トピックス いのちに寄り添うイノベーションを目指して グローバルビジョンの策定とコーポレートロゴの刷新 テルモグループは、 グローバルビジョン “Innovating at the Speed of Life” を策定するとともに、 コーポレートロゴ を刷新しました。 このグローバルビジョンは、世界中の患者 ロセスにおいて実現していくことを目指しています。 2014年8月に移転、 開設した東京オフィスは 「イノベーショ ンを生み出すオフィス」 をコンセプトに設計されています。 さんと医療現場に、 いち早く新しい価値を届ける、 イノベー ションを起こし続ける、 という決意を表しています。 また、 イ ノベーションは、製品開発だけではなく、 すべての仕事のプ 重症心不全の新たな治療の選択肢に 日本発、 世界初の心筋再生医療製品、 ヒト (自己) 骨格筋由来細胞シート 「ハートシート™」 の国内製造販売承認※を取得 テルモが再生医療等製品として申請したヒト (自己)骨格 同で開発を進めてきました。今後も再生医療の普及を目指 筋由来細胞シート 「ハートシート」が、再生医療等製品とし し、開発を継続していきます。 このシートは、 て初の国内製造販売承認※を取得しました。 ※ 条件および期限付承認 虚血性心疾患による重症心不全の患者さんを対象とした 再生医療等製品で、患者さんの大腿部より筋肉組織を採取 し、組織内に含まれる骨格筋芽細胞を培養して作成します。 心臓の表面に貼ることで重症心不全の改善が期待でき、新 たな治療の選択肢となることが期待されています。 テルモ は2007年より開発に着手し、大阪大学(澤芳樹教授) と共 テルモ施設での細胞培養の様子 ヒト (自己)骨格筋由来細胞シート 「ハートシート」 ワクチンの効果をより高める投与法を目指して 皮内投与型デバイスを新たに開発 テルモは、第一三共株式会社および他2社と共同で、皮 した。医薬品と医療機器双方における高い専門性を生かし 内投与型季節性インフルエンザワクチンの開発を行い、共 た新たなワクチン投与デバイスの提供を通じて、予防医療 同開発先が国内製造販売承認申請を行いました。免疫細胞 に貢献します。 の多い皮膚組織(皮内)にワクチンを投与することで、従来 の皮下や筋肉内への投与よりも効果が期待できるため、簡 単かつ確実に皮内へ投与できる、国内初の皮内投与型デバ イスの開発を行いました。 テルモは、注射器や注射針で培っ た技術を生かし、国産初のプラスチック製プレフィルドシリ ンジや、世界で最も細いインスリン用注射針を開発してきま 15 TERUMO CORPORATION Annual Report 2015 皮内 皮下 約2ミリ 筋肉 免疫細胞の多い皮内への投与 皮内投与イメージ 医療の質と安全の向上を目指して テルモメディカルプラネックス®の来訪者が10万人突破 2002年に設立したテルモメディカルプラネックスは、製 品を適正に使用するためのトレーニングや医療の質・安全 の向上に寄与する研修など、現場のニーズや課題に対応し た技術習得の機会を提供しており、国内外から多くの医療 従事者が訪れています。医療従事者に加え、世界各国の政 府関係者も訪れ、 テルモの医療技術をアピールする場とし 総合医療トレーニング施設「テルモメディカルプラネックス」 ても活用されています。 また、株主の皆様を対象とした見学会を開催し、実際に テルモ製品に触れていただく機会を設けています。 このよう な取り組みを通じて、多くの方にお越しいただいた結果、 2014年9月には来訪者が10万人を突破しました。 血管内カテーテル治療のトレーニング 累計10万人目の来訪者 多様な人材が活躍する職場に 男性の育児休業取得率が約2倍に上昇 テルモでは、多様な社員の活躍を通じて新たな価値を 創造し、企業の成長へとつなげていくため、 ダイバーシティ 育てサポート企業(くるみんマーク)の認定を取得し、誰も が働きやすい風土づくりを進めています。 を推進しています。国内ではその一環として、成長意欲の 高い女性が活躍できる環境、意識を整えるための様々な取 り組みを行っています。2014年度末時点の女性管理職は 45人、管理職に占める比率は4.8%と徐々に増加していま す。 また、 これまで10%未満であった男性の育児休業取得 者率が、2014年度は22.1%に上昇。厚生労働省による子 女性リーダー向けメンター制 育児休業中の社員 くるみんマーク 健康に働ける環境を整備し、 持続的な成長を目指す 経産省と東証により健康経営銘柄に選定 テルモは、経済産業省と東京証券取引所により 「健康経 営銘柄※」に選定されました。 テルモは、社員の健康管理に ※ 健康経営銘柄:社員などの健康管理を経営的な視点で戦略的に実践している 企業を選定し、長期的な視点で企業価値の向上を重視する投資家に対して魅 力ある企業として紹介することを目的としています。 向けた方針を制定し、 ウォーキング等を通じた生活習慣の 改善促進や禁煙プログラムの推進、家族を含めた乳がん検 診の啓発などの具体的な取り組みを実践している点が評価 されました。今後も社員が健康で働ける環境を整えること で、企業の持続的成長へとつなげていきます。 TERUMO CORPORATION Annual Report 2015 16
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