平成28年度 チェコ・オーストリア遠征記 平成28年9月13日~9月22日

平成28年度 チェコ・オーストリア遠征記
平成28年9月13日~9月22日
参加者
湯村 正仁(会長) 曽根 孝悦(理事長)
野口慎一郎
前野 賴彦
細川 政孝
権田 孝徳
澤井 博一
石田 達男
矢野 法孝
高柳
繁
椎名 士郎
井上 一久
守本 佳了
チェコ、オーストリア剣道紀行 (湯村正仁)
いままでウイーンに入る前にドイツ、スイス、ハンガリー、リトアニア等を訪問してき
ました。今回はオーストリアの北に位置するチェコです。
チェコは国土面積は日本の1/5、人口約1000万人の小さな国です。
9世紀モラヴィア帝国、10世紀ボヘミア帝国の輝かしい歴史を持ち、有名な「プラハ
の春」事件を経て民主革命を成し遂げ、1993年独立しています。安定した政治・経済の下
に日本と良好な関係を保っています。
チェコ剣道連盟の現会長インドラ氏は日本留学が永く、しっかりした剣道に対する考え
を持つと感じました。自宅に剣道場を建て日本の道場を手本とした剣道教育を目指してい
ます。
私たちのクラブとして今後引き続き応援していきたいと考えています。
ウイーン在住のヨーロッパ剣道連盟副会長Dieter Hauck氏は昨年に引き続き、お会いし
ました。我々の剣道指導が無償の奉仕活動によって成立していることをご理解いただき、
丁寧な対応をしていただきました。ようやく我々の活動が認められたと感じています。
今回、ヨーロッパの剣道事情をいろいろお聞きすることができました。それによると、
剣道人口が100人を越すのはフランス、イギリス、ドイツ、イタリアのみ。ほとんどの国は
多くても70人程度とのことでした。ラトヴィア、オーストリアにおける私たちのセミナー
に当初70人程度集まっていたということはかなりの参加率であることがわかりました。
グラーツの今年の参加者が30人程度で次第に参加者が減少していると感じています。そ
の理由は9月はかの地では年度変わりの時期にあたり。夏休み中は剣道活動も停止している
とのことでした。私たちの認識不足であったことを反省させられ、オーストリアセミナー
の開催時期を変更しなければならないようです。日本の剣道行事との絡みを考えて日程を
変えていく予定です。
はじめに(中国地区クラブ 守本佳了)
昨年に続き2回目となるオーストリア合宿へ、参加させて頂きました。
参加者は、13名。オーストリア・グラーツの合宿所入り前にクラブ初となるチェコ訪問で、お
おいにチェコ剣道連盟の方々の剣道熱に触れる事が出来ました。
プラハは、到着日の13日(火)からグラーツに向う16日(金)まで毎日28℃、朝晩は14℃と
ちょっと冷え込みましたが、昼間は夏日でした。
合宿中のグラーツは、22℃~25℃ 朝晩は21℃くらい。時折スコールのような雨もありまし
たが、合宿中で外の様子に影響される事もなく、早朝稽古・午前・午後と3部門稽古でした。
そしたウィーンでの最終日まで計9回の稽古をこなして、参加者全員が無事帰国する事が
出来ました。
昨年に続き、綿密な計画の中で世界遺産の名所見学やら、全員の引率などお世話頂いた
前野先生には感謝致します。
今回の遠征記を日程にそって紹介させていただきます。
9月13日
東北・関東クラブは、成田空港よりフィンランド゙航空 AY74/V 便で AM11:00 出発。
東海クラブは、中部空港よりフィンランド゙航空 AY80/V 便で AM10:30 出発。
近畿・中国・九州クラブは、関西空港よりフィンランド゙航空 AY78/V 便で AM10:45 出発。
それぞれの空港から飛び立った空路でヘルシンキ空港へ集結。
ヘルシンキ空港からは、全員がフィンランド゙航空 AY717/V 便で PM5:35 出発。
最初の目的地プラハ到着は、PM6:45(日本時間 9/14 AM2:10)でした。
空港には、曽根先生の教え子(渇望剣道クラブ)のアダムスさんと、現大学生のボジェナさ
んの若い二人が出迎えに来てくださいました。アダムスさんは、東北学院大学で曽根先生
の師事を受け、ボジェナさんは、高校生の時に大分高校へ留学し、剣道を学び現在も続け
ていらっしゃいます。
ボジェナさんとアダムスさん
旅の疲れと時差ボケの状態ながら、プラハのホテル向かいにあるレストランで、夕食となり
ました。ウェルカムドリンクで、本場チェコビールは、本当に美味しかったです。2杯目の黒ビ
ールが何とも口当たりが良い美味しい味で、数名の方がおかわりをされていました。
ただ、日本時間では深夜3時も過ぎて、各自ホテルへ戻ってコテン・キュー状態でした。
9月14日
朝、8時半にはチェコ剣道連盟のインドラ会長と、昨夜の二人が迎えに来られ、一行の代
表者の先生方が、大使館を表敬訪問されました。
写真左が、チェコ剣道連盟会長のインドラ氏
そのほかの方は、近くのお店での買い物となり各自近辺を散策しました。
11時半にホテルに集合して、バスでプラハ城へ行き、お城やマラーストラナ(小地区)
観光をしました。
プラハ城にて。
夕方5時頃、インドラ会長の実家近くで、会長が建築中の住居兼道場を見学し、お庭で
簡単な夕食をいただきました。(チェコの伝統的な、軽食中心です。切ったパンの上にハム
やチーズ、野菜などをのせて食べるオープンサンド風)。
インドラ会長は、法政大学で剣道を学ばれ、帰国後23年間にわたりチェコで剣道普及に
寄与され、自らは錬士六段。教え子でもある奥様も六段の腕前であります。
チェコで剣道を普及させる為にも自費で本を出版されております。
自費出版の本
夕食後、稽古会場に移動し7時半からチェコ剣道連盟の方々と稽古。
全体のランニング・準備運動後、湯村会長の正しい素振りの指導。
座礼後の紹介で、湯村会長よりの挨拶。
『今回訪問しました我々訪問団を代表して挨拶をします。私たちは、国際社会人剣道クラブ
という日本の剣道の団体を代表して来ております。
私たちのクラブは、毎年5月ラトビア、9月オーストリアここで3日間の剣道セミナーを開催し
ております。
ご覧の様に6段1名、他は全員7段以上です。これだけのメンバーを揃えて毎年来て、継続
して、一貫した指導方針の基に剣道を指導しております。
これが私達の役目だと思っております。みんな年寄りです。
今回このプラハに初めてやってまいりました。今朝は、朝からプラハを観光しておりました。
あまりにも美しい所、きれいな所が多いので足がくたくたになる程歩き回ってきました。
私たちも最高の状態で、稽古出来ないかもしれませんが、それでも一生懸命やります。
みなさんが、納得する迄やってみたいと思っていますので、力一杯掛かって来て下さい。
初心者の方には、初心者の指導を井上先生にお願いしております。』
この挨拶後、午後8時15分より9時半迄、一人最大5分の指導稽古に突入しました。
稽古終了後、22時から1時間~1時間半程度、第 2 道場でビールとチェコ剣士と歓談となり
ましたが、とにかく疲れました。
9月15日
翌日は、終日プラハ観光となりました。
この橋には、銅像が30体ほど並んでいるそうです。