人権の尊重とバリアフリー 蒲郡市立形原中学校3年 小笠原さやか

第36回全国中学生人権作文コンテスト愛知県大会名古屋ダイヤモンドドルフィンズ賞
人権の尊重とバリアフリー
蒲郡市立形原中学校3年
小笠原さやか
「人権ってなんだろう。」
昨年の人権集会から,私はそう思っていました。私の思う人権は,高齢者,障害者の差別
や仲間内でのイジメだと思いました。でも,今でもよく分かりません。考えれば考える程
深くなるだけでした。
私が休みの日に駅へ行った時に,とてもスロープとは呼べないような上り坂の前に,車
いすに乗っているおじさんがいました。周りにいる人は,横を素通りして見て見ぬふりを
していました。私はこの時,悩んでいました。自分も他の人と同じように見て見ぬふりを
していた方がいいんじゃないのかなと思いました。でも,車いすのおじさんが,
「すみません,手伝ってくれますか?」
と言いました。その一言で私の考えはふっきれました。私は,自分で手伝いに行ったとし
て,「断わられたらどうしよう。他の人から冷たい目で見られたらどうしよう。」と,自
分勝手にそんな事を考えていました。そうやって,自然とそのおじさんを差別してしまっ
ていました。私は,おじさんの方を見て,
「分かりました。駅のホームの所でいいですか?」
と,言ったら,そのおじさんは,
「ありがとうございます。助かります。」
と,言いました。
でも,私がそのおじさんを手伝っていると,周りに居た人のうちの一人の人が,
「手伝わなくても,車掌さんが連れに来てくれるのに。」
と,私とおじさんに聞こえるような大きな声で言っていました。おじさんは,辛そうな顔
をしていました。
「おじさんは何も悪くないのに。」
私はただ,そう思いました。そういう部分で「人権を尊重する」というのがあるのか,と
思いました。私も,車いすに乗っている人を見た時にどうしようと思ってしまい,人権を
尊重するということができませんでした。けれど,おじさんが勇気をふり絞った言葉によ
って,人権がいったいどんな事なのか,よく分かりました。勇気をふり絞って言われた一
言は,とても,心打たれるものでした。私は,おじさんの一言で人権を教えてもらいまし
た。
駅のホームの所まで車いすのおじさんを押していきました。丁度よく,電車が来ました。
電車が来た時におじさんは,
「ありがとう。とても助かったよ。」
と言ってくれました。私はとても嬉しくなりました。
電車が止まり,車掌さんが出てきて,小さなスロープを出して,出入口の所に置きまし
た。私は,電車には車いすが乗り降りできるバリアフリーのものは付いていないのか,そ
う思いました。でも,私の考えとは違い,バリアフリーの設備はありました。でも,駅自
体にはそういった設備はありませんでした。無人駅ですが,高齢者の方をはじめ,色々な
方たちが多く使っている場所なので,誰でも気軽に使えなければいけないと思いました。
やはり,こういった部分でバリアフリーが必要だと思いました。私が車いすの方を手伝っ
た時みたいに周りに人がいればいいと思うけれど,その人が人権を理解しない考えをもっ
ている人だとしたら,と考えたら,無人駅でバリアフリーの設備がないと厳しいと思いま
した。中には車いす,目が不自由などの障害をもっている人が利用すると思います。その
人たちが過ごしやすいようにするには,私たちが,障害者差別をせずに,協力をする思い
やりの心をもち,一人一人,人権があることを忘れずに,人権を尊重することが大切だと
思いました。あの時の人が言った言葉のように,心ない言葉を言われた人がいる,そう考
えると,私は,
「多くの人が人権を理解しなければ,こういった場面で辛くなる人や,助けを必要として
いる人が助けを求められなくなってしまう。」私は,そう思いました。
ですが,人権の尊重,人権の理解などと,書いていましたが,人権には,多くの内容が
あります。でも,私は,その中でも,障害者の方の苦しみや差別に着目をしていき,考え
をさらに深めていきたいと思いました。駅や色々な場所に行った時に,私はこの時のよう
にはずかしがらずに堂々と手伝えたらいいなと思いました。私は,周りの人たちが冷たい
目で見ようが,心ない言葉を言われようが,人権を尊重するということを大事にしながら
生活していきたいです。