名:アメリカ合衆国 留 学 先 機 関 名:ワイオミング大学 留学期間

氏
名
留 学 先
細川
淳一
国(地域)名:アメリカ合衆国
機
関
名:ワイオミング大学
留学期間
2006 年 9 月~
留学時の本学在籍身分
工学研究科
留学費用
2007 年 5 月(合計
航空宇宙工学専攻
1. 奨学金は受けましたか。
(
9 か月間)
前期
1年
はい
いいえ
)
2. 受けた奨学金名:
財団法人東北大学研究教育振興財団
奨学金総額:
3.
志望動機
海外留学奨励賞
10 万円
留学にかかった総費用:
約 150 万円
1. あなたがこの大学を選んだ理由は?
英語圏の国であること,専攻である航空工学に関連した講義を
受けられることが留学先を決める上で重要視したことです.協
定校の中から指導教員の先生に相談し,留学先の候補をいくつ
か挙げていただきました.
留学前の語学力
1.どのような準備をしましたか。
留学を真剣に考え始めた大学 3 年 2 月頃から TOEFL 試験の勉
強を始めました.英語の映画やドラマを借りて,字幕なしで見
るなどもしました.また、英会話学校に大学 1 年の頃から 3 年
間通っていました.
2.TOEFL等の公的試験の最終得点は、何点でしたか。
TOEFL(PBT)が 537 点,TOEIC が 775 点でした。大学院生
の一般的な留学基準である 550 点に達しなかったことが留学先
を決める上で障害となってしまいました.
3.現地到着時に、語学力は十分と感じましたか。
英会話学校に通っていたことで多少の自信のようなものがあっ
たのですが,それは過信でした.長期留学等の海外体験がない
限り英語を生活でほとんど話す機会がない日本人にとってはよ
ほどのことがない限り十分と感じることはないと思います.
留学先のセールスポイント
あなたが感じた留学先の 大学の規模が小さく,周りには大学以外何もない田舎にあるこ
大学のセールスポイント とで友達を始め,人との交流やつながりが大きいと感じました.
は?
また,日本とは全く違った生活を体験できたと思います.バス
も電車もありません.陸の孤島でした.加えて,日本人が少な
いことも英語の学習にはプラスに働くかと思います.
留学時に関しての質問
履修登録・単位認定
1. 出発前の履修登録は出来ましたか。
(
はい
いいえ
)
2. 到着後の履修科目の変更・追加はできましたか。
(
はい
いいえ
)
「はい」の場合、どのような方法で変更・追加しましたか。
(
電話
FAX
インターネット
郵送
その他:
3. 一学期あたりの履修科目・単位数は:
(
多すぎた
ちょうど良かった
4 科目
少なかった
)
12 単位
)
4. 履修登録に関するカウンセリング等はありましたか。
(
はい
いいえ
)
「はい」の場合、具体的にどのようなものでしたか。
履修希望科目を決定後,インターネットでの登録前に指導教員
の先生と相談する必要があり,そのときに授業のレベルや英語
力から,希望科目が適切かどうかのアドバイスがありました.
5. 留学先での単位認定はありましたか。(
はい
いいえ
「はい」の場合、認定された科目・単位数: 8 科目
授業内容
)
24 単位
1. あなたが履修した科目の概要・内容などを具体的に教えて
ください。また、語学面の習得で努力した点を記述して下
さい。
Turbulence(乱流)
大学院生向けの工学の科目.生徒は 8 人と少人数でした.講義
内容,レポートとも難しく何度も Office Hour に先生に質問し
ました.
Intermediate Fluid Mechanics(流体力学)
大学院生向け.東北大学で履修していた内容と重なることが多
くあり,英語がわからなくても授業は理解しやすかったです.
むしろ,日本で受けていたときよりも内容をより理解できたと
思います.
Gas Dynamics(空気力学)
これも大学院生向けの授業ですが,東北大学で同様の講義を履
修していたためわかりやすかったです.毎週演習形式のレポー
トがあったことで理解を深められました.
Statistics for Engineering(統計)
工学部 4 年生向けの授業.理論を習うのではなく,実際に工学
関係のデータを処理する方法を学びました.教科書を読んでい
れば理解できる内容でしたが,周りの生徒は苦戦していたよう
なのでよく言われる日本人は数学が得意ということを感じまし
た.
Public Speaking
講演やプレゼンテーションの作り方を学びました.学部 1 年生
は必修科目となっていたので,学部に関わらずプレゼンテーシ
ョン能力を重視するアメリカの教育システムを感じました.セ
メスター中に合計 5 回クラスメイトの前でプレゼンテーション
をしました.
Technical Writing in the Professions
学部 4 年生向けの授業.最も苦労しました.2 週間に 1 度課題
が出され,それを提出するだけでなくクラスメイトの書いたも
のをお互い添削しあい,セメスターの終わりにはプレゼンテー
ションをやるなど盛りだくさんでした.毎回授業後先生に書き
方,文法間違いなどをチェックしていただきなんとか履修しま
した.
