フランチャイザー・フランチャイジーの調査結果 - FC研究会

(フランチャイザー・フランチャイジーの調査結果)
平成 20 年3月
社団法人中小企業診断協会 東京支部
フランチャイズ研究会
はじめに
〈社〉日本フランチャイズチェーン協会の調査によれば、平成 18 年(2006 年)度のチェ
ーン数は 1,194 チェーン、総店舗数は 235,440 店、総売上高は約 19 兆 6 千億円と巨大なビ
ジネス分野になっています。
従来は、フランチャイザー(本部)は大きく、フランチャイジー(加盟店)は個人経営
が中心であり零細規模であるというイメージが強い業界でありました。しかし、現在では
フランチャイズチェーン加盟により発展することを基本戦略にする企業が増加しています。
いわゆるメガフランチャイジーとかマルチフランチャイジーと呼ばれる企業であり、これ
らの企業は、店舗運営ノウハウや売上高・利益面でもフランチャイズ本部以上の力を持つ
者も出現し、加盟店でありながら株式公開企業もでてきて、フランチャイズビジネスに対
するイメージも大きく変わってきました。
そこで、我々は、平成 17 年度(社)中小企業診断協会マスターセンター補助事業により、
メガフランチャイジー業界の実態を把握する研究を行い、調査結果を「発展するメガフラ
ンチャイジー」のタイトルにより(株)同友館より出版し、関係者より高評価を得ました。
ところで、我々はメガフランチャイジーを、
「フランチャイズ加盟部門において店舗数 30
店以上または年間売上高 20 億円以上の企業」と規定していますが、メガフランチャイジー
調査研究の過程で、複数店舗に加盟している企業が多く存在することを確認し、その実態
を明らかにする必要性を痛感したのであります。
そのため、(社)中小企業診断協会東京支部フランチャイズ研究会のメンバーにより、平
成 18 年 6 月に「法人・複数店加盟フランチャイジーの実態に関する調査研究委員会」(以
下、本委員会)を設置し、研究をすすめることとしました。本委員会で討議の結果、平成
18 年度はフランチャイザー(本部)側の法人・複数店加盟フランチャイジーに関する意識
や実態を把握することになり、フランチャイザーに対するアンケート調査を実施しまた。
そして、平成 19 年度は法人・複数店加盟フランチャイジーに対するヒアリング調査を実
施しました。
その 2 つの調査結果を、ここにご報告いたします。何らかのご参考になれば幸いに存じ
ます。
最後に、ご多忙のところ、調査にご協力いだいた各社に対して、深く感謝の意を表する
次第であります。
平成 20 年 3 月
(社)中小企業診断協会
東京支部
フランチャイズ研究会
法人・複数店加盟フランチャイジーの実態に関する調査研究委員会
委員一同
目
次
はじめに
第1章
なぜ、法人フランチャイジーが重視されるのか
1.法人フランチャイジーが重視される時代背景
・・・・・・・・・・・・・・
2.法人フランチャイジーの役割と社会的地位について
・・・・・・・・・・・
2
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
5
3.フランチャイズビジネスの現状
第2章
1
法人フランチャイジーの成長とその意義
1.法人フランチャイジーが台頭した歴史 ・・・・・・・・・・・・・・・・・
6
2.法人フランチャイジー台頭の意義
7
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
3.法人フランチャイジーの今後の見通し
4.メガフランチャイジーとの差異
・・・・・・・・・・・・・・・・・
8
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
11
第3章
本部企業に対するアンケート調査 ・・・・・・・・・・・・・・・・ 13
第4章
法人・複数加盟フランチャイジーに対するヒアリング調査 ・・・ 49
第5章
法人・複数加盟フランチャイジー事例集 ・・・・・・・・・・・ 89
<参考資料>
○法人・複数出店フランチャイジーに関する調査票(本部企業向け)
○法人・複数加盟者に対する質問票(加盟企業向け)
第1章
1.
なぜ、法人フランチャイジーが重視されるのか
法人フランチャイジーが重視される時代背景
(1)
法人フランチャイジーの定義
我々は、今回「法人フランチャイジー報告書」をまとめるにあたって、
「法人フランチャ
イジー」について次のように定義しました。
図表 1-1-1
No
名
フランチャイジーの区分
称
店
舗
数
1 店舗のみの加盟者
1
個人フランチャイジー
2
3
複数出店者
メガフランチャイジー
2~15 店舗程度の加盟者
店舗数 30 店舗以上、若しくはFC部門
売上高 20 億円以上の加盟者
4
エリアフランチャイザー
店舗数は問わない。本部との間でエリア
フフランチャイズ契約締結
組織形態
個人、法人
法人、個人
法人
法人
単純に法人フランチャイジーと呼べば、1∼4 までの内、法人格を有する加盟者は法人
フランチャイジーと呼べます。
しかし、我々が、今回「法人フランチャイジー」として調査したのは、2. の複数出店者
であります。「3. メガフランチャイジー」については(社)中小企業診断協会東京支部フ
ランチャイズ研究会(会長
(座長
西野公晴)において、2004 年度及び 2005 年度の研究チーム
杉本收)で、調査・研究を行い、2006 年 3 月に「成功するメガフランチャイジ
ー」(同友館)として出版しました。そこでは、「メガフランチャイジー」を次のように定
義しております。
メガフランチャイジーとは、加盟店部門の店舗数 30 店舗以上、もしくは
売上高 20 億円以上のフランチャイズ加盟店を言う。
幸い、この定義は広く社会から受け入れられ、
「メガフランチャイジー」と言えば、上記
の定義が一般的に用いられるようになりました。
では「4. エリアフランチャザー」とは何でしょうか。エリアフランチャイザー、エリア
フランチャイジー、サブフランチャイジー等様々な名称が用いられていますが、取りあえ
ず、エリアフランチャイザーに呼称を統一して検討してみます。
エリアフランチャイザーとは、フランチャイザー(本部)と事前に契約して、特定の地
域において、一定の期間内に、事前に定められた店舗数(もしくは店舗数は定めない)を、
直営もしくはフランチャイジーの形で出店することを行う形態を指します。
(アメリカでは
異なる定義を使用する学者もいますが、日本のフランチャイズ業界では、一般的に上記の
定義に基づいてエリアフランチャイズ契約を締結しています。)
上記の定義で明らかな通り、エリアフランチャイザーには、一般的なフランチャイジー
1
とは異質な機能が加えられています。それは、加盟店開発機能(リクルート機能)とスー
パーバイザー機能(SV機能)であり、明らかに個人フランチャイジー、複数出店者、メ
ガフランチャイジーとは異質な存在であり、ミニ本部とも呼ぶべき存在です。したがって、
一律にフランチャイジーとして議論することは出来ません。
日本においては、エリアフランチャイザーはCVS業界、飲食業界で広く採用されてい
ます。いずれ、機会を改めて、エリアフランチャイザーの研究をしたいと思いますが、当
面はエリアフランチャイザーは、フランチャイジーと区別して考えます。
ここまで書きますと、
「2. 複数出店者」
(本稿では、これをすべて法人フランチャイジー
と称します)とは、1 店舗フランチャイジーでもなく、メガフランチャイジーでもエリア
フランチャイザーでもない、複数出店者であることが分かります。
(2)法人フランチャイジーが重視される時代背景
2006 年 3 月に同友館より発行した「成功するメガフランチヤイジー」では、109 社のメ
ガフランチャイジー及び予備軍に対してアンケートを行い、31 社から回答を得てアンケー
ト分析を行いました。フランチャイズ研究所のHPでは、2006 年 4 月に「成功するメガ
フランチャイジーを紹介する」で、メガフランチャイジーの数は凡そ 140 社と推定してお
ります。しかし、その後、オートバックスセブン、ブックオフ等の社長取材を通して、現
在では飲食系メガフランチヤイジー100 社、オートバックスセブン、ブックオフ、TSU
TAYA、ハードオフ、学習塾、CVS等のメガフランチャイジーが 100 社、合計 200 社
程度のメガフランチャイジーが存在すると推定しております。
日本におけるメガフランチャイジーはせいぜい 200 社止まりと推定しますと、メガフラ
ンチャイジーの市場支配力には限度があります。仮に 1 社 40 億円の平均売上高としても、
メガフランチャイジーの全売上高は 8 千億円程度であり、20 兆円近い日本のフランチャイ
ズ業界の 4%程度の市場占有率と推定されます。
現在の日本は団塊の世代の定年(2007 年問題)、景気の持ち直し等により求人倍率は 1
倍台に上がっています。パート・アルバイトの採用も少子高齢社会の到来により、バブル
期以上に厳しくなっています。事実、我々が今回実施した法人フランチャイジー調査(以
下、「本調査」と呼ぶ)でも、人材採用・育成に関する質問では、16社のうち「図表11-2
人材採用・育成に関して問題点」のように採用難の回答が寄せられています。
このような採用難、求人難の中で、かってフランチャイジー募集の中心をなしてきた脱
サラ、個人商店の業態転換が非常に少なくなりました。特にCVSでは、個人のC型(加
盟金のみで加盟できるタイプ)希望者が減少して、
「店舗を作ってもオーナーがいない」と
まで言われています。
このような状況により、法人フランチャイジーに対する期待がFC本部から高まってい
ます。また、地域の中小・中堅企業でも、現在の事業の枠の中での維持・存続、成長に対
する不安があり、フランチャイズを選択肢に入れて検討する企業も増加しています。
2
最近の事業説明会の開催を見ていても、個人向け説明会は集まりが悪く、法人向け説明
会は参加者が多い傾向が見られます。
時代は個人加盟者から法人加盟社へ転換しようとしているように思われます。
図表1-1-2
人材採用・育成に関して問題点(複数回答)
番号
人材採用・育成に関する問題点
回答社数
1
若い人が全く集まらない
8社
2
社員の採用もできない。多店舗化が進まない
6社
3
人材教育が出来ない(教育期間中の代替人材がいない)
1社
4
その他
7社
合
22 社
計
2. 法人フランチャイジーの役割と社会的地位について
2003 年に独立行政法人経済研究所が行った調査によれば、27%の複数出店社が 7 割の
店舗を保有し、73%の 1 店舗オーナーが 3 割の店舗を保有していることが明らかになりま
した。
平成 18 年(2006 年)度に(社)中小企業診断協会東京支部フランチャイズ研究会がフ
ランチャイザーに対して調査を行い公表した「法人・複数加盟者に対する調査報告書」
(以
下報告書と呼ぶ)によれば、30 本部のうち、個人加盟者の増減に対する質問に対して次の
ように答えています。(なお、「法人・複数加盟者に対する調査報告書」は、第3章に再掲
します。)
図表 1-2-1 個人加盟者の増減について(単数回答)
回答内容
件
数
構成比
減少も増加もしていない
14
46.6%
個人希望者は減少している
11
36.7%
むしろ増加している
5
16.7%
合
30
100.0%
計
つまり、個人加盟者に対する期待感の減少は、
「減少も増加もしていない」および「減少
している」と回答した企業を合わせると 8 割を超える結果となっています。
今や法人フランチャイジーが、加盟者を代表する顔になったとも言えます。フランチャ
イズ本部の複数出店者に対する考え方を,報告書から抜粋すると、次の回答になっていま
す。即ち、
「推奨しない」と答えた本部は 1 社(3.3%)のみであり、積極、消極併せて 97%
の企業が法人フランチャイジー(複数出店者)に期待をにじませています。
3
図表 1-2-2
複数出店者に対する考え方(単数回答)
回答内容
件
数
構成比
認めているが、今後も推奨
16
53.3%
どちらでもよい
13
43.3%
1
3.3%
30
100.0%
認めているが、今後は推奨しない
合
計
更に、法人フランチャイジーに対する優遇策の有無を聞いたところ、次の結果でありま
した。
図表
1-2-3
複数出店者に対する優遇策(単数回答)
回答内容
件
数
構成比
21
80.8%
優遇策は講じていない
5
19.2%
将来的に設ける又は検討する
0
0%
何らかの優遇策を講じている
合
図表
計
26
100.0%
1-2-4 優遇策の内容(複数回答)
優
遇
内
容
件数
構成比
13
40.6%
優良物件の優先的な紹介
6
18.8%
ロイヤルティの逓減
4
12.5%
優良直営店の売却
4
12.5%
保証金を減額あるいは免除
4
12.5%
その他
4
12.5%
有利な融資制度や保証制度を設けている
1
3.1%
ダブルブランドの許可
1
3.1%
32
100.0%
加盟金を減額あるいは免除
合計(有効回答数)
即ち、回答した本部の 8 割以上が、優遇策を講じているのであり、講じていないとする
本部は 19%程度でありました。なお、優遇策の内容は、「図表
1-2-4 優遇策の内容」の
ようなものでありました。この結果からも明らかな通り、8 割のフランチャイズ本部は複
数フランチャイジーに各種奨励策を行い、積極的に複数出店を奨励しています。経験上も
複数出店者の方が、2 店目以降は、研修・オープンの手間は著しく減少して、フランチャ
イズ本部に手間・暇が掛からない、楽な出店方法であります。
4
コンビニエンスストア(CVS)でも、一部のフランチャイズ本部では法人優先の仕組
みを取り入れており(例えば 5 店舗、10 店舗に増店すると、オーナーにインセンティブを
支払っている)、広い範囲で優遇策が講じられています。
法人フランチャイジーは経済的な優遇のみではなく、ある学習塾では、各教室の生徒数
や売上高のランキングを行い、加盟教室の質的向上を目指しています。この場合、圧倒的
に法人フランチャイジーの保有する教室が上位にランキングされ、法人フランチャイジー
の経営の質が高いことが理解できます。
このようなフランチャイズ本部による法人フランチャイジーに対する期待度の向上、優
遇策の実施、法人フランチャイジーの経営する店舗の質の向上等を通して、法人フランチ
ャイジーの役割の高まりと、社会的地位の向上が見られるようになりました。
3. フランチャイズビジネスの現状
2007 年 11 月 1 日発刊の「フランチャイズ・エイジ」(社団法人日本フランチャイズチ
ェーン協会の機関誌)に、2006 年度(2007 年 3 月決算まで)のフランチャイズ統計が発
表されました。それによれば、フランチャイズチェーン全体(直営店・加盟店の合計)売
上高は 19 兆 6,035 億円(前年比+11%)で微増に止まりました。チェーンス数は 1,194
チェーン(48 増)、店舗数 23 万 5,440 店舗(951 店舗増)といずれも微増に止まりました。
全体的には、すべての分野で微増に止まり、特に伸びが期待されたサービス業では店舗
数は増加しましたが、売上高は前年を下回りました。逆に、外食業では、店舗数が減少し
ましたが、売上高は微増になりました。
図表 1-3-1
業
2006 年度フランチャイズ調査結果
態
チェーン数
チェーン数
総
計
小売業
(うち、CVS)
外食業
サービス業
店
増減
店舗数
単位:売上高
舗
増減
数
百万円
売
上
高
前年比
売上高
前年比
1,194
48
235,440
951
100.4%
19,6035
101.1%
346
2
85,582
547
100.6%
12,9675
101.6%
35
2
43,087
444
101.0%
7,4584
100.3%
497
30
56,188
-- 677
98.8%
4,0751
100.4%
93,670
1,081
101.2%
2,5609
99.7%
351
16
(社)日本フランチャイズチェーン協会調査
✴店舗数は直営店・加盟店の合計、売上高は直営店、加盟店の店舗売上高の合計
5
第2章
法人フランチャイジーの成長とその意義
1. 法人フランチャイジーが台頭した歴史
日本における本格的フランチャイズの歴史は 1970 年からであります。70 年と言えば大
阪万博が開催された年であり、日本経済は成長の真っ只中にありました。複数出店が目立
ってきたのは、第 1 次石油ショック後の 1975 年頃であります。
「成功するメガフランチャイジー」(同友館)の中で、第 1 世代メガフランチャイジー
の台頭の時期として、吉野家が、加盟者は店舗の内装、外装、厨房機器のすべてを用意し、
店長や従業員は吉野家から派遣する「業務委託システム」が 1974 年からスタートを切っ
たと述べています。
「1974 年(昭和 49)年といえば第 1 次石油ショックの年であり、高度経済成長が行き
詰まり、巷に不況風が吹き始めた時である。吉野家はこの不況を逆手に利用して多店舗化
を断行していった。これは、不況によって投資の行き場を失った地主たち資産家が、吉野
家の委託経営に注目したせいである。5 千万円投資しても 5 年で元が取れる(当時)うま
い話に、地主たちが飛びついたのである」(柴田書店刊「吉野家再建」より引用)
「この「経営委託システム」によって、資産家が吉野家の加盟店(店舗運営は吉野家が
行う)になり、1 社が多数店舗を展開する原型ができたのであります。」(同友館刊「成功
するメガフランチャイジー」より引用)
同じ頃、ケンタッキー・フライド・チキン社(以下、「KFC」)も多店舗化の道を模索
していました。
大河原毅氏(元KFC社長)の話によれば、
「日本でフランチャイズを始めた時、店舗が
赤字でもきちんとロイヤルティや食材代を支払ってもらえる事業家をフランチャイジーと
して選んだ。逆に言うと,KFC事業は短期間で簡単には軌道に乗り難い面があるので、
初期段階は赤字でも我慢できる地域の優良法人を加盟店に選んだという経緯がある。例え
ば、植林、材木業のように投資後40年間はお金が入らないという企業を選んだ。具体的
には、北海道の伊藤組とか、中国地方の田部氏という山林王、東武鉄道グループの根津氏、
東急電鉄グループの五島氏などが挙げられる。このように加盟店を有力企業に絞り、複数
出店を促す方式を採用したのである。」(同友館刊「成功するメガフランチャイジー」より
引用)
KFC富田会長(当時)は「月刊食堂」で、
「オーナーが増えるとコントロールが難しく
なる。管理費もかさむ。またKFCの理念を理解してもらうには、多数よりも少数の方が
良いことは明らかである。もう一つの理由は、やはり事業として面白味は 5 店以上ないと
十分出てこない。従業員の働く意欲もかきたてられ難い。これは最初から戦略としてやっ
てきたのである」と述べています。
(山口廣太著、桂林書房刊「ケンタッキー・フライド・
チキンの奇跡」より引用)
KFC社は 2006 年現在、加盟社は 69 社で、フランチャイズ店は 800 店、1 社平均 12
6
店となっています。(同友館刊「成功するメガフランチャイジー」より引用)
要するに第 1 世代のメガフランチャイジーを排出したフランチャイズ本部が、現在でも
法人フランチャイジーを多数排出しております。
しかし、本格的に複数出店社が多く表れたのは 80 年代からであり、フランチャイズ本
部、フランチャイジー双方に複数出店のメリットがあったのであります。今回の「法人フ
ランチャイジーのアンケート調査」でも、次のような興味ある回答が寄せられています。
図表
2-1-1
開
業
加盟 1 号店開業年月(単数回答)
年
企業数
構成比
1979 年以前
1
6.3%
1980~1990 年
4
25.0%
1990~2000 年
4
25.0%
2001 年以降
7
43.7%
16 社
100.0%
合
計
これより、法人フランチャイジーが多店舗化を図ったのは、第1世代メガフランチャイ
ジーより、やや遅れて 1980 年より今日までの約 30 年間にわたることが伺えます。特に
2001 年以降の増加が目立ちます。
2. 法人フランチャイジー台頭の意義
法人フランチャイジー台頭の意義は、本調査のアンケートで明らかであります。我々は、
アンケート調査によって 16 社の法人フランチャイジーから回答を得ました。その中に、
複数出店のメリット・デメリットを問う質問がありますので、その回答をまとめてみます。
図表
2-2-1
回
答
複数出店のメリット・デメリット(複数回答)
内
容
件数
構成比
1
複数出店すれば、店舗オペレーションに慣れ、生産性が高くなった
11
26.9%
2
複数出店により、仕事に習熟して、本部の指導が少なくても効率経営ができる
12
29.3%
3
複数出店により、家業から企業に変化した
5
12.2%
4
複数出店すれば、銀行の融資も受け易くなり、企業として耐久力ができた
3
7.3%
5
人材の採用が難しく、複数出店はデメリットが大きい
5
12.2%
6
複数出店すれば、接客レベルが低下する
1
2.5%
7
その他
4
9.6%
41
100.0%
有効回答総数
1 番のメリットは、「仕事に習熟して効率経営が出来る」が 3 割近い回答を示しました。
2 番目のメリットは「店舗オペレーションに慣れ、生産性が高くなった」が 27%の回答を
7
示しました。案外少ないのは、「家業から企業に変化」(12.3%)「銀行融資が受け易い」
(7.3%)の2つであります。これは、法人フランチャイジーが既に、「家業から企業への
変化」
「銀行融資が受け易い」の段階から抜け出して、中小企業でも一応の企業レベルに達
していることを表すものではないでしょうか。
一方、デメリットと答えている法人フランチャイジーの声もあります。
「人材の採用が難
しく、複数出店はデメリットが大きい」が 12%の回答であり、「複数出店すれば、接客レ
ベルが低下する」は僅か 2.5%であります。
採用難によるデメリットは、当然予想できた回答でしたが、12%の法人が答えている
のは、注目すべきであります。最も心配した、多店舗化による接客レベルの低下は1件止
まりで、それ程心配する数字ではないと感じております。
法人フランチャイジー自体は、複数出店を積極的に評価しており、今後の出店に期待で
きます。
「月刊コンビニ」
(商業界)が 2006 年 6 月号でCVS経営者世論調査を行っていますが、
「複数出店したい」という回答が 54%に達しており、CVSは 1 店舗経営が常識とする考
え方を、根底から覆す回答になったことを付け加えておきます。
従来、フランチャイズ本部が強力で、加盟店は弱小とする世間常識がかなり変わり、法
人フランチャイジーの台頭は、フランチャイズ本部と加盟店の力関係の均衡に役立ち、複
数出店社の意向を全く無視しては、フランチャイズ本部の方針に協力が得られ難くなった
ように感じます。法人フランチャイジーの意向が、フランチャイズ本部の意思に反映され
るようになったと感ずる事例もあります。
3. 法人フランチャイジーの今後の見通し
(1)法人フランチャイジー数の推定
フランチャイズ統計で連続性のある統計は、
(社)日本フランチャイズチェーン協会の「フ
ランチャイズ統計」のみであります。商業界の「日本のフランチャイズチェーン」も、約
30 年近い歴史がありましたが、2006 年版をもって休刊となりました。
そこで、今問題にしている法人フランチャイジー数の推計をしたいと思いますが、残念
ながら公的統計は全くありません。そこで、「日本のフランチャイズチェーン 2006」の冒
頭論文「法人フランチャイジーによるFCビジネス革新の可能性」の中の「加盟店の店舗
数を推定する」の内容を、最新のデータ(フランチャイズ統計 2006 年版)に基づいて再
計算してみました。計算方法は「日本のフランチャイズチェーン 2006」に従いました。
①加盟店の店舗数を推定する
ⒶCVS
2006 年度(社)日本フランチャイズチェーン協会の「フランチャイズ統計」(以下、
「統計」)では、CVSの店舗数は、総計で 4 万 3,087 店であります。直営店と加盟店
の比率は各社の数値から推算すると直営 5%対加盟店 95%と想定できます。
8
やや大雑把ではありますが、CVSの直営店は 4 万 3,087 店×5%=2,150 店であり、
加盟店は 4 万 3,087 店×95%=4 万 0930 店(端数省略、以下同じ)と推計できます。
ⒷCVS以外の小売業
2006 年度の統計では、CVS以外の小売業は 4 万 2,495 店であります。直営・加盟
を 50%と仮定して推算すると、直営店は 4 万 2,495 店×50%=2 万 1,250 店、加盟店は
4 万 2,495 店×50%=2 万 1,250 店となります。
従って、小売業の直営店はCVSと合算して 2 万 3,400 店となり、小売業の加盟店数
は、CVSと合算して 6 万 2,180 店となります。。
Ⓒ外食業
2006 年度の統計によれば、外食業のフランチャイズ店舗数は 5 万 6,188 店でありま
す。直営 30%、加盟店 70%と仮定すると、直営店は 5 万 6,188 店×30%=1 万 6,860
店、加盟店は 5 万 6,188 店×70%=3 万 9,330 店と推計できます。
Ⓓサービス業
2006 年度の統計によれば、サービス業のフランチャイズ店舗数は最多の 9 万 3,670
店であります。サービス業の直営店比率を 10%、加盟店比率を 90%と仮定すると、直
営店は 9 万 3,670 店×10%=9,370 店、加盟店は 9 万 3,670 店×90%=8 万 4,300 店と
推計できます。
Ⓔ合計
以上から、フランチャイズ業界の業態別の直営店と加盟店の店舗数は次ぎのように推
計され、フランチャイズ店の 21.1%が直営店、78.9%が加盟店という比率が算出できま
した。,
図表
2-3-1
業
業態別の直営店と加盟店の店舗数
態
直営店
加盟店
合計
2,150 店
4 万 0,930 店
4 万 3,080 店
CVS 以外の小売業
2 万 1,250 店
2 万 1,250 店
4 万 2,500 店
外食業
1 万 6,860 店
3 万 9,330 店
5 万 6,190 店
9,370 店
8 万 4,300 店
9 万 3,670 店
4 万 9,630 店
18 万 5,810 店
23 万 5,440 店
CVS
サービス業
合
計
構成比
21.1%
78.9%
100.0%
②独立行政法人経済研究所の委託調査
独立行政法人経済研究所から(株)フランチャイズ・アドバンテージに委託した研究
事業によるアンケート調査があります(03 年 8 月∼9 月に実施)。その調査によれば、
次の通りであります。
9
図表
2-3-2
業
店舗別オーナー数の割合(2002 年度)
態
全業種
1店舗オーナー
図表 2-3-3
74.2%
外食業
62.5%
サービス業
82.3%
小売業
81.5%
オーナーのタイプ別加盟店店舗構成比(2002 年度)
1店舗のみを所有するオーナーにより所
複数出店者が所有する店舗比率
有されている店舗比率
30.8%
69.2%
加盟店オーナー数が、この委託調査で明らかになりました。全業種では、1店舗のみ
を所有するオーナーは全体の 7 割強で、それ以外は複数出店者が所有する店舗でありま
す。
この数字を店舗の所有者の観点から見直してみますと、1 店舗のみを所有する加盟店
が保有している店舗数は全体の 3 割強であり、加盟店舗の 7 割は複数出店者が所有して
いることが判ります。
③加盟店オーナー数の仮説と平均店舗数
先に、直営店の店舗数を推算しましたが、ここで更に加盟店オーナー数を推算してみ
ます。独立行政法人経済研究所の委託調査の原票にはデータがあるでしょうが、公表さ
れていませんので、仮説で計算してみます。
2006 年度のフランチャイズ店舗数は 23 万 5,440 店舗であります。この内、加盟店数
は 18 万 5,810 店舗と推測しました。
Ⓐ
1 店舗のみのオーナーに所有されている店舗数は、30.8%であります。従って 1 店
舗のみのオーナー数(店舗数)は 18 万 5,180 店×0.308=5 万 7,230 人(店舗)になり
ます。
一方、複数出店者の所有する店舗数は、
18 万 5,810 店×69.2%=12 万 8,580 店と
なります。
Ⓑ
日本全国のオーナー数をXとしますと、独立行政法人経済研究所が委託した上記の
調査によれば、1店舗のみのオーナー数は 74.2%でありますから、日本全国のオーナー
数Xは、X×74.2%=5 万 7,230 人であり、X=5 万 7,230 人÷74.2%=7 万 7,130 人と
なります。
Ⓒまとめれば
1 店舗のみのオーナー数は、全国で 5 万 7,230 人(店舗)となります。したがって、
複数出店社(多店舗展開社)は、7 万 7,130 人―5 万 7,230 人=1 万 9,900 社となります。
この 1 万 9,900 社が所有する店舗数は 12 万 8,580 店舗であり、複数出店社の平均店
舗数は、12 万 8,580 店舗÷1 万 9,900 社=6.5 店舗となります。
10
但し、ここで算出した複数出店社は、一番最初に述べた(法人フランチャイジー+メガ
フランチャイジー+エリアフランチャイザー)の総数となり、我々が検討している法人フ
ランチャイジーの総数ではありません。仮にエリアフランチャイザーを 500 社と仮定し
ますと(この仮定の根拠は全くなく、あくまでも仮説です)、法人フランチャイジー=
1 万 9,900 社―200 社―500 社=1 万 9,200 社となります。要するに、複数出店社の 96%
以上が、我々が課題にしている法人フランチャイジーであります。
但し、この数字は仮説の上に仮説を重ねて、かつ年度の違う数字を使用しているため、
一つの叩き台を提供している程度の意味しか持たないと考えております。
(2)今後の見通しと法人フランチャイジーの特色
上記と全く同じ計算を 2003 年度のフランチャイズ統計から推計したものが、
「日本の
フランチャイズチェーン 2006」に掲載されています。
この 2003 年度の推計では、複数出店社を 1 万 8,700 社と計算しています。3 年間の
間に、同じ計算方法を用いて 1,200 社増加したことになります。叩き台的な数字のみで
はなく、昨今の個人フランチャイジーの減少傾向、中小、中堅法人の新規フランチャイ
ズ加盟の動向から見ても、法人フランチャイジーの増加とフランチャイズ業界における
存在感は重みを増したものと思われます。
また、法人フランチャイジーの中には、自社ブランドを開発して、フランチャイジー
分野の強化と併せて、自社開発ブランドを強化しようとする動きがあることも、メガフ
ランチャイジーとは異なる進み方が感じられます。
法人フランチャイジーの範疇ではありませんが、エリアフランチャイザーは、加盟店
開発機能、SV機能を持ち、ミニ本部の様相を呈してきていますので、自社ブランド、
もしくはM&Aによる他社ブランドの購入によるフランチャイズ本部に転進していく
可能性があり、今後の研究が待たれます。
4. メガフランチャイジーとの差異
法人フランチャイジーの内、我々が調査した 16 社に対するアンケートによれば、次の
ような回答が寄せられています。
図表 2-4-1
将来メガフランチャイジーを目指しますか(単数回答)
番号
回
答
内
容
件数
構成比
33.3%
1
目指している
5
2
できれば目指したい
0
0
3
特に目指してはいない
10
66.7%
15
100.0%
有効回答
1
無回答
11
メガフランチャイジーを目指すが 5 社(33.3%)であり、特に目指していないが 10 社
(66.7%)で、半数以上がメガフランチャイジーを目指していません。メガフランチャ
イジーを目指さない理由は、調査していませんが、一般的には次の4つ理由が考えられ
ます。
①とても売上高 20 億円まで到達できない
②メガフランチャイジーの収益性は、複数出店に比較して高くない
③メガフランチャイジーは契約する本部数が多くて、管理しきれていない
④オリジナルブランドの育成を図った方が楽しい
経営内容まで今回は調査していませんが案外、効率性、収益性、オリジナルブランド育
成の楽しさ等が、メガフランチャイジーとの大きな差異かもしれません。
❋ 本文中でコンビニエンス・ストアは、すべてCVSと略記しました。
12
第 3 章 本部企業に対するアンケート結果
1.
