おぐクリ通信 vol.27 ∼ わんだぁらんど 2006 Ｄｅｃｅｍｂｅｒ ∼ 今年も残すところ 1 ヶ月ですね。今月号では、今年最後の子ども映画会『クリスマス版』のお知らせと昨年号外号として発行した、『冬場のクリニックの受診のアドバイス』についてお伝えしていきます。ドクターおぐちのつぶやき ∼ 神の愛し子∼ 小さい頃から12月になると、クリスマス、お正月を待ち望みなの男の子のお母さんが、ご自分の詩を見せてくれました。イエスがら子供心に何となくうきうきしていました。その頃から半世紀様に限らず、地上に生まれてくる子ども達一人一人が神の愛しも経つとは嘘のようですが、甲府の繁華街がにぎわってゆく様子子、そしてクリちゃんという中心街の小さなおもちゃ屋さんのシ【「小さな小さな手」ョーウィンドーを覗き込んでいた時のワクワクした気持をを懐た瞬間/あなたは生きる勇気をくれたかしく思い出します。キリスト教徒でもないのにクリスマスを心乗るくらいの小さな命が/生きようと/必死に生きている待ちにするのは軽薄だといわれそうですが、私は地球上の聖人のがとう/生まれてきてくれてありがとう/ありがとう/あなたに会一人が誕生したのを祝うのも良い事だな--と思います。八ヶ岳のえてよかった山麓にシルクロード美術館があります。そこには平山郁夫の収なたのそばに/あなたのそばにいてあげたい集したシルクロードの遺物だけでなく彼の絵が沢山展示されてられるのか/あとどれくらいいきられるのか/あなたが生きる力います。その中に、仏陀を中心にキリストとモハメッドの三聖人をくれたから/少しでも永くいきていたいが並んで、お互いに手を差し伸べている絵があります。その絵にていたいから/このぬくもりを/忘れたくないから/あなたのそばは宗教の違いを越えた人類の融和を促す気持ちが漂っています。に/あなたのそばにいてあげたいクリスマスは言うまでもなくキリストの生誕を祝福する宗教的来へ夢へ/はばたいて/いつかこのぬくもりを/思い出してね行事です。考えてみると、毎年、世界中でおよそ一億人の赤ちゃりがとう/生まれてきてくれてありがとう/ありがとう/生きる力んが生まれており、単純計算すると毎秒3人が誕生している事にをありがとうなります。どの子も尊い命であり、救い主イエスと同様に祝福さいるだけで/とても幸せれるべきだと思います。でも現実はどうなのでめて/生きて/生きていたい】なんと素敵な詩でしょう。このおしょうか？ユニセフの調査によると、アフリカの紛争あるいは飢母さんは、先天性の腎臓病を持ちながら、命を懸けて赤ちゃんを餓地域で生まれた神の愛し子であるはずのこども達は5才ま産もうとしたのです。しかし、腎臓は耐えられなくなり妊娠中にでに1/3が息絶えるのです！日本ではどうでしょうか？病気で腎不全に陥り、人工透析を受けながら、ようやく924gの小さな亡くなるこどもの数は激減していますが、虐待、自殺そして交通小さな未熟児を出産されました。今、その子は２歳のやんちゃな戦争で多くのこども達が亡くなっているのです。私は重症新生児男の子です。お母さんは今も人工透析を受けながら、懸命に育児室で長く働いていましたが、生まれても誰からも祝福される事無をしています。この素敵な詩は、お母さんと子供の二つの命の賛く、重篤な奇形の為に治療の対象にもならずに、ひっそりと亡く歌だと思います。クリスマスの夜の暖かい一家団欒で、ケーキをなっていった多くの赤ちゃん達を憶えています。たとえどんな奇ほおばるだけでなく、イエス様の誕生と同様に世界中に生まれて形を持って生まれてきても、お誕生おめでとう！と祝福してあげくる子ども達の命を祝福しましょう。神の愛し子たかったと今は後悔しています。クリニックに受診している2歳であることを素直に表現しています。皆さんに紹介します。小さな/ちいさな手が指が/私の唇に触れ小さな/ちいさな/両手にありずっとそばにいるよ/ずっと見守っているよあいつまで生きていあなたの笑顔を/見大きくなって/はばたいて/未ああなたが/あなたがだいすき/あなたが/あなたがあなたが/あなたがいる喜びをかみしクリニックあれこれお勧め本やかまし村の子どもたちこの一年、新聞に虐待、いじめによる自殺、不登校、青少年による殺人事件・・と悲しい記事が載らない日はありませんでした。人々は子 ☆子ども映画会のお知らせ☆ ども達をどう育てていってよいかとまどっています。私は幼い子ども時代を出来るだけ楽しく豊かなものにすることで大部分の問題は解 12 月 16 日土曜日決すると思います。皆さんスウェーデンの有名な児童文学者、アストリッド・リンドグレーンさんを知っていますか？