Oral Skills
留学生向けの授業で,クラスメイトのほとんどが中国人で,日
本人,韓国人,フランス人がいました.表現力や発音などの英
語のスキルを学習しましたが,留学生同士ということで会話を
楽しむという雰囲気でした.
語学力について
留学してからの語学力上達は積極的に話しかけること.これは
留学をより充実したものにするためには絶対必要な姿勢だと思
います.また,自分の頭の中でも英語で考えること,英語の新
聞を読んでみるなどの能動的な姿勢も大切です.
2. 学年暦(学期・休暇)と現地での授業スタイル、予習・復
習、試験等の準備について具体的に教えてください。
学年暦:秋と春の 2 セメスター制.春セメスターの中ごろには
スプリングブレイクとよばれる 1 週間の休みがありました.希
望すれば春セメスター後の Summer Session でも授業は履修で
きました.
授業スタイル:セメスター毎の授業数が少なく,同じ講義が週
に2~3回あるのでひとつの科目にかける時間が長いです.そ
のため講義も日本のものより詳しく理解しやすいと感じまし
た.
予習・復習:レポートをすることが授業の復習になったと思い
ます.レポートがないときでもノートを見直したりして復習を
よくするようにしていました.ただ,文系科目は教科書を読ん
でくるなどの予習が重要なように感じました.
試験:理系科目のほとんどはセメスターに Midterm と Final
の 2 回試験がありました.大学院生向けの少人数のクラスでは
先生と生徒との相談によって,Take home と呼ばれる持ち帰り
試験になることもありました.文系科目は試験はなくレポート
を書くことが多いように感じました.
学内施設・環境等
1. 留学先大学の International Office 等のサポート体制
(充実している
普通
充実していない)
具体的に:授業の履修や,授業料等のお金の支払い等困った
ことを相談すれば親切に対応してもらいました.スタッフの人
も話しやすく,いい雰囲気でした.また,毎年交換留学生向け
に家具を貸し出していて,テレビと電子レンジを借りるなど生
活全般についてもなんでも相談していました.
2. 図書館
(充実している
普通
充実していない)
3. 学内通信環境
(充実している
普通
充実していない)
4. 運動施設
(充実している
普通
充実していない)
5. 学生食堂
(充実している
普通
充実していない)
6. クリニック
(充実している
普通
充実していない)
7. 大学内は安全ですか。
(
はい
注意をすれば安全
よく事件がある
)
8. 安全に付いて特に気をつけていたことはありますか。
小さな町で危険を感じることは一度もなかった.
交通事情と留意点
1. 通学などに関しての交通事情や留意点について記述して下
さい。
平日は学校が運営するシャトルバスが 15 分おきにバス停にき
ていたのでそれを使って学校に行き,困ることはありませんで
した.ただ,休日はそのバスが休みだったので移動手段がなく,
しかも雪が多い地域だったので自転車も使いにくかったです.
医療事情
1. 渡航前、海外留学生保険には加入
10 万円
2. 渡航先の医療保険には (
保険料:約
しなかった )
AIU
加入した保険名:
保険料:約
( した
加入した
加入しなかった )
3 万円
留学先の医療情報:大学内のクリニックが利用できた.ただ,
歯科はなく,街の医者に観てもらうと高額のお金がかかるため
歯には気をつけたほうがいいと思います.僕も一度親知らずが
痛くなったこともあり,日本人の友達に痛み止めをもらってし
のぎました.風邪薬等の市販の薬を持っていくと安心かもしれ
ません.
居住環境
大学アパート
一人暮らし
1. 住居はどのようにして探しましたか。
渡航前に International Office の方を通してメールで大学の
Apartment Office に連絡し,希望書類を提出していました.大
学院生はアパート,学部生は大学寮という人が多かったです.
生活費(月額)
宿舎費:約
70000 円
食
25000 円(宿舎費の以外の外食等で)
費:約
通信費:
0円
交通費:
0円
その他:食事以外にお金を使う機会はほとんどありませんでし
た.大きな街も離れていて生活用品以外の買い物はほとんどし
ませんでした.生活費とは異なりますが,長期休暇(秋の
Thanksgiving や春の Spring Break,帰国前)にアメリカ国内
を旅行した際に旅行費がかかりました.
通信事情
日本への主な通信手段について (複数回答可)
(
E-メール
電話
Fax )
お薦めできる日本への通信方法はありますか。
インターネットでの電話はネット環境があればお金はかからな
いし,固定電話からの電話もネットでプリペイドカードを購入
すれば,$20/10 時間など安く電話できます.
治安状況
渡航先の治安は
(
良い
普通
やや悪い
悪い
)
特に近づかない方がよい、危険な場所はありましたか。
全くなかった.それほど田舎だった.
その他
1. 課外活動・学外交流などについて実践したことがあれば、記
述して下さい。
部活に入部しようと部の先生に相談したが,推薦の生徒しか受
け入れられないとのことで断られてしまいました.ワイオミン
グ日本協会なるものがあり,その交流会には何度か参加しまし
た.また,毎週留学