回答企業のプロフィール
(1)業種・業態
アンケート回答企業の業種別内訳は、小売業 13 社、外食業 8 社、サービス業 9 社で合計
30 社となっています。
回答してくださった本部の顔ぶれを見ますと、普段からフランチャイズ・ビジネスある
いは本部づくりということを真剣にそして誠実に行っているという印象を受ける企業ばか
りでした。アンケート内容が細部にわたっているため、加盟店などからの問い合わせに対
応するための開示体制、データベース管理、広報活動をしっかり行っていることの表れで
あると感じます。
図表 3-1-1 業種別内訳と業態別内訳
小売業の業態内訳
コンビニエンスストア
小型ブース・移動販売車
サービス業
9社
30%
による惣菜等販売
小売業
13社
43%
外食業
8社
27%
外食業の業態内訳
麺類・ご飯もの・
焼き肉等の飲食店
企業数(社)
3
企業数(社)
6
2
中古書店
1
スーパー
1
ベーカリーショップ
1
菓子等製造販売
1
衣類販売
1
小売業計
13
サービス業の業態内訳
企業数(社)
学習塾
3
パソコン教室
1
カフェ
2
ドライクリーニング
1
ファーストフード
1
家具等の訪問クリーニング
1
アイスクリームデザート
1
衣類等修理
1
居酒屋
1
コインロッカー
1
8
回答なし
1
外食業計
サービス業計
13
9
(2)本社所在地
回答企業の本社所在地の分布は、次のとおりです。交通の便が良い大都市圏に本社があ
る企業が多いようです。
図表 3-1-2 本社所在地の分布
本社所在地
企業数(社)
東京都
11
大阪府
4
愛知県
4
兵庫県
2
千葉県、神奈川県、栃木県、山梨県、岐阜県、京都府、
各 1(計 9)
福岡県、熊本県、回答なし
合計
30
(3)創業年代別・加盟 1 号店の開業年代別集計
回答企業の創業年代とフランチャイズ加盟第 1 号店の開業年代は、次のとおりです。創
業年代・加盟 1 号店の開業年代ともに、1970 年代∼1980 年代が多いことがわかります。
(有
効回答数:創業年代 27 社、1 号店の開業年代 24 社)
図表 3-1-3 創業年代と加盟 1 号店の開業年代
︵
9
8
企7
業6
数5
4
社3
2
1
0
︶
1940年代
1950年代
1960年代
創業(社)
1970年代
1980年代
加盟1号店の開業(社)
14
1990年代
2000年代
(4)創業からフランチャイズ加盟 1 号店の開業までの期間(有効回答数 23 社)
回答企業が創業してからフランチャイズ本部として加盟 1 号店の開業に至るまでの期間
を集計しました。
創業から加盟 1 号店の開業までの期間が 0 ヶ月∼3 ヶ月という企業が 8 社もありました。
業種別にみると、小売業が 4 社、外食業が 0 社、サービス業が 4 社という内訳になってい
ます。これらの企業は、当初からフランチャイズ本部として活動する事を目的に創業した
ものと思われます。
一方、創業後しばらく期間を経過した後に、フランチャイズ本部としての道を歩み始め
た企業は、加盟 1 号店の開業までの期間が長期になっています。
図表 3-1-4 創業からフランチャイズ加盟 1 号店開業までの期間
10
8
8
企
業 6
数
5
4
(
社 4
3
3
1年1ヶ月∼3年
4∼10年
)
2
0
0
0∼3ヶ月
4∼5ヶ月
6∼12ヶ月
11年以上
(5)従業員数(有効回答数 23 社)
回答企業の従業員数は、次のとおりです。基本的には、パート・アルバイトを含む総人
数での回答ですが、パート・アルバイトを含まない人数で「100 人以上 500 人未満」1 社、
「500 人以上 1,000 人未満」1 社が含まれています。この 2 社の企業名からその企業のパー
ト・アルバイトを含む従業員数を推測すると、2 社ともに 1,000 人以上の欄に入ると思われ
ます。この場合には、1,000 人以上の企業数が 9 社となり、最も多い結果となります。
図表 3-1-5 回答企業の従業員数(パート・アルバイト含む)
10
8
8
企
業
数
(
)
社
6
7
5
4
3
2
0
100人未満
100人以上500人未満
500人以上1000人未満
15
1000人以上
(6)オーナー総数及び複数出店者について
①オーナー総数(有効回答数 19 社)
オーナー総数については、100 人∼500 人未満という本部が多い結果となりました。
図表 3-1-6 オーナー総数
12
10
10
企
8
業
数
6
(
社
5
4
3
)
2
1
0
100人未満
100人以上500人未満
500人以上1000人未満
1000人以上
②オーナー総数に占める複数出店者数の割合
オーナー総数のうち、複数出店者が占める割合については、次ページの図表 1-6-2 のと
おりです。有効回答企業は 17 社で、その内訳は小売業 6 社、外食業 4 社、サービス業 7
社となっており、この 17 社のオーナー総数に占める複数出店者数の比率の平均は 33%と
なりました。
業種別では、小売業が 34.9%、外食業 50.8%、サービス業 33.0%となっており、圧倒的
に複数出店者比率が高い業種は外食業です。外食業は、システム化が比較的容易であり、
ノウハウの移転が簡単であることや、経営者自身が在店しなくても店舗運営が可能である
ことなどの理由からメガフランチャイジーが多く存在する業種でもあります。
なお、参考までに、小売業では、すべてのオーナーが複数出店していると回答している
企業が 1 社ある一方、サービス業では、複数出店オーナーがいないと回答する企業も2社
ありました。
③複数出店オーナーの 1 人当たり出店数
上記(6)②(オーナー総数に占める複数出店者数の割合)のうち複数出店者がいない
サービス業2社及び平成 17 年度におけるFC加盟店総数の回答がなかったサービス業1
社を除く 14 社について、
複数出店者 1 人当たりの出店数を算出しました(図表 1-6-2 参照)。
試算方法は、直営店舗を除くFC加盟店総数から 1 店のみ出店者数を除いた数を複数出
店者数で除して求めました。なお、FC 加盟店総数は、各企業から回答を得た平成 17 年度
のデータを使用しています。(小数点第 2 位を四捨五入)
16
この結果、1 人当たり出店数は、全社平均で 3.4 店舗、業種別では、小売業が 3.7 店舗、
外食業 3.0 店舗、サービス業 3.4 店舗となりました。4店舗を超える企業は3社(小売業2
社、サービス業1社)で、このうち小売業F社では 7.9 店舗というひじょうに高い数字とな
っています。
これはあくまでも平均値ですので、今回の回答企業においては、実際にはもっと多くの
店舗を出店しているオーナーが存在しているものと思われます。また、業種、業態も広範
囲にわたっている実態が明らかになりました。
図表 3-1-7 オーナー総数に占める複数出店者数の割合と複数出店オーナー1 人当り出店数
企業
複数出店者/総数
1 人当り出店数(店)
小売業A
4.8%
2.4
小売業B
10.4%
3.6
小売業C
20.6%
3.0
小売業D
4.6%
1.1
小売業E
100.0%
4.2
小売業F
68.8%
7.9
34.9%
3.7
外食業A
55.6%
3.6
外食業B
46.9%
2.4
外食業C
30.8%
3.4
外食業D
70.0%
2.9
50.8%
3.0
小売業平均
外食業平均
サービス業A
0.0%
-
サービス業B
0.0%
-
サービス業C
24.6%
2.4
サービス業D
21.2%
3.3
サービス業E
18.2%
サービス業F
42.8%
2.9
サービス業G
42.2%
4.8
サービス業平均
21.3%
3.4
全社平均
33.0%
3.4
17
-
2.業種別内訳
回答企業 30 社の業種別内訳は、「1.回答企業のプロフィール」で述べたとおりです。
多い順に、小売業 13 社(43.3%)、サービス業 9 社(30.0%)、外食業 8 社(26.7%)でした。な
お小売業 13 社のうちコンビニエンスストアが 6 社と半数近くを占めています。
図表 3-2-1 回答企業の業種別内訳
サービス業
9
30%
小売業
13
43%
外食業
8
27%
回答企業の業種別内訳を創業年代別に見ますと、79 年以前は「小売業」と「外食業」、
80 年以降は「サービス業」に偏りが見られ、業種変遷から見たフランチャイズチェーン発
展の歴史的特徴が反映されているといえます。
図表 3-2-2 創業年代別の業種別内訳
平均
25.9%
44.7%
79年以前
20%
40.0%
13.3%
46.7%
0%
16.7%
41.7%
41.7%
80年以降
29.6%
40%
小売業
60%
外食業
18
サービス業
80%
100%
3. 個人加盟希望者の増減傾向(単数回答)
「個人加盟希望者の増減について、貴チェーンではどのようにお感じでしょうか」とい
う質問に対する回答は以下のとおりです。
「個人加盟希望者は減少も増加もしていない。前と同じである」14 件(46.6%)、
「個人加
盟希望者は減少している」11 件(36.7%)、「むしろ個人加盟希望者が増加している」5 件
(16.7%)です。「減少も増加もしていない」および「減少している」と回答した企業を合わ
せると8割を超える結果となっています。
図表 3-3-1 個人加盟希望者の増減について
減少も増加していな
い。前と同じ。
14
0
5
個人加盟希望者は、
減少している。
11
10
15
20
むしろ、増加している。
5
25
30
件
減少も増加していない。前と同じ。
個人加盟希望者は、減少している。
むしろ、増加している。
この結果を業種別に見ますと、コンビニエンスストアが約半数を占める「小売業」につ
いては「減少している」、「外食業」については「増加している」という回答にやや偏りが
見られます。
図表 3-3-2 個人加盟希望者の増減について(業種別)
平均
小売業
10%
55.6%
22.2%
22.2%
0%
37.5%
25.0%
37.7%
サービス業
46.2%
7.7%
46.2%
外食業
46.7%
16.7%
36.7%
20%
30%
40%
50%
60%
70%
80%
個人加盟希望者は減少している。
むしろ個人加盟希望者が増加している。
個人加盟希望者は、減少も増加もしていない。前と同じである。
19
90%
100%
次に、この結果を創業年代別に見ますと、79 年代以前創業のチェーンについては「減少
している」、一方 80 年以降創業のチェーンについては「増加している」という回答にやや
偏りが見られます。この結果、79 年代以前というフランチャイズ本部としては比較的早い
時期に創業したチェーンは、加盟者が個人から法人にシフトしつつあると推察されます。
図表 3-3-3 個人加盟希望者の増減について(創業年代別)
平均
37.0%
79年以前
18.5%
41.7%
80年以降
8.3%
33.3%
0%
10%
20%
44.0%
50.0%
26.7%
30%
40%
50%
40.0%
60%
70%
80%
個人加盟希望者は減少している。
むしろ個人加盟希望者が増加している。
個人加盟希望者は、減少も増加もしていない。前と同じである。
20
90%
100%
4.加盟店募集方針
(1)加盟店の募集方針(単数回答)
加盟の対象は法人のみか、個人のみか、あるいは法人、個人を問わないかなどについて
質問しました。その結果、有効回答数 30 件のうち「法人、個人を問わないが個人が多い」
が 16 件(53.3%)と最も多く、次いで「個人、法人を問わないが法人が多い」8 件(26.7%)
となり、最も少ない回答は「個人のみを対象にしている」の 1 件(3.3%)でした(図表
4-1-1)。
図表 3-4-1 加盟店募集方針
1
2
8
3
0
法人、個人を問わないが、個人
の加盟者が多い
法人、個人を問わないが、法人
の加盟者が多い
法人、個人を問わないが、加盟
者はほぼ半々
法人のみを加盟の対象
16
10
個人のみを加盟の対象
20
件
また、回答を頂いた企業の業種ごとに「法人、個人を問わないが個人が多い」との回答
がどの程度の割合を占めるかを見た場合、サービス業で 77.8%、小売業で 53.8%、外食業
で 25%でした(図表 4-1-2)。さらに、小売業の回答中コンビニエンスストアが過半以上を
占めていました。
「法人、個人を問わないが法人が多い」とする回答は、外食業が 50% と
他の業種より多い結果となりました。
図表 3-4-2 「結果個人が多い」及び「結果法人が多い」とする業種別回答割合
小売業
53.8
23.1
23.1
結果個人が多い
25
外食産業
50
25
サービス業
結果法人が多い
77.8
11.1
11.1
0
20
40
%
60
21
80
その他
100
一方、創業年代を 79 年以前と 80 年以後とに分けて集計すると、79 年以前創業の本部
では、
「個人、法人を問わないが法人が多い」5 件(41.7%)、80 年以降創業の本部では「法
人、個人を問わないが個人が多い」10 件(66.7%)という結果が出ました。このことか
ら、募集方針に違いはないものの、79 年以前創業の企業では法人が多く、その一方、80
年以降に創業した企業では個人が多いという傾向がみてとれます。
図表 3-4-3 加盟店募集方針<創業年代別>
平均
7.4% 3.7%
79年以前
8.3%
80年以降
6.7%
0.0% 13.3%
0%
25.9%
51.9%
8.3%
10%
41.7%
11.1%
33.3%
66.7%
20%
30%
40%
50%
13.3%
60%
70%
80%
法人のみを加盟の対象にしている
個人のみを加盟の対象にしている
法人、個人を問わないが、結果として法人の加盟が多い
法人、個人を問わないが、結果として個人の加盟が多い
法人、個人を問わないが、加盟者はほぼ半々である
22
8.3%
90%
100%
(2)法人を加盟対象とする理由(複数回答)
前問で、法人を加盟対象とする本部にその理由を尋ねました。有効回答数は 34 件で、法
人加盟者は「複数出店する可能性が大きい」との期待感がもっとも多く 13 件(38.2%)と
なりました。その次は「人材確保、育成で、法人の方が有利」が 5 件(14.7%)と個人と
比べ人材に関し組織、システムも充実した法人の経営資源に着目したためと思われます。
一方、
「投資が大きく、個人では無理」や「個人加盟者は資金的に余裕がなく、トラブル
の恐れあり」と個人に対し厳しい回答はそれぞれ 2 件(5.9%)のみで、個人の加盟者が多
いとする前問の回答を裏付ける結果になっていると考えられます。
図表 3-4-4 法人を加盟対象とする理由(複数回答)
法人加盟者は複数出店する可能
性が大きい
13
8
その他(別個の意見)
5
人材確保・育成に関して、法人の
方が有利
採算に乗るまでに時間を要し、資
金的に余裕がないと困難
4
2
2
個人加盟者は資金的に余裕が無
く、トラブルの恐れあり
0
5
10
15
件
投資額が大きいため、個人では無
理
また、業種別に「法人加盟者は複数出店の可能性が大きい」との回答がどの程度の割合
を占めるかを見ると、小売業では、46.2%、外食業で 37.5%、サービス業で 44.4%となり
ました。
図表 3-4-5 「法人加盟者は複数出店の可能性が大きい」とする業種別回答割合
小売業
46.2
外食産業
53.8
37.5
サービス業
44.4
0
20
複数出店の可能性が大
きい
その他
62.5
55.6
40
%
60
23
80
100
(3)個人を加盟対象とする理由(複数回答)
個人加盟を対象とする本部にその理由を尋ねました。有効回答数 41 件のうち「投資額が
少ない」が 12 件(29.3%)と最も多く、次いで「主として家族経営を想定している」11
件(26.8%)
、さらに「小規模なビジネスであるため」が 9 件(22%)と続き、ビジネス特
性を理由とする意見が目立ちました。一方、法人加盟者は「条件面で厳しい要求がある」
や「運営責任者が不明確、不安定」といった法人同士の契約の難しさを反映した意見もそ
れぞれ 1 件(2.4%)ありました。
図表 3-4-6 個人を加盟対象とする理由(複数回答)
チェーン加盟店の投資額が少ない
12
主として夫婦や家族経営を想定してい
る
チェーンパッケージが小規模なビジネ
スである
その他(別個の意見)
11
9
4
2
1
1
1
個人加盟者の方が無理を言わない
0
5
10
15
件
法人加盟者は条件面で厳しい要求が
ある
チェーンパッケージが複数出店には向
いていない
法人加盟者は運営責任者が不明確、
異動があり、不安定
また、業種別に「投資額が少ない」との回答は、小売業で 30.8%、外食業で 12.5%、サ
ービス業で 77.8%となり、サービス業は資金的に起業の容易さを表している結果となりま
した。加えて「主として家族経営を想定している」との回答は、小売業 61.5%、外食業 12.5%、
サービス業 22.2%となりまし。特に小売業のコンビニエンスストアでは 8 割を占める回答
数となりその傾向が強いと言えます。
図表 3-4-7 「投資額が少ない」、「主として家族経営を想定している」とする業種別回答割合
投資額が少な
い
30.8
小売業
61.5
7.7
主として家族
経営を想定し
ている
その他
12.5
12.5
外食産業
75
77.8
サービス業
22.2
0
0
20
40
%
60
24
80
100
(4)今後の加盟契約者(既存店オーナーか新規オーナーか)(単数回答)
今後の加盟契約者に関して、
「既存店オーナーを中心とするか」、
「新規オーナーを中心と
するか」、あるいは「既存店オーナー、新規オーナーにはこだわらない」のいずれかという
質問に対する回答は、有効回答数 30 件のうち「こだわらない」が 22 件(73.3%)と群を
抜いています。
図表 3-4-8 今後の加盟契約者(既存店オーナか新規オーナーか)
既存店オーナーや新規オー
ナーにはこだわらない
22
新規オーナー中心
6
既存店オーナー中心
2
0
5
10
15
20
25
件
これを業種別に見ると小売業 76.9%、外食業 75%、サービス業 66.7%と各業種とも高
くなっています。
また、小売業の中のコンビニエンスストアの当該回答数は 8 割と高く、既存店の売り上
げ不振に悩む昨今の状況から、やる気のある加盟契約者を望む表れともとれる数字となっ
ています。
図表 3-4-9 今後の加盟契約者業種別回答割合
76.9
こだわらない
15.4
小売業
7.7
新規オーナー中心
75
外食産業
既存店オーナー中心
12.5
12.5
66.7
33.3
サービス業
0
0
20
40 % 60
25
80
100
5.複数出店者に関する今後の方針
(1)複数出店者に対する考え方(単数回答)
アンケートの回答企業は、合計で 30 件、業種の内訳は、小売業で 13 件、外食業 8 件、
サービス業 9 件となっています。
全業種の複数出店に関する対応では、
「現在も認めているが、今後もより一層、複数出店
を推奨していきたい」は 16 件(53.3%)で、
「現在は認めていないが、今後は推奨していき
たい」は 0 件、
「現在は認めているが、今後は推奨しない方針である」は 1 件(3.3%)、
「現
在は認めてなくて今後とも認めない方針である」は 0 件、
「複数出店または 1 店加盟のどち
らでも良い」は 13 件(43.3%)となっています。
「現在は複数出店を認めていない」が 0 件と、今回のアンケートの回答企業は複数出店
を認めており、その中で積極的に認めている本部は 16 件(53.3%)と約半数を上回ってい
ます。積極的ではないものの、複数出店を認める本部を合わせると 96.7%となり、ほとん
どの本部が認めていると言えます。
図表 3-5-1 複数出店者に対する考え方
16
認めている が、今後も推奨
13
ど ち らでも良い
1
認めている が、今後は推奨しない
認めていないが、今後は推奨
0
認めてなくて今後とも認めない
0
0
2
4
6
8
10
12
14
16
18
件
これを業種別にみると、
「認めているが、今後も推奨」と回答したのは、外食業が一番多
く 4 分の 3 を占めており、小売業とサービス業は 45%前後でした。また、「どちらでも良
い」の回答はサービス業では最も高く、55.6%と過半を超えています。
図表 3-5-2
複数出店者に対する考え方<業種別>
小売業
46.2
7.6
46.2
外食業
75.0
サービス業
25.0
44.4
0%
10%
20%
55.6
30%
認めているが、今後も推奨
40%
どちらでも良い
26
50%
60%
70%
0
0
80%
認めているが、今後は推奨しない
90%
100%
また、創業年代別にみた場合、79 年以前に創業した本部では、「認めているが、今後も
推奨」と「どちらでも良い」は半々と差はありませんでした。80 年以降の本部は、79 年
以前とくらべて「認めているが、今後も推奨」が 10%多くなっていて、複数出店を好感し
ている様子が見てとれます。
図表 3-5-3 複数出店者に対する考え方<創業年代別>
平均
55.6
79年以前
40.7
50.0
80年以降
50.0
60.0
0%
10%
20%
3.7
30%
0
33.3
40%
認めているが、今後も推奨
50%
60%
どちらでも良い
70%
80%
6.7
90%
100%
認めているが、今後は推奨しない
小売業の複数出店に関する対応では、
「認めているが、今後も推奨」は 6 件(46.2%)で、
「認めていないが、今後は推奨」は 0 件、
「認めているが、今後は推奨しない」は 1 件(7.7%)、
「認めず、今後とも認めない」は 0 件、
「どちらでも良い」は 6 件(46.2%)となっていま
す。現在は複数出店を認めていないが 0 件と、今回のアンケートに応えてくれた本部は複
数出店を認めており、積極的に認めている本部は 6 件(46.2%)と約半数であり、積極的
でないが認める本部を合わせると 92.4%と、ほとんどの本部は認めているといえます。
図表 3-5-4 小売業の複数出店者に対する考え方
認めている が、今後も推奨
6
ど ち らでも良い
6
1
認めている が、今後は推奨しない
認めていないが、今後は推奨
0
認めず、今後とも認めない
0
0
1
2
3
4
件
27
5
6
7
外食業の複数出店に関する対応では、
「認めているが、今後も推奨」は 6 件(75.0%)と
大勢を占めています。
「認めていないが、今後は推奨」は 0 件、
「認めているが、今後は推
奨しない」は 0 件、
「認めず、今後とも認めない」は 0 件、
「どちらでも良い」は 2 件(25.0%)
となっています。現在は複数出店を積極的に認めている本部は 6 件(75.0%)と大半とな
っています。積極的でないが認める本部を合わせると全ての本部が認めています。
図表 3-5-5 外食業の複数出店者に対する考え方
6
認めている が、今後も推奨
2
ど ち らでも良い
認めていないが、今後は推奨
0
認めず、今後とも認めない
0
認めている が、今後は推奨しない
0
0
1
2
3
4
5
6
7
件
サービス業の複数出店に関する対応では、
「認めているが、今後も推奨」は 4 件(44.4%)
と約半数弱となっています。
「認めていないが、今後は推奨」は 0 件、
「認めているが、今
後は推奨しない」は 0 件、「認めず、今後とも認めない」は 0 件、「どちらでも良い」は 5
件の 55.6%となっています。
複数出店を積極的に認めている本部は 4 件(44.4%)と約半数弱となっている。積極的
でないが認める本部 55.6%を合わせると全ての本部が認めています。
図表 3-5-6 サービス業の複数出店者に対する考え方
5
どちらでも良い
4
認めているが、今後も推奨
認めていないが、今後は推奨
0
認めず、今後とも認めない
0
認めているが、今後は推奨しない
0
0
1
2
3
件
28
4
5
6
(2)複数出店を推奨する肯定的な理由(複数回答)
「複数出店すれば、加盟店は店舗オペレーションにも慣れ、一般的に生産性が高くなる
から」および「複数出店すれば、加盟店が企業として成長することが可能であるから」は
それぞれ 19 件(24.1%)で回答数が一番多くありました。「複数出店すれば、加盟店は仕
事に習熟して、本部の指導が軽減されるから」は 8 件(10.1%)でした。
「複数出店すれば、安定した資金力を持ち、一時的な赤字にも耐えられるようになるか
ら」は 14 件(17.7%)
、「単独オーナーより資金力や人材面に優れており、今後も出店可
能だから」は 10 件(12.7%)となっています。
上記以外の回答数も数件と少なくなっています。
「生業的加盟店のみでは、当社の発展が
期待できないから」は1件(1.3%)、
「オーナー数は一定限度限られていた方が、本部の意
思の徹底が図れるから」は 3 件(3.8%)、
「複数出店者の存在は、自チェーンのイメージア
ップにつながるから」は 3 件(3.8%)、
「その他(具体的に)」は 2 件(2.5%)となってい
ます。
その他の内容としては、
「優良店が広がればチェーン全体として良い」と「投機的であり、
全て本部より指導がある」との記入がありました。
図表 3-5-7 複数出店の推奨理由(複数回答)
19
19
生産性が高くなる
加盟店の成長が可能
14
一時的な赤字に耐えられる
10
資金面人材面に優れ、今後も出店可能
8
指導の軽減
意思の徹底が図れる
3
イ メージアップ
3
1
発展が期待できない
2
その他
0
2
4
6
8
10
件
12
14
16
18
20
業種別に傾向を見てみますと、小売業は「生産性が高くなる」は 9 件、および「加盟店
の成長が可能」が 9 件で各々25.7%と「生産性が高くなり、企業として成長できる理由」
が、合計 51.4%と過半数を占めています。次に多かったのは、「一時的な赤字に耐えられ
る」は 7 件 20%です。順位は 4 番目の「資金面人材面に優れ、今後も出店可能」は 5 件
14.3%となっています。それ以外の設問は各々1 件ずつで、それぞれ 2.9%で本部が加盟店
に要望する内容は「本部のオペレーション軽減や、意思の徹底、自チェーンのイメージア
ップ等」の理由は非常に少ない結果となりました。
29
図表 3-5-8 小売業の複数出店の推奨理由(複数回答)
9
9
生産性が高くなる
加盟店の成長が可能
7
一時的な赤字に耐えられる
5
資金面人材面に優れ、今後も出店可能
1
1
指導の軽減
意思の徹底が図れる
1
1
1
イ メージアップ
発展が期待できない
その他
0
2
4
6
8
10
件
外食業で最も回答が多いものは、
「加盟店の成長が可能」の設問が 6 件(27.3%)でした。
次に多いのは、「資金力や人材面に優れ、今後も出店可能」は 4 件の 18.2%となっていま
す。3 番目に多かったのは、
「生産性が高くなる」と「指導が軽減される」とは各々3 件ず
つ 13.6%でした。
「(本部側の)意思の徹底が図れる」は 2 件(9.1%)、
「イメージアップ」
は 1 件(4.5%)です。
図表 3-5-9 外食業の複数出店の推奨理由(複数回答)
6
加盟店の成長が可能
4
資金面人材面に優れ、今後も出店可能
生産性が高くなる
3
指導の軽減
3
3
一時的な赤字に耐えられる
2
意思の徹底が図れる
1
イ メージアップ
0
発展が期待できない
1
その他
0
1
2
3
4
5
6
7
件
サービス業の場合は「生産性が高くなる」理由が 7 件、31.8%と一番になっています。
次は「指導が軽減される」と「加盟店の成長が可能」と「一時的な赤字に耐えられる」が
各々4 件ずつ計 12 件で、各々18.2%の合計 54.5%となっています。サービス業の特性で
「指導が軽減される」は他の業界よりも高くなっています。残りの 3 つの設問はそれぞれ
1 件(4.5%)ずつででした。
30
図表 3-5-10 サービス業の複数出店の推奨理由(複数回答)
7
生産性が高くなる
4
指導の軽減
4
4
加盟店の成長が可能
一時的な赤字に耐えられる
1
1
資金面人材面に優れ、今後も出店可能
イ メージアップ
0
0
意思の徹底が図れる
発展が期待できない
1
その他
0
1
2
3
4
件
5
6
7
8
(3)
「今後は推奨しない」と「今後も認めない」又は「どちらでも良い」の否定的な理由
(複数回答)
全業種の複数出店に関する積極的でない対応では、全回答数は 6 件と少ない回答でした。
そのうち、
「1店舗のみを、夫婦二人が中心になって運営するのが、最も高い生産性が期待
できるから」は3件と 50%を占めています。
残りの3件はそれぞれ1件ずつで、
「1店舗運営することすら難しい。まして、複数店舗
の運営は無理であると思うから」と、
「複数出店すれば、仕事にきめ細かさがなくなり、業
績低下の恐れがあるから」および、
「その他(具体的に:)」の項目でした。これらは本部と
して、店舗運営の困難さを実感しての視点により、複数店舗の運営に消極的回答となって
います。
回答件数も 6 件と少ないため、あくまで参考として業種別に傾向を見てみますと、小売
業は「夫婦二人の生産性が高い」と「業績低下」のみで1件ずつ「高い生産性と、業績低
下の懸念」の理由でした。
外食業は「その他(具体的に:ケースバイケースで:ご意見)」1 件のみでした。
サービス業は、
「 高い生産性」が 2 件で、
「複数店舗の運営の困難さ」1 件となっています。
図表 3-5-11 複数出店の否定的理由(複数回答)
