06.12_スペインパンフ 07.1.29 4:58 PM ページ 1 新入会員を募集しています 福岡スペイン友好協会では、新入会員を募集し ています。スペインに関心をお持ちの方であれば 随時入会の受付を行っています。会員の皆様のご 家族やご友人の方で本会に入会希望の方がいらっ しゃいましたらお気軽にお知らせください。 協会の目的 日本とスペイン両国の経済、文化スポーツ等の 交流を図り、相互の理解と親善の増進に寄与する ことを目的とする。 会 費 ・個人会員 1口 3,000円 ・法人会員 1口 15,000円 会員特典 ・友好協会主催の各種イベントへの参加 ・会報の発送 ・スペイン関連情報の提供 など スペイン語教室 福津教室 場 所:福津市中央公民館 毎週金曜 時 間:19:00∼20:00 講 師:芝山 マリーサさん 福岡教室 場 所:大名町大聖堂(西鉄グランドホテル前) 毎週月、木曜 時 間:19:00∼20:00 講 師:マリア・イザベル・ガビラン・デ・ラ・ロサさん 参加費:友好協会会員・・4,000円/月 非会員・・・・・5,000円/月 編 集 後 記 初めての会報作りで右も左も分からない中焦っ てい るの に 、隣 で 事 務 局 の Y 氏 からは「 生 ハ ム・・・また当たったりして」 とのんきな発言が。ひ どくのんきな発言に焦りも吹っ飛びバタバタしな がらも楽しく会報を作ることができました。次回は 必ず私がのんきな発言をしようと企み中。 広報委員S 発行・編集 発行 福岡スペイン友好協会事務局 〒811-3221 福岡県福津市若木台1−13−1 TEL 092−957−6680 FAX 092−957−6693 E-mail [email protected] 編集 福岡スペイン友好協会広報委員会 編集協力、印刷 渕上印刷株式会社(法人会員) 福岡スペイン友好協会会報 第 第3号 号 06.12_スペインパンフ 07.1.29 4:58 PM ページ 2 ▲今年も大勢参加してくれました 2 0 0 6年7月2 9日、ホテル日航福岡で第3回総会を開催しました。 今年の総会は、福岡スペイン友好協会が初めて監修した書籍「スペイ ンと日本人」の出版と重なったため、その祝賀会も兼ねて開催しました。 当日は、ミゲル・アンヘル カリエド在日スペイン大使ご夫妻にもご臨 席いただき、前年度の事業報告と決算、新年度の事業計画と予算、理 事・監事の選任など、すべての議案が満場一致で承認されました。 なお、今回本協会が書籍を発行するに至った経緯や書籍の概要、さ らには祝賀会の詳細などについて、「スペインと日本人」の編者のお 一人である京都外国語大学の坂東省次教授が、書籍「イスパニア図書 第9号」の中に詳しく記されていますので、ここにその一部を紹介さ せていただきます。 2006年度福岡スペイン友好協会総会 ▲ミゲル・アンヘル・カリエド大使 「スペインと日本人」出版記念祝賀会 日 時 2 0 0 6年7月2 9日 (土) 1 7:3 0∼ 会 場 ホテル日航福岡 参加者 約1 2 0人 2006年度福岡スペイン友好協会 総会決定事項 1 第1号議案 2 第2号議案 3 第3号議案 平成17年度事業報告および収支決算 平成18年度事業計画および収支決算 理事および監事の選任 今年は、日本にはじめてキリ スト教 を 伝 え た 聖 フランシス コ・ザビエル生誕500年の記念 の 年に 当 たる。ザビエル 生 誕 の地であるスペイン北部ナバラ 地 方 の ザビエル 城には 、世 界 各 地 から多くの 信 者 が 訪 れて いるが、5月には日本からもナバラとは姉妹都市の関係に ある山口県から100名を超 す 関 係 者 が 、ザビエル 城 で 開催された記念行事に参加している。 日本とスペインの交流は、1549年のザビエル来日ととも に開始する。ザビエル一行が鹿児島に上陸して今年で、 457年を数える。そこで動いたのは、創設からまだ2年を 経過したばかりの福岡スペイン友好協会であった。 九州は南蛮時代の中心地であった。九州を代表する福 岡でも福津市に本部を置く福岡スペイン友好協会は、350 名の会員によって支えられ、活発な活動を展開している。 