アレリアンMLP指数構成銘柄(全50銘柄)の週間騰落率ランキング(1月12日~1月16日)≫ 上昇率上位5銘柄 業種 時価総額 ( 1 0 0 万ドル) 週間騰落率 (%) 下落率上位5銘柄 業種 時価総額 ( 1 0 0 万ドル) 週間騰落率 (%) 1 Genesis Energy LP 石油輸送 4,061 4.6 BreitBurn Energy Partners LP 探査・生産 965 -24.3 2 AmeriGas Partners LP プロパン 4,768 3.9 Legacy Reserves LP 探査・生産 601 -24.0 3 Suburban Propane Partners LP プロパン 2,732 3.8 EV Energy Partners LP 探査・生産 714 -20.7 4 Hi-Crush Partners LP フラックサンド 1,415 3.5 Vanguard Natural Resources LLC 探査・生産 1,121 -15.8 5 ONEOK Partners LP 天然ガス輸送 10,327 3.4 Atlas Resource Partners LP 探査・生産 700 -15.1 (出所)ブルームバーグ (注)時価総額は2015年1月16日時点。 ≪先週の米国MLP市場の動き≫ 先週のアレリアンMLP指数(トータルリターン)は前週末比-1.4%となり、2週間連続での下落となりました。ただし、WTI原油 先物価格が1月13日に1バレル=45.89ドルの底値を付け、1月16日には48.69ドルへ回復したことを受けて、MLP市場も週 後半にかけて持ち直す展開となりました。 MLP市場は不安定な原油市況の影響を受けて上下変動が増していますが、足元で原油市況に底打ちの兆候が見えつつ あります。米商品先物取引委員会(CFTC)が公表した米原油先物市場での投機筋ポジション(1月13日時点)によれば、足 元では投機筋による原油先物の買いポジションの構築が売りポジションよりも優勢となりつつあります。 また、先週は米エネルギー情報局(EIA)および国際エネルギー機関(IEA)による石油市場の最新見通しが公表され、供 給過剰問題が懸念されてきた世界の石油市場の需給は、2015年後半に均衡に向かうとの見方が示されました。EIAの原 油価格見通しによれば、WTI原油価格は2015年末には67ドルへ、2016年末には72ドルへ回復が予想されています。 ●当資料は、説明資料としてレッグ・メイソン・アセット・マネジメント株式会社(以下「当社」)が作成した資料です。●当資料は、当社が各種データに基づいて作成したも のですが、その情報の確実性、完結性を保証するものではありません。●当資料に記載された過去の成績は、将来の成績を予測あるいは保証するものではありません。 また記載されている運用スタンス、目標等は、将来の成果を保証するものではなく、また予告なく変更されることがあります。●この書面及びここに記載された情報・商品 に関する権利は当社に帰属します。したがって、当社の書面による同意なくして、その全部もしくは一部を複製し又その他の方法で配布することはご遠慮ください。●当 資料は情報提供を目的としてのみ作成されたもので、当該銘柄の売買または保有を推奨するものではありません。 米国MLPマーケット・ウィークリー ≪MLP関連トピック≫ 原油価格に底打ちの兆候が見られ始める 図1:原油先物市場における投機筋ポジション 投機筋による原油先物への売り圧力が後退 先週の原油先物相場は、WTI原油先物価格が1月13日に 1バレル=45.89ドルまで下落した後、週後半には1月16日 の48.69ドルまで回復が見られました。世界的な原油供給増 (千枚) (ドル/バレル) 1,100 160 WTI原油先物価格 (右軸) 1,000 900 140 120 への懸念から下落基調にあった原油相場にも、足元では底 800 100 打ちの兆しが見え始めています。 700 80 600 60 米商品先物取引委員会(CFTC)が公表した原油先物市場 における投機筋ポジション(2015年1月13日時点)によれば、 500 投機筋による原油先物の売り建玉は21.0万枚へ増加(前週 比+3.8万枚)した一方、買い建玉も48.6万枚へ前週比4.5 万枚の増加となりました(図1)。原油先物に対する投機筋の 売りと買いが交錯する中、原油先物買いポジションの構築が 優勢となり始めたことは、投機筋が原油価格の底値を探り始 めたひとつの兆候と考えられます。 400 300 石油の供給過剰懸念に関しても、2015年後半以降、石油市 場の需給が安定に向かうとの見方が浮上しつつあります。 米エネルギー情報局(EIA)が1月13日に公表した月例のエ ネルギー市場見通しによれば、世界の石油市場の供給過剰 は2015年下半期から2016年上半期にかけて均衡化に向か うと予想されています(図2)。 また、国際エネルギー機関(IEA)が1月16日に公表した月 次石油市場報告では、石油輸出国機構(OPEC)非加盟国の 2015年の原油生産見通しが日量35万バレル下方修正され 100 08 07 09 10 11 -60 13 14 15 (年) 図2:世界の原油需給予想(EIA) (100万バレル/日量) (100万バレル/日量) 3.0 2.0 1.5 1.0 96 需給バランス(供給-消費、左軸) 世界の石油供給量(右軸) 世界の石油消費量(右軸) 2.5 95 94 93 供給超過 92 0.5 91 0.0 90 -0.5 89 需給は均衡化へ -1.0 需要超過 -1.5 13年1月 88 EIA予想 14年1月 15年1月 87 16年1月 (出所)米エネルギー情報局(EIA) (期間)2013年1月~2016年12月 図3:WTI原油価格の予想(EIA) (ドル/バレル) げは限定的に留まりました。IEAでも、世界の石油市場は 110 2015年下半期に均衡を取り戻し、原油価格の回復に繋がる 100 EIA予想 90 80 70 世界的な石油需給見通しの改善を反映し、米EIAによる最 60 2014年12月時点 新の原油価格見通し(2015年1月時点)では、WTI原油価格 50 は2015年1-3月に底を打ち、2015年末には67ドルへ、2016 2015年1月時点 40 年末には72ドルへ回復が予想されています(図3)。 12 (出所)ブルームバーグ、米商品先物取引委員会(CFTC) (期間)2007年1月2日~2015年1月13日(原油価格は1月16日が直近) 120 米EIAではWTI原油価格の緩やかな回復を見込む -40 売り建玉 0 万バレル)や米国(-8.0万バレル)の原油生産予想の引き下 可能性があるとの見方を示しています。 0 -20 ました。IEAによる生産見通し引き下げはコロンビアの原油生 産見通し悪化(-17.5万バレル)が中心であり、カナダ(-9.5 20 200 世界の石油需給は2015年後半に均衡化へ 一方、これまで原油市況急落の背景となってきた世界的な 40 買い建玉 原油先物市場における 投機筋ポジション(左軸) 10年 11年 12年 13年 14年 15年 16年 (出所)EIA (期間)2010年1月~2016年12月 ●当資料は、説明資料としてレッグ・メイソン・アセット・マネジメント株式会社(以下「当社」)が作成した資料です。●当資料は、当社が各種データに基づいて作成したも のですが、その情報の確実性、完結性を保証するものではありません。●当資料に記載された過去の成績は、将来の成績を予測あるいは保証するものではありません。 また記載されている運用スタンス、目標等は、将来の成果を保証するものではなく、また予告なく変更されることがあります。●この書面及びここに記載された情報・商品 に関する権利は当社に帰属します。したがって、当社の書面による同意なくして、その全部もしくは一部を複製し又その他の方法で配布することはご遠慮ください。●当 資料は情報提供を目的としてのみ作成されたもので、当該銘柄の売買または保有を推奨するものではありません。
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