3
1店舗のみの夫婦運営が良い
1店舗でも運営困難
1
決め細やかさに欠ける
1
血縁者以外不可
0
人材採用難
0
接客サービ スの低下
0
1
その他
0
0.5
1
1.5
2
件
31
2.5
3
3.5
6.営業概況(直近3か年、加盟店/直営店別)
直近3ヵ年(平成 15 年度∼平成 17 年度)の加盟店、直営店別の店舗数、売上高につ
いて質問しました。有効回答数は合計で 17 社、業種別の内訳は、小売業 6 社、外食業 6
社、サービス業 5 社となっています。
(1)1チェーン当たり店舗数(加盟店/直営店別)の推移
有効回答企業の1チェーンあたりの店舗数の推移は図表 6-1 のとおりです。平成 17
年度の 1 チェーンあたりの店舗数は、全体平均では 1587 店(前年比 106.2%)で、業種別
では、小売業 3,461 店(同 105.2%)、外食業 476 店(同 105.9%)、サービス業 672 店(同
112.9)%となっており、小売業の店舗数の多さが際立っています。これは、回答企業に
コンビニエンスストアが6社含まれていることに大きく起因していると思われます。
全般的に見て、全業種とも増加傾向にありますが、特にサービス業の店舗数は平成 16
年度の前年比 113.7%に引き続き、17 年度も 112.9%と二桁成長を続けており、店舗数
の伸長が顕著であることがわかります。
図表 3-6-1 1チェーン(加盟店/直営店別)当たり店舗数の推移
小売業
6チェーン
外食業
6チェーン
サービス業
5チェーン
合計
17チェーン
合計
加盟店
直営店
合計
加盟店
直営店
合計
加盟店
直営店
合計
加盟店
直営店
1チェーンあたり店舗数
平成15年度 平成16年度 前年比 平成17年度 前年比
3,140
3,289 104.7%
3,461 105.2%
2,913
3,044 104.5%
3,178 104.4%
227
244 107.6%
283 115.6%
415
449 108.3%
476 105.9%
350
378 108.2%
401 106.1%
66
71 108.1%
75 105.1%
523
595 113.7%
672 112.9%
463
526 113.7%
600 114.1%
60
69 113.9%
71 103.8%
1,408
1,494 106.1%
1,587 106.2%
1,287
1,363 105.8%
1,440 105.7%
121
132 108.6%
147 111.8%
32
(2)1チェーン当たり売上高(加盟店/直営店別)の推移
有効回答企業の1チェーン当たりの売上高の推移は図表 6-2 のとおりです。平成 17
年度の1チェーン当たりの売上高は、全体平均で 2,442 億円(前年比 103.5%)で、業種
別に見ると、小売業 6,569 億円(同 103.4%)、外食業 270 億円(102.6)%、サービス業 96
億円(同 111.5%)となっており、全業種とも増加傾向にあります。しかし、先に見た店
舗数の増加率に比べると、売上高の増加率は下回る結果となっています。
図表 3-6-2 1チェーン(加盟店/直営店別)当たり売上高の推移
合計
加盟店
6チェーン 直営店
合計
外食業
加盟店
6チェーン 直営店
合計
サービス業
加盟店
5チェーン 直営店
合計
合計
加盟店
17チェーン 直営店
小売業
1チェーンあたり売上高(億円)
平成15年度 平成16年度 前年比 平成17年度 前年比
6,060
6,353 104.8%
6,569 103.4%
5,718
5,997 104.9%
6,177 103.0%
342
356 104.2%
393 110.1%
254
263 103.4%
270 102.6%
196
208 106.1%
216 103.8%
70
71 100.7%
73 103.1%
76
86 113.8%
96 111.5%
64
73 114.7%
82 112.3%
12
13 108.9%
14 107.7%
2,251
2,360 104.9%
2,442 103.5%
2,106
2,211 105.0%
2,280 103.1%
149
155 103.7%
169 108.9%
(3)1店舗当たり売上高(加盟店/直営店別)の推移
有効回答企業の1店舗当たりの売上高の推移は図表 6-3 のとおりです。平成 17 年度の
1店舗当たりの売上高は、全体平均で 1 億 5400 万円(前年比 97.4%)、業種別では小売
業 1 億 9000 万円(同 98.3%)、外食業 5,700 万円(同 96.8%)、サービス業 1,400 万円
(98.8%)となっています。1チェーンあたりの売上高が増加傾向にあるのに対して、1
店舗あたりの売上高は全業種とも減少傾向にあります。
図表 3-6-3 1店舗当たり売上高の推移
合計
小売業
加盟店
6チェーン 直営店
合計
外食業
加盟店
6チェーン 直営店
合計
サービス業
加盟店
5チェーン 直営店
合計
合計
加盟店
17チェーン 直営店
平成15年度
193
196
151
61
56
107
14
14
20
160
164
123
1店舗あたり売上高(百万円)
平成16年度 前年比 平成17年度 前年比
193 100.1%
190
98.3%
197 100.3%
194
98.7%
146
96.8%
139
95.3%
59
95.5%
57
96.8%
55
98.1%
54
97.9%
99
93.2%
97
98.0%
14 100.1%
14
98.8%
14 100.9%
14
98.4%
19
95.6%
20 103.8%
158
98.8%
154
97.4%
162
99.2%
158
97.6%
117
95.5%
114
97.4%
33
7.複数出店オーナーの存在および複数出店数別内訳
(1)複数出店オーナーの存在(単数回答)
複数出店者(個人または法人)がいるかどうかは、全 30 社のうち 28 社が「いる」とい
う回答でした。
「過去はいたが現在はいない」、
「過去も現在もいない」という回答はそれぞ
れ1社ずつありました。
割合にすると、93.3%のチェーンには複数出店者(個人または法人)が存在していると
いう事になります。ほとんどのチェーンに複数出店に成功した方が存在することがわかり
ます。
図表 3-7-1 複数出店しているオーナーの有無
3.3%
93.3%
3.3%
0%
10%
20%
30%
いる
40%
50%
60%
過去はいたが、現在はいない
70%
80%
90%
100%
過去も現在もいない
これを業種別に見てみますと、小売業、外食業ではすべての企業で複数出店者が「いる」
という回答でした。サービス業では、
「過去はいたが現在はいない」
「過去も現在もいない」
の回答が1社ずつあり、
「いる」の回答は 77.8%となりました。
図表 3-7-2 複数出店者の状況<業種別>
小売業
100.0%
外食業
100.0%
サービス業
77.8%
0%
いる
20%
40%
過去はいたが、現在はいない
34
11.1% 11.1%
60%
80%
過去も現在もいない
100%
次にこれを企業の創業年代別に見てみますと、79 年以前創業のチェーンの 91.7%が、80
年代以降創業チェーンの 93.3%が、複数出店者(個人または法人)が「いる」という回答
でした。創業年次別の大きな違いは見られませんでした。
図表 3-7-3 複数出店者の状況<創業年代別>
80年以降
93.3%
6.7%
79年以前
91.7%
8.3%
0%
10%
20%
いる
30%
40%
50%
60%
過去はいたが、現在はいない
70%
80%
90%
100%
過去も現在もいない
(2)複数出店者の所有店舗数の分布状況
複数出店者の所有する店舗数を「2∼5店」「6∼9店」「10∼19 店」
「20∼29 店」「30
店以上」の5段階に分け、それぞれに該当する複数出店者が何人いるか、またその割合を
質問しました。本設問の有効回答件数は 11 社(小売業6、外食業2、サービス業3)です。
「2∼5店」所有する複数出店者はすべてのチェーンに存在しました。
「6∼9店」所有
する複数出店者がいるのは 90.9%のチェーン、
「10∼19 店」所有する複数出店者がいるの
は 72.7%のチェーンでした。「20∼29 店」「30 店以上」を所有する複数出店者はどちらも
36.4%のチェーンに存在していました。
所有する店舗数が 20 店舗を越える複数出店者がいるチェーンは4割弱で、7割以上のチ
ェーンに存在する 19 店舗以下と大きな違いが見られます。
図表 3-7-4 各チェーンにおける、出店数別の複数出店者の存在状況
出店数
30∼
36.4%
20∼29
36.4%
10∼19
72.7%
6∼9
90.9%
2∼5
0.0%
100.0%
20.0%
40.0%
60.0%
35
80.0%
100.0%
各チェーンの5段階別の出店者割合を合計し、チェーン数で除し、各段階における出店
者割合の平均値を求めました。
すると、「2∼5店」保有している出店者数の平均割合は全体で 84.9%となりました。
10 店舗以上保有している出店者は約 12%、20 店舗以上保有している出店者は6%弱、と
いう結果でした。複数出店者が保有する店舗数の標準は5店舗以下といえます。
図表 3-7-5 所有店舗数5段階での複数出店者数の割合
84.9%
0%
10%
20%
30%
2∼5
6.5%
9.1%
40%
50%
60%
6∼9
10∼19
20∼29
70%
80%
3.3%
90%
2.4%
100%
30∼
次に業種別の状況を見てみます。各チェーンの5段階別の出店者割合を業種毎に合計し、
そのチェーン数で除し、業種別の出店者割合の平均値を計算しました。
「2∼5店」保有している出店者数の平均割合は、小売業では 82.4%、外食業では 91.6%、
サービス業では 85.2%で、外食業が一番高くなりました。また外食業は「6∼9店」は 8.4%
ですが、10 店舗超を保有する出店者はいませんでした。一方、小売業、サービス業は、20
店舗超の出店者割合の平均は2%強という少ない割合にはなりますが、5段階のすべてに
複数出店者が存在しました。
外食業は一般に初期投資額が大きいため、他業種に比べると多店舗出店が容易ではない
傾向があると考えられます。
図表 3-7-6 所有店舗数5段階での複数出店者数の割合<業種別>
6.6%
82.4%
小売業
8.5%
91.6%
外食業
サー ビ ス業
10%
20%
1.4%
8.4%
4.3%
85.2%
0%
1.1%
7.8%
30%
40%
50%
2∼5
6∼9
10∼19
36
60%
70%
20∼29
30∼
80%
90%
1.1%
1.6%
100%
次に、創業年代別の状況を見てみます。各チェーンを創業年で2つに分類し、それぞれ
に5段階別の出店者割合を合計し、当該チェーン数で除し、創業年次別の複数出店者割合
の平均値を計算しました。
すると「2∼5店」は 79 年以前創業のチェーンでは 92.7%、80 年以降は 81.9%と 79
年以前創業のチェーンの方が高い割合でした。また 79 年以前創業のチェーンでは 20 店舗
以上保有する複数出店者はいませんでした。80 年以降創業のチェーンでは、5段階のすべ
てに複数出店者はいらっしゃいました。
新しいチェーンの方が多店舗展開の志向が強そうだという結果になりました。
図表 3-7-7 所有店舗数5段階での複数出店者数の割合<創業年代別>
0.1%
92.7%
79年以前
7.2%
6.5%
80年以降
81.9%
1.7%
8.7%
0%
10%
20%
30%
40%
50%
2∼5
6∼9
10∼19
60%
20∼29
70%
80%
1.2%
90%
100%
30∼
こうしてみてきますと、次のようなことがあげられます。
業種別の特性としては、外食業は一般に初期投資額が大きいため資金力のある法人での
加盟が多く、複数出店に繋がっているように考えられます。ただし、初期投資が大きく、
また店舗の運営には力のある人材が必要なため、複数出店はできても、多店舗の出店は容
易ではないと思われます。外食業で 10 店舗以上保有している出店者はいませんでした。サ
ービス業は一般に初期投資額が小さく済むため、複数出店は比較的容易と考えられます。
しかし初期投資が小さいと個人での加盟が多いため、資金面の余裕も少なく、複数出店に
結びつかないことも多いと思えます。
また、創業年次別の特性では、フランチャイズチェーンが定着してきた 80 年以降創業の
チェーン本部のほうが、チェーン化に積極的で、加盟者が最初から計画的に複数出店を考
慮していると予想されます。20 店舗以上を保有するメガフランチャイジーは 80 年以降創
業のチェーン本部にのみ存在しました。
37
8.複数出店者に対する優遇策
(1)複数出店者に対して何らかの優遇策を講じているか(単数回答)
複数出店者に何らかの優遇策を講じている本部数は 21 件で、全体の 80%以上に及び、
予想外に優遇策が広がっています。これを外食業に絞ってみると、優遇策は 6 社中 5 社に
及んでいます。やはり、優遇策を講じてでも複数出店を歓迎する意向が表れています。
近年、加盟希望者の開発が難しくなっており、既存加盟者の多店舗化を促す本部が多い
ことを示す結果となり、極めて有用な分析となりました。
図表 3-8-1 複数出店者に対する優遇策
21
何らかの優遇策を講じている
5
優遇策は講じていない
0
将来的に設ける又は検討する
0
5
10
15
20
25
件
(2)優遇策の内容(複数回答)
前問8の(1)で、
「何らかの優遇策を講じている」
、および「現在は講じていないが、将来
的には設ける又は検討する予定である」と回答した人に対して、その優遇策の内容を尋ね
ました。
「加盟金を減額あるいは免除」が 13 件(40.6%)で最多であります。ロイヤルティは
本部収入の基本であるため、あまり手を付けないであろうと思いましたが、予想外に「ロ
イヤルティの低減」は 4 件(12.5%)もありました。実態はロイヤルティの減額ではなく、
インセンティブの支出かもしれません。
「優良物件の優先的な紹介」は 6 件(18.8%)、
「優
良直営店の売却」は 4 件(12.5%)で、いずれも予想より少なめでした。両案件とも、結
果として複数出店者に集中するのではないかと考えましたが、少ない数字になりました。
「有利な融資制度や保証制度」の 1 件(3.1%)は予想以上に、少ない結果でした。複数
出店者には、融資制度等の優遇策がもっとあっても良いと思いますが、本部側が消極的な
のか、複数出店社側の要望が少ないのか、いずれかであると思います。銀行の積極的な融
資姿勢の変化がうかがえるデータであります。
なお、その他が 4 件ありましたが、具体的な内容を記載しているものとしては、
「トレー
ニング受講料の免除」、
「仕入価格を低価格にて販売する」がありました。
38
図表 3-8-2 優遇策の内容
13
加盟金を減額あるいは免除
6
優良物件の優先的な紹介
ロイヤルティの低減
4
優良直営店の売却
4
保証金を減額あるいは免除
4
その他
4
有利な融資制度や保証制度
1
ダブルブランド(複数チェーン加盟や独自ブランド)の許可
1
自由仕入れの部分的許可
0
0
2
4
6
8
10
数
構成比
件
優
遇
内
容
件
13
40.6%
優良物件の優先的な紹介
6
18.8%
ロイヤルティの低減
4
12.5%
優良直営店の売却
4
12.5%
保証金を減額あるいは免除
4
12.5%
その他
4
12.5%
有利な融資制度や保証制度を設けている
1
3.1%
1
3.1%
0
0%
32
100%
加盟金を減額あるいは免除
ダブルブランド(複数チェーン加盟や独自ブランド)の許可
自由仕入れの部分的許可
合
計(有効回答数)
39
12
14
9.複数出店者と 1 店のみ加盟店の生産性比較(単数回答)
一般論として、複数加盟店と1店のみ加盟店を比較して、どちらが生産性(1 人当たり売
上高、1 人当たり利益等)が高いと考えますか、という質問をしました。
その結果、
「どちらとも言えない」が 16 件(55.2%)で、過半数を占めました。しかし、
「どちらかと言えば複数出店フランチャイジーの方が高い」と答えたのが 13 件(44.8%)
であり、「単独店フランチャイジーが高い」との回答は 1 件もありませんでした。
概して、複数出店者の方が、単独店より生産性が高いとの認識が多いと思われます。回
答した本部は、すべての業種を含むため、複数出店者の生産性が高いと判断した本部が相
対的に多いのは、やや意外でありました。
図表 3-9-1 複数出店者と1店のみ出店者の生産性比較
どちらとも言えない
16
複数出店フランチャイジーの方が高い
13
単独店フランチャイジーの方が高い
0
0
2
4
6
8
10
12
14
件
どちらとも言えない
16
55.2%
どちらかと言えば複数出店者の方が高い
13
44.8%
どちらかと言えば単独出店者の方が高い
0
0%
有効回答
29
100%
40
16
18
10.複数出店者の増加が FC ビジネスの発展に与える影響(単数回答)
複数出店者の増加は、今後の日本におけるフランチャイズ・ビジネスの発展にとってど
のような影響を与えると思いますか、という質問に対する回答は以下のとおりです。
有効回答数は 29 社で、
「好影響を与えると思う」が 19 社(65.5%)、「どちらともいえな
い」10 社(34.5%)、「悪影響を与える」は 0 でした。約 7 割の本部は、複数出店者が増え
ることが、日本のフランチャイズ・ビジネスの発展にとって好ましいことであると考えて
います。
図表 3-10‐1 複数出店者の増加が日本の FC ビジネスに与える影響
19
好影響を与える
10
どちらともいえない
0
悪影響を与える
0
2
4
6
8
10
12
14
16
18
20
件
これを業種別にみると、
「好影響を与える」と回答したのは、外食業およびサービス業で
多く、それぞれ4分の3(各6社)を占めています。一方、小売業では「好影響を与える」
が 53.8%(7社)、
「どちらともいえない」が 46.2%(6社)で、ほぼ拮抗しています(有効回
答数 29)。
図表 3-10‐2 複数出店者の増加が日本の FC ビジネスに与える影響〈業種別〉
平均
65.5%
小売業
0.0%
34.5%
0.0%
53.8%
46.2%
外食業
75.0%
0.0%
25.0%
サービス業
75.0%
0.0%
25.0%
0%
10%
20%
30%
好影響を与える
40%
50%
悪影響を与える
41
60%
70%
80%
どちらともいえない
90%
100%
また、創業年代別にみた場合、80 年以降に創業した本部では、「好影響を与える」が全
体の 78.6%(11 社)で、79 年以前に創業した本部の 66.7%(8社)を上回る結果となってい
ます。概して、創業年次が新しい本部においては、複数出店者が与える影響に関して好感
をもっている様子がみてとれます。(有効回答数 26)
図表 3-10‐3 複数出店者の増加が日本の FC ビジネスに与える影響〈創業年代別〉
73.1%
平均
26.9%
66.7%
79年以前
33.3%
78.6%
80年以降
0%
10%
20%
30%
好影響を与える
40%
21.4%
50%
60%
悪影響を与える
70%
80%
90%
どちらともいえない
以上の結果から、次のようにまとめられます。
複数出店者が増えることについては、回答企業の約7割が日本のフランチャイズ・ビジ
ネスの発展にとって「好影響を与える」と回答しており、概して好感と期待感を持ってみ
ていることがわかります。業種別では、外食業とサービス業においてその傾向が強く、小
売業では「好影響を与える」と「どちらともいえない」がほぼ拮抗している様がみてとれ
ます。
また、
「好影響を与える」と回答したのは、特に創業の年代が新しい企業において、その
傾向が強いとみてよいと思います。
42
100%
11.競業禁止義務規定(単数回答)
競業禁止義務規定を契約書に規定しているか否か、及び規定している場合、加盟期間中
のみ定めているかあるいは加盟契約終了後も定めているかを尋ねた結果は次のとおりです。
有効回答数は 30 社で、
「加盟契約終了後も定めている」が 18 社で最も多く、次に「加盟
契約期間中のみ定めている」が 9 社、その反面「定めていない」も 3 社ありました。
図表 3-11‐1 競業禁止義務規定
18
加盟契約終了後も定めている
9
加盟期間中のみ定めている
3
定めていない
0
2
4
6
8
件
10
12
14
16
18
20
業種別では、サービス業では「契約終了後も定めている」が約 8 割(7社)を占める一方、
「定めていない」も 2 割強(2社)あります。外食業では、
「契約終了後も」6割(5社)、
「加
盟期間中のみ」が 4 割(3社)、小売業では「契約終了後も」と「加盟期間中のみ」が約半々
(各6社)という結果になっています(有効回答数 30)。
図表 3-11‐2 競業禁止義務規定<業種別>
30.0%
平均
60.0%
46.2%
小売業
外食業
46.2%
37.5%
7.7%
62.5%
サービス業0.0%
0%
10.0%
0.0%
77.8%
10%
20%
30%
40%
加盟期間中のみ定めている
43
22.2%
50%
60%
70%
80%
加盟契約終了後も定めている
90%
100%
定めていない
さらに、創業年代別では、80 年以降創業の本部では、「契約終了後も」が 6 割(9社)あ
る一方、
「定めていない」が 13.3%(2社)ありました。
「定めていない」2社は、80 年以降
に創業した小売業およびサービス業であることがわかります(有効回答総数 27)。
図表 3-11‐3 競業禁止義務規定<創業年代別>
33.3%
平均
59.3%
41.7%
79年以前
58.3%
26.7%
80年以降
0%
10%
7.4%
0.0%
60.0%
20%
30%
40%
加盟期間中のみ定めている
50%
60%
13.3%
70%
加盟契約終了後も定めている
80%
90%
定めていない
以上の結果から、次のようにまとめられます。
競業禁止規定に関しては、回答企業のうち9割が加盟契約書に明確に定めており、この
うち、
「加盟契約期間終了後も定めている」とした企業が「加盟期間中のみ定めている」を
上回る結果となっています。一方、
「定めていない」と回答した企業は 80 年以降に創業し
た企業で、まだ十分に法的整備が整っていない様子が推測できます。
また、
「加盟契約終了後も定めている」業種は外食業とサービス業に多く、特にサービス
業では約8割に上っています。
44
100%
12.加盟店が他のフランチャイズ本部に加盟することについて(単数回答)
加盟店が他のフランチャイズ本部(競業禁止には該当しない業態)と契約することについ
て尋ねました。回答総数は 29 で、最多は、
「ジーの決めることで、本部として意見はない」
12 社で、次に「ジーが他フランチャイズ本部と契約して規模を拡大することには賛成であ
る」10 社です。両者を合わせると、全体の 4 分の 3 の本部は、加盟店が他のフランチャイ
ズ本部に加盟することを積極的ないし消極的にでも賛意を示していることがわかります。
図表 3-12‐1 加盟店が他のフランチャイズ本部に加盟することについて
12
本部として意見はない
10
ジーの規模拡大には賛成
4
他FC本部との契約には反対
2
当社の店舗増の検討希望
1
他FC本部との契約はあまり好ましくない
0
件
2
4
6
8
10
12
14
次に、業種別では、小売業で「ジーの規模拡大には賛成」とする積極的肯定派が半数(6社)、
外食業では、
「本部として意見はない」の消極的賛成派が半数(4社)を占めるとともに、
「当
社の店舗増の検討」を希望する意見が 1 割強(1社)という結果となっています。サービス
業では「他 FC 本部との契約には反対」とする反対意見が 4 割強(4社)を占めています。(有
効回答総数 29)
図表 3-12‐2 加盟店が他のフランチャイズ本部に加盟することについて<業種別>
平均
41.4%
6.9%
33.3%
小売業
外食業
34.5%
8.3%
50.0%
50.0%
44.4%
サービス業
0%
10%
20%
12.5%
40%
本部として意見はない
ジーの規模拡大には賛成
他FC本部との契約はあまり好ましくない
45
50%
0.0%
44.4%
60%
70%
3.4%
0.0%8.3%
37.5%
0.0%11.1%
30%
13.8%
80%
当社の店舗増の検討希望
他FC本部との契約には反対
0.0%
90%
100%
さらに創業年代別にみてみます。79 年以前創業の本部においては、
「意見はない」と「ジ
ーの規模拡大に賛成」がそれぞれ 3 分の 1 ずつ(各4社)で拮抗しています。また、
「他のフ
ランチャイズ本部との契約には反対」と「他のフランチャイズ本部との契約はあまり好ま
しくない」を合わせた反対派は 18.2%(各1社)ありました。
80 年以降創業の本部では、「意見はない」が 46.7%(7)社、「ジーの規模拡大に賛成」は
33.3%(5社)でした。また、「他のフランチャイズ本部との契約には反対」との意見も
13.3%(2社)ありました(有効回答総数 26)。
図表 3-12‐3 加盟店が他のフランチャイズ本部に加盟することについて<創業年代別>
42.3%
平均
79年以前
7.7%
36.4%
9.1%
46.7%
80年以降
0%
10%
20%
34.6%
36.4%
6.7%
30%
40%
本部として意見はない
ジーの規模拡大には賛成
他FC本部との契約はあまり好ましくない
11.5% 3.8%
50%
9.1%
33.3%
60%
70%
9.1%
13.3% 0.0%
80%
90%
当社の店舗増の検討希望
他FC本部との契約には反対
以上のことから、次のようなことが言えます。
加盟店が他のフランチャイズ本部(競業禁止には該当しない業種)と契約することに関し
ては、積極的あるいは消極的にでも賛意を示す企業が、全体の4分の3を占めています。
このことから、自社の加盟店としてのみならず、他のフランチャイズ本部に加盟すること
で、加盟企業がより一層成長、発展していくことに期待を寄せる本部が多いと言ってよい
と思います。
その一方で、サービス業では、反対の姿勢を示す企業が比較的多く、また、加盟店に余
力があるならば、自社の店舗を増やすことを検討してもらいたいとする意見は小売業と外
食業で見られました。
さらに、創業年代による差異はあまり見られなかったものの、80 年以降創業の本部にお
いては、
「加盟店の決めることで、本部として意見はない」という回答が約半分を占めてお
り、加盟店の自主性を尊重する姿勢が強いと見ることができると思います。
46
100%
13.メガフランチャイジーに対する意見
(1)メガフランチャイジーの台頭をどう思うか(単数回答)
回答企業は合計 29 社、無回答1社で、業種別の内訳は、小売業 12 社、外食業8社、サ
ービス業9社となっています。「賛成でも反対でもない」が最も多く 18 社(62.1%)、「日本
の FC 業界にとって良いことで賛成である」は 11 社(37.9%)で、反対を唱えた本部は皆無で
した。このことから、メガフランチャイジーの台頭に否定的ではない本部が多いというこ
とがうかがえます。また、業種別では、サービス業がメガフランチャイジーをプラス評価
する傾向が見られます。
図表 3-13-1 メガフランチャイジーに対する意見
4
3
賛成
4
0
0
0
反対
小売業
外食業
サービス業
8
5
5
どちらでもない
12
8
計
9
0
2
4
6
8
10
12
14
件数
さらに、創業年代別で比較すると、26 社が回答、1社が無回答で、79 年以前の本部は「賛
成でも反対でもない」66.7%と中立的にとらえる傾向が見られます。一方 80 年以降の本部
は賛成 50%とメガフランチャイジーの台頭をプラス評価する傾向が見られます。
図表 3-13-2 メガフランチャイジーに対する意見<創業年代別>
7 9 年以前
4
8
8 0 年以降
7
計
7
11
0%
20%
賛成
反対
どち らでもない
15
40%
60%
80%
100%
(2)メガフランチャイジー台頭に反対する理由(複数回答)
前問で、
「反対である」と回答した人に対して、その理由を尋ねました。しかし、前述の
とおり、メガフランチャイジーの台頭に反対する意見は皆無でした。したがって反対する
理由を尋ねた本問に対する回答はありませんでした。
なお、メガフランチャイジーの定義を中小企業診断協会東京支部・フランチャイズ研究
会では「加盟店舗数 30 店舗以上または売上高 20 億円以上のフランチャイズ加盟企業」と
しています。ここで言うメガフランチャイジーとは巨大なフランチャイズ加盟店で、フラ
ンチャイズ加盟を企業の成長戦略とする企業です。
47
14.複数出店オーナーに関する情報開示
今回の調査では、本アンケート調査に引き続き、複数出店オーナーに関して、さらに詳
しい調査(アンケート調査および聞き取り調査)を行うことを目指し、回答企業に対して、
代表的な複数出店オーナー3名に関する情報をご提供いただきたい旨、お願いしました。
その結果、情報を開示してくださった本部は7社で、開示できないという本部が圧倒的
に多いという結果となりました。企業秘密に関わるデリケートな質問であり、ほぼ予想通