本書刊行の契機となったのは、2005年11月に福津市で 開催された「ドン・キホーテ イン 福津」のプログラムの 一つとして行われたパネルディスカッション「私のスペイン、 私のドン・キホーテ」である。川成洋(法政大学教授)、堀 越千秋(画家)、本田誠二(神田外語大学教授)、坂東省 次(筆者)、ギジェルモ・キルクパトリック (スペイン大使館文 化担当参事官)、オルガ・ガルシア(スペイン大使館文化 部コーディネーター) の6名がパネリストとして参加された。 このパネルディスカッションが大変面白く、かつ刺激的 であったので、協会の中で「これを文字に残してスペイン に関心のある多くの人々に読んでもらいたい」 との声が沸 き起こった、というのは同協会会長の佃亮二氏である。 そこで動いたのが編者の一人川成洋教授であった。丸 善の関係者との交渉の結果、 「丸善ブックス」の一冊として 刊行が決まったのは、2005年の秋のことである。 繰り返すが、今年はザビエル生誕500周年である。加 えて、九州のスペイン友好協会が出版するなら、ザビエル 生誕500周年を記念する内容が望ましいということになり、 前半はドン・キホーテ刊行400年記念、後半がザビエル生 誕500年記念、というこれ以上の冠は望めない最高のお 膳立てができたのであった。 後半は当然、ザビエルから始まっている。続いて日本と スペインの交流史上に足跡を残した人々、すなわち天正 少年使節、日本二十六聖人、支倉常長、内村鑑三、村岡 玄、坂井米夫、ジャック白井、野上弥生子、須磨彌吉郎、 司馬遼太郎、堀田善衛、永川玲二が登場する。両国の交 流史に名を残す興味深い人物はまだ多数いるので、是非 とも続編がほしいところだ。 2006年7月29日 (土)、福岡市内のホテル日航で、本書 の出版祝賀記念パーティーが開催された。前半は福岡ス ペイン友好協会の総会。スペイン大使ご臨席のもと、両 国歌演奏に引き続いて佃会長とスペイン大使が挨拶に立 たれた。じつに厳かに行われた総会に引き続いて、出版 祝賀パーティーはなごやかな立食パーティー形式で行われ た。佃会長は本書出版後、全体に目を通されたようで、挨 拶の中で本書の興味深い部分に触れられて絶妙な話術 で本書を紹介されていた。佃会長の言葉に誘われて、自 宅に帰ってから本書を繙く会員が多かったのではないだ ろうか。 パーティーの間には、ピアノ演奏があってスペインの曲 が奏でられ、その後にはスペイン在住の画家堀越千秋氏 が登場して、カンテ (フラメンコの歌) を2曲披露された。祝 賀会が一挙にもりあがったところで、在福岡スペイン国名 誉領事芝山温氏が閉会の辞を述べられ、参加者に対して 感謝の気持ちを率直に話された。じつに感動的なフィナ ーレであった。 (ばんどう・しょうじ 京都外国語大学教授) 〈2 0 0 6年クリスマスパーティーに寄せて〉 親 愛 な る 、佃 会 長 そして「 福 岡 スペ イン 友 好 協 会 」 の会員の皆様方へ 年の終わりに一年の過ぎ去った 日々を家族や友人たちとの温もり の中で振り返る一時でもあるクリ スマスの日がもうすぐそこまでや ってきました。 今 年2006年 は 私 の 平 凡 な 人 生 の中で大きな意味を持つ年であり ました。それは私をとても親切に 温かく迎え入れてくださり、以前から耳にしていま した数々の素晴らしいことを確認できるこの日本に 赴任できた年であるからです。 四季折々の素晴らしい風景、活力に溢れた社会、 芸術文化表現の卓越性など、それが偉大な国の実際 2 の姿であることを確信した次第です。 そしてその上「福岡スペイン友好協会」の情熱的 かつダイナミックな活動に出会う機会を得ました。 皆様のそのような活動に心から感謝申し上げますと ともに今後も大使館としてできうる限りのご支援を 続けて参ります。 新たな年、2007年には皆様の活動によりスペイン と日本両国の関係がより深く強いものになりますこ とを確信し、皆様の貢献と努力に対して常に最善の 協力を惜しまぬつもりです。 皆様にとって幸せに満ちたクリスマスと2007年が 喜びに満ちた年でありますようにと願っております。 