彼女の子ども時代の 14:30 から楽しい思い出から生まれた多くの作品のなかでも、特に『やかまし村の子ども達』は面白く、しかも育児についてのヒントをお母さん達にミッキーのクリスマスキャロル（予定）沢山与えてくれる本です。私は読んでいて、ああ何て楽しい子ども時代なんだろう、僕もこんな遊びを楽しんだな・・・とほのぼのとした気持になりました。アストリッドは今の時代の子ども達に、もっと遊んで欲しいと心から願っています。なぜなら、幼い日々を両親の愛情に包まれて遊んで遊んで遊ぶことで子ども達の世界は豊かになり、心・・・年末年始のお知らせ・・・休診日 12 月 29 日∼1 月 8 日の中に築かれたこの暖かい世界は、困難に陥ったとき、それに立ち向かう力になってくれます。アストリッドはテレビの前に釘付けになっ【診療の変更】て、ゲームに夢中になっている子供達のことを心配しています。何故 12 月 27 日午後の予防接種はありません。一般診療を行います。なら、それらは子供の心を荒廃させるからです。子どもが、自分の力で頭の中に作り上げるファンタジーの方が、テレビよりずっと生き生きしているのですから。そして、彼女は、すべての子ども達に読書の 12 月 28 日喜びを知ってもらいたいと願っています。ひとたび本の楽しさを知れば、決して孤独を感じることはないからです。午後休診午前の受付は 12:30 まで小口弘毅冬場のクリニック受診のアドバイス小児科の基本は多くの訴えを有する子供達の一般外来診療です。いつもクイズを解いているようなものです。たくさんの風邪っぴきの子供達の中から、ちょっと違う珍しい病気、重症な子をピックアップして、診断、治療そして専門病院に紹介し、入院させるのが私たち開業小児科医の大切な仕事です。私は大学病院に長く在籍していたので、色んな病気の子供が開業医の先生から送られてきたのを、診断し治療する逆の立場でした。しかし、時に重大な誤診であったりずいぶんと悪くなってきてから慌てて送られてきたような乳幼児も経験しました。そして今度は送る方の立場になったので、正しい診断、適切な治療、的確な時期に紹介・入院させるようにしなければと自分を戒めています。当院に乳児の受診が多いという事は、取りも直さず重症な感染症や病気が受診児の中に潜んでいる可能性も高いのです。ですからインフルエンザが流行し外来が混雑する期間は、見逃しをしないように神経を張りつめます。子供達との会話を楽しんだりすることも好きですが、冬の適度な緊張感も好きです。しかしながら、あまりに忙しすぎるのも私にとっても、子供達にとってもあまり良い事ではありません。そこで、私からお母さん達に冬場の受診のこつをアドバイスします（これは自己防衛かも知れません---？）急性熱性疾患の場合、9 割以上はウイルス感染症で、通常発熱や全身倦怠感などの症状は数日間で自然に軽快してゆきます。お母さん、子供達には自然治癒力が備わっています、その治癒力を信頼し、そして日々の生活の中で高少しの鼻水、咳だけの症状熱だけで元気での場合には、まず 2〜3 日哺乳力も良けれくらい様子を見ましょう。ば、数日様子を見ましょう。めてゆきましょう。子供の風邪の原因のほとんどはウイルス性ですから、当たり前ですが、基本的には抗生物質の処方は致しません。日本は世界一の抗生物質乱用大国であることを医師もお母さ心配なときはまずは電話でん方も認識すべきだと思います。その行き着くところは相談を。家でのケアの仕方 MRSA のような抗生物質耐性菌の万延です。や受診のタイミングなどを看護師がお話します。・・・・・母乳栄養・・・・・ ∼乳児期に自然治癒力を高める最も効果的な育児法∼ 1 歳未満の場合、心配であればいつでも受診母乳育児の乳児は感染性胃腸炎・中耳炎・肺炎になりにくいことが明らかにされています。発展途上国では、母乳栄養児は人工栄して下さい。1 歳未満の乳児は重症化しやすく入院が必要となる可能性が高いからです。養児よりもはるかに死亡率は低いのです。上手なクリニックの活用の仕方 ★相談外来★ 一般外来がいつも忙しいので、開院以来の私のモットーである「ゆっくりお話を聞き、相談に乗る」ということが、なかなか出来なくなっています。そこで、一昨年から休診日(金曜日)のうち 1 回/月、多様な相談外来（一人 30 分枠）を始めています。ゆっくりと話ができ、私にと ★健診時のもぐもぐ教室と親子教室★ ってもゆとりの時間です。育児相談も含めてお健診は子どもたちの発達を見る大事な機会です。