りの結果ではありますが、回答いただいた企業の姿勢には感謝いたします。
複数出店している代表的なオーナー3名を紹介してくださった本部は、小売業、サービ
ス業ともに3本部、外食業1本部でした。
図表 3-14-1 複数出店オーナー情報の開示
小売業
3
サービス業
3
1
外食業
0
1
2
3
件数
48
4
第 4 章.法人・複数加盟フランチャイジーに対するヒアリング結果
1.回答企業のプロフィール
(1)資本金
回答企業を資本金別にみた企業数は、図表 4-1-1 のとおりです。
合計 16 社の内5社が有限会社ですが、資本金は4社が 300 万円、1 社が 750 万円です。
株式会社 11 社の内訳をみると、5 社が 1,000 万円、2,000 万円台が 2 社、3,000 万円、5,000
万円、8,000 万円、1 億 2,000 万円がそれぞれ 1 社となっています。
なお、資本金 8,000 万円と 1 億 2,000 万円の企業は、いずれも創業後約 80 年以上の歴史
を持ち、スーパーマーケットや倉庫事業等をおこなっており、フランチャイズ以外の事業
による資本金が多くなっているものと推定されます。
これより、複数加盟店を持つフランチャイジーといえども、比較的小資本金で経営が可
能なことを示唆していると考えられます。
図表 4-1-1 資本金別企業数
資本金
企業数
構成比
300 万円
4
25.0%
300 万超∼1,000 万円
6
37.5%
1,000 万超∼3,000 万円
3
18.7%
3,000 万超
3
18.7%
16
100.0%
合
計
3000万 円
超
300万円
1000万 超
∼ 3000万
円
300万 超 ∼
1000万 円
(2)企業形態
企業形態は、図表 4‐1-2 のとおりです。株式会社が 11 社(68.7%)、有限会社が 5 社(3
1.3%)となっており、すべての企業が法人化されています。これより、調査先企業は年
間売上高が 2 億円程度の事業であっても、個人経営つまり家業ではなく、事業として運営
しようという意欲が推察されます。
図表 4-1-2 企業形態
企業形態
企業数
構成比
有限会社
5
31.3%
株式会社
11
68.7%
16
100.0%
合
計
49
(3)本社所在地
本社所在地は、図表 4-1‐3 のとおりであり、東京、埼玉、神奈川で約 80%を占めてい
ます。全国には多くの複数・法人フランチャイジーが存在すると想定されますが、今回は
ヒアリングに要する時間と費用の関係から、関東圏中心に絞った調査の結果によるもので
す。
図表 4-1-3 本社所在地
本社所在地
企業数
構成比
埼玉県
6
37.5%
東京都
5
31.3%
神奈川県
2
12.5%
その他
3
18.7%
16
100.0%
合
計
(4)創業時期
創業時期別企業数については、図表 4-1-4 のとおりです。最多数は 1979 年以前の 6 社
(37.5%)であり、いずれもフランチャイズ加盟業種・業態とは全く異なる事業を行って
おり、多角化のためにフランチャイズ加盟を選択したものです。
一方、1980 年以降に創業した企業の 10 社は、フランチャイズ専業が 7 社であり、他の 3
社は加盟フランチャイズと同じ業種(飲食業)の異業態店舗を自社開発した店を経営して
いますが、事業の中心はフランチャイズになっています。
図表 4-1‐4 創業時期
創業年
企業数
1979 年以前
6
37.5%
1980∼1989 年
4
25.0%
1990∼1999 年
2
12.5%
2000 年以降
4
25.0%
16
100.0%
合
計
構成比
(5)法人化の時期
法人化の時期については、次ページの図表 4‐1-5 のとおりです。創業と同時に法人化
したものが 8 社(50.0%)であり、事業拡大にフランチャイズを活用しようという明確な
意思が読み取れます。ちなみに、創業後 3 年以内に法人化したものが 4 社、5 年以内が 2
社、5 年以上が 2 社となっています。
50
なお、5 年以上の企業はいずれも老舗企業であり、1社が 1924 年創業で法人化までの期
間は 24 年、
もう 1 社は 1873 年創業で法人化までの期間は 96 年を要しています。 最近は、
創業イコール法人化の傾向が強いのですが、以前はまず個人で創業し、成功の目途がつい
てから法人化という意識が強かったものと推察されます。
図表 4-1‐5 法人化の時期
法人化の時期
企業数
構成比
1979 年以前
6
37.5%
1980∼1989 年
2
12.5%
1990∼1999 年
3
18.7%
2000 年以降
5
31.3%
16
100.0%
合
計
(6)FC加盟 1 号店開業時期
F C 加 盟 1 号 店 開 業 時 期 に つ い て は 、 図表 4-1-6 の と お り で す 。 2000 年以降に加
盟した企業が最も多く 7 社、次いで 1980∼1989 年と 1990∼1999 年が各 4 社であり、1979
年以前は 1 社となっています。日本にフランチャイズビジネスが上陸して約 45 年を経過し
ますが、最初の 10 年を揺籃期、次いで発展期、成長期、成熟期と区分すると、成長期や成
熟期に加盟店した企業が多く見られます。
図表 4-1‐ 6
FC加盟 1 号店開業時期
開業年
企業数
構成比
1979 年以前
1
6.3%
1980∼1989 年
4
25.0%
1990∼1999 年
4
25.0%
2000 年以降
7
43.7%
16
100.0%
合
計
なお、創 業 か ら F C 加 盟 1 号 店 ま で の 年 数 は 、 次 ペ ー ジ の 図 表 4‐ 1-7 の と お り
で す が 、創 業 と ほ ぼ 同 じ 時 期 か 20 年 以 上 経 過 し て 加 盟 店 か に 二 極 分 化 さ れ て い ま
す。
創業とほぼ同時期に加盟 1 号店を開業した企業は、フランチャイズを創業の手
段としたものと想定されます。一方、長期間を要した 6 社はいずれも企業の多角
化を目指したものといえます。
51
図 表 4-1-7
創業からFC加盟 1 号店までの年数
経過年数
企業数
1 年以内
10
62.5%
1 年超∼10 年
0
0.0%
10 年超∼20 年
1
6.3%
20 年超
5
31.2%
計
16
100.0%
合
構成比
(7)売上規模(前期売上高)
①FC部門と企業全体売上高との比較(件数ベース)
FC部門売上高で最も多かったのは「5 億円超∼10 億円」(6 社、37.5%)でした。その一
方、
「3 億円以下」と「3 億円超∼5 億円」を合わせた 5 億円以下の企業数は 9 社で、約 6 割
を占めています(図表 4‐1‐8 参照)。
なお、企業全体売上高では、「3 億円以下」と「3 億円超∼5 億円」を合わせた 5 億円以下
の企業数は大幅に減少し 5 社となり、その分、
「5 億円超∼10 億円」と「10 億円超」にシ
フトしています。特に 10 兆円超の企業数は 4 社に達しています。これは、今回の調査企業
のうち、FC加盟以外の事業を展開している企業が 9 社に及んでおり、FC事業以外の事
業の売上高が大きく寄与しているためです。
図表 4-1-8 前期売上高【FC部門&全体】(件数ベース)
0
1
2
3億円以下
(件)
4
3
5
8
4
3
6
5億円超∼10億円
10億円超
7
5
2
3億円超∼5億円
6
1
7
4
FC部門
全体
②FC部門と企業全体売上高との比較(構成比ベース)
①では、FC部門および企業全体売上高の件数を見ましたが、次ページの図表 4-1-9 は、
それぞれの構成比を示したものです。FC 部門の売上高に比べて、全体の売上高が上方へシ
フトしており、「5 億円超」が約 7 割を占めていることがはっきりと見てとれます。
52
図表 4-1-9 前期売上高【FC 部門と全体】(構成比ベース)
FC部門
31.3%
全体
12.5%
25.0%
37.5%
18.7%
0%
6.3%
43.8%
20%
25.0%
40%
60%
80%
100%
(%)
3億円以下
3億円超∼5億円
5億円超∼10億円
10億円超
③FC加盟時期とFC部門売上高との関係
FC1号店開業年(初めて FC に加盟した時期)とFC部門売上高との関係を示したのが、
図表 4-1-10 です。
1980 年代にFC第 1 号店を開業した企業は合計で 4 社ですが、そのうち「3 億円超∼5
億円」が1社に対して、
「5 億円超∼10 億円」は 3 社となっています。また、2000 年以降
にFC加盟した企業は合計で 7 社ですが、
「3 億円以下」が 4 社と過半を占めていることが
わかります。概して、FC加盟歴が古い企業では売上高も多くなり、加盟歴が新しい企業
では、まだ売上高も低い傾向がみてとれます。
この結果から、FC展開歴の長短と売上高には一定の相関関係があると推測できます。
図表 4-1-10 FC1 号店開業年と FC 部門売上高との関係
5
4
4
3
3
(件)
2
2
0
1
1
1
0
0
1
1
1
1
0
3億円以下
1979年以前
1
0
3億円超∼5億円
1980年∼1989年
53
5億円超∼10億円
1990年∼1999年
0
10億円超
2000年以降
0
(8)業種別内訳
業種別(複数ブランドを展開する企業の場合は主たるブランドの業種)内訳は、小売業 3
社(18.8%)、飲食業 9 社(56.2%)、サービス業 4 社(25.0%)で、飲食業が過半を占めます(図
表 4-1-11 参照)。
図表 4-1-11
業種別内訳
4社
サービス業
25.0%
3社
小売業
18.8%
9社
飲食業
56.2%
(9)従業員数(企業全体)
企業全体の従業員数(正社員、パート社員およびアルバイト)は、「101∼200 人」が最多
で 7 社(43.7%)とほぼ過半数を占めます。その一方、「50 人以下」4 社、「51∼100 人」2
社で、これらを合わせると、100 人以下の企業数は合計で 6 社となり、約 4 割を占めます。
なお、「201∼300 人」は 1 社、「300 人超」は 2 社ありました(図表 4-1-12 参照)。
図表 4-1-12
従業員数別内訳
2社
300人超
12.5%
1社
201∼300人
6.3%
4社
50人以下
25.0%
2社
51∼100人
12.5%
7社
101∼200人
43.7%
(10)店舗数
①1 企業あたり店舗数
1 企業あたりの店舗数は、
「6∼10 店舗」が 6 社で最も多く、次に「1∼5 店舗」5 社、
「11
∼20 店舗」3 社、「21∼30 店舗」と「31 店舗以上」がそれぞれ 1 社でした。今回の調査企
業 16 社の総店舗数は 169 店舗でしたので、単純平均では、1 企業たりの店舗数は約 11 店
舗となります。ただし、この中で 28 店舗および 40 店舗を有する 2 企業を除くと、1 企業
あたり店舗数の平均は約 7 店舗になります(次ページの図表 4-1-13 参照)。
54
図表 4-1-13
1 企業当たり店舗数
31店舗以上
21∼30店舗 1
1
6%
6%
1∼5店舗
5
31%
11∼20店舗
3
19%
6∼10店舗
6
38%
参考までに、企業が有する店舗数の実数を示したものが、図表 4-1-14 です。
図表 4-1-14 店舗数(実数)別企業数
店舗数(店)
3
4
5
6
8
9
10
11
12
14
28
40
企業数(社)
2
2
1
3
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
企業数小計(社)
5
6
3
②事業エリア別店舗数
前述したとおり、今回の調査企業数は 16 社で、店舗総数は 169 店舗でした。店舗のエリ
ア別の状況は、「東京以外の関東地区」が最も多く 78 店舗(46.1%)で約半数となっていま
す。次に「東京都内」50 店舗(29.6%)、「甲信越地方」25 店舗(14.8%)「東海地区」13
店舗(7.7%)、「それ以外の地域」3 店舗(すべて山形県、1.8%)です。
調査対象企業自体が主として首都圏地区で店舗展開を行っているため、このような結果
となりました(図表 4-1-15 参照)。
図表 4-1-15
事業エリア別店舗数
関東地方(東京都以外)
78
東京都内
50
甲信越地方
25
東海地方
13
それ以外の地域
3
0
10
20
30
55
40
50
(店舗数)
60
70
80
90
(11)事業内容
①FC 事業のブランド数別内訳
主要な業種の内訳は、小売業 3 社、飲食業 9 社、サービス業 4 社の計 16 企業でした。こ
のうち、単一ブランドのみを展開する企業は8社(50%)です。
一方、複数ブランドを展開する企業は同じく8社で、ちょうど同数になります。このう
ち、2 ブランドの企業が 5 社(31.2%)、3 ブランド展開は 2 社(12.5%)ですが、5 ブランド
を展開する企業も 1 社(6.3%)あります(図表 4-1-16 参照)。
図表 4-1-16
ブランド数別内訳
2社
3ブランド
12.5%
1社
5ブランド
6.3%
8社
1ブランド
50.0%
5社
2ブランド
31.2%
複数ブランドを展開している企業 8 社に関して、主要ブランドとそれ以外のブランドの
業種の内訳を一覧にしたものが、図表 4-1-17 です。
概して、主要ブランド以外のブランドは飲食業が多く、企業数、ブランド数とも最多で
す。主要ブランドが飲食業である企業がさらに飲食業に進出することは言うに及ばず、小
売業やサービス業を主要ブランドとする企業が飲食業に進出する例もみてとれます。
図表 4-1-17
企業名
複数ブランド展開企業の業種別内訳
(
主要ブランド
小売業
飲食業
)内の数字:ブランド数
他ブランド
サービス業
小売業
飲食業
サービス業
合計
A社
○
○(2)
2(3)
B社
○
○(1)
2(2)
C社
○
○(1)
D社
○
E社
F社
○
○
G社
4
2
○(1)
2(2)
○(1)
2(2)
3(3)
56
4(5)
2(2)
○
2
○(1)
○(1)
○
H社
合計
○(2)
○(2)
2(3)
○(1)
2(2)
5(8)
2(2)
18(21)
②FC事業以外の事業を展開している企業の特徴
FC事業以外の事業を展開している企業数は 9 社で、全体の約 6 割に上ります。これら
の企業を一覧にまとめたものが図表 4-1-18 です。
FC事業以外の業種は、小売業 2 社、飲食業 3 社、サービス業 3 社(うち 1 社は飲食業も
併営)、製造業 1 社となっています。また、展開する事業の内容を旧来事業か自社開発業態
かの別で見た場合、旧来事業展開企業は 5 社、自社開発業態を展開する企業が 3 社(すべて
飲食業)、旧来事業に加え自社開発業態を展開する企業が 1 社でした。
なお、本調査で 1979 年以前創業の企業は合計 6 社でしたが、その全企業がFC事業以
外の事業を展開しています。つまり社歴が古く、サービス業や小売業等で地元に根ざした
事業を展開してきた企業が、事業の多角化や業態転換等、企業の成長戦略としてFC事業
に進出したものと推測できます。また、これらの企業は概して企業全体の売上高が高く、
「10 億円超」企業 4 社のうち 3 社が、また、「5∼10 億円」企業 7 社のうち 3 社が 1979 年
以前創業の企業です。
一方、2000 年以降に創業した企業 4 社のうち、FC事業以外を展開している企業が 2 社
あります。これらの企業は社歴こそ新しいものの、自社開発の飲食業等を展開しており、
積極的に事業開発を行っています。
図表 4-1-18
企業名
FC事業以外の事業を展開する企業一覧
創業年代
FC事業
FC1 号店
開業年代
(創業年代順)
FC事業以外の事業
売上高
単一 or 複数ブランド
(
前期
業種
)内:ブランド数
(全体)
I社
1910 年代
2000 年代
複数(3)
サービス業
J社
1920 年代
1990 年代
複数(5)
小売業
K社
1970 年代
1990 年代
単一
サービス業、飲食業
L社
1970 年代
1970 年代
単一
小売業
7.8 億円
M社
1970 年代
1990 年代
複数(3)
サービス業
6.1 億円
N社
1970 年代
2000 年代
複数(2)
製造業
9 億円
O社
1980 年代
1980 年代
複数(2)
飲食業
10.1 億円
P社
2000 年代
2000 年代
単一
飲食業
3.4 億円
Q社
2000 年代
2000 年代
単一
飲食業
2 億円
57
10 億円以上
217 億円
30 億円
(12)調査企業における経営者(企業)の特徴
今回の調査から得た貴重な情報から、経営者あるいは企業の特徴の類型化を試みました。
①創業者タイプ
企業勤務等を経て独立開業した経営者のことをさします。今回の調査では、このタイプ
の経営者が最も多く、7 名が該当します。特徴としては以下のようなことが挙げられます。
➢経営者の年齢および創業年次が若い
概して 30 歳代から 40 歳代の経営者が多く、したがって創業年次も若く、2000 年以降
に創業、FC加盟した企業が過半を占めました。
➢飲食業が多い
ラーメンやお好み焼き等、飲食業を展開する企業が多くなっています。
➢ベンチャー志向が強い
自社開発の飲食業を既に展開している企業が 2 社、あるいは、現在の加盟本部に加え、
第 2 ブランドを模索する企業 1 社、またマザーズ上場を目指すなど、概して積極的な経
営姿勢が見られます。
②第二創業タイプ
本稿で「第二創業」とは、従来行っていた主要事業にとって代わるべく事業の柱をFC
事業によって獲得した、あるいはFC事業規模が非常に大きくなっているタイプとします。
このタイプの経営者は 5 名でした。主な特徴は次のとおりです。
➢創業年次が古い
最も古い歴史をもつ企業では創業 80 年を経る企業もありました。それ以外もほとんど
1970 年代に創業をした企業で、総じて創業後 30 年以上を経ています。
➢二代目、三代目の経営者が多い
前経営者から引継ぎ、あるいは新たな事業展開を図る目的でFC加盟を始めた経営者
が多くなっています。
➢FC事業以外の事業を有する
従来行ってきた事業を引き続き継続しているケースが多く(別会社での場合もある)な
っています。
➢多角化や業態転換が多い
従来の事業に加え、多角化の一環としてFC加盟に至ったケースが多く、中には業態
転換を図ったケースも見られました。
➢複数ブランドを展開する企業が多い
ほとんどの企業は複数ブランドの展開を行っており、FC事業を企業の成長戦略の選
択肢のひとつとして捉えている傾向が見られます。
58
③多事業展開タイプ
このタイプは②の第二創業タイプと似通っている部分もありますが、本稿では、FC事
業の規模に比べて企業全体の売上高の方が非常に大きく、また、FC事業以外の事業が多
岐にわたっている企業とします。このタイプは 3 名と少ない結果となりました。
➢FC加盟の動機は多角化
すべての企業が、事業の多角化の一環としてFC加盟を選択しています。
➢企業全体の事業規模が大きい
すべての企業が、企業全体(あるいは別会社での展開を含め)の年商規模は 30 億円以上
に達しています。
④社内昇進タイプ
法人フランチャイジーである企業に入社し、その後、加盟店舗のマネージャー、店長、
統括等を経て、社内昇進の結果、社長に就任した経営者が 1 名います。①から③までの経
営者とは異なる異色の存在です。
こうしたタイプの経営者が誕生してきたこと自体、法人フランチャイジーの成長を物語
るものといえます。
59
2.法人フランチャイジーの戦略
(1)FC加盟について
①FC加盟の動機(単数回答/有効回答件数 16 社)
FC加盟の動機については、「独立開業」と「事業の多角化」がともに 7 社(43.8%)と
最も多く、「業態転換」、「その他」は各 1 社でした(図表 4-2-1 参照)。
図表 4-2-1 加盟の動機(単数回答)
独立開業
7
事業の多角化
7
業態転換
1
その他
1
0
1
2
3
4
5
6
7
8
件
次に、加盟動機とFC事業の成功認識との相関関係を見てみました。
「FCビジネスに成功したと思っているか」の質問に対する回答のうち、成功した(「成
功したと思っている」または「ある程度成功したと思っている」)と回答した(以下、成功
組と称します)のは、
「独立開業」では 7 社中 5 社でした。その一方、
「事業多角化」では、
成功組は 7 社中 3 社で、相対的に「独立開業」の企業の方が、成功認識が高い結果となっ
ています(図表 4-2-2 参照)。
つまり、起業家精神をもって加盟する「独立開業」タイプの法人フランチャイジーの方が、
FCビジネスに成功していると推測できます。
図表 4-2-2 加盟動機別の成功度(単数回答)
5
2
独立開業
3
4
事業の多角化
成功組
1
業態転換
途上組
1
その他
件26 件/16 社)
②一般の開業でなく、FC加盟を選んだ理由(複数回答/有効回答総数
0
1
2
3
4
5
6
7
8
60
「FCの方が成功の可能性が高いと思った」が 13 件(50.0%)と最も多く、「事業のノウ
ハウが無かったため」10 件(38.5%)と合わせると 9 割近くにのぼり、成功のためのノウ
ハウの獲得を求めてFC加盟を選ぶ傾向がみられます。なお、「その他」としては、「本業
とのシナジー効果」、「成功した加盟店オーナーの話を直接聞いたため」、「事業そのものの
将来性」との回答がありました(図表 4-2-3 参照)。
図表 4-2-3 FC加盟を選んだ理由(複数回答)
FCの方が成功の可能性が高い
と思った
13
10
事業のノウハウが無かったため
時間が無いためFCを選択した
0
FCは事業資金が少なくて済む
0
本部から強く勧められた
0
3
その他
件
0
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
③最初にFC加盟した本部選択の理由(複数回答/有効回答総数 31 件/16 社)
「成功の可能性が高いと思った」が 6 件(19.4%)、
「投資額が低かった」、「本部のサポート
システムが優れているから」、「他社にないオリジナリティがある」が各 5 件(16.1%)、「本
部の社長の人柄に惹かれて」が 3 件(9.7%)、「開発担当者の熱意」が 2 件(6.5%)となっ
ています。また、「その他」の回答には、「本業とのシナジー効果」、「知人からの紹介」等
がありました(図表 4-2-4 参照)。
図表 4-2-4 最初にFC加盟した本部選択の理由(複数回答)
成功の可能性が高いと思った
6
投資額が低かった
5
本部のサポートシステムが
5
優れているから
他社にないオリジナリティが
ある
5
3
本部の社長の人柄に惹かれて
2
開発担当者の熱意
5
その他
④第2ブランドを選択した理由(複数回答/有効回答総数 8 件/8 社) 08-1-13 西場
0
2
3
4
5
6
7
件
なお、「成功するメガフランチャイジー」(同友館)によると、メガフランチャイジー
の本部選択の理由は、
「経営者の人柄が良かった」がトップになっており、成功の可能性や
ノウハウを評価する法人フランチャイジーとは差異が見られます。
61
④第 2 ブランドを選択した理由(複数回答/有効回答総数 8 件/8 社)
前述のとおり、今回の回答企業 16 社中8社が、第2ブランドを持っています。これらの
企業が第2ブランドを選択した理由は、「その他」が 5 件(55.6%)で最多であり、2番目
が「リスク分散を図る必要性を感じた」2 件(22.2%)でした。
「その他」としては、
「従業
員のモラールアップ」、
「事業に魅力を感じた」、「収益の柱として多角化」、「地域の需要に
応えるため」などの理由が挙げられています(図表 4-2-5 参照)。
図表 4-2-5 法人フランチャイジーが第2ブランドを選択した理由(複数回答)
リスク分散を図る必要を感じた
2
第1ブランドの先行きに不安が生じた
1
第1ブランドの商圏内立地が取れなくなった
0
他ブランドの絶好の立地が確保
0
第1ブランドエリアが埋まった
0
5
その他
0
1
2
3
4
5
6
(件)
なお、
「成功するメガフランチャイジー」
(同友館)によると、メガフランチャイジーの
2番目以降のブランド必要理由は、
「事業成功のスピードを上げるため」が最多で、次が「危
険分散のため」という回答でした(図表 4-2-6 参照)。
法人フランチャイジー、メガフランチャイジーともに、「リスク分散(危険分散)」が上
位の理由として挙げられているのは、最近のBSE問題やFC本部の不祥事などのリスク
によって、多くのフランチャイズ加盟店が影響を受けているからだと推測されます。
図表 4-2-6 メガフランチャイジーが 2 番目以降のブランド必要な理由(複数回答)
18
事業成功のスピードを上げるため
12
危険分散のため
6
同一商圏の中で、既存店とのバッティングを避けるため
5
自社でのFC展開を考え、FC展開手法研究のため
2
社員増加に伴い、事業拡大の必要性が出てきた
1
資金面で余裕が出来、新規投資が可能になった
5
その他
0
出典:成功するメガフランチャイジー
5
同友館
62
10
15
20
(社)
⑤第2ブランド加盟の意思(複数回答/有効回答総数 9 件/7社、無回答 1 社)
第 2 ブランドを持っていない 8 社に対して加盟の意思を尋ねたところ、7 社から回答を
得ました。それによると、「積極的に第2ブランドを探している」が 4 件(44.4%)で最多
でした。第 2 ブランド加盟の意思がなかったのは、「全くない。第1ブランドのみで展開す
る」1 件(11.1%)のみであり、残りの 88.9%が第2ブランドへの加盟の意思があるという
結果になりました。
一方、第2ブランド加盟の意思があるにもかかわらず、「第2ブランドを探しているが、
適当なブランドが無い」という回答が 2 件(22.2%)ありました。その他の内容としては、
「いずれ第2ブランドに加盟したいが、当面は既存ブランドに専念」という回答でした(図
表 4-2-7 参照)。
図表 4-2-7 第2ブランド加盟の意思(複数回答)
積極的に第2ブランドを探している
4
第2ブランドを探しているが、適当なブランドが無い
2
全くない。第1ブランドのみで展開する
1
第1ブランドを10店舗(例)展開したら、次の第2ブランドを考える
1
現在、第2ブランドの交渉中 0
その他
1
0
1
2
3
4 (件)
⑥複数出店のメリット・デメリット(複数回答/有効回答総数 41 件/16 社)
図表 4-2-8 は、複数出店のメリット、デメリットを尋ねた質問に対する回答です。
図表 4-2-8 複数出店のメリット・デメリット(複数回答)
12
仕事に習熟して、本部の指導が少なくても効率経営ができる
11
店舗オペレーションに慣れ、生産性が高くなった
人材の採用が難しく、複数出店はデメリットが大きい
5
家業から企業に変化した
5
3
銀行の融資も受け易くなり、企業として耐久力ができた
1
接客レベルが低下する
4
その他
0
5
63
10
(件)
ア. 複数出店のメリット
複数出店のメリットとしては、「仕事に習熟して、本部の指導が少なくても効率経営が
できる」12 件(29.3%)、および「店舗オペレーションに慣れ、生産性が高くなった」11
件(26.9%)という回答が多くなっています。さらに、
「家業から企業に変化した」5 件(12.2%)、
「銀行の融資も受け易くなり、企業として耐久力ができた」3 件(7.3%)が続きます。そ
の他の内容としては、
「他地域のエリア権を購入した」、
「人の採用や組織作りのため」、
「複
数出店しないと利益が出ない仕組みなので複数出店せざるを得ない」、「1店舗では難しい
けれども、複数展開することで自社の思いを実現できる」という回答がありました。
「仕事に習熟して、本部の指導が少なくても効率経営ができる」という回答が最多であ
ったのは、複数出店すればするほど経営効率化が実際に図られたからであると推測されま
す。現に回答企業の1企業あたり平均店舗数は 11 店舗であり、経営の効率化が実現できな
ければ平均 11 店舗もの店舗を出店することは困難だと思われます。
「店舗オペレーションに慣れ、生産性が高くなった」についても、同様の理由からであ
ると考えられ、店舗オペレーションに慣れ、生産性が高くなったことが複数出店を可能に
した理由のひとつであると推察できます。
なお、昨年行ったFC本部調査でも、同様の質問を行っています。それによると、フラ
ンチャイザーが複数出店を推奨する理由としては「複数出店すれば、加盟店は店舗オペレ
ーションにも慣れ、一般的に生産性が高くなるから」と、
「複数出店すれば、加盟店が企業
として成長することが可能であるから」がそれぞれ 19 件(24.1%)と最多でした。
これら 2 つの調査結果から、フランチャイザー、法人フランチャイジーともに複数出店
のメリットとして、
「店舗オペレーションに慣れ、生産性が高くなる」という回答が上位に
挙げられた結果となります。
イ.複数出店のデメリット
一方、複数出店のデメリットとしては、
「人材の採用が難しく、複数出店はデメリットが
大きい」5 件(12.2%)、「接客レベルが低下する」1 件(2.5%)でした(図表 3-Ⅱ-2-(1)⑧参照)。今日の少子化による人材採用難を受けているものだと推測されます。
なお、昨年のFC本部調査では、フランチャイザーが複数出店を推奨しない理由として
は「1 店舗のみを夫婦二人が中心になって運営するのが、最も高い生産性が期待できる」