駐日スペイン国 特命全権大使 ミゲル・アンヘル カリエド 3 06.12_スペインパンフ 07.1.29 4:59 PM ページ 4 ∼第2回福岡スペイン友好協会 スペイン親善訪問∼ 日程:2006年5月18日 (木)∼25日 (木) 8日間 「スペイン マドリッド・アンダルシア ドン・キホーテを訪ねる旅 8日間」 スペインのカリスマシェフ ジョセップ・バラオナ氏来福 通算で4回目となるスペイン料理教室には、なん とあの愛知万博スペインパビリオンで料理の総プロ デューサーを努めたジョセップ・バラオナ氏に講師 として来ていただきました。 今回の題材はピンチョス。バラオナシェフには、野菜 と生ハムのピンチョスやローストビーフのピンチョスなど 5種類のピンチョスを作っていただきましたが、この日み んなで一緒に作ったのは、 「ジョルディ」 というバラオナシェフ の息子さんの名前を付けたオリジナルのピンチョスでした。 バラオナシェフの軽妙な話術と華麗な手さばきに、40名の 参加者は皆酔いしれていました。 またこの日は、直後に「芝山名誉領事のシェリー騎士号 授与祝賀会」があり、料理教室で作られた華 麗な作品の数々がさっそく会場を彩りま した。祝賀会にはいろんな種類のシェリ ーが100本以上も準備され、参加者は皆ま さに「スペインな夜」を満喫していました。 「ピンチョスとシェリーを 楽しむスペインな夜」 材 料 フルーツトマト 卵(Sサイズ) アンチョビ グリーンオリーブ セルフイユ 直径3cmのバゲット EVオリーブ油 バゲットを厚さ5mmにカットし、トー ストする。フルーツトマトを厚さ4mmに スライスする。卵を固ゆでにし、両端 を切り落として5等分にスライスする。 トースト、トマト、ゆで卵を重ね、ア ンチョビのフィレ、種ぬきグリーンオリ ーブをのせて串で刺す。セルフイユの 葉を1枚おき、 EVオリーブ油をかける。 4 日 時 会 場 参加者 2 0 0 6年4月1 1日 (火)1 8:0 0∼ グランドハイアット福岡 第1部 料理教室 約4 0人 第2部 祝賀会 約1 2 0人 <旅リポート> 佃会長と共に実施された昨年1回目の親善訪問からほぼ 1年。2回目のスペイン訪問は“ドン・キホーテin 福津”のイ ベントと 「スペインと日本人」の出版を記念してスペシャルツ アー「ドン・キホーテに出会う旅」。12名の会員・理事の参加 でオリジナリティあふれる楽しいスペイン訪問となりました。 コースはマドリッド見学後、トレドへ。新幹線AVEの中では にわか「おりがみ教室」開催となり、スペイン人のファミリーと 交流しながらセビリアへ。更にグラナダからアルマグロ、ここ ではスペインが誇る歴史的建造物をホテルに改造した人気 のパラドールに宿泊。ラ・マンチャ地方の赤茶けたぶどう畑 を走り抜け、 ドン・キホーテの足跡をたどりました。 ドン・キホーテが巨人と間違って追突した風車の丘カン ポ・デ・クリプターナや、ドゥルシネア姫の生家があるエル・ト ボソの小さな町では、遠足に来ていたスペインの小学生た ちの可愛い笑顔と触れ合い、日本人はほとんど訪れることは ないであろうセルバンテス図書館にも立ち寄り、芳名録に福 岡スペイン友好協会のサインを力強く残してきました。 セルバンテスも食べた?!素朴で美味しいメニューを地ワ インと味わい、最終日はチンチョンへ。1回目の親善訪問で 佃会長との思い出が残る美しい村です。ハネムーンも兼ね て参加された会員のおふたりをお祝いするサプライズで、ス ペイン人からも祝福を受けて、胸いっぱい! 涙あり笑いあふれる忘れられないスペインの旅となりました。 ご参加くださいました皆さん、ありがとうございました。 3回目の親善訪問も友好協会オリジナルのスペイン旅にご 期待ください!! スペイン フランス マドリード ポルトガル トレド ラ・マンチャ 地方 アルマグロ セビリア グラナダ ザビエル生誕500周年記念講演 「九州とスペイン」 2006年9月30日、ホテルセントラーザ博多でフランシスコ・ ザビエル生誕5 0 0周年を記念する講演会を開催しました。 これは京都セルバンテス懇話会との共同開催でした が、会場は約100名の参加者で満席となり、またスペ イン大使館からもギジュルモ・キルクパトリック文化担 当参事官がご参加くださいました。