と同時に、普段から疑子さんの発育あるいは障害について相談され問に思っていることや心配していることを相談するよいチャンスでもたいお母さんは、この相談外来を予約して下さあります。現在当院では、8 ヶ月・1 歳健診では栄養のお話をするもぐい。もぐ教室、1.6 才検診では子どもの発達と育児のコツをお話しする親子教室をやっています。今まで聞けなかったあんなことやこんなこと、育児不安をここで吐き出していってください。 ☆予防接種や健診のあとは・・・☆ もしお母さんが一人ぽっちで育児をしていて寂しい思いを抱いているなら、予防接種、健診が終わっても、サット帰らないで、４階のこどもの城で遊んでいって下さい。いつもスタッフがいますので気軽に話をしていってください。こども文庫も併設されており、おもちゃ、 ☆分娩周辺期の育児サポート☆ (perinatal visit) 絵本、そしてお母さん達が読んで勉強になる小児科関係の本などがあります。どうかゆっくり遊んだり、本を読んで下さい。こどもの城では、発達外来と子育て支援活動を行っています。この子育て支援は当院は乳児の受診が非常に多く、新生児専門医である私の専門性を最大限に生かす事が出来てうれしい限りです。しかも、乳児早期から有効な育児サポート（母乳育児、スリングによる密着育児など）を始める事が出来ます。私の願いは、産院を退院して出来るだけ早い時期（生後 1 ヶ月以内）に受診してもらう事です。そうすれば、助産師、看護師などスタッフから複合的かつ効果的な育看護スタッフが中心となって運営する有料性の活動で、ふぁみりぃさぽぉと Bambino（ばんびぃの）と名付けています。様々な子育て支援に取り組んでいますが、その基本は、毎日月∼金まで子供の家にスタッフがいつも居て、遊びにきたお母さんと話したり、相談に乗る事です。またこどもの城では、毎月 1 回土曜日に「子ども映画会」行っています。映画館と遜色ない大きな画面で音響も十分です。是非親子で見に来てください。児アドバイスが出来るからです。忙しさの中での診療に対するこだわり ♪診療と療育相談♪ 当院では開院以来、臨床心理士と協力して発達に問題を抱えた子供達の発達相談外来を開いています。すでに 300 人以上の子供たちが受診しています。私は 20 年間にわたって北里大学病院新生児集中治療室で重症新生児の治療にあたってきました。当然ながら亡くなった子もたくさんいました。また障害をもって退院していった子どもたちもたくさんいたのです ♪当院の予防接種について♪ 予防接種、健診は小児科医院の大切な業務ですが、普段あが、その子供たちが家庭で、地域社会で育ってゆくのを十分に援助してあまり病気にならない可愛い健康体の赤ちゃん達に接するげられなかったのが私の大きな反省でした。そこで、開業して発達相談外事も私の楽しみです。予防接種の実施に関していくつか変来を開いたのです。5 年間ですでに 300 人以上の子どもたちが受診して更しました。接種後 15 分くらい副作用の確認のために待います。当初は、新生時期に治療を受けた未熟児、重症新生児あるいはダ合室で待機してもらっていましたが、現状ではもはや実際ウン症候群などの子どもたちの受診を想定していました。この子達の受診的ではないので中止しました。ただアレルギー歴のある方数も多いのですが、予想をはるかに超えて自閉症、注意欠陥多動児、あるはハイリスクと考え、接種後しばらく待機してもらいまいは心の問題を抱えた子どもたちの受診が増加しました。心理士のまとめす。以前は私が問診して、ワクチンの接種もしていました。では 20％が従来の発達遅滞児で、残りの 80％が自閉症あるいは心の問これも時間的に困難となったので分業にいたしました。だ題を抱えた子どもたちでした。現在の保険診療システムでは全く採算が合んだん忙しくなってきたので手抜きか・・・と思われるおわないのですが、小児科医としては、このような外来を運営し提示する事母さんもいらっしゃるかもしれません。あるいは実際に非が義務であると同時に生き甲斐だと思っています。発達外来へ紹介してし難されたお母様もいました。私はそうは思いません。問診まうと、一般診療が忙しく子供達の成長ぶりをなかなかフォローする事がと診察をしっかり出来るからです。そして当然ながら看護出来ませんでした。今後は小児科医としてもアドバイスをしなくてはなら師は予防接種および注射する資格を有する国家資格なのないし、また私の勉強にもなるので、どんなに忙しくとも、短い時間でもです。官僚的な言い方になったかもしれませんが、どうか良いので、子供達の面接を行いたいと思います。なるべく待たさないようにしますので、お母様宜しくお願いします。ご理解ください。