が 3 件(50.0%)と最多で、「人材採用難」を複数出店の否定的な理由に挙げるフランチャ
イザーはありませんでした。
⑦FCビジネスの成功について(単数回答/有効回答総数 16 件/16 社)
FCビジネスの成功については、
「まだ成功したとは思っていない」7 社(43.8%)
、次に
「ある程度成功したと思っている」5 社(31.3%)、「成功したと思っている」3 社(18.7
%)、「到底成功の領域ではない」1 社(6.2%)という回答であり、「むしろ失敗したと思っ
ている」、「その他」という回答は、それぞれ皆無でした(図表3-Ⅱ-2-(1)-⑨参照)。
「まだ成功したとは思っていない」7 社(43.8%)という回答が最多になった理由として
64
は、FCビジネスを始める前に明確な目標をもっていたことが要因であると推測されます。
今回の調査企業の中には、FC事業参入前から将来は「20店舗以上展開する」
、「上場
する」、「メガフランチャイジーを目指す」などの目標を設定している企業が見られ、現段
階ではまだその途上の段階であることから、
「まだ成功したとは思っていない」と回答して
いると推測されます。また、「ある程度成功したと思っている」5 社(31.3%)という回答
についても同様であり、現段階では目標に向かって順調であるということを意図しての回
答であろうと推測されます。
なお、16 社の回答うち、
「成功した」(3 社)および「ある程度成功した」(5 社)の2つを
合わせたグループを、本稿では成功組と呼びます。また、
「まだ成功していない」(7 社)お
よび「成功の領域でない」(1 社)の2つを合わせたグループを途上組と呼びます。成功組
と途上組は 8 社ずつで、丁度半数ずつとなりました(図表 4-2-9 参照)。
図表 4-2-9 FCビジネスの成功について(単数回答)
回答
件数
構成比
成功したと思っている
3
18.7%
ある程度成功したと思っている
5
31.3%
まだ成功したとは思っていない
7
43.8%
到底成功の領域ではない
1
6.2%
合計
16
判断
成功組
途上組
100.0%
(2)FCビジネスについて
①FC加盟で苦労したことについて(複数回答/有効回答総数 23 件/15 社、無回答 1 社)
「FC加盟で一番苦労したことは何か」という質問に対する回答は以下のとおりです。
「人
材育成に苦労している」7 件(30.4%)、
「人員募集に苦労した」6 件(26.1%)、
「資金作り
に苦労した」4 件(17.4%)、「本部選択に時間が掛かった」1 件(4.4%)、「未だに人材が
安定せず、組織の体をなしていない」1 件(4.4%)、
「その他」4 件(17.4%)、無回答 1 件
という結果です(図表 4-2-10 参照)。
「その他」を除けば、上位の回答は「人材育成」「人員募集」「資金作り」など、業種・業
態を問わず最も重要な経営資源である、
「人」と「金」に関する回答となりました。また「資
金作りに苦労した」と回答した 4 社のうち 3 社の業種は、厨房設備など開業に比較的資金
がかかる飲食業でした。
なお「その他」の回答としては、「特にない」、「今まで苦労と感じたことはない」、「出
店物件の確保」、「共同経営者とうまくいかなかった」が各 1 件ありました。
65
図表 4-2-10
FC加盟で一番苦労したこと(複数回答)
7
人材育成に苦労している
6
人員募集に苦労した
4
資金作りに苦労した
本部選択に時間が掛かった
1
未だに人材が安定せず、組織の体をなしていない
1
4
その他
0
1
2
3
4
件
5
6
7
8
②加盟本部に対する満足度(単数回答/有効回答総数 16 件/16 社)
加盟本部に対する満足度は、「満足している」5 社(31.3%)、
「おおむね満足している」
8 社(50.0%)、
「どちらかといえば不満である」2 社(12.5%)、
「不満である」1 社(6.2%)
となりました(次ページ図表 4-2-11 参照)。
「おおむね満足している」まで含めますと、8 割以上の回答企業が加盟本部に満足して
いると回答していますが、サンプル数が少なく、さらに無作為に抽出されたサンプルでは
ないため、この結果だけを見て、法人フランチャイジーの本部に対する満足度の高低を評
価することはできません。
図表 4-2-11 加盟本部に対する満足度(単数回答)
おおむね満足して
いる
8
満足している
5
0%
20%
満足している
40%
おおむね満足している
60%
どちらかといえば
不満である
2
不満である
1
80%
どちらかといえば不満である
100%
不満である
そこで参考までに、やや古いデータではありますが、平成 14 年 8 月に経済産業省が実
施した「フランチャイズ事業者経営実態調査」結果との比較を行ないました。
66
同調査によりますと、本部の提供するフランチャイズパッケージ全体に対する満足度に
関する質問に回答した加盟店事業者、376 の内、
「満足」または「やや満足」と回答した加
盟店事業者の割合は 46.5%であり、今回の法人フランチャイジーに対する聞き取り調査か
ら得られた結果を大きく下回っています。
③加盟本部の優れているところについて(複数回答/有効回答総数 31 件/16 社)
図表 4-2-12
加盟本部の優れているところ(複数回答)
7
本部として誠実である
6
従業員教育に熱心であり、効果も出ている
5
商品開発が優れている
4
経営指導が優れている (訪店頻度、指導の質)
3
販売促進が優れている
従業員募集の支援システムが優れている 2
(本部のHPによ る 募集等)
4
その他
件
0
1
2
3
4
5
6
7
8
「本部として誠実である」という回答が 7 件(24.1%)と最も多く、次に「従業員教育
に熱心」(6 社)、
「商品開発が優れている」(5 社)、
「経営指導が優れている」(4 社)の順に回
答しています。
ただし、「本部として誠実である」と回答した 7 社の内、5 社は他の回答項目と合わせ
た複数回答で回答しています。最も多い複数回答のパターンは、
「従業員教育に熱心であり、
効果も出ている」という回答項目を含むパターンで、7社中 3 社がこのパターンで回答し
ています。このことから「(本部による)熱心かつ効果的な従業員教育」が、「本部として
誠実である」という評価につながっていると推測されます。
ところで、先の「FC加盟で苦労したことについて」の分析で明らかになったとおり、
「FC加盟で一番苦労したこと」の筆頭に挙がった項目は「人材育成」です。以上から推
論すると、仮説レベルではありますが、
「FC加盟で一番苦労している人材育成に対してし
っかり支援してくれる本部が、誠実な本部として評価される」と言えそうです。
なお、「その他」の内訳は、「ブランド」、「専用LAN、各種データ分析ソフトなど情報
システム」、
「オーナー用の無料研修がある」
「本部に依存しない」各 1 件となっています。
④FCビジネス固有の問題について(複数回答/有効回答総数 24 件/16 社)
図表 4-2-13 は、FCビジネス固有の問題に関する回答です。「その他」12 件(50.0%)
が最も多い回答となっていますが、それ以外では、
「契約がワンサイドで、加盟店の意思が
67
絶対通らないこと」5 件(20.8%)、
「契約が本部に有利になりすぎている」4 件(16.7%)、
「競業禁止義務は困る」3 件(8.3%)の順で、フランチャイズ契約特有の片務性、不平等性
を問題視する回答が上位に挙がっています。
なお、
「その他」のうち 7 件は「特に問題は無い」でしたが、残り 5 件は、
「SVの経営
指導が足りない」、
「契約年数が長すぎる(コンビニ部門)」
、
「契約更新時に契約内容が変更
される」、
「ロイヤルティが高い」、
「人事政策、商品政策等で本部との間に相違があるとき、
対応に苦慮する」が各 1 件で、内容は多岐にわたっています。その中でも、「契約年数が
長すぎる(コンビニ部門)」
、
「人事政策、商品政策等で本部との間に相違があるとき、対応
に苦慮する」といった回答は、法人フランチャイジーならではの回答であると言えます。
図表 4-2-13
FCビジネス固有の問題(複数回答)
0
2
4
6
10
12 件
14
5
契約がワンサイドで、加盟店の意思が絶対通らない
4
契約が本部に有利になりすぎている
3
競業禁止義務は困る
2
最近、契約が不平等なケースが増えた
秘密保持義務に年数制限が無いことに不満
8
0
その他
12
(3)経営について
①経営の主要な問題点(複数回答/有効回答総数 30 件/16 社)
「現在の主要な問題点は何ですか」という質問に対する回答は以下のとおりです。
最も多かったのが、
「人が集まらない」10 件(33.3%)で、
「投資額の割りに、利益が少
ない」6 件(20.0%)の2項目で過半数を占めています。
「(競合激化やブランドの陳腐化
で)売上高が減少傾向にある」5 件(16.7%)を加えると、上位3項目で7割を占めていま
す。さらに、「わが社のみでは人材育成ができない」2 件(6.7%)、「魅力あるフランチャ
イズ本部が少なくなった」2 件(6.7%)、
「資金作りが簡単に出来ない」1 件(3.3%)、
「その
他」4 件(13.3%)となっています(図表 4-2-14 参照)。
最も回答が多かった「人が集まらない」は、小売業、飲食業、サービス業の業種に関わ
りなく問題点として挙げられています。人に関しては、
「わが社のみでは人材育成が出来な
い」も 2 件(6.7%)あり、それを加えると全体の4割が人材に関する問題となります。
次に、2 番目に多かった「投資額の割りに、利益が少ない」6 件を業種別に見ると、小
売業が 4 件(66.7%)と多く、残り 2 件(33.3%)は飲食業で、サービス業からの回答はありま
せんでした。当然のことながら最も重要な経営資源である、
「人」と「金」に関する回答が
業種・業態を問わず上位にきています。
68
図表 4-2-14
現在の主要な問題点は何ですか(複数回答)
0
2
4
6
8
人が集まらない
10
件
12
10
投資額の割りに、利益が少ない
6
5
売上高が減少傾向にある
わが社のみでは人材育成ができない
2
魅力あるフランチャイズ本部が少なくなった
2
資金作りが、簡単に出来ない
1
4
その他
ここで、経営の主要な問題点と経営者の成功度の認識との相関関係を分析してみました。
その結果、「FCビジネスに成功した」および「ある程度成功した」と考える成功組、「F
Cビジネスにまだ成功したとは思っていない」および「到底成功領域ではない」の途上組
の2グループでは、「人が集まらない」10 件の内訳は成功組 5 件と途上組 5 件の半々で、
いずれのグループにも共通した問題であることがわかりました。
一方、「投資額の割りに、利益が少ない」6 件の内訳は、成功組 1 件、途上組は 5 件で、
途上組が圧倒的に多くなっています。同様に、
「(競合激化やブランドの陳腐化で)売上高が
減少傾向にある」5 件のうち、成功組は 1 件、途上組は 4 件となっており、途上組の苦し
い状況が垣間見られます。前述したとおり、成功組 8 社、途上組 8 社でしたので、売上減
少で利益確保が困難になっている途上組は半数に達していることになります。
②人材採用・育成に関しての問題点(複数回答/有効回答総数 22 件/15 社、無回答 1 社)
「若い人材(18∼25 歳)が全く集まらない。今後ますます難しくなる」は 8 件(36.4%)
で、
「社員の採用も出来ない。多店舗化が進まない」6 件(27.3%)と合わせると、63.7%
が人材採用に関しての難しさを挙げています(図表 4-2-15 参照)。
そもそも、人材の採用に関しては、中小企業の飲食業、流通業は近年ますます困難になっ
ており、多店舗展開戦略にも大きな影響を与えています。厚生労働省の’06 年雇用動向調
査によれば、特に飲食・宿泊業は離職率も 26.6%と高く、人手不足は常態化しています。
さらに、人材採用・育成の問題と成功組、途上組との相関関係を見ると、
「若い人材(18
∼25 歳)が全く集まらない。今後ますます難しくなる」と回答した 8 件の内訳は、成功組 4
件、途上組 4 件と半々で、いずれにも共通していることになります。
その半面、「社員の採用も出来ない。多店舗化が進まない」6 件中では、成功組は 5 件、
途上組は 1 件で、圧倒的に成功組が多くなっています。成功組は合計 8 社ですので、その
うち 6 割を超える企業で「社員の採用も出来ず、多店舗化が進まない」と回答しているこ
69
とになります。この結果から、成功認識の低い途上組とのギャップが顕著に表れていると
見てよいと思います。
図表 4-2-15 人材採用・育成に関しての問題点(複数回答)
件
0
1
2
3
4
5
6
7
8
8
若い人材が全く集まらない
6
社員の採用も出来ない。多店舗化が進まない
1
人材教育が出来ない
人材育成のノウハウを持っていない
9
0
1
外部にも複数出店者に対する教育機関がない
6
その他
③組織化の状況(単数回答/有効回答総数 16 件/16 社)
回答企業 16 社における自社の組織化の現況を示したものが図表 4-2-16 です。
図表 4-2-16 組織化の状況(単数回答)
件数
組織はできた。これからは、その教育が肝心である
構成比
10
62.5%
組織も出来上がり、人材教育も自社の力と本部の力で、出来るようになった。
3
18.8%
一応の組織を作ったが、現実にはオーナーが店長代理でまかなっている
1
6.3%
組織化の前に人員充足が先である
1
6.3%
その他(人材の能力に幅がある)
1
6.3%
組織化どころではない。今日のオペレーションが満足に出来ない
0
0%
16
100.0%
0
―
有効回答総数
無回答
回答が最も多かったのは、「組織はできた。これからはその教育が肝心である」10 社で
す。これら 10 社のうち、FC加盟店の運営を目的として設立された企業が 7 社で、残る 3
社は以前からFC以外の事業を展開していた企業です。また、現在の事業がFC事業のみ
である企業が 5 社、FC以外の事業も行っている企業が 5 社となっています。これは、当
初FC加盟店の運営を目的として設立された企業 7 社のうち 2 社がFC以外の事業を開始
した結果です。
70
これら 10 社を出店数、従業員数の規模別で見ると、出店数では最少が 3 店舗、最多が
28 店舗、従業員数では最少が 45 人、最多は 400 人を超えており、出店数、従業員数とも
かなり幅があることがわかります。
次に、本問の選択肢のうち、組織化が最も進んでいるといえる回答は「組織も出来上が
り、人材教育も自社の力と本部の力で、出来るようになった」ですが、これに該当する企
業はわずか 3 社でした。これら 3 社はいずれも、
「FCビジネスに成功したか」の問いに「成
功した」あるいは「ある程度成功した」と回答した成功組でした。これらの企業の業態や
従業員数も様々であり、また、複数ブランドか単一ブランドかの別や創業から現在までの
経営期間の長短などでの明確な違いは見出すことができませんでした。
この結果から「成功のしやすさ」の公式のようなものは存在せず、各企業における教育
や組織づくりに対する地道な取り組みの結果が、成功の可否を決するものであるといえそ
うです。
なお、組織化が最も遅れている状態にあるといえる「組織化どころではない、今日のオ
ペレーションが満足に出来ない」と答えた企業は皆無で、
「人材の能力に幅がある」という
理由で「その他」と回答している企業が 1 社ありました。
④今後の方向性(単数回答/有効回答総数 16 件/16 社)
回答が最も多かったのは、
「現在加盟のFC本部の店舗を増やしたい」10 社で、全体の 6
割強を占めています。概して、現在加盟の本部に対する評価が高い結果といえます。
これら 10 社のうち 9 社は、前問の「組織の状況」では「組織はできた/出来上がった」
と回答しています。また、「単一ブランドか複数ブランドか」の別では、10 社のうち 7 社
が単一ブランド企業で、さらにこのうち 4 社は、
「単一ブランドでかつFC専業」の企業で
あることがわかりました。なお、FC専業か否かの別では、FC専業、FC事業以外の事
業を展開している企業はそれぞれ 5 社で同数でした。
図表 4-2-17
今後の方向性(単数回答)
今後の方向性
件数
現在加盟の FC 本部の店舗を増やしたい
構成比
10
62.5%
現状維持である
3
18.8%
その他(自社ブランド開発、スクラップ&ビルド)
2
12.5%
現在加盟の FC 本部との契約解除を検討している
1
6.3%
新しい FC 本部の加盟を検討したい
0
0%
16
100.0%
0
―
有効回答総数
無回答
「現在加盟のFC本部の店舗を増やしたい」の 10 社と比較すると非常に少ないものの、
「現状維持」が 3 社、
「現在加盟のFC本部との契約解除を検討している」が 1 社ありまし
71
た。
「その他」の回答では、
「自社ブランドを開発したい」が 1 社、
「環境変化に対応し、加
盟本部の取捨選択、既存店のスクラップ&ビルドを行っていく」が 1 社でした。
ちなみに、今回の調査では本問に対する回答は 1 つのみに限定、また、ほとんどが企業
名を公表しています。したがって、これらの条件がなければ「新しいFC本部の加盟を検
討したい」という回答もあったものと推測されます(図表 4-2-17 参照)。
(4)FC業界について
①FCビジネスの企業成長への影響について(単数回答/有効回答総数 16 件/16 社)
FCビジネスは企業成長に役立つと思いますかという質問に、「非常に有効」の回答は
16 社のうち 10 社(62.5%)、「ある程度有効」は6社(37.5%)で、「特に有効ではない」とい
う回答はありませんでした。回答企業のすべてが、程度の差こそあれ、FCビジネスは企
業成長に有効であると考えていることがわかります。
回答企業を、創業年を基準に、1979 年以前、1980 年∼1989 年、1990 年∼1999 年、2000
年以降の4つに分類し分析しました。サンプル数が少ないので一概にはいえませんが、
「非
常に有効」はどの年代でも大きな差は見られませんが、
「ある程度有効」は創業年代が新し
くなるほど少なくなっています(次ページ図表 4-2-18 参照)。
図表 4-2-18
FCビジネスは企業成長に役立つか∼創業年4区分∼
0
∼79年
80∼89年
90∼99年
2000年以降
1
2
4
3
3
0
2
2
0
2
0
0
0
件
3
3
1
非常に有効
ある程度有効
特に有効ではない
次に全体の傾向を見るために、創業年を 1979 年以前と 1980 年以降に2分類し、割合を
見てみると、1979 年以前創業の企業では「非常に有効」、
「ある程度有効」とも3社(50%)
の同数であるのに対し、1980 年以降創業の企業では 10 社中7社(70%)が「非常に有効で
ある」との回答となりました。この結果から、1980 年以降創業の企業は、FCビジネスが
企業成長に非常に有効であると考えている傾向があるようです(図表 4-2-19 参照)。
72
図表 4-2-19
FCビジネスは企業成長に役立つと思いますか∼創業年2区分∼
79年以前
50.0%
80年以降
50.0%
70.0%
全体
30.0%
62.5%
0%
20%
37.5%
40%
非常に有効
60%
ある程度有効
80%
100%
特に有効ではない
次にこれを、小売、飲食、サービスの3つの業種別で見てみました。すると、
「非常に有
効」という回答が最も多かったのは飲食業で、9社中8社(88.9%)でした。小売業は「非
常に有効」が 3 社中 1 社(33.3%)で、サービス業では 4 社のうち 1 社(25.0%)にとどまり、
消極的な意見が大勢を占めました(次ページ図表 4-2-20 参照)。
図表 4-2-20
0%
小売業
FCビジネスは企業成長に役立つと思いますか∼業種別∼
10%
20%
30%
50%
33.3%
60%
70%
80%
90%
66.7%
88.9%
飲食業
サービス業
40%
25.0%
0.0%
11.1% 0.0%
75.0%
非常に有効
ある程度有効
100%
0.0%
特に有効ではない
②メガフランチャイジーに対する意見(単数回答/有効回答総数 16 件/16 社)
日本におけるメガフランチャイジーの台頭をどう考えますかという質問については、
「賛
成」10 社(62.5%)、
「どちらでもない」6社(37.5%)、
「反対」は皆無で、約3分の2の企業
から「賛成」という回答を得たことになります。
これを、1979 年以前、1980 年∼1989 年、1990 年∼1999 年、2000 年以降の4つの創
業年で分類したところ、
「どちらでもない」という回答は年代別の特徴は表れませんでした
が、「賛成」は創業年が古いほど多い結果となりました(図表 4-2-21 参照)。
73
図表 4-2-21
メガフランチャイジーの台頭をどう考えるか∼創業年4区分∼
件
0
1
∼79年
0
80∼89年
0
90∼99年
0
0
2000年以降
0
2
3
4
5
4
2
3
1
2
1
3
賛成
反対
どちらでもない
第 3 章のFC本部調査の中でも同じ質問をしましたが、回答企業 29 社中「賛成」は 11
社(37.9%)、「どちらでもない」は 18 社(62.1%)で、「反対」の回答は皆無でした。
これを第 4 章の調査と比較すると、「反対」が皆無である点は共通していますが、加盟
店調査では「賛成」が約3分の2、
「どちらでもない」が約3分の1であるのに対し、本部
調査では「賛成」が約3分の1、
「どちらでもない」が約3分の2で、明確な対比が見られ
ます。加盟店の方が、本部よりも、メガフランチャイジーの台頭に前向きであるといえま
す。
また、昨年のFC本部調査では 1979 年以前と 1980 年以降の2つの分類で調査したので、
今回も同様の区分で比較してみました。その結果、加盟店は 1979 年以前創業も 1980 年以
降創業も約 60%が「賛成」で大きな差が見られません。一方、本部では 1980 年以降創業
の企業 14 社中、半数を占める7社が「賛成」と回答しています。メガフランチャイジー
の台頭について 1979 年以前創業の本部は比較的消極的な考え方をしていますが、80 年以
降の本部では肯定的な考えが多くなっていることがわかります(図表 4-2-22 参照)。
図表 4-2-22
メガフランチャイジーの台頭に対する考え
∼創業年2区分
本部との比較∼
33.3%
本部 79年以前
66.7%
50.0%
80年以降
50.0%
37.9%
本部全体
62.1%
66.7%
加盟店 79年以前
33.3%
60.0%
80年以降
加盟店全体
40.0%
62.5%
0%
10%
20%
37.5%
30%
40%
賛成
反対
74
50%
60%
どちらでもない
70%
80%
90%
100%
次に業種別に見ると「賛成」が一番多いのが小売業で、3 社中3社(100%)でした。次い
で飲食業では9社中5社(55.6%)が、サービス業では 4 社中2社(50.0%)が、
「賛成」となり
ました。全体にサンプル数が少ないため、この結果から業種別での明確な傾向を読み取る
ことは困難です(図表 4-2-23 参照)。
図表 4-2-23
メガフランチャイジーの台頭に対する考え∼業種別∼
0%
10%
20%
30%
40%
50%
60%
70%
80%
90%
100.0%
小売業
55.6%
飲食業
0.0%
0.0%
50.0%
サービス業
44.4%
0.0%
賛成
反対
100%
50.0%
どちらでもない
③将来メガフランチャイジーを目指しているか否か
(単数回答/有効回答総数 15 件/15 社、無回答 1 社)
将来メガフランチャイジーを目指していますかという質問には、
「目指している」が5社
(33.3%)で、
「特に目指していない」が 10 社(66.7%)でした。なお、無回答が1社あります
が、これは既にメガフランチャイジーとなっている企業です。
「できれば目指したい」は皆無で、目指すか目指さないかのどちらかという非常に明確
な回答となりました。したがって、約3分の1の企業はメガフランチャイジーを目指して
いますが、残り3分の2の企業は目指していないということになります。
なお、創業年別に4区分に分類してみましたが、ここでは年代別の特徴は見られません
でした(図表 4-2-24 参照)。
図表 4-2-24
将来メガフランチャイジーを目指しているか∼創業年4区分∼
件
0
1
∼79年
0
80∼89年
0
90∼99年
0
2000年以降
0
2
3
4
1
4
2
2
1
1
1
3
目指している
5
できれば目指したい
75
特に目指していない
そこで、1979 年以前か 1980 年以降かに2分類しその割合を見てみると、「目指して
いる」は、1980 年以降創業の企業で 10 社中4社(40%)、1979 年以前創業の企業では 5
社中1社(20.0%)という結果になりました。したがって、1980 年代以降創業の企業の方
が、メガフランチャイジー志向が強いといえます(図表 4-2-25 参照)。
図表 4-2-25
将来メガフランチャイジーを目指しているか∼創業年2区分∼
0%
20%
20.0%
79年以前
40%
0.0%
全体
80%
100%
80.0%
40.0%
80年以降
60%
0.0%
33.3%
60.0%
0.0%
目指している
66.7%
できれば目指したい
特に目指していない
次に業種別に見ると、「目指している」という回答は、飲食業で9社中4社(44.4%)、サ
ービス業では 4 社中1社(25.0%)で、小売業 2 社(小売業のうち 1 社は無回答であるため、2
社となっている)では皆無でした (図表 4-2-26 参照)。
図表 4-2-26
将来メガフランチャイジーを目指しているか∼業種別∼
0%
20%
40%
60%
小売業0.0%
100%
100.0%
飲食業
サービス業
80%
44.4%
25.0%
0.0%
0.0%
目指している
55.6%
75.0%
できれば目指したい
特に目指していない
こうしてみると全般的には、FCビジネスは企業成長に有効と考え、かつメガフランチ
ャイジーの台頭には賛成という回答が優勢を占めました。しかしながら自らがメガフラン
チャイジーを目指しているかどうかとなると、特にメガフランチャイジーを目指していな
いという企業が多勢を占めました。
また調査のサンプル数が少なかった影響もあると思われますが、今回の調査では、業種
別には際だった特徴はみられませんでした。しかし、創業年代別に見ると、1980 年代以降
創業の企業は、1979 年以前に創業した企業に比べ、本部・加盟店ともにメガフランチャイ
ジーに肯定的な考えを有しているといえます。
76
3.FCビジネスに成功したと考えている企業(成功組)の特徴
ここでは、「FCビジネスに成功したと思っているか」の質問に対して、「成功したと思
っている」または「ある程度成功したと思っている」と回答した企業−成功組―8 社の特
徴を考察します。
なお、
「まだ成功したと思っていない」または「到底成功の領域ではない」と回答した企
業―途上組―8 社の主な特徴は、「4.FCビジネスに成功したと考えていない企業(途上
組)の特徴」で後述します。
(1)「FC加盟に関する項目等」との相関
①売上高と店舗数と成功の判断
成功組のFC部門での前期売上高の平均は 9.2 億円、一方途上組の平均売上高は 4.4 億
でした。また、店舗の平均数は、前者では 15.3 店、後者では 6.3 店となっています。
回答企業の中には他と比較して特に大きな売上高を上げている企業も一部にあるため、
一概に断定できないものの、店舗数が多く、また売上高が大きい企業において、成功の認
識が高いものと推測されます(図表 4-3-1 参照)。
図表 4-3-1 売上高と店舗数
平均売上高
店舗数
成功組
9.2 億円
15.3 店
途上組
4.4 億円
6.3 店
②FC加盟以外の事業展開等
「FC加盟以外の事業展開(単数回答/有効回答総数 16 件)」については、成功組 8 社
のうち、「FC加盟以外も事業展開している」4 社、「FC事業のみである」4 社とそれぞ
れ同数であるのに対し、途上組 8 社では、
「FC加盟以外も展開」5社、
「FC事業のみ展
開」3 社と、FC事業以外を展開している企業において成功認識が低い傾向が見られます。
また、
「FC加盟の動機(単数回答/有効回答総数 16 件)」では、成功組で「独立開業」
が 5 社、「事業多角化」3 社で、途上組では「独立開業」2社、「事業多角化」4社となっ
ています。概して、独立開業の方が成功している企業が多いと見ることができます。
「一般開業ではなく、FC加盟を選んだ理由(複数回答/有効回答総数 26 件/16 社)」
は、成功組、途上組とも回答が集中しており、成功組では「FCの方が成功の可能性が高
いと思った」7件、
「事業ノウハウがなかった」5件でした。事業自体の成功可能性に主眼
を置く傾向が途上組より若干強いと考えます。(次ページ図表 4-3-2 参照)。
77
図表 4-3-2 FC加盟を選んだ理由(複数回答)
件
0
1
2
3
4
5
6
7
8
7
FCの方が成功の可能性が高いと思った
6
5
5
事業のノウハウが無かったため
1
その他
2
成功組
途上組
次に、「最初にFC加盟した本部選択理由(複数回答/有効回答総数 31 件/16 社)」で