講演会では、結城了 悟氏(日本26聖人記念館元館長)、真花宏行氏(天本英 世記念館を作る会会長)、狩野美智子氏(バスク研究者)、 川成洋氏(法政大学教授)の熱く楽しい話に参加者は皆 聞き入り、4時間があっという間に過ぎました。その後 の懇親会では、フラメンコショーに飛び入りでのスペイ ンギター演奏も加わるなど大いに盛り上がり、福岡スペ イン友好協会と京都セルバンテス懇話会が固い握手を交 わした一日となりました。 5 06.12_スペインパンフ 07.1.29 4:59 PM ページ 6 スペイン 入門講座 フェリーペ皇太子とレティシア王女ご夫妻の第2子も女の子! ∼誕生前の異例の発表に王位継承権をめぐる憲法改正論議、沈静化なるか?!∼ 来春お二人に第2子誕生予定、との発表があった のは9月25日。そして皇室慣例のご懐妊発表後3か 月目での国民への報告の際に、早くもそのお子さん が「女の子」であることを発表した。 スペインでは2005年10月31日にフェリーペ皇太子 ご夫妻の長女、レオノール王女がお生まれになって 以来、憲法改正論議が盛んに行われてきた。 スペインの場合、女王が君臨する他のヨーロッパ 諸国に比べると意外に封建的である。 スペイン憲法第1条57項にある王位継承権からす れば「スペイン王室の王位称号はファンカルロス国 王の直系の子孫に受け継がれ、長男が1番、女の子 だけなら長女が継承する」 となる。つまり先に生まれ た女の子が3人いても4人目が男の子ならその子が 王位を継承することになるのである。 ご夫妻の第2子も 「女の子」であると分かったと同 時に、王位継承権は自動的に長女の「レオノールち ゃん」の次に位置付けられる。もちろん第2子が男の 子であったなら「レオノールちゃん」はその権利を失 ったことだろう。 「男女に関係なく第1子が王位を継承すれば良 いのでは?」というのが憲法改正論議であり、これ はスペイン国民の大方の一致した考えではないかと 思われる。 フェリーペ皇太子ご夫妻にとっては、男の子であろ うと女の子であろうと幸せであることには変わりなく、 憲法改正論議の波が押し寄せている昨今、早めに それを国民に知らせることで次女の誕生を皆で祝っ てもらいたい、との気持ちから異例の発表となった。 これまでの男性優位社会(machista)の流れを大 きく変えるきっかけとなる憲法改正論ともいわれてい るが、大臣の多くが女性であるスペイン内閣の長、 ホセルイス・ロドリゲス・サパテロス首相は、この件 に関して「急ぐつもりも必要もない」と語り、またフェ リーペ皇太子も「王位継承する跡継ぎはここに確実 にいるのだし(自分のこと)急ぐ必要はないでしょう」 と第2子も女の子であることをにこやかに話される 姿が何とも爽やかだ。元ニュースキャスターのレティ シア王女はご懐妊のお知らせを、携帯電話で王室 担当の記者に対して報告した、という話にも驚かさ れるが、誕生のかなり前から性別を国民に発表する のは恐らく初めてのことではないだろうか。そこには 現代スペイン世相と、信念ある、そしておおらかな 国民性が感じられる。 「何としても男の子!?」という、どこかのお国の お世継ぎ話とは、テーマが同じでも多少のニュアン スが違うのでは、、、、、? クリストバル・コラム 「スペインの夕べ」∼福岡EU協会5周年記念イベント∼ 2006年11月21日、アクロス福岡で福岡EU協会発足5周年を記 念するイベントの一環として「スペインの夕べ」を開催しました。 当日はスペイン大使館から一等書記官であるF・ハビエル デ イストゥリッツ様、事務官のフランシスコ アストゥディージョ 様にお越しいただきました。 第1部の講演会では、スペインの作家ラモン・ビラロー氏をお 招きし、ビラロー氏脚本、監督のドキュメンタリー映画「フラン シスコ・ザビエル∼ザビエルが日本に遺し たもの∼」を上映。上映後の講演会も大い に興味深いものとなりました。また、第2 部では、倉橋富子フラメンコスタジオによ る華麗なフラメンコショーに、会場が一体 となって盛り上がりました。 最後には、スペインのワインや料理本な どが当たるお楽しみ抽選会もあり、会員以 外の参加者の皆様にも大いに楽しんでいた だけました。 