7月4日分 宿題小テスト 復習や自己学習問題もあります。 • 7/7月曜17時までに、学務係前のボックスに 提出してください。 • 授業だけでは解けない問題があります。自分 で調べて学習してください。 • 自分は調べずに他人の答案を丸写しすること はしない、させないように。 マークシートの記入要領 10ケタの学生番号を記入 名前 7月4日 科学と人間 10ケタの学生番号を鉛筆でマーク ここに間違ってマークしていないか確認! 第1問 • 「人種」について正しいのはどれか ① 「白人」「黒人」「黄色人種」などは、ヒトという生物 種の下位区分である「亜種」である。 ② 「黒人は足が速い」など、人種に結びついた特定の 形質がある。 ③ 19世紀から20世紀前半にかけて、人種の差異は 科学的に根拠づけられると考えられた。 ④ 18世紀後半、ドイツの修道士メンデルがエンドウマ メの交配実験をもとに人種の区分を提唱した。 第2問 • ナチスの優生政策の「特徴」は何か。 ① 世界で最初の「断種法」を制定するなど、世界の優 生政策をリードした。 ② 思想内容については他の諸国と大差ないが、大規 模に実行した。 ③ 消極的優生学のみを推し進めた。 ④ 国民の自由意思を尊重していた。 第3問 • 優生・優性・優勢について正しいのはどれか。 ① 優生(学)とはeugenicsの訳語であり、自然淘汰に よって人類を進歩させようとする思想である。 ② 優性とはsuperiorityの訳語であり、遺伝的に優秀 な形質のことである。 ③ 優性とはdominanceの訳語であり、対立形質のうち 雑種第一代に出現する形質のことである。 ④ 優勢(学)とはeugenicsの訳語であり、遺伝的に優 れた形質を人為的に淘汰して人類を進歩させよう とする思想である。 第4問:図のミトコンドリアDNAによるヒトの系統 樹から読み取れることはどれか。 ① 人類には大まかに4系統があり、アフ リカにはそのうち3つがある。 ② 人類には大まかに4系統があり、おお むね「黒人」「白人」「アジア人」「アメリ カ先住民」に対応している。 ③ 人類は遺伝的差異が大きく、他の人 種よりむしろチンパンジーに近い人も いる。 ④ 遺伝学的にチンパンジーと人類を区 別することはできない。 ●:アフリカ ●:ヨーロッパ ●:アジア ●:オセアニア ●:アメリカ 出典:篠田謙一『日本人になった祖先たち』NHK ブックスより改変 第5問:下の系統樹から読み取れることはどれか。 「絵でわかる人間の進化」斎藤成也(講談社)より改変 ① 現代人の遺伝的差異 は他の類人猿と比べ て著しく小さい。 ② 類人猿の中ではオラ ンウータンの遺伝的 差異が一番小さい。 ③ 現代人の遺伝的差異 はネアンデルタール 人と同じぐらいである。 ④ 現代人の遺伝的差異 は人種の差にほぼ対 応している。 第6問 • ヒト受精卵に対する遺伝子治療・遺伝子操作につい てのクリッカーアンケートの結果は、 ① 考え方は人それぞれなので、毎年の結果は激変し ている。 ② 過去3年間で、「病気の治療のためなら行ってもよ い」と回答する人の割合はおおむね60%前後であ る。 ③ 「絶対に行うべきでない」と回答する人はほとんど いなかった。 ④ 大多数の学生は「よくわからない」と回答した。 第7問 優生保護法が制定されたのはいつか。 ① 1910年(カリフォルニア州断種法の直 後) ② 1940年(ナチス断種法のあと) ③ 1948年(第二次大戦後、アメリカ占領下) ④ 1996年(みなさんの大部分が生まれたこ ろ) ⑤ 2006年(第一次安倍内閣) 第8問 • 優生保護法の「目的」は何か。 ① 人工妊娠中絶を禁止する。 ② 女性の人権を擁護する。 ③ 優れた性質を持った国民を増やす。 ④ 優生上の見地から不良な子孫の出生を防 止する。 第9問 • 「国民優生法」から「優生保護法」へと改正さ れた主要な理由は何か。 ① 戦前の強権的な優生政策への反省。 ② 遺伝病に対する差別への批判。 ③ 女性の人権を擁護する。 ④ 人工妊娠中絶の規制を緩和する。 第10問 • 現在、日本で人工妊娠中絶が認められる場 合は、以下のどれか。 ① 両親に遺伝的異常がある場合。 ② 胎児に遺伝的異常がある場合。 ③ インセストにより妊娠した場合。 ④ 経済的理由。 第11問 • 子どもの遺伝的改造について、カプランの主張 は。 ① 人類の道徳的退廃だと批判する。 ② 人類を進歩させるものだとして肯定する。 ③ 人それぞれで決めればよいと考える。 ④ 個人の責任とリスクにおいて遺伝的改良を行う ことをやめさせる論理は存在しないと考える。 第12問 • 一般に生命倫理学の「倫理原則」とされるも のでないものはどれか。 ① 自律性尊重 ② 無危害 ③ 寛大 ④ 恩恵 ⑤ 正義 第13問 • 新優生学を生命倫理学的な原則から考察すると、 ① 誰にでもできるわけではないので、正義原則に抵 触する。 ② 改造された子どもは不利益をこうむるので、恩恵原 則に抵触する。 ③ 生まれてくる子どもに危害を加えているので、無危 害原則に抵触する。 ④ 自己決定していないので、自律性尊重原則に抵触 する。 第14問 • 遺伝病について正しいものはどれか。 ① 現在知られているほとんどの遺伝病は、その原因 遺伝子を持っているとほぼ確実に発症する。 ② 肥満遺伝子が発見されており、それを持っている 人はほぼ間違いなく肥満になる。 ③ 肥満は遺伝とは関係なく、環境要因によってのみ 発症する。 ④ アルツハイマー病や糖尿病やガンは遺伝と関係が あることは分かっているが、環境要因の影響も大 きい。 ⑤ アルツハイマー病や糖尿病やガンは遺伝とは関係 なく、環境要因のみによって発症する。 第15問 • 「新優生学」について、正しいものを選べ。 ① 自由主義を旨とする現在の倫理学では、論破するこ とが難しい。 ② 自分自身の遺伝子を改造・増強しようという思想で ある。 ③ 1970年ごろ「社会生物学」とともに広がった。 ④ 1990年代以降、社会中心の考えをもとに流行した。 ⑤ 現在の技術では遺伝子を操作することはできないの で、まだまだ夢物語である。 第16問 • 家畜化された動物は一般にどうなるか。 ① 筋肉が発達する。 ② 脳が発達する。 ③ 気性が激しくなる。 ④ 生存のために人間の手助けを必要と する。 ⑤ 自分は家畜ではないと信じ込む。 第17問 優生学の流れについて、正しいものはどれか。 ①戦前には、個人の自己決定権をもとに自分の子ど もの遺伝子を改善しようとする思想が中心だった。 ②第二次大戦後、ナチスの優生政策への反省から、 優生学の研究は禁止された。 ③1970年ごろ、自由主義的・個人主義的な社会風潮 の中で、優生学は「悪の思想」とされるようになった。 ④1990年代以降、分子生物学の発展から、人間の遺 伝子改造は不可能だと明らかになり、優生思想は 消滅した。 ⑤近年、社会や国家全体の利益のために個人の遺伝 的素質を改善しようとする「新優生学」が流行してい る。 第18問 • 新優生学(人体改造)に関連して、山口が疑問に 思っていることは何か? ① 貧弱な男はなぜ筋トレに励むのか。 ② 貧弱な男はなぜ自分より身長の高い女が嫌い なのか。 ③ ピアノの弾けない女はなぜ化粧できれいになろ うとするのか。 ④ 自分自身でなく、なぜ子供を改造したいのか。 第19問 • ダメなコメントの例はどれか。(2つ) ① 「人工的な環境の中で生活し、生殖を管理された現代人 は、家畜化しているのではないか。」 ② 「自分はやりたくないが、他人の行動は自由なので、止め ることはできない。」 ③ 「個人の責任とリスクにおいて漸進的な遺伝子改良を行 うようになるという全体的な趨勢を、決定的なやり方で食 い止めるだけの論理がないのだ。」 ④ 「私たちが私たち自身を変えるべきでないという原理的な 理由を、私はまったく見出すことができない。」 ⑤ 「子どもを改造することは、人間の尊厳を冒すことになる ので、やるべきではない。」 第20問 • 5/23の授業に対する「補足コメント」で三好先 生はダイオキシンについてどのように言って いるか。 ① 危険になるほど摂取することは通常ではあ りえない。 ② 危険性を無視してよい。 ③ 日本において、妊婦に対する影響は考慮す べきレベルである。 ④ プラゴミを燃やせば、生ゴミよりもはるかに 多いダイオキシンが発生する。 第21問 • 「アリストテレスは「こころは胸にある」といいまし た。そしてヒポクラテスは「こころは脳にある」とい いました」(5/30)という学生のコメントに対して、 山口(y)は何と応答したか。 ① 出典を明示しましょう。 ② アリストテレスが言っているのは「生命原理は 心臓にある」ということです。 ③ 実はヒポクラテスは「心は胸にある」と言いまし た。 ④ 心と脳を対比させるのは古代以来の伝統的な 考え方です。 第22問 • 「人間がこの先も生き残り続けたら人間は人属 ~人種というふうに分類される日が来るかもしれ ないということですか」という学生のコメント (6/13)に対して、渡部先生(MW)は何と回答した か。 ① そうなるでしょう。 ② ヒトに種分化が起こっていないのは地理的隔離 が行われなかったからと考えられます。 ③ スペースコロニーのような環境で何十万年も暮 していれば人類は退化します。 ④ 現在の環境ではヒトに種分化は起こりにくいと 考えられます。 第23問 • 「精神疾患はれっきとした病気である」という 学生のコメント(6/20)に対して山口(y)は何と 応答したか。 ① そのとおりですね。 ② コンラッドとシュナイダーの『逸脱と医療化』 を読んでください。 ③ フーコー『狂気の歴史』を読んでください。 ④ 何が病気であるかの判断には歴史的・社会 的背景が関係します。 第24問 • 論文「出生前診断・着床前診断と優生学」のなか で山口が書いていることはどれか。 ① 新型出生前診断に参加した妊婦の多くが中絶 を選択したのは残念なことだ。 ② ダーウィンが自然淘汰理論を考え出したのは、 ゴルトンからの示唆による。 ③ ナチス時代の優生学者は侵略戦争を支持した。 ④ 日本を代表する遺伝学者の木村資生は著書の 中で優生学を肯定的に取り上げている。 第25問 • 論文「出生前診断・着床前診断と優生学」のなか で山口は、新優生学についてどのように考えて いるか。 ① 子どもに良い人生を与えたいと思うのは親の自 然な感情である。 ② 子どもの遺伝的改造は国家により規制すべき である。 ③ 「望みの子どもが欲しい」という欲望は自由主 義社会によって裏切られる。 ④ 自由主義社会であっても売り出すべきでないも のがある。 最後にもう一度 間違ってここにマークしていな いか確認!
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