は、
「投資額が低かった」(4件)、
「本部の社長の人柄に惹かれて」(3 件)の 2 項目において、
途上組との違いが大きく表れています(図表 4-3-3 参照)。途上組では、
「社長の人柄に惹か
れて」は皆無、
「投資額が低かった」は 1 件でしたので、成功組では投資額に敏感であると
ともに、経営者の人格等の定性面の評価も重視する傾向が見られます。
図表 4-3-3 最初に FC 加盟した本部選択理由(複数回答)
0
1
投資額が低かった
2
3
0
開発担当者の熱意
0
その他
3
2
0
6
3
3
3
他社にないオリジナリティー
本部のサポートシステムが優れているから
件
5
4
1
成功の可能性が高いと思った
本部の社長の人柄に惹かれて
4
5
1
2
2
成功組
途上組
③第 2 ブランド加盟の意思と複数出店に関する意向
第 2 ブランド未加盟の企業 8 社に対して「第2ブランド加盟の意思(複数回答/有効回
答総数 9 件/7 社、無回答 1 社)」を質問しました。成功組では、未加盟企業4社のうち 3
社が今後第2ブランド取得の意思を表明、また、途上組では未加盟企業4社中2社が第2
ブランドを模索中という回答でした(無回答 1 社)。
次に、「複数出店のメリット・デメリット(複数回答/有効回答総数 41 件/16 社)
」で
は、「仕事に習熟して、本部の指導が少なくても効率経営ができる」8件、「店舗オペレー
ションに慣れ、生産性が高くなった」6件に回答が集中しています。成功組が、複数出店
のメリットを強く感じている様子がうかがえます(次ページ図表 4-3-4 参照)。
78
図表 4-3-4 複数出店のメリット・デメリット(複数回答)
件
0
1
2
3
仕事に習熟して本部の指導が少なくても効率経営ができる
4
5
7
8
5
家業から企業に変化した
2
3
人材の採用が難しく、複数出店はデメリットが大きい
2
3
1
銀行の融資も受けやすくなり
0
9
8
4
店舗オペレーションに慣れ、生産性が高くなった
接客レベルが低下する
6
6
2
1
2
2
その他
成功組
途上組
(2)「FCビジネスに関する項目」との相関
①法人ジーの解決すべき課題と本部機能の関係
「FC加盟で一番苦労したことは何か(複数回答/有効回答総数 23 件/15 社、無回答
1 社)」では、「人員募集」、「人材育成」(各 4 件)など、人材に関する回答に集中していま
す(成功組の回答総数 11 件)。一方、
「資金作り」は 1 件で、途上組 3 件に比べると少なく、
お金以上に人で苦労したと言えそうです(図表 4-3-5 参照)。
図表 4-3-5
FC 加盟で一番苦労したこと(複数回答)
0
1
2
人員募集
3
3
資金作り
未だに人材が安定せず、組織の体をなしていない
0
1
0
1
5
4
2
1
件
4
4
3
2
2
成功組
途上組
次に、「加盟本部のどのようなところが優れていると思うか(複数回答/有効回答総数
31 件/16 社)」の質問に関しては、成功組は回答数が少ないものの(成功組 13 件、途上組
18 件)、その中では「従業員教育に熱心であり、効果も出ている」(3 件)、「本部として誠
実」、
「経営指導が優れている」(各 2 件)が比較的高い数値となっています。これに対して、
途上組では「本部として誠実」(5 件)、「商品開発が優れている」(4 件)、「従業員教育に熱
心」(3 件)の意見が上位に位置しています(次ページ 図表 4-3-6 参照)。
79
図表 4-3-6 加盟本部のどのようなところが優れているか(複数回答)
0
1
2
3
4
件
5
6
3
3
従業員教育に熱心
本部として誠実
2
経営指導が優れている
2
2
商品開発が優れている
1
1
1
販売促進が優れている
1
その他
1
従業員募集の支援システムが優れている
5
4
2
3
成功組
途上組
②FCビジネスシステムに関する問題意識
「FCビジネス固有の問題はありますか(複数回答/有効回答総数 24 件/15 社、無回
答 1 社)」に関する回答数は、途上組 10 件に対して成功組では 14 件と多くなっています。
これは、成功組がより高い実績を目指すと共に自己の事業方針に自信が出来たため、本部
に対して、より自由度のある運営を要求する結果ではないかと推測されます。
(3)「経営に関する項目」との相関
「現在の主要な問題点は何か(複数回答/有効回答総数 30 件/16 社)」の質問に対して
は、成功組では「人が集まらない」が 5 件で、最多となっています。ちなみに、本問の総
回答数は 30 件でしたが、そのうち成功組は 10 件であるのに対して、途上組はその倍の 20
件で、途上組の方がより多くの問題を多く抱えている実態がうかがわれます。とりわけ、
「投資額の割りに、利益が少ない」
「売上高が減少傾向にある」の回答は途上組で顕著です。
図表 4-3-7 現在の主要な問題点は何か(複数回答)
0
1
2
3
4
55
人が集まらない
投資額の割りに利益が少ない
1
魅力あるFC本部が少なくなった
11
11
わが社のみでは人材育成ができない
その他
5
1
売上高が減少傾向にある
資金作りが簡単にできない
件
5
0
4
1
1
3
成功組
80
途上組
6
また、
「人材採用・育成に関しての問題点(複数回答/有効回答総数 22 件/15 社、無回
答 1 社)」では、
「社員の採用も出来ない。多店舗化が進まない」5 件、
「若い人材が全く集
まらない」4件で、採用難の深刻さが表れています。人材育成以前の問題として人材採用
に窮している現状が見てとれます。実際のところ、成功組では、多店舗化をしたくても人
材がいないためにできないというジレンマが推測されます(図表 4-3-8 参照)。
図表 4-3-8 人材採用・育成に関しての問題点(複数回答)
件
0
1
社員の採用もできない。多店舗化が進まない
2
3
4
5
6
5
1
4
4
若い人材が全く集まらない
1
人材教育ができない
0
人材育成のノウハウがない 0
0
外部にも複数出店者に対する教育機関がない 0
1
2
その他
成功組
4
途上組
「今後の方向性」に関しては、上記(2)の①で本部に対する高い評価を行った成功組
の4社が「現加盟FC本部の店舗増」を検討している結果となりました。
(4)「FC業界についての項目」との相関
「日本におけるメガフランチャイジーの台頭をどう思いますか」に関しては、成功組の
企業の半数の4社が賛成し、残りの4社はどちらでもないという回答でした。
一方、「将来、メガフランチャイジーを目指しますか」の質問に対しては、「目指してい
る」は 2 社に減少し、
「特に目指していない」は 5 社になります(無回答1社)。メガフラン
チャイジーの台頭に賛成しながらも、メガフランチャイジーを目指す企業が少ない理由は、
実際には解決すべき問題が多々あることが一因でもあると思われます。
以上の結果からは、成功組の最大の課題が人材の確保、育成にあり、とりわけ社員の採
用にあることが読みとれます。しかしその問題に対応するのは資金が必要なのはもちろん
でしょうが、これら企業が加盟に当たって、
「社長の人柄に惹かれて」という、定量的な尺
度では測れない定性的な要素に重きを置いた(直感が働いた)ということが成功組の人材
問題対応への1つの要素となっていると考えます。
81
4.FCビジネスにまだ成功したと考えていない企業(途上組)の特徴
以下では、途上組の特徴を把握するために、まず途上組 8 社のアンケート結果のみを抽
出し、各項目の回答数が総数 8 社に対し、どの程度の割合を占めているかを算出しました。
そして、成功組についても同様の方法で割合を算出し、両者を比較することで途上組の特
徴を把握しました。
(1)「FC加盟に関する項目等」との相関
途上組について、
「FC加盟に関する項目」との間で顕著な相関関係を示しているのは「最
初にFC加盟した本部選択の理由」
(複数回答/有効回答総数 31 件/16 社)の回答です。
途上組 8 社のうち「本部のサポートシステムが優れていたから」と回答したのは 5 件
(62.5%、途上組企業総数 8 社に対する割合。以下同じ)
、「開発担当者の熱意」は 2 件
(25.0%)で、成功組の回答と大きく異なっています(成功組では、
「本部のサポートシス
テムが優れていたから」
、「開発担当者の熱意」とも皆無でした)。
一方、
「投資額が低かった(1 件/12.5%)」
、
「本部の社長の人柄に惹かれて(0 件/0%)」
についても成功組の回答と大きく隔たっています(成功組の場合、
「投資額が低かった(4
社/50.0%)
」「本部の社長の人柄に惹かれて(3 社/37.5%)
」)(図表 4-4-1 参照)。
以上の結果から、途上組は、概して経営者の人柄や投資額よりも、本部のサポートや担
当者の熱意への期待度が高い傾向があると推測されます。
図表 4-4-1 最初にFC加盟した本部選択の理由(複数回答)
本部のサポートシステムが優れていたから
0.0%
62.5%
37.5%
37.5%
成功の可能性が高いと思った
他社にないオリジナリティ
開発担当者の熱意
25.0%
0.0%
25.0%
投資額が低かった
本部の社長の人柄に惹かれて
37.5%
50.0%
12.5%
37.5%
0.0%
その他
12.5%
0%
10%
25.0%
20%
30%
成功組
40%
50%
60%
70%
途上組
82
80%
90%
100%
(2)「FCビジネスに関する項目」との相関
途上組は、成功組と比べると、若干、
「加盟本部に対する満足度」
(単数回答/有効回答総
数 16 件/16 社)は低い傾向にありますが、特に不満が強いというわけではありません。
これは、「加盟本部の優れている点」
(複数回答/有効回答総数 31 件/16 社)の質問に対
して、「本部として誠実である」(5 件/62.5%)、
「販売促進が優れている」(3 件/37.5%)
等の回答が、成功組と比較して多いことからも確認できます(図表 4-4-2、図表 4-4-3 参照)。
図表 4-4-2 加盟本部に対する満足度(単数回答)
25.0%
おおむね満足している
75.0%
50.0%
満足している
不満である
どちらかといえば不満である
12.5%
0.0%
12.5%
25.0%
0.0%
0%
10%
20%
30%
40%
50%
60%
70%
成功組
80%
90%
100%
途上組
図表 4-4-3 加盟本部の優れている点(複数回答)
25.0%
本部として誠実である
12.5%
販売促進が優れている
37.5%
従業員教育に熱心であり、効果も出ている
25.0%
経営指導が優れている
25.0%
25.0%
従業員教育の支援システムが優れている
12.5%
商品開発が優れている
12.5%
その他
12.5%
0%
10%
20%
62.5%
37.5%
25.0%
25.0%
25.0%
30%
成功組
40%
50%
60%
70%
途上組
83
80%
90%
100%
(3)「経営に関する項目」との相関
途上組は、成功組と比べて、「組織化の状況」(単数回答/有効回答総数 16 件/16 社)が
若干遅れています。
「組織はできた。これからは、その教育が肝心である」という回答は、途上組、成功組
とも、それぞれ 5 社(62.5%)ありました。ただし、
「組織化の前に人員充足が先である」と
「一応の組織を作ったが、現実にはオーナーが店長代理でまかなっている」という回答が、
成功組では皆無であるのに対して、途上組ではそれぞれ 1 社(12.5%)存在することから、
実態としての組織化の遅れを推測できます(図表 4-4-4 参照)。
組織づくり以前に、日々の人員確保に窮している状況にある、あるいはオーナーが店長
代理をしなければ、店舗が運営できない実情など、厳しい状況が垣間見えます。
図表 4-4-4 組織化の状況(単数回答)
62.5%
62.5%
組織はできた。これからは、その教育が肝心である。
組織化の前に人員充足が先である
一応の組織を作ったが、現実にはオーナーが店長代理でまかなっ
ている
組織も出来上がり、人材教育も自社の力と本部の力で出来るよう
になった
0.0%
0.0%
12.5%
12.5%
37.5%
0.0%
組織化どころではない
0.0%
0.0%
その他
0.0%
0%
成功組
10%
12.5%
20%
30%
40%
50%
60%
途上組
84
70%
80%
90% 100%
5.FC 業界についての考え方の違いによる企業の特徴
(1)FCビジネスとメガフランチャイジーについての考え方
ここでは、以下に挙げる3つのアンケート結果を深堀りします。
①FCビジネスは企業成長に役立つと思うか
「非常に有効」10 社(62.5%)、「ある程度有効」6 社(37.5%)で、「特に有効な手段だと
は思わない」の回答は皆無でした。16 社全てが肯定的な回答をしています。
②日本におけるメガフランチャイジーの台頭をどう思うか
「反対」という意見は皆無で、約 3 分の 2 の企業が「賛成」と回答しています。
③メガフランチャイジーを目指すか否か
メガフランチャイジーを目指す 5 社(31.3%)、特に目指していない 10 社(62.5%)、無回答
1 社(6.2%)という回答でした。
まず、①のFCビジネスは企業成長に役立つと思うか、という質問に対する回答―「非
常に有効な手段である」および「ある程度有効な手段だと思う」の2つを軸にして、②の
日本におけるメガフランチャイジーの台頭をどう思うか、および③の将来メガフランチャ
イジーを目指すかに関する回答との相関関係を見ます。
「メガフランチャイジーの台頭は良いことで賛成、なおかつメガフランチャイジーを目
指す」という最も積極的な意見について見てみます。
FCビジネスは非常に有効な手段であると考える企業 10 社のうち、上記の回答を行った
のは 3 社で、全体の 3 割を占めます。一方、ある程度有効な手段であると考える企業では、
6 社のうち 1 社つまり全体の 16.7%で、少数にとどまっていることがわかります(図表
4-5-1、次ページ図表 4-5-2 参照)。
図表 4-5-1 メガフランチャイジーの台頭について
∼「FC ビジネスは非常に有効な手段である」と回答の企業∼
回
答
(単数回答)
企業数
構成比
3社
30.0%
2社
20.0%
賛成でも、反対でもない×メガフランチャイジーを目指している
1社
10.0%
賛成でも、反対でもない×メガフランチャイジーを目指していない
3社
30.0%
無回答
1社
10.0%
10 社
100.0%
メガフランチャイジーの台頭は良いことで賛成×
メガフランチャイジーを目指している
メガフランチャイジーの台頭は良いことで賛成×
メガフランチャイジーを目指していない
計
85
図表 4-5-2 メガフランチャイジーの台頭について
∼「FC ビジネスはある程度有効な手段である」と回答の企業 (単数回答)
回答
メガフランチャイジーの台頭は良いことで賛成×
メガフランチャイジーを目指している
メガフランチャイジーの台頭は良いことで賛成×
メガフランチャイジーを目指していない
賛成でも、反対でもない×メガフランチャイジーを目指していない
計
企業数
構成比
1社
16.7%
3社
50.0%
2社
33.3%
6社
100.0%
また、メガフランチャイジーを目指していると回答した企業は合計 5 社で、目指してい
ないとする企業は 10 社でした(無回答 1 社は、既にメガフランチャイジーであるため、無
回答となっています)。この内訳を分析すると、FCビジネスは非常に有効な手段であると
考える企業では 4 社(4 割)であるのに対して、ある程度有効であるとする企業では 1 社
(16.7%)で、ここでも、FCビジネスを非常に高く評価している企業の方が、メガフラン
チャイジーへの志向性が高いことがわかります。
以上から、FCビジネスを非常に高く評価する企業ではメガフランチャイジーの台頭を
積極的に支持するとともに、自らもメガフランチャイジーを目指す傾向があると推測でき
ます。
(2)企業規模との相関
企業規模との相関関係については、資本金およびFC部門の売上高で考察しました。
資本金規模別では、メガフランチャイジーを目指すかの質問に対して、資本金 300 万円
超∼1000 万円以下で「目指す」が 3 社(60.0%)で、この層の成長意欲が旺盛であることを
推測できます。また、
「目指さない」と回答した企業は、資本金の額に関係なく分布してい
ますが、1000 万円超∼3000 万円以下では、
「目指す」が皆無、
「目指さない」が 3 社で、特
徴的な結果となっています(図表 4-5-3 参照)。
図表 4-5-3 将来、メガフランチャイジーを目指すか
(単数回答)
∼資本金規模別∼
資本金
目指している
特に目指していない
無回答
300 万円以下
1社
20.0%
3社
30.0%
―
―
300 万円超∼1000 万円以下
3社
60.0%
3社
30.0%
―
―
1000 万円超∼3000 万円以下
―
―
3社
30.0%
―
―
3000 万円超
1社
20.0%
1社
10.0%
1社 100.0%
5社
100.0%
10 社
100.0%
1社 100.0%
計
86
次に、FC部門の売上高とメガフランチャイジーの台頭をどう思うかについての回答と
の相関を見ました。その結果、売上高 5 億円超∼10 億円以下の5社(50%)が「良いことで
賛成」と回答しています(図表 4-5-4 参照)。
図表 4-5-4 日本におけるメガフランチャイジーの台頭に対する考え
∼FC部門売上高規模別∼
FC部門売上高
良いことで賛成
(単数回答)
賛成でも反対でもない
3億円以下
3社
30.0%
2社
33.3%
3億円超∼5億円以下
1社
10.0%
3社
50.0%
5億円超∼10 億円以下
5社
50.0%
1社
16.7%
10 億円超
1社
10.0%
0
10 社
100.0%
6社
計
―
100.0%
また、FC部門売上高とメガフランチャイジーを目指すかのアンケート調査との相関を
見ると、売上規模 3 億円以下と 5 億円超∼10 億円以下の2つの層で、
「特に目指していな
い」との回答が多い結果となっています(図表 4-5-5 参照)。
図表 4-5-5 将来、メガフランチャイジーを目指すか (単数回答)
∼FC部門売上高規模別∼
FC部門売上高
目指している
特に目指していない
3億円以下
1社
20.0%
4社
40.0%
3億円超∼5億円以下
2社
40.0%
2社
20.0%
5億円超∼10 億円以下
2社
40.0%
4社
40.0%
10 億円超
無回答
1社
計
5社
100.0%
10 社
100.0%
100.0%
1社 100.0%
(3)事業領域、FC加盟の動機との相関
FC専業の企業 7 社のうち 4 社がメガフランチャイジーを「目指している」と回答した
のに対して、FC事業以外の事業を展開している企業では 9 社のうち 7 社が「特に目指し
ていない」と回答しており、好対照となっています。
FC事業以外の事業を展開する企業では、FC以外に既に「経営基盤」があり、特にメ
ガフランチャイジーとなる必要性がないと考えているものと推測されます(次ページ図表
4-5-6 参照)。
87
図表 4-5-6 将来、メガフランチャイジーを目指すか (単数回答) ∼事業領域別∼
事業領域
目指している
特に目指していない
無回答
FC 専業
4社
80.0%
3社
30.0%
FC 事業以外の事業を展開
1社
20.0%
7社
70.0%
1社
100.0%
計
5社
100.0%
10 社
100.0%
1社
100.0%
次に、FC加盟の動機とメガフランチャイジーを目指すかどうかの相関をみます。
「目指している」る企業は独立開業で 2 社(40.0%)、事業の多角化 3 社(60%)で、
「目指し
ていない」とする企業は独立開業で 5 社(50.0%)、事業の多角化 3 社(30.0%)でした。この
結果からは、多角化企業の方がメガフランチャイジーを目指す傾向が強いといえます。
推測ですが、一般的に独立開業ではビジネスノウハウ等を持たない個人がFCシステム
を活用して創業するケースが多く、また、今回の調査で独立開業と回答した企業は社歴が
浅いところが多いため、現段階では、特にメガフランチャイジーを望んでいないという状
況にあるものと思われます(図表 4-5-7 参照)。
図表 4-5-7 将来、メガフランチャイジーを目指すか (単数回答)
創業動機
目指している
∼創業動機別∼
特に目指していない
独立開業
2社
40.0%
5社
50.0%
事業の多角化
3社
60.0%
3社
30.0%
事業転換
1社
10.0%
その他
1社
10.0%
10 社
100.0%
計
5社
100.0%
無回答
1社
100.0%
1社
100.0%
(4)第2ブランドの有無との相関
第 2 ブランドを持つ企業は 8 社、持たない企業は 8 社で、同数でした。第 2 ブランドの
有無とメガフランチャイジーを目指すかの相関関係は、
「第2ブランドあり」、
「第2ブラン
ドなし」の各グループともに 5 社(50.0%)が「特に目指していない」と回答しています(図
表 4-5-8 参照)。
図表 4-5-8 将来、メガフランチャイジーを目指すか(単数回答) ∼第 2 ブランドの有無別∼
第 2 ブランドの有無
目指している
特に目指していない
第2ブランドあり
2社
40.0%
5社
50.0%
第2ブランドなし
3社
60.0%
5社
50.0%
5社
100.0%
10 社
100.0%
計
88
無回答
1社
100.0%
1社
100.0%
第5章.法人・複数加盟フランチャイジー事例集
89
1.(株)アドバンスコーポレーション
1.企業概要
所在地
〒332-0006
代表者
植田 仁
資本金
1,000 万円
創業年月
1982 年 2 月
FC 加盟 1 号店開業時期
1982 年 2 月
前期
9億円
前期
9億円
年間売上高(全体)
埼玉県川口市末広2−4−6
FC 部門売上高
従業員数
50 人(内訳:正社員7人、パート・アルバイト43人)
事業エリア別店舗数
5店(川口3/大宮1/浦和1)
FC 加盟による事業内容
TVゲームショップ「桃太郎」
(チェーン名)
(㈱ランシステム)
FC 事業以外の事業内容
なし
調査年月日
2007 年 7 月 10 日
2.沿革
元来独立志向の強かった創業者であり代表取締役である父(植田
仁氏)がそれまで勤めていた川
口市役所を 1982 年に退職。退職と同時にレコードレンタルの「友&愛」にFC加盟、1 号店を川口市
内に開業。以来、ゲームショップ、カラオケ、ピザ宅配など複数の業態で多店舗展開し、最盛期には
9店舗を運営するまでになった。その後現在の加盟本部であるランシステムに加盟し、平成元年にT
Vゲームソフト販売の「桃太郎」1 号店を川口市内に開業。現在は桃太郎」1 業態に絞込み、川口市内
を中心に5店舗運営している。※調査実施後、2008 年 1 月、株式会社に改組した。
3.代表者の経歴
川口市生まれ。川口市役所勤務を経て現在に至る。
4.経営理念
「我々の成長、発展はお客様の支持の高さにある。お客様の支持が高いからこそ会社が成り立ち、
1人1人のお客様の喜びを感じるからこそ、我々もこの仕事に情熱がもてる。我々は、プロとしての
自負心の名のもとに常に創造力を鍛え、知恵を使い、時代の変化とお客様のニーズに応え続ける任務
を持ったことを誇りとするものです」
5.特筆すべき事項
・具体的な店舗数の目標はないが、今後、川口を中心に足立区など都内への出店も検討している。
・ゲームソフト販売の収益の柱である中古ソフト販売では、当店(末広店)が「桃太郎」の中で常に
上位の座を維持している。
・地域密着型の営業で「桃太郎」ファンを囲い込んできたことが、一番の成功要因だと考えている。
・売上は順調に推移しているが、アルバイト定着率の低さなど人材育成面での課題を抱えている。
6.調査担当者のコメント
代表者のご子息である植田営業本部次長にヒアリングに応じていただいた。非常に謙虚な語り口の
中にも、言葉の端々に事業に対する誇りと自信が感じられた。様々な業態を経て、最終的に「桃太郎」
1業態に絞込み、地域密着型の営業で顧客からの支持を獲得してきた実績と、
「我々の成長、発展はお
客様の支持の高さにある」という当社の経営理念がストレートに伝わってくる、 自然体
ビューであった。
90
のインタ
2.(株)アライヴマネージメント
1.企業概要
所在地
〒189-0014 東京都東村山市本町 2−3−77 吉崎ビル 304
代表者
田中 裕之
資本金
300 万円
創業年月
2001 年 6 月
FC 加盟 1 号店開業時期
2001 年 6 月
前期 年間売上高(全体)
1.9 億円
前期 FC 部門売上高
1.9 億円
従業員数
50 人(内訳:正社員
事業エリア別店舗数
東京都内
FC 加盟による事業内容
らーめん花月、寅・嵐
(チェーン名)
(グロービートジャパン㈱)
FC 事業以外の事業内容
なし
調査年月日
2007 年 8 月 9 日
6 人、パート・アルバイト
44 人)
多摩地区 2 店舗、23 区内 2 店舗
計 4 店舗
2.沿革
2001 年、未知の分野であった飲食業フランチャイズに加盟、「ニンニクげんこつラーメン花月」西
原町店をオープンし、独立開業した。翌年 12 月に法人化した。その後「らあめん花月寅」2 店舗を相
次いでオープン、さらに顧客ニーズの変化に対応し、06 年「ニンニクげんこつラーメン花月」西原町
店を「らあめん花月嵐」にリニューアルオープン、07 年「らあめん花月嵐」雪谷大塚店を開設した。
3.代表者の経歴
1965 年東京都生まれの 42 歳である。高校卒業後にミュージシャンを目指す傍ら、数種類のアルバ
イトを経験、その後、物流会社の営業職として 7 年間勤務した。しかし、サラリーマンとして人に使
われる仕事は自分には向いていないと考え、従来より関心を寄せていた飲食業に思い切って飛び込ん
だ。飲食業の経験は無いためフランチャイズに加盟して運営のノウハウを得、2001 年開業に至った。
4.経営理念
会社は従業員とその家族が幸せになり、その幸せの輪を大きく広げていくことを目指している。
「会
社で起こるすべての事は、会社を幸福と成功へ導くものです。また、私たちに起こるすべての事も私
たちを幸福と成功に導くものです。すべてのことに感謝し、ありがとうと言いましょう。」当社は「ど
んな時も、明るく楽しく元気よく」をモットーとして社員に伝えている。幹部は週に 1 回の会合、中
堅社員は月に 1 回の会合を開いて考え方の徹底を実践している。
5.特筆すべき事項
まったく未知であった飲食業も、運営ノウハウを指導してもらえるというフランチャイズシステム
のメリットで、参入可能な事業となった。また、社長の開業への意志の強さと信念が、未経験の飲食
業に思い切って飛び込む原動力となり独立に踏み切らせた。
6.調査担当者のコメント
社長はサラリーマン時代に受けた幾多の苦い経験も踏まえ、自分の会社では従業員が幸福であるこ
とが最も大切であるとし、社員を大切にしている。また、将来的にはメガフランチャイジーとなり、
上場することで社員が幸福になれるのであれば、それも一つの有効な手段だと考えている。独立以来、
苦労だと感じたことはまったく無いという言葉から、天職を得たものと思われる。
91
3.(株)アロンジェ
1.企業概要
所在地
〒371-0021 群馬県前橋市住吉町 1−3−12
代表者
尾藤 一人
資本金
1,000 万円
創業年月
1947 年 10 月
FC 加盟 1 号店開業時期
2004 年 4 月
前期
9 億円
前期
2.7 億円
年間売上高(全体)
FC 部門売上高
従業員数
180 人(内訳:正社員 160 人、パート・アルバイト 20 人)
事業エリア別店舗数
14 営 業 拠 点
FC 展 開
群 馬 県 4 店 舗 、 埼 玉 県 3 店 舗 (カ ー ブ ス )、
東 京 都 2 店 舗 (COC)
FC 加盟による事業内容
フィットネスクラブ
カ ー ブ ス (㈱ カ ー ブ ス ジ ャ パ ン )、
(チェーン名)
美 容 室 Cut Only Club(COC)(㈱ オ オ ク シ )
FC 事業以外の事業内容
ウ イ ッ グ 製 造 販 売 (女 性 向 け か つ ら )
調査年月日
2007 年 8 月 2 日
2.沿革
1947 年、現社長の父親が女性向けのカツラの製造販売事業を創業、2 年後に法人化した。ウイッグ
事業は順調に発展し、現在では全国 14 拠点に支店、営業所を設置するに至った。1991 年に父親が死
亡、現社長は 2004 年に社長に就任し、新事業分野である美容室の Cut Only Club に 加 盟 、 F C 事
業 に 参 入 し た 。そ の 後 女 性 向 け の フ ィ ッ ト ネ ス の カ ー ブ ス に 加 盟 し 、フ ラ ン チ ャ イ ズ 店 舗 は
9 店舗まで拡大している。
3.代表者の経歴
1974 年群馬県生まれの 33 歳。慶応大学商学部卒業後、2002 年に専務として入社した。
4.経営理念
現社長の入社時には、社員がそれぞれ別の方向にばらばらであった。社員のベクトルを合わせ、目
指す方向を揃えるためにも、経営理念の構築が必要であると考え、自分で 8 割方を作り、社員に参画
させて作り上げた。
「私達は何よりも人と人の心の触れ合いを大切にします。そして心の触れ合いを通
じてお客様、地域社会の皆様、お取引先の皆様、株主の皆様、全てのステークホールダーと信頼関係
を築きながら、共に発展・成長していきます。