6 ゴ ヤ(Francisco de Goya y Lucientes ,1746∼1828) マドリーの散策、そしてスペイン旅行の中心となる プエルタ・デル・ソル。この広場は、空から眺めれば、 いわば扇を開いたような形をしている。その扇の底 辺に当たるところの大きな建物の正面に入り口の両 サイドに、 「ゴヤの1802年5月2日」と「ゴヤの1802年 5月3日」というプレートがはめ込められている。 ところで、1802年5月2日、とは何か? この少し前の3月、ナポレオン傘下のミューラ 将軍率いる10万以上のフランス軍がスペインに侵 入し、スペイン北部および中部の諸都市を次々と 制圧し、その地に駐屯していた。さらに3月23日 にマド リ ー を 占 領 し た 。 つ い で ナ ポ レ オ ン は マ ドリーに残っている王族にパリに移るように命 令 し た 。5月2日、王族たちがパリに連行されよう とした時、突然幼いドン・フランシスコ王子が泣 き叫んだ。これがさながら合図であるかのように、 マドリーの民衆がフランス軍に襲いかかった。だ が、この反仏暴動はミュラー将軍指揮のフランス 軍によってほんの数時間で鎮圧され、数百人が銃 殺されるが、この事件こそ全ヨーロッパの独裁者 にならんと目論んでいたナポレオンに対する宣戦 布告であり、これ以降6年間にわたる「スペイン 独立戦争」の嚆矢を告げるものであった。この事件 を、満身の怒りを込めて絵画に描き残したのが、国 王カルロス4世の首席宮廷画家のゴヤであった。 ゴヤは、1746年3月30日、旧アラゴン王国、サ ラゴサ近郊の寒村フェンテドートスに鍍金職人の 次男として生まれる。幼い頃から画才が認められ、 独力でイタリアに留学した後に、サラゴサでフレ スコ画家として活躍する。1773年に同郷の宮廷画 家フランシスコ・バイェの妹はホセリアと結婚して、 マドリーに住むようになり、義兄の援助もあって王室 御用達タピストリー原画の制作に励む。1789年 に宮廷画家に任じられる。1793年に全聾となるが、 1799年に首席宮廷画家の地位に登りつめる。 ゴヤの代表作を挙げるとするなら、肖像画の最 高傑作≪カルロス4世の家族≫、痛烈な社会批判 の版画集≪ロス・カプリーヨス≫、独立戦争期の 人間の狂気を描いた版画集≪戦争の惨禍≫、そし て近代的な裸婦の先駆的作品≪裸のマハ≫と≪着 衣のマハ≫などであろう。だが、≪裸のマハ≫が 問題となり、異端尋問に付されようとしたが、友 人たちの助力で辛くも逃れ、南フランスのボルド ーに半ば亡命のような形で移り住む。79歳であっ た。ここでも創作意欲は一向に衰えず、120枚の デッサンを残し て い る 。 最 後 の 最 後 ま で 画 筆 を 手離さなかった。遺作は≪ボルドーのミルク売 り娘≫ であった。1828年4月16日、ゴヤは波乱万 丈の生涯を閉じたのだった。彼の遺体がスペイン の大地に埋められたのは、1919年。彼の死後91 年目であった。1789年に彼が天井画を描いたマド リーの聖アントニオ・デ・フロリダ教会であった。 川成 洋 先生プロフィール ・法政大学教授 ・スペイン現代史学会会長 ・「スペインと日本人」編者 2006年 クリスマスパーティー 今年で3回目となる福岡スペイン友好協会のクリスマスパーティー を2 0 0 6年1 2月1 6日ホテルセントラーザ博多で開催しました。 家族連れ、友達、恋人同士など約1 3 0名が参加しました。 モスケテロスによる寸劇では手の込んだ小道具にも驚き!会場は 笑いの渦に巻き込まれ、会員の中山司さんの手品では子どもたちが 一番前の特等席で熱心に見入っていました。福津市出身ということ で歌手の増井心さんにも来ていただき、その素敵な歌声にみんな酔 いしれました。最後にはサプライズでスペイン語でのクリスマスソ ングもあり、会場はうっとりとした空気に包まれました。 そして最後のお待ちかね抽選会では約1 0 0名に素敵なプレ ゼントが当たりました。法人会員を中心にプレゼントを 提供していただきました皆様ありがとうございました。 7
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