工業数理基礎 - 新潟県立新潟工業高等学校

学番
平成26年度
8
新 潟 県 立新 潟 工 業 高 等 学 校
工業数理基礎
教科(科目)
工業(工業数理基礎)
学科(コース)・学年
使用教科書
工業数理基礎 (実教出版)
副教材等
土木構造設計(実教出版)、関連する練習ノート、自作プリント等
履修単位 (時間)
3単位(105時間)
履修条件
土木科・3学年
選択B
1.学習目標
基礎的な数学、物理の理論を道具として活用し、工業分野における事象の数理処理に関する知識
と技術を習得させ、実際に活用する能力と態度を身につけさせます。最終的には、土木構造物の
構造計算・構造一般図・積算書が作成できることを目標とします。
2.指導の重点
○演習を重視し、数学・物理を工業の基礎的事象を処理する道具として活用し、国際単位系を用い
て、土木に関する事象を合理的かつ迅速に数的処理する技能の習得を目指します。
○基礎的な構造の計算については、演習を重視し、設計計算ができることを目指します。
○各自が設計課題の構造計算書を作成し、それに基づいた積算ができることを目指します。
3.学習の計画
学期
学習内容
序章
地震と数理基礎
第 1 章 基礎的な数理
1.面積・体積
2.身近な工業事象
3.高さと三角比
1学期 第 2 章 単位と数値処理
1.国際単位系(SI)
2.単位の換算
第 3 章 乗り物の数理
1.速さと速度
2.電車の速度と円運動
3.動力の伝達
第 4 章 環境の数理
1.地球の資源
2.大気と水の環境
3.酸性雨
学習のねらい
学習活動(評価方法)
○地震を一つの工業事象ととらえ数
理処理の大切さを理解させ学ぶ目
標を理解させる。
○面積、体積の公式を用いて敷地面
積や構造物の体積が求められるよ
うにする。
○工業事象を理解させる上で電卓を
有効に活用させ数理処理を正確か
つ能率的に行うようにさせる。
○関数を使い身近な工業事象につい
ての数理処理の方法を理解させ
る。
○基本単位と組立単位の違い、SI
の接頭語と10の指数との関係を
理解させる。
○各物理量などの単位の表し方・取
扱いに十分慣れさせる。
○大きさと向きを持つベクトルの表
現方法や考え方を理解させる。
○円運動や回転の能力を車輪などの
実例をあげながら興味をもたせて
学習させる。
○多くの演習問題等を通
じて数理処理する技能
を習得させる。
○計算技術検定2級が合
格ができる知識を習得
させる。
○SPIの数的処理を理
解させる。
[評価方法]
1.学習状況観察
2.単元ごとの小テスト
3.定期考査
第 5 章 数値処理とグラフ ○測定値には誤差や誤差率があるこ ○ 演 習 問 題 等 を 通 じ て 数
1.測 定 値 の有 効数 字と そ の
とや最小読み取り値により有効数
理処理する技能を習得
取扱い方
字が決まることを理解させる。
させる。
2.実験結果のグラフ化
○実験結果をグラフ化する必要性と
意義を説明し、理解させる。
○構造設計を理解させ製
第 6 章 流れの数理
○構造物の設計の基本的な考え方を
図まで作成できる能力
2学期 1.流れの基礎
学習させる。
を習得させる。
学番
8
○材料が経済的になる形状や部材内
部に生じる応力の計算ができるよ
うにする。
○安全率と許容応力について理解し
第 7 章 構造物と部材の設
安全で経済的な構造物を設計でき
計
るようにする。
1.構 造 物 の基 本構 成と 構 造
部材の受ける力
2.部材に働く力と応力
3.構造物の安全性
2.流体の流れ
3.電気の流れ
4.熱の流れ
新 潟 県 立新 潟 工 業 高 等 学 校
[評価方法]
1.学習状況観察
2.課題作成
3.定期考査
第 8 章 時間とともに変化 ○パソコンを活用した数理処理の仕 ○ 構 造 計 算 で 求 め た 材 料
する事象
組みを理解させる。
表から積算ソフトを活
1.流れが変化する運動
○表計算ソフトウェアの機能を理解
用し、工事費用を求め
2.積分と面積
させ、これを活用して構造物の工
ることができるように
3.最大と最小
事積算ができるようにする。
する。
3学期
第 9 章 コンピュータによ
る数理処理
1.パ ソ コ ンを 用い た数 理 処
理
2.表 計 算 ソフ トウ ェア を 用
いた数理処理
[評価方法]
1.学習状況観察
2.課題作成
4.評価規準と評価方法
関心・意欲・態度
思考・判断・表現
技能
知識・理解
○工業事象の数理処理に ○ 工 業 事 象 の 諸 問 題 の ○ 工 業 事 象 を 迅 速 か つ ○ 工 業 事 象 の 合 理 的 な
ついて関心を持ち、基
解決を目指し、適切
合理的に数理処理す
数理処理の知識を身
礎的な数式の活用や情
な数理処理を通して、 る 実 際 的 な 数 理 処 理
に付け、実際に活用
報処理機器を意欲的に
自ら思考を深め判断
能力を身に付け、そ
して土木技術の諸課
活用し、合理的に数理
し、その結果を積極
の成果を的確に活用
題を主体的に解決し、
処理をおこなう実践的
的に相手に表現でき
しているか。
土木の意義や役割に
な態度を身に付けてい
る能力を身に付けて
ついて理解している
るか。
いるか。
か。
具体的な評価の対象
・評価の方法は、定期考査、構造物設計計算書、学習状況(出席状況・授業態度・参加意識等)、
提出物(ノート・プリント等)などを総合的に評価します。
5.その他(留意すべき点・担当者からの一言)
○今までに学んだ数学・物理を基礎に数理処理できる工業事象を扱います。具体的には、計算技術
検定2級の取得やSPI数的処理分野の習得を目指します。また、土木分野の適切な題材として、
橋の設計を取り上げ、構造計算から積算までの数理処理に関する知識と技術を習得させ、実際に
活用する能力と態度の育成を目指します。