」こうした経営理念を構築できたことで、社員のベクト
ルを合わせることができたと考えている。
5.特筆すべき事項
入社時には会社の事務所にはパソコンやファックスも設置していなかったため、IT 化を推進した。
また、人事制度についても未整備で、人事評価に関しても社員の納得感が得られず、独学で人事制度
の 8 割方を構築、人事制度委員会を立上げ社員の力で作成させた。これにより、2005 年に導入するこ
とが可能となり、社内組織体制が確固たるものとなった。
6.調査担当者のコメント
大学で経営学を学んだ知識を基に、2 代目社長として理念の構築や人事制度のたたき台を創り、社
員を巻き込んで完成させた点が卓越している。5 年後の上場を目指して新業態での本部フランチャイ
ズ加盟意欲をもち、積極的な事業展開を準備中である。
92
4.(株)ケイライン
1.企業概要
所在地
〒 158-0094
東 京 都 世 田 谷 区 玉 川 3-6-1-2F
代表者
金村 剛
資本金
1,000 万円
創業年月
1989 年 3 月
FC 加盟 1 号店開業時期
1989 年 3 月
前期 年間売上高(全体)
9 億 1,800 万円
前期 FC 部門売上高
9 億 1,800 万円
従業員数
433 人(内訳:正社員 40 人、パート・アルバイト
事業エリア別店舗数
東 京 17 教 室 、 神 奈 川 7 教 室 、 静 岡 4 教 室 ( 全 28)
FC 加盟による事業内容
学習塾
(チェーン名)
(㈱明光ネットワークジャパン)
FC 事業以外の事業内容
なし
調査年月日
2007 年 7 月 25 日
393 人)
明光義塾
2.沿革
1989 年、桜新町校開校、翌 1990 年に法人化した。1994 年に 4 教室の時点で、社長自身がはっきり
としたビジョンを持ったところから、教室拡大の角度が変わった。それ以前は、埼玉や千葉などにも
教室を持っていたが、業績は順調であったものの、経営効率等を考慮してFC本部に譲渡した。
3.代表者の経歴
学習塾とは無縁の飲食・不動産等を営む中小企業に勤務した。以前から独立を目指していた。企業
勤務時代は、社長の右腕として働いていたため、出店などの実務のほか、資金繰りなどの経営の厳し
さといった実務の経験をすることもできた。
4.経営理念
「心を持って、技を磨く」∼Have your spirit and ability∼
心(情熱)を持ち、時代の変化に対応すべく技(方法、技術)を革新していきます。
心と技の両輪で事業の繁栄と働く人の成長を目指します。
≪企業目標≫
・明光義塾チェーンの模範となり、NO.1 の個別指導学習塾を運営する企業となる。
・社会に必要とされる存在価値の高い企業となる。
・社員の成長を重視し、社員の社会貢献と生活向上の舞台となる。
≪行動指針≫
・顧客(生徒、保護者)には、妥協のない誠実さで奉仕する。
・全社員が会社を代表する者として、常に会社、社員の評判を高めるべく行動する。
・自分自身の可能性を信じ、夢と目標に向かって、絶えずプラス思考で挑戦する。
5.特筆すべき事項及び調査担当者のコメント
明光義塾加盟店の模範を目指している姿勢には心を打たれた。誤解を恐れずに言うと「本部以上に
本部の方針に忠実で、誠実な教室運営をされている」という印象を、話の随所に感じることができた。
現在の目標は、明光義塾を 50 教室。社長自身は、経営理念はとても大切だと感じており、「自身が
もっと若い時期に経営ビジョンを持っていれば、自分の人生が変わっていた」という。
93
5.(株)ココロプロジェクト
1.企業概要
所在地
〒300−1221 茨城県牛久市牛久町 279−1 千秋ビル1F
代表者
内田 博幸
資本金
2,315 万円
創業年月
2001 年 10 月
FC 加盟 1 号店開業時期
20002 年 10 月
前期
3.4 億円
前期
2億円
年間売上高(全体)
FC 部門売上高
従業員数
49 人(内訳:正社員
9人、パート・アルバイト
事業エリア別店舗数
茨城1、千葉3、東京2(原則として常磐線沿線)
FC 加盟による事業内容
風風ラーメン3店舗、桜吹雪
(チェーン名)
(いずれもリズム食品(株)が展開するラーメンチェーン)
FC 事業以外の事業内容
グルメバーガー
調査年月日
2007 年7月 19 日
パクッチ
40 人)
1店舗
2店舗
2.沿革
(有)ココロプロジェクトは風風ラーメン加盟のため、01 年 10 月設立。02 年2月に風々ラーメン
牛久店オープン、その後風々ラーメン2店舗、桜吹雪1店舗合計4店舗を開店する。売上高は1店舗
300∼500 万円で、営業利益は 10%以上を確保。FC加盟では成長に限界があるため、06 年2月に渋
谷にグルメバーガー パクッチ1号店を開店し、06 年 10 月増資して株式会社に改組、個人投資家によ
り投資を受けた。グルメバーガーは好立地を得て、500 万円の月商を維持、2号店はSC「おおたか
の森」に出店して 650 万円の売上高を上げている。営業利益はいずれも 10%以上を確保している。
3.代表者の経歴
1971 年群馬県生まれの 36 歳。電気メーカに就職したが1年で退職して上京。以後接客業に従事し、
30 歳までに1千万円を貯金した。大前研一氏の「アタックビジネススクール」
(千代田区)に4ケ月
通い、
「目からウロコが落ちる」刺激を受けた。当時、流行の先端を切っていたラーメン店に加盟しよ
うとしたが、
(有)パートナーの鈴木敏平社長と面談して、一転して風々ラーメン加盟を決意した。
2011 年にグルメバーガーを直営 12 店、加盟 25 店、合計 37 店としてマザーズに上場したい。
4.経営理念
「次世代ホスピタリティカンパニーを構築します」―今後は飲食店に限定せず、保険、パブリックビ
ジネス(官から民への委託ビジネス)
、エンターテイメント等、飲食より幅広いビジネスを展開したい。
5.特筆すべき事項
FC本部選定に当って、
(有)パートナーの鈴木敏平氏の意見に従って、本部を決定した。最も重要
な本部選定を、先輩フランチャイジーの意見に従い、本部との接触前にFC加盟を決意している。優
れた加盟店を確保すれば、それが広告塔の役割を果たすものである。
6.調査担当者のコメント
メガフランチャイジー化については否定的見解であった。その理由は、07 年に2社のメガフランチ
ャイジーが倒産し、その1社の社長と面識があり、それまで憧れていたメガジーにも限界があること
を痛感した。FC加盟には限界があるとして、自社開発のグルメバーガーに将来性を託している。
94
6.(株)サンシップ
1.企業概要
所在地
〒242−0016 神奈川県大和市大和南1−7−3 セレーネ久保田2C
代表者
三田
創業年月
前期
年間売上高(全体)
佳美
資本金
5000 万円
1999 年 10 月
FC 加盟 1 号店開業時期
2000 年 9 月
7億円
前期
7億円
FC 部門売上高
従業員数
224 人(内訳:正社員 14 人、パート・アルバイト 210 人)
事業エリア別店舗数
神奈川県
FC 加盟による事業内容
かつや9店舗(アークランドサービス㈱)
(チェーン名)
大阪梅田お好み焼本舗1店舗(㈱物語コーポレーション)
FC 事業以外の事業内容
なし
調査年月日
2007 年7月 23 日
8店舗、静岡県2店舗、静岡県のエリアフランチャイズ権
2.沿革
1999 年 10 月
サンインテルネット(親会社)がアークランドサカモトと「かつや」事業のFC契約
を5店舗分契約、2000 年 9 月1号店(相模原上溝店)開店。
2003 年 5 月
有限会社サンシップ設立して、サンインテルネット(株)より分社
05 年 5 月
有限会社より株式会社に組織変更して資本金5千万円に増資
05 年 12 月
かつや静岡富士店を他社より取得
06 年 11 月
本社を大和市に移転
06 年 12 月
かつやの静岡県のエリアフランチャイズ権を取得
07 年 5 月
大阪梅田お好み焼本舗大和店開店
3.代表者の経歴
昭和 24 年神奈川県生まれの58歳。東名高速道路が開通して間もない頃で、大学の工学部在学中に
倉庫事業を起業して、昭和 42 年(22 歳)にサン倉庫を設立。運送・保管業として神奈川県の有力企
業となる。親会社のサンインテルネット(年商 10 億円)の社長であり、運送関連の子会社を4社傘下
に収めている。飲食業のサンシップは平成 15 年 5 月に設立して、社長を兼務している。
4.経営理念
「誠心誠意」
5.特筆すべき事項
典型的な、中堅業(運送業)の多角化の事例であり、人選に成功して、非常に優れた経営をしてい
る。FC本部選定にあたっては、本部のノウハウの確立と同時に、本部の社長の人柄を重視している。
FCビジネスは人材産業であり、本部の社長やFC部門の責任者の人柄に依存する事例が多い。また、
投資金額が高いことが参入障壁であると考えている点も特徴的である。
6.調査担当者のコメント
メガフランチャイジーを目指して、上場に値する企業に成長しようとしている点は注目したい。手
堅い経営に徹する一方、大きな夢を共有している点が印象に残った。
95
7.(株)霜原産業
1.企業概要
所在地
〒358−0011 埼玉県入間市下藤沢 615
代表者
斉藤
創業年月
前期
年間売上高(全体)
良一
資本金
1000 万円
1972 年
FC 加盟 1 号店開業時期
1993 年
30 億円
前期
3億円
FC 部門売上高
従業員数
130 人(内訳:正社員
人、パート・アルバイト
人)
事業エリア別店舗数
6 店(新宿3/代官山1/綱島1/大宮1)
FC 加盟による事業内容
外食サービス(SUBWAY)
(チェーン名)
(日本サブウェイ㈱)
FC 事業以外の事業内容
パチンコ、ゴルフ練習場、飲食、飲食コンサルティング
調査年月日
2007 年7月28日
2.沿革
斉藤良一氏は入間市で、株式会社形式の農業(養豚業)を3町歩規模で営んでいた。しかし、周辺
の住宅地化等の関係から撤退、不動産業を経てパチンコ、ゴルフ練習場、飲食を展開。1993 年 SUBWAY
に加盟し、息子の良徳氏が代表を務める㈱エスアンドエスデベロップメントにて運営。また、主としてコンサルテ
ィングを行う㈱アミュージングファクトリーを別に設立している。
3.代表者の経歴
25 年前まで入間市にて農業を経営、その後、不動産業を経てパチンコ、ゴルフ練習場、飲食を展開。
4.経営理念
飲食は文化が育つ場所であり、その場所を提供していく。
5.特筆すべき事項
ご子息の斉藤良徳氏は 1967 年生まれ、1990 年大学卒業後、企業に1年勤務後、19991 年㈱霜原産
専務就任、2007 年㈱エスアンドエスデベロップメント代表取締役就任。SUBWAY を選んだ理由は、在学中 1 年間ア
メリカに渡り、その時 SUBWAY に出逢い、将来性を感じ事業展開に興味を持った。また、愛の経営と実
りの経営を打ち出し、他のFCと比較しシステムの透明性があったため。当初は自らFC本部立ち上
げも考えたが、FC事業展開の組織を作ることが最優先という考えから加盟店としての事業展開を選
択した。07 年には SUBWAY の地域代理店(千葉、埼玉)となる。㈱アミュージングファクトリーは 03
年に創設。フランチャイズ加盟までは希望しないものの、お店を出したい方の中にコンサルについて、
「研修のみしか行わないとか、現場でのコンサルを指導してくれない」と言った不満があったため、
研修と現場コンサルを中心に支援、研修は直営店の「ごち○」と「りき○」で実施。月1店舗の割合
で開業支援を行う。現在、第2ブランドを検討中であり、メガフランチャイジーを目指している。
6.調査担当者のコメント
斉藤専務の経営理念は「飲食は文化が育つ場所であり、その場所を提供していく」ことにある。飲
食文化育成の主体がヒトであること、SUBWAY 加入に当たっては組織作りのノウハウを得るためであっ
たこと、さらに、飲食のコンサルである㈱アミュージングファクトリーを立上げられたことから、ヒ
トの育成を最重要課題に考えておられると感じられた。
96
8.(株)ニシザワ
1.企業概要
所在地
〒396-8501
代表者
荒木
創業年月
1924 年
前期
217 億円
年間売上高(全体)
長野県伊那市日影435−1
康雄
10 月
資本金
8000 万円
FC 加盟 1 号店開業時期
1994 年
前期
36 億円
FC 部門売上高
5月
従業員数
1178 人(内訳:正社員 233 人、パート・アルバイト 945 人)
事業エリア別店舗数
長野県 25 店、愛知県 3 店、岐阜県 4 店、神奈川県 1 店、東京 7 店
FC 加盟による事業内容
ブックオフ 32 店、ツタヤ 2 店、焼肉屋さかい 1 店
(チェーン名)
キャンドウ 1 店、ドトールコーヒー1 店、牛角 3 店(別会社にて)
FC 事業以外の事業内容
SM 9 店、SC 4 店、DS 3 店、百貨店 1 店、書店 1 店
調査年月日
2007 年
7 月 20 日
2.沿革
1924 年、現社長の祖父が長野市の西澤書店の伊那支店を開業、1942 年には現社長の父である荒木茂
氏が西澤書店より独立し伊那西澤書店を創業した。その後㈱西澤として百貨店へと発展した。一方で
1966 年にはスーパーマーケットのスーパー西沢を開店し、翌年㈱スーパーニシザワを設立。1982 年に
はベルシャイン(ショッピングセンター)をオープン。1985 年に㈱ニシザワへ社名変更。1994 年にフラ
ンチャイズ事業に進出し、ブックオフ1号店をオープン。その後ツタヤ、焼肉屋さかい等加盟ブラン
ドを増やしマルチブランド化を図った。2003 年に代表取締役社長が交代し現社長の荒木康雄氏となっ
た。2004 年には㈱ニシザワホールディングスを設立している。
3.代表者の経歴
1979 年に早稲田大学商学部を卒業し、同年㈱ニシザワに入社した。1997 年には同社の専務取締役に
就任し、2000 年には代表取締役専務に就任。2003 年より代表取締役社長を務めている。
4.経営理念
<社是>
誠実
<経営理念>1.常にお客様を大切にし、仕事を通じて社会に貢献する
2.従業員の人材育成とより豊かな生活の実現を図る
3.創意工夫と積極実行により限りなき向上発展を目指す。
5.特筆すべき事項
㈱ニシザワは長野県南部におけるスーパーマーケット業態の中核企業であると共に、県内外に複数
ブランドを展開するメガフランチャイジーでもある。FC事業への進出により、さらなる事業拡大と
地域の潜在需要の充足を目指した。加盟本部決定の際の留意点は、初期投資額が低く粗利益率が高い
事。未来永劫続くビジネスモデルは無いとの観点から今後は、環境変化に対応し、加盟本部の取捨選
択を行い、既存店のスクラップ&ビルドを進め、FC事業に積極的に取り組んでいく考えである。
6.調査担当者のコメント
スーパーマーケット事業を快調に進めていた㈱ニシザワがFC加盟をして成功した理由の1つに、
加盟した各FCを、基幹事業と同格の事業部に位置づけ、人材を重視しその運営に取り組んだことが
挙げられる。
97
9.(株)ハートランド
1.企業概要
所在地
〒351-0112
埼玉県和光市丸山台 2-4-20
代表者
林
創業年月
2001 年
前期 年間売上高(全体)
4 億 5,000 万円
従業員数
180 人(内訳:正社員 18 人、パート・アルバイト 162 人)
事業エリア別店舗数
埼玉県 7 店、山形県 3 店、茨城県 2 店、四国エリア本部
FC 加盟による事業内容
道とん堀(お好み焼き)㈱道とん堀
浩司
4月
資本金
300 万円
FC 加盟 1 号店開業時期
2001 年
前期 FC 部門売上高
4 億 5,000 万円
4月
(チェーン名)
FC 事業以外の事業内容
なし
調査年月日
2007 年
7 月 24 日
2.沿革
脱サラした林氏が、2001 年 2 月にお好み焼き店の『道とん堀』にフランチャイズ加盟し、同年 4
月、埼玉県川越市に道とん堀神明町店(1号店)をオープンした。翌 2002 年には埼玉県内に2店舗を
オープン。そして 2003 年 2 月に道とん堀のフランチャイズ展開を目的として有限会社ハートランド
を設立した。その後山形県、茨城県へと出店エリアを拡大する一方、四国エリアの権利を取得し、エ
リアFC本部事業を開始している。
3.代表者の経歴
1966 年大阪市西淀川区に生まれる。大学卒業後、大和ハウス㈱に入社。2001 年に大和ハウス㈱流通
店舗事業部から脱サラし、道とん堀FCに加盟した。同年4月に1号店をオープンし、㈲ハートラン
ドを設立。2006 年に有限会社から株式会社に組織変更し、代表取締役社長に就任している。
4.経営理念
「楽しく、かっこよく」―アルバイトさんや社員、お客様、家族など自分を取り巻く全ての人が幸
せそうな様子を見て、自分が楽しく感じる。そんな環境を創ろうと考え、実践し引っ張っていく人。
そんな人を「かっこいい」と考える。皆にカッコイイ人になって欲しいし、自分もそんな人になりた
いと思っている。
5.特筆すべき事項
FC本部選択の理由は、比較的低投資で創業可能なパッケージであったこと、当該FCがターゲッ
トとするマーケットが斬新で有望と思われたためである。
複数出店のメリットには、競合店や人材等へのリスク対応が可能になるとの指摘をされた。またメ
ガフランチャイジーの台頭については、これがいきすぎた場合には、事業を生業として営みたい方々
に不経済が生じるのではないかとの心配を示唆された。
6.調査担当者のコメント
同社は創業後、毎年2∼3店舗を着実に出店し続け、順調に事業を拡大している。この秘訣は、F
Cパッケージに負うだけでなく、オーナー林氏が、増加を続けるスタッフの中でリーダーシップを有
効に発揮し、事業に真摯かつ前向きに取り組んでいるためと考えられる。
98
10.(有)パートナー
1.企業概要
所在地
〒351-0034
埼玉県朝霞市西原 1-2-48
代表者
鈴木 敏平
資本金
300 万円
創業年月
1999 年 5 月
FC 加盟 1 号店開業時期
1999 年 7 月
前期
6 億円
前期
6 億円
年間売上高(全体)
FC 部門売上高
従業員数
120 人(内訳:正社員
事業エリア別店舗数
埼玉県朝霞市周辺 8 店舗(車で半径 30 分以内で移動可能な範囲)
FC 加盟による事業内容
風風ラーメン
(チェーン名)
(リズム食品(㈱))
FC 事業以外の事業内容
なし
調査年月日
2007 年
7月
6 人、パート・アルバイト
114 人)
18 日
2.沿革
1999 年 5 月の創業。風風ラーメンの加盟店として、以後 2007 年までの間に 9 店舗を開店し、9 店舗
目の開業と同時に第 1 号店の志木店を閉店、現在 8 店舗を展開している。
3.代表者の経歴
精肉小売業者に入社し仕入業務を担当。その後、兄が設立した精肉小売業の会社に入社し、業務用
卸部門の担当となり、学校給食への卸売りを成功に導く。他にも新規事業として「美味しく健康」を
テーマにした食肉宅配事業や小売業からの脱却のための大型焼肉店の展開を始める。京都のサンクラ
ブという勉強会でリズム食品の岡本オーナーと出会ったことがきっかけとなり、1999 年「風風ラーメ
ン」に加盟、独立開業に至った。
4.経営理念
「私たちは創意工夫を常とし、飲食業界の生産性向上に貢献します」
5.特筆すべき事項
独立前の会社での焼肉店の経験から次のような教訓を得て、風風ラーメンの経営に活かしている。
①ドミナント出店→車で、半径 30 分以内で移動できる距離に限定して出店している。
②店舗適正面積の判断基準を確立する→ラーメン店の適正面積として 20 坪程度。
③人時売上高の重要性及び業務の標準化の必要性→オーナーが自己開発した「スズ・ナビ・システ
ム」を利用して、高度な経営システムを実現。
≪スズ・ナビ・システムとは≫
表計算ソフトロータス 123 を利用したプログラムソフト。ソフト入力は、店舗スタッフがタイムリ
ーに行うことにより、日次決算、ワークシフト管理及び給与計算、食材の発注管理をもカバーする。
通常であれば 8 店舗を管理するための事務所や事務員を必要とするが、このソフトの存在により、
事務所不要・事務員ゼロを実現している。
6.調査担当者のコメント
「スズ・ナビ・システム」には脱帽です。単なる数値管理や経営分析のためのソフトではなく、働
くキャストやお客様への感謝の気持ちが込められた熱い血が流れているソフトであると感じた。
99
11.(有)ヒロシマ
1.企業概要
所在地
〒335−0021 埼玉県戸田市新曽 2245
代表者
山根 渉
資本金
750 万円
創業年月
1989 年 4 月
FC 加盟 1 号店開業時期
1989 年 12 月
前期
5 億円
前期
5 億円
年間売上高(全体)
FC 部門売上高
従業員数
130 人(内訳:正社員 10 人、パート・アルバイト 120 人)
事業エリア別店舗数
サーティワン:埼玉県 3、千葉県 6、ビアードパパ:茨城県 1、千葉県 1
FC 加盟による事業内容
サーティワンアイスクリーム 9(他に別会社で 4 展開)(B-R サーティワン
(チェーン名)
アイスクリーム株式会社)、ビアード・パパ(㈱麦の穂)2
FC 事業以外の事業内容
なし
調査年月日
2007 年
7 月 24 日
2.沿革
1989 年
(有)ヒロシマ創業。当社は廣島電子工業㈱の別会社として設立された。廣島電子工業㈱は、
サングラスの部材加工等を行う光学器械メーカーであるが、社長である山根明氏(渉氏の父親)は、か
ねてより飲食業、特にアイスクリーム販売に関心をもっていた。1989 年当時、近隣にショッピングセ
ンターがオープンする計画があり、これを機にサーティワンアイスクリームの加盟店となり、(有)ヒ
ロシマが誕生した。2002 年よりサーティワンの出店を加速化し、現在は別会社である(有)明日香での
展開(4 店舗)を含め、合計 13 店舗を運営。他に、ビアード・パパ 2 店舗も併せて展開している。
3.代表者の経歴
1972 年生まれの 35 歳、大学卒業後、半年間別の企業で勤務した後、廣島電子工業㈱に入社した。
1989 年(有)ヒロシマ設立以降、同社の経営に携わるようになり、2004 年に代表取締役に就任、その後、
FC 事業を着実に拡大させてきた。
4.経営理念
一人ひとりのお客様を大切にする接客を心がけ、それと同時に従業員に対する教育の徹底および社
会貢献を目指す。
5.特筆すべき事項
事業の多角化を期して親会社から独立し、FC展開を着実に進めてきた。特に本部の出店拡大路線
もあり、2002 年より多店舗化を推進した。複数出店に関しては、効率的な経営の半面、人材採用、育
成の困難さを強く感じている。加盟本部(第 1 ブランド)に対しては概して満足しているが、急激な多
店舗化も手伝い、人材難に強い危機感をもっており、当面は人材の育成、充実を主要課題としている。
6.調査担当者のコメント
若い二代目経営者であるが、FC 事業に関しては創業者である。数年前より急激な多店舗展開を推進
してきたが、現在はその問題点に直面している。第 2 ブランドに関しては、今後契約の解除を検討し
ており、その意味でもFCのメリットとデメリットを経験されている。現在のところ、ご自身ではま
だ成功しているとは思っていないものの、今後も有望な本部への加盟意欲をもち、企業成長を目指し
ている。FC ビジネスは中小企業の成長に有効な手段と考え、メガフランチャイジーを目指す。
100
12.ファースト商事(株)
1. 会社概要
所在地
〒 164− 0003
代表者名
平井
創業年月
前期
年間売上高(全体)
東京都中野区東中野2−25−7青林堂ビル2F
克彦
資本金
2000 万 円
1988 年 11 月
FC 加 盟 1 号 店 開 業 時 期
1988 年 11 月
10.1 億 円
前期
9.5 億 円
FC 部 門 売 上 高
従業員数
111 名 ( 内 訳 : 正 社 員
11 名 、 パ ー ト ・ ア ル バ イ ト
100 名 )
事業エリア別店舗数
東京都内7店舗
FC 加 盟 に よ る 事 業 内 容
フ ァ ミ リ ー マ ー ト 5 店 舗 (㈱ フ ァ ミ リ ー マ ー ト )、
(加 盟 企 業 名 )
10 円 ま ん じ ゅ う 和 ふ 庵 1 店 舗 (㈱ ジ ャ パ ン フ ー ド シ ス テ ム )
FC 加 盟 以 外 の 事 業 内 容
オリジナル居酒屋
調査年月日
2007 年 8 月 27 日
酒米水(こうや)1店舗
2.企業の沿革
1988 年 11 月ファミリーマート加盟、91 年 8 月株式会社に改組、96 年 6 月サブウエイ加盟市谷店オ
ープン、その後、99 年 3 月、別のオーナーに売却。99 年 5 月牛角加盟(その後、別オーナーに売却)
。
05 年 4 月オリジナル居酒屋酒米水(こうや)を神田にオープン、07 年 4 月、10 円蒸しまんじゅう「和
ふ庵」に加盟。現在は、ファミリーマート5店舗、10 円まんじゅう和ふ庵1店舗、独自ブランド居酒
屋こうや1店舗を展開している。
3.代表者の略歴
1967 年4月東京生まれ、40 歳。高校卒業後、ファミリーマート加盟店にてアルバイト勤務(2年間)、
その後、旅行代理店に入社、24 歳でファースト商事に入社。加盟していたファミリーマートの店長、
統括店長、取締役、常務となる。前社長は完全な出資者であり、平井氏はコンビニ経営を任される。
その後、サブウエイに加盟したが、旨くいかず、他の加盟店に売却した。また牛角にも加盟したが、
後に他の加盟店に売却した。05 年 4 月にオリジナル居酒屋酒米水(こうや)オープン、06 年 4 月、平
井氏はプロパーから社長に就任し、07 年 4 月、10 円蒸しまんじゅう「「和ふ庵」に加盟した。
4.経営理念
わが社に関わるすべての人達に安心と感動を持ってもらい、会社を継続させていただき、その恩返
しとして社会に貢献させていただくため、存続し続けることを目的とする(要約、95 年制定)。
5.特記すべき事項
FC本部加盟の理由として、FC本部の社長の人柄に惹かれたと述べている。やはりFCビジネス
は人材産業であると感ずる。複数出店については、概して好意的であるが、「人材の採用が難しく、
複数出店にはデメリットになる」と答えているのが気がかりである。
6.調査担当者のコメント
従業員独立に関して高い関心があり、具体的に5名の社長を生み出したいと答えている。したが
って、従業員教育に対する関心も高いが、
「外部にも、複数出店社に対する教育機関がない」ことを
指摘している。オリジナル居酒屋を開業している点も注目に値する。
101
13.(株)マルケイトレーディング
1.企業概要
所在地
〒350-1106
代表者
長堀
創業年月
前期
年間売上高(全体)
埼玉県川越市大字小室 503
洋
資本金
3000 万円
1873(明治 6)年
FC 加盟 1 号店開業時期
1977 年年 7 月
7.8 億円
前期
6 億円
FC 部門売上高
従業員数
68 人(内訳:正社員
8 人、パート・アルバイト
事業エリア別店舗数
埼玉県
FC 加盟による事業内容
セブンイレブン
(チェーン名)
(㈱セブン−イレブン・ジャパン)
FC 事業以外の事業内容
酒類小売業
調査年月日
2007 年 7 月 29 日
60 人)
3 店舗
2.沿革
明治 6 年(1873 年)に飲食店として創業し、その後、酒類小売業に進出し、現在は本社所在地にて大
型酒類専門店を経営している。1969 年に法人化し、有限会社角屋本店を設立、その後 1994 年に株式
会社化し、株式会社マルケイトレーディングに社名を変更した。
1977 年、事業多角化を目的に、コンビニエンスストアに進出するためセブンイレブンに加盟、「セ
ブンイレブン西川越店」を開店。その後、1981 年に「セブンイレブン坂戸若菜店」
、1984 年に「セブ
ンイレブン川越月吉店」を開店し、現在に至る。
3.代表者の経歴
1948 年年生まれ。1966 年、川越商業高校を卒業後、修業のために県内の酒販店に勤務。2 年後の 68
年に家業である当社に帰り、1969 年に専務取締役、1992 年に代表取締役に就任し、現在に至る。
4.経営理念
・お客様とのふれあいを高め地域社会が必要とする店にしよう。
・みんなで楽しく働き常に創造的な販売に努めよう。
5.特筆すべき事項
加盟本部に対しては概ね満足であり、特に、経営指導面、商品開発・販売促進面を高く評価している。
一方で、人材育成面においては更なる支援を期待している。
6.調査担当者のコメント
コンビニエンスストアの経営を考えた際、最初からフランチャイズ加盟を考えていたが、当時は埼玉
県でのFC展開をおこなっていたチェーンはセブンイレブンのみであったので、迷わずに加盟をした。
フランチャイズ事業の業暦が長く、多店舗展開も順調に進んでおり安定した企業である。「FCビジ
ネスに成功したと思っているか」の質問に対しては、「到底成功の領域ではない」と回答しているが、
これは経営者の目線が高いことからこのような回答となったものと思われる。
なお、後継者予定であるご子息も現在他業種の企業で修業中であり、事業承継面でも懸念がない。
102
14.(有)ミリオンスマイル
1.企業概要
所在地
〒188-0011
代表者
加邉 文彦
資本金
300 万円
創業年月
2003 年 8 月
FC 加盟 1 号店開業時期
2003 年 9 月
前期
2 億円
前期
1.7 億円
年間売上高(全体)
東京都西東京市田無町3−11−9−203
FC 部門売上高
従業員数
45 人(内訳:正社員
2 人、パート・アルバイト
43 人)
事業エリア別店舗数
東京都内
FC 加盟による事業内容
風風ラーメン
(チェーン名)
(リズム食品㈱)
FC 事業以外の事業内容
自社開発の居酒屋 2 店舗(「笑門」1 店、「芳月」1 店)
調査年月日
2007 年 7 月 27 日
3 店舗(西武池袋線沿線)
2.沿革
2003 年 8 月設立。同年 9 月に田無店をオープン、04 年 10 月清瀬店、05 年ひばりが丘店を開設し、
現在に至る。また、06 年には、自社で開発した居酒屋業態「笑門」を風風ラーメン田無店の 2 階にオ
ープンさせ、07 年には新たに別の居酒屋業態「芳月」をオープンしている。
3.代表者の経歴
1972 年生まれの 35 歳。学生時代から飲食業のアルバイトを始め、99 年(有)パートナーの設立に役
員として参加し、在職中 4 年間、風風ラーメンの加盟店として店舗運営を担当した。
(有)パートナー
にて7店舗の出店を経験した後、2003 年に独立開業、(有)ミリオンスマイルを設立した。自分自身は
飲食業に携わることで、自分自身が育てられてきたという信念をもっている。
4.経営理念
企業名であるミリオンスマイルに象徴されるように、笑顔づくりをモットーとしている。顧客に笑
顔をもたらすとともに、従業員にも笑顔をもたらす経営を標榜している。ラーメン店は非常に来店頻
度が高く、短い接客時間ではあるものの、その中で顧客との関係づくりができる、との強い信念のも
とに従業員教育を行い、店舗運営を実践している。
5.特筆すべき事項
独立開業当初より多店舗化を予定しており、複数出店のメリットについては生産性の向上や効率的
な経営の実現を挙げた。一方、開業当初は資金繰りに苦労し、また現在も人材の定着化に腐心してい
る。本部に対しては、誠実性や従業員教育に熱心であることで満足度も高い。経営の主要な問題点は
人材にあり、社員の採用ができず、多店舗化が進まない実情にある。今後とも、現在の FC 本部の加盟
店を増やしたいと考えている。
6.調査担当者のコメント
加邉氏は、学生時代から始めたアルバイト経験が発展して、自らFCオーナーとして独立開業した。
したがって、加盟店に関しては、勤務時代から熟知していたため、その意味ではスムーズな店舗運営
を始めたといえよう。自社開発ブランドについては、FCに対する一定の限界を感じたという動機に
基づくが、その半面、自社開発をしたからこそ、本部の役割の重要性を再認識した側面もある。
103
15.(株)山上商事(グループ会社を含む)
1.企業概要
所在地
〒190-0012
東京都立川市曙町2−2−18
代表者
長坂 博隆
資本金
1,000 万円
創業年月
1974 年 12 月
FC 加盟 1 号店開業時期
1991 年 7 月
前期 年間売上高(全体)
6 億 1,000 万円
前期 FC 部門売上高
4 億 1,000 万円
従業員数
98 人(内訳:正社員
事業エリア別店舗数
立川 2 店、八王子 1 店、武蔵村山 1 店
FC 加盟による事業内容
吉野家、ばんからラーメン、かつや
12 人、パート・アルバイト
86 人)
(チェーン名)
FC 事業以外の事業内容
不動産建売業
調査年月日
2007 年 7 月 20 日
2.沿革
1974 年に長坂社長の祖父母が創業。靴の小売業を数店舗経営、本格中華料理、喫茶店、宴会場、お
好み焼き屋経営後、貸しビル業経営。1991 年 2 月に長坂社長が入社し、長坂社長がFC経営を始める。
加盟 1 号は吉野家。以降、吉野家 2 号店、かつや 1 号店、吉野家 3 号店、ばんからラーメン 1 号店(吉
野家 1 号店をばんからラーメンに変更 2005 年 6 月)と成長を遂げ、現在に至る。
3.代表者の経歴
大学卒業後、オリエントコーポレーションでトップセールスマンとして丸 3 年勤務。その後は東急
リバブルに勤務後山上商事へ、当時 28 歳であった。子供の頃から商売の面白さに惹かれており、独立
したいと思っていた。高額な商品販売よりも、低額な商品でお客様に喜んでもらえる商売であること、
加えて多くのスタッフを雇用できる業態を目指した結果、飲食業の店舗展開をすることとなった。
4.経営理念
社内スタッフからは、社訓や経営理念をつくることを促されている。また、
「嘘でもいいから経営理
念は作らなくてはいけない」という社外アドバイザーもいるが、長坂社長自身で納得できる経営理念
はまだ見つかっていない、現在、模索中とのことであった。
5.特筆すべき事項
複数出店のメリットについては、生産性の向上及び効率的経営ができるようになったと感じている。
複数加盟については、それぞれの本部に一律のサービスや価値を期待しているのではなく、本部それ
ぞれの特徴を把握した上で加盟している。話しを伺った限りでは加盟している 3 本部の個性の違いが、
会社のバランスを保っていると感じた。今後の成長過程において、財務等の専門的人材を登用するこ
とやオペレーションスタッフの能力の差を克服することが必要であると感じているとのことである。
6.調査担当者のコメント
出店立地の確保に苦労されている点がとても印象的であった。というのは、FC事業以外に不動産
関連事業も行っているので、不動産に関する情報は他の事業者よりも豊富であり、有利であろうと思
っていたからである。FC1 号店の時代は、ある程度の立地であれば成功していたそうだが、今は様々
な細かな条件をピンポイントでクリアしなければ成功しない、難しい時代となったようである。
104
16.A社
1.企業概要
所在地
−
代表者
−
創業年月
前期
年間売上高(全体)
−
年
−月
10 億円以上
資本金
3,000 万円以上
FC 加盟 1 号店開業時期
2004 年 5 月
前期
約 4 億円
従業員数
50 人以上(内訳:正社員
事業エリア別店舗数
5 店舗以上展開
FC 加盟による事業内容
外食事業など
FC 部門売上高
−
人、パート・アルバイト
−
人)
(チェーン名)
FC 事業以外の事業内容
流通事業など
調査年月日
2007 年 9 月 4 日
2.沿革
2004 年より、FC加盟により外食事業などへ参入した。
3.代表者の略歴
省略
4.経営理念
省略
5.特筆すべき事項
フランチャイズビジネスは、加盟店、FC本部ともお互いに切磋琢磨しながら成長していくことが
成功のポイントだと思っているが、現在、加盟しているFC本部の加盟店支援については不十分であ
るという見解であった。FC本部の加盟店開発については、 ある程度の規模まで達したFC本部は既
存の優秀な加盟店に加盟店開発をまかせて、加盟店支援に注力すべき
という考えを持っているとの
ことである。
また、FC事業に参入した理由として、事業の多角化と同時に自社の社員教育をするためと回答し
ている。現在加盟しているFC事業の考え方を企業理念として、
「社員教育に活用したかった」という
理由からである。社員教育に活用してから、徐々に定着しているとのことである。また、新規事業を
複数展開し始めた理由のひとつとしては、
「社会貢献を実現するため」と回答をしている。1店舗のみ
ではむずかしいが、複数出店することでこの思いが実現可能であるとのことである。
6.調査担当者のコメント
FC加盟後は順調に複数出店して、地域における存在感を増している。成功のポイントは、
「社会貢
献を実現する」という強い思いがあったからだと思われる。
また、FC事業に参入した理由として、事業の多角化と同時に、
「自社の社員教育のため」と回答し
ている点も注目される。今後、FCビジネスで事業多角化を目指す企業にとっては、ひとつの参考意
見になるのではないかと思われる。
105
社団法人中小企業診断協会
東京支部
フランチャイズ研究会
法人・複数加盟者に関する調査票(本部対象)
この調査は、
(社)中小企業診断協会東京支部・フランチャイズ研究会が、フランチャイズ業界活性化に
寄与することを目的に実施するものです。
お答え頂きました内容は統計的に処理され、貴社名が公表されたり、2次的に利用されることはありま
せん。どうぞ率直なご意見をご回答ください。ご回答戴きました調査票に基づき、集計・分析作業を行い、
まとめた報告書を後日お送りさせて頂きます。
質問は合計14問(副質問を含んで21問)あります。各質問の回答選択肢の番号を○で囲んでください。
なお、一部、お考えや事実を記入していただく部分もありますが、箇条書きで結構ですからご記入頂けれ
ば幸いです。調査票にご記入後、同封の返信用封筒に入れ、平成18年9月10日迄にご投函下さい。
<調査実施団体>
調査実施団体名:社団法人中小企業診断協会 東京支部 フランチャイズ研究会
お問合せ先
:
フランチャイズ研究会 法人・複数加盟者調査プロジェクト
電 話 042−472−0191 Eメール [email protected](担当:杉本)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
問 1:貴チェーンの業種分類(日本フランチャイズチェーン協会の区分に従います)は、次のどれに該当するでし
ょうか。(○は1つだけ)
1 小売業
2 外食業
3 サービス業
問2:個人加盟希望者の増減について、貴チェーンでは、どのようにお感じでしょうか。(○は1つだけ)
1 個人加盟希望者は、減少している。
2 個人加盟希望者は増加している。
3 個人加盟希望者は、減少も、増加もしていない。前と同じである。
問3:貴チェーンの加盟店募集方針についてお伺いします。
(○は1つだけ)
1 法人のみを加盟の対象にしている。(問3−2にお進み下さい)
2 個人のみを加盟の対象にしている。(問3−3にお進み下さい)
3 法人、個人を問わないが、結果として法人の加盟者が多い。
(問3−2、問3−3の両方お答え下さい。)
4 法人、個人を問わないが、結果として個人の加盟者が多い。
(問3−2、問3−3の両方お答え下さい。)
5 法人、個人を問わないが、加盟者はほぼ半々である。(問3−2、問3−3の両方お答え下さい。)
問3−2:問3で「法人を加盟対象とされている本部」
(1,3,4,5を選択)にお伺いします。
その理由は何でしょうか。
(○はいくつでも)
1 当チェーンは投資額が大きいため、法人に限定しないと個人では無理である。
2 法人加盟者は複数出店する可能性が大きいので、法人を対象にした。
3 個人加盟者は資金的に余裕が無い人が多く、トラブルの恐れがある。
4 採算に乗るまでに時間を要するため、資金的に余裕がないと困難だから。
5 人材確保・育成に関して、法人の方が有利であるため。
6 その他(具体的に:
)
問3−3:問3で「個人を加盟対象とされている本部」
(2,3,4,5を選択)にお伺いします。
その理由は何でしょうか。
(○はいくつでも)
1 個人加盟者の方が無理を言わないので、チェーン運営がスムースである。
2 当チェーンのパッケージは複数出店には向いていない。
3 当チェーンのパッケージは小規模なビジネスであるため。
4 当チェーン加盟店は投資額が少ないため。
5 当チェーンは、主として夫婦や家族経営を想定しているため。
6 法人加盟者は条件面で厳しい要求があるため。
7 法人加盟者は店長等の運営責任者が不明確であったり、異動があり、不安定なため。
8 その他(具体的に:
)
1
社団法人中小企業診断協会
東京支部
フランチャイズ研究会
問3−4:全ての方にお伺い致します。今後の出店に関して、加盟契約者にはどのような方を考えていますか。
(○は1つだけ)
1 どちらかと言えば既存店オーナー中心。
2 どちらかと言えば新規オーナー中心。
3 既存店オーナーや新規オーナーにはこだわらない。
問4:全ての方にお伺い致します。貴社における複数出店者に対する考え方をお答えください。(○は1つだけ)
1 現在も認めているが、今後もより一層、複数出店を推奨していきたい。(問4−2へお進みください。)
2 現在は認めてない(あるいは複数出店者はいない)が、今後は推奨していきたい。(問4−2へお進みください。)
3 現在は認めているが、今後は推奨しない方針である。(問4−3へお進みください。)
4 現在は認めてなく今後も認めない方針である。
(問4−3へお進みください。
)
5 複数出店または1店加盟のどちらでも良い。(問4−2、問4−3の両方お答え下さい。)
問4−2:問4で、
「1.2.複数出店を推奨していきたい」または「5.どちらでも良い」とお答えになった
方にお伺い致します。肯定的な理由は何でしょうか。
(○はいくつでも)
1 複数出店すれば、加盟店は店舗オペレーションにも慣れ、一般的に生産性が高くなるから。
2 複数出店すれば、加盟店は仕事に習熟して、本部の指導が軽減されるから。
3 複数出店すれば、加盟店が企業として成長することが可能であるから。
4 複数出店すれば、安定した資金力を持ち,一時的な赤字にも耐えられるようになるから
5 単店オーナーより資金力や人材面に優れており,今後も出店が可能だから
6 生業的加盟店のみでは、当社の発展が期待できないから。
7 オーナー数は一定限度限られていた方が、本部の意思の徹底が図れるから。
8 複数出店者の存在は、自チェーンのイメージアップにつながるから
9 その他(具体的に:
)
問4−3:問4で、複数出店は「3.今後は推奨しない」
「4.今後も認めない」または「5.どちらでも良い」
とお答えになった方にお伺いします。否定的な理由は何でしょうか。(○はいくつでも)
1 1店舗のみを、夫婦二人が中心になって運営するのが、最も高い生産性が期待できるから。
2 1店舗運営することすら難しい。まして、複数店舗の運営は無理であると思うから。
3 店舗運営の責任者に、血縁者以外の者が入ることは望ましくないと思うから。
4 パート・アルバイトの採用・育成が難しい時代にあって、複数出店が成功するはずがないと思うから。
5 複数出店すれば、仕事にきめ細かさがなくなり、業績低下の恐れがあると思うから。
6 複数出店すれば、接客レベルが落ちると思うから。
7 その他(具体的に:
)
問5:全ての方にお伺い致します。貴社の営業概況について、以下の空欄に数値をご記入ください。
事業年度
総合計
店舗数
売上高(億円)
うち FC 加盟店舗
店舗数
うち直営店
売上高(億円) 店舗数
売上高(億円)
平成 15 年度
店
店
店
平成 16 年度
店
店
店
平成 17 年度
店
店
店
問6:全ての方にお伺い致します。貴チェーンには複数出店しているオーナーはいますか。(○は1つだけ)
1 いる。
2 過去はいたが、現在はいない。
3 過去も現在もいない。
裏面にもお答えください
2
社団法人中小企業診断協会
東京支部
フランチャイズ研究会
問6−2:問6で「1.いる」とご回答の場合、平成17年度末における1オーナーの所有店数の分布を教え
て下さい。人数(法人加盟店の場合、1社は1人でカウントしてください)又は比率を記入してください。
所有店数
オーナー数
所有店数
オーナー数
所有店数
オーナー数
2∼5店
人(
%) 10∼19 店
人(
%)
30 店以上
人(
%)
6∼9店
人(
%) 20∼29 店
人(
%)
合 計
人・100%
問7.複数出店者がいるチェーンの方のみにお訊ねします。
複数出店者に何らかの優遇策はありますか(○は1つだけ)
。
1 何らかの優遇策を講じている。(問7−2にお進みください)
2 現在は講じていないが、将来的には設ける又は検討する予定である。(問7−2にお進みください)
3 優遇策は講じていない。(問8にお進みください)
問7−2:問7で「1.何らかの優遇策を講じている」「3.現在は講じていないが、将来的には設ける又は検討する
予定である」と答えた方のみにお訊ねします。それはどのような優遇策ですか(○はいくつでも)。
1 加盟金を減額あるいは免除している。
2 保証金を減額あるいは免除している。
3 ロイヤルティの低減を行っている。
4 優良物件の優先的な紹介をしている。
5 優良直営店の売却を行っている。
6
7
8
9
自由仕入れの部分的許可をしている。
ダブルブランド(複数チェーン加盟や独自ブランド)を許可をしている。
有利な融資制度や保証制度を設けている。
その他(具体的に:
)
問8:全ての方にお伺いします。一般論で結構ですが、複数加盟店と1店のみ加盟店を比較して、どちらが生産性
(1人当たり売上高、1人当たり利益等)が高いと考えますか(○は1つだけ)
1 どちらかと言えば、複数出店フランチャイジーの方が生産性が高い。
2 どちらかと言えば、単独店フランチャイジーの方が生産性が高い。
3 どちらとも言えない
問9:全ての方にお伺い致します。複数出店者の増加は、今後の日本におけるフランチャイズ・ビジネスの発展にとって
どのような影響を与えると思いますか。
(○は1つだけ)
1 フランチャイズ・ビジネス全体にとって好影響をもたらすと思う。
2 フランチャイズ・ビジネス全体にとって悪影響をもたらすと思う。
3 どちらとも言えない
問10:全ての方にお伺い致します。加盟契約書の内容についてお伺いします。競業禁止義務は契約書に定められ
ていますか。
(○は1つだけ)
1 加盟期間中のみの競業禁止を契約で定めている。
2 加盟契約終了後も競業禁止義務は定めている。
3 競業禁止は契約で定めていない。
問11:全ての方にお伺い致します。フランチャイジーが他のフランチャイズ本部(競業禁止には該当しない業態)
と契約することについて、どのようにお考えでしょうか。(○は1つだけ)
1 フランチャイジーの決めることで、本部として意見はない。
2 フランチャイジーに余力があるならば、当社の店舗数を増加する方向で検討してもらいたい。
3 フランチャイジーが他フランチャイズ本部と契約して規模拡大することには賛成である。
4 フランチャイジーが他フランチャイズ本部と契約を締結することには反対である。
5 フランチャイジーが他フランチャイズ本部と契約することはあまり好ましくないと考える。
3
社団法人中小企業診断協会
東京支部
フランチャイズ研究会
問12:全ての方にお伺い致します。メガフランチャイジーに関するご意見をお聞かせください。(○は1つ)
1 メガフランチャイジーの台頭は、日本のFC業界にとって良いことで、賛成である。(問13へお進み下さい)
2 メガフランチャイジーの台頭には反対である(問12−2へお進み下さい)
3 賛成でもなく、反対でもない。(問13へお進み下さい)
※なお、中小企業診断協会東京支部・フランチャイズ研究会では、メガフランチャイジーを次のように定義しています。
「メガフランチャイジーとは、加盟店部門の店舗数30店舗以上または、加盟店部門の売上高30億円以上のフランチャイジーを指す」
問12−2:問12で「2.反対」であると回答の方にお伺いします。反対の理由は何ですか。(○はいくつでも)
1 メガフランチャイジーの中には、多数のチェーンと契約している(又は契約をしようと考えている)者も
見られ、本部の持つ固有のノウハウが流出する恐れがある。
2 フランチャイジーの力が強くなり、本部に対して対抗勢力を持つようになる可能性がある。
3 フランチャイジーが独自の運営方法を開発し、ノウハウの統一性が崩れる可能性がある。
3 その他(具体的に
)
問13:恐れ入りますが、貴チェーンにて複数出店している代表的なオーナー3人をご紹介ください。
※なお、このリストは我々が行う法人・複数出店フランチャイジーの実態調査(アンケート)と、聞き取り調査以外に利用することはいたしま
せん。また、社団法人中小企業診断協会の「個人情報保護法取扱規定」に準拠し、名簿が流出することのないよう、万全の措置を取りますので、
是非ご協力くださいますようお願いいたします。
会社名・代表者(又は担当者)氏名、ご住所・電話番号
1 会社名:
代表者名又は担当者名:
〒
TEL
役職名(
)
役職名(
)
役職名(
)
2 会社名:
代表者名又は担当者名:
〒
TEL
3 会社名:
代表者名又は担当者名:
〒
TEL
問14. 全ての方にお伺い致します。貴社の概要等についてご記入下さい。
貴社名
チェーン名:
創業年月
年
オーナー総数
人( う ち 、複数出店者数:
前期年間売上高
年
人 、1 店のみ出店者数:
名(内、パート・アルバイト
代表者名
月
人)
億円)
名)
役職名(
)
〒
電話番号
ホームページ
加盟1号店開業年月
億円(本チェーン以外の事業があれば、うち
従業員数
所在地
月
FAX番号
http.//www.
調査票記入者
(役職名:
ご協力をありがとうございました。同封の封筒に入れ、ご返送下さい。
4
)
社団法人中小企業診断協会
東京支部
フランチャイズ研究会
法人・複数加盟者に対するご質問(加盟店対象)
この調査は、(社)中小企業診断協会東京支部・フランチャイズ研究会が、フランチャイズ業界活性化に
寄与することを目的に実施するものです。
お答え頂きました内容は統計的に処理され、貴社名が公表されたり、2次的に利用されることはありませ
ん。どうぞ率直なご意見をご回答ください。ご回答戴きました調査票に基づき、集計・分析作業を行い、ま
とめた報告書を後日お送りさせて頂きます。
<調査実施団体>
調査実施団体名:社団法人中小企業診断協会 東京支部 フランチャイズ研究会
お問合せ先
:
フランチャイズ研究会 法人・複数加盟者調査プロジェクト
TEL:042−472−0191
e‐mail [email protected](担当:杉本)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
Ⅰ
企業の概要
問1
貴社の概要等について伺います。
貴社名
資本金
〒
所在地
代表者名
創業年月
年
法人化の時期
前期年間売上高
従業員数
月
年
FC 部 門
加盟1号店開業年月
月
円
全体
名(内訳:正社員
円
名、パート・アルバイト
事業エリア別店舗数
FC 加 盟 に よ る 事 業 内 容
(加 盟 企 業 名 )
FC 加 盟 以 外 の 事 業 内 容
調査票記入者名
調査実施日時
問2
企業の沿革
問3
代表者の略歴
問4
経営理念
月
日(
年
)
時
1
分∼
時
分
名)
月
社団法人中小企業診断協会
東京支部
フランチャイズ研究会
Ⅱ.FC加盟に関する項目
問5
1
2
問6
1
2
3
4
問7
1
2
3
4
5
6
問8
1
2
3
4
5
6
7
問9
1
2
3
4
5
6
問 10
1
2
3
4
5
6
問 11
1
2
3
4
5
6
7
問 12
1
2
3
御社の事業領域は(1つのみ選択)
FC加盟以外にも事業を展開している
FC事業のみである
FC加盟の動機(1つのみ選択)
独立開業
事業の多角化
業態転換
その他(
)
一般の開業(業態転換、多角化を含む)ではなく、FC加盟を選んだ理由(複数回答可)
事業のノウハウが無かったため
FCの方が成功の可能性が高いと思った
時間が無いため,FCを選択した
FCは事業資金が少なくて済む
本部から強く勧められた
その他(
)
最初にFC加盟した本部選択の理由(複数回答可)
成功の可能性が高いと思った
投資額が低かった
本部のサポートシステムが優れているから
本部の社長の人柄に惹かれて
開発担当者の熱意
他社にないオリジナイティがある
その他(
)
第2ブランドを選択した理由(第2ブランド加盟者に対する質問)(複数回答可)
第1ブランドの商圏内立地が取れなくなった
第1ブランドのエリアが埋まってしまった
第1ブランドに相応しくないが、他のブランドならば絶好の立地が確保できた
第1ブランドの先行きに不安が生じた
リスク分散を図る必要を感じた
その他(
)
第2ブランド加盟の意思(第2ブランド未加盟者に対する質問)(複数回答可)
全くない。第1ブランドのみで展開する
第1ブランドを10店舗(例)展開したら、次の第2ブランドを考える
第2ブランドを探しているが、適当なブランドが無い
積極的に第2ブランドを探している
現在、第2ブランドの交渉中
その他(
)
複数出店のメリット・デメリット(複数回答可)
複数出店すれば、店舗オペレーションに慣れ、生産性が高くなった
複数出店により、仕事に習熟して、本部の指導が少なくても効率経営ができる
複数出店により、家業から企業に変化した
複数出店すれば、銀行の融資も受け易くなり、企業として耐久力ができた
人材の採用が難しく、複数出店はデメリットが大きい
複数出店すれば、接客レベルが低下する
その他(
)
FCビジネスに成功したと思っているか(1つのみ選択)
成功したと思っている
ある程度成功したと思っている
まだ成功したとは思っていない
2
社団法人中小企業診断協会
4
5
6
Ⅲ.
問 13
1
2
3
4
5
6
問 14
1
2
3
4
問 15
1
2
3
4
5
6
7
問 16
1
2
3
4
5
6
東京支部
フランチャイズ研究会
到底成功の領域ではない
むしろ失敗したと思っている
その他(
)
FCビジネスに関する項目
FC加盟で一番苦労したことは何か(複数回答可)
資金作りに苦労した
人員募集に苦労した
本部選択に時間が掛かった
未だに人材が安定せず、組織の体をなしていない
人材育成に苦労している
その他(
加盟本部に対する満足度(1つのみ選択)
満足している
おおむね満足している
どちらかといえば不満である
不満である
加盟本部のどのようなところが優れていると思いますか(複数回答可)
本部として誠実である
従業員教育に熱心であり、効果も出ている
従業員募集の支援システムが優れている(本部のHPによる募集等)
経営指導が優れている(訪店頻度、指導の質)
商品開発が優れている
販売促進が優れている
その他(
FCビジネス固有の問題はありますか(複数回答可)
競業禁止義務は困る(契約終了後)止めてもらいたい
秘密保持義務に年数制限が無いことに不満(5年もあれば今更秘密でも無いだろう)
契約がワンサイドで、加盟店の意思が絶対通らないこと
最近、契約が不平等なケースが増えた(法人には異なった契約書の存在)いやだ
契約が本部に有利になりすぎている
その他(
)
)
)
Ⅳ. 経営に関する項目
問 17
1
2
3
4
5
6
7
問 18
1
2
3
4
5
6
現在の主要な問題点は何ですか(複数回答可)
投資額の割りに、利益が少ない
資金作りが、簡単に出来ない
人が集まらない
魅力あるフランチャイズ本部が少なくなった
わが社のみでは人材育成ができない
(競合激化やブランドの陳腐化で)売上高が減少傾向にある
その他(
人材採用・育成に関して問題点はありますか(複数回答可)
若い人材(18∼25歳)が全く集まらない。今後益々難しくなる
社員の採用も出来ない。多店舗化が進まない
人材教育が出来ない(教育している期間の代替人員がいない)
人材育成のノウハウを持っていない
外部にも複数出店者に対する教育機関がない
その他(
3
)
)
社団法人中小企業診断協会
問 19
1
2
3
4
5
6
問 20
1
2
3
4
5
東京支部
組織化の状況(1つのみ選択)
組織化どころではない。今日のオペレーションが満足に出来ない
組織化の前に人員充足が先である
一応の組織を作ったが、現実にはオーナーが店長代理でまかなっている
組織はできた。これからは、その教育が肝心である
組織も出来上がり、人材教育も自社の力と本部の力で、出来るようになった
その他(
今後の方向性(1つのみ選択)
現在加盟のFC本部の店舗を増やしたい
新しい FC 本部の加盟を検討したい
現状維持である
現在加盟のFC本部との契約解除を検討している
その他(
フランチャイズ研究会
)
)
Ⅴ.FC業界について
問 21 FC ビジネスは企業成長に役立つと思いますか(1つのみ選択)
1 FC ビジネスは、日本の中小企業の企業成長にとってひじょうに有効な手段である
2 ある程度有効な手段だと思う
3 特に有効な手段だとは思わない
問22 日本におけるメガフランチャイジーの台頭をどう思いますか(1つのみ選択)
※ メガフランチャイジーとは
「多数の加盟店舗をもつフランチャイジー企業のことで、おおよそ 30 以上の店舗を経営しているか、また
はフランチャイジーとしての売上高が 20 億円以上の規模のフランチャイジーを指します」
1 メガフランチャイジーの台頭は、日本のFC業界にとって良いことで、賛成である
2 メガフラチャイジーの台頭には反対である
3 賛成でもなく、反対でもない
問 23 将来、メガフランチャイジーを目指しますか(1つのみ選択)
1 目指している
2 できれば目指したい
3 特に目指してはいない
その他
4
【執
筆
者】
本調査・研究の実施にあたっては、
(社)中小企業診断協会東京支部フランチャイズ研究
会に所属する下記メンバーにより、
「法人・複数店加盟フランチャイジーの実態に関する調
査研究委員会」
(以下、本委員会)を設置し、本委員会の討議を通じて成果をまとめた。委
員会のメンバーは以下のとおりである。
氏名
所属支部
所属支会
氏名
所属支部
所属支会
大橋
美香
東京支部
中央支会
西場
友彦
東京支部
城東支会
大野
敏夫
東京支部
中央支会
秦
元親
東京支部
城南支会
競
康諮
東京支部
城南支会
溝口
晃子
東京支部
城南支会
黒川
孝雄
東京支部
三多摩支会
上野
敏男
埼玉支部
−
東京支部
城南支会
伊藤
達仁
(税理士)
−
東京支部
城南支会
小松崎
杉本
收
眞
☆
☆印は委員長
★
★は副委員長
フランチャイズ研究会のホームページでは、フランチャイズに
関する基本用語や業界の最新動向等を公開しています。是非、ご
覧ください。
http://fcken.com/
フランチャイズビジネスにおける法人・複数加盟者に関する調査報告書
発行日
平成 20 年3月 10 日
発行者
〈社)中小企業診断協会
連絡先
フランチャイズ研究会
東京支部
代表
西野
フランチャイズ研究会
公晴
〒176-0023 東京都練馬区中村北 1-2-7-601
Eメール
[email protected]
本書の内容を無断で複写・複製〈コピー)、使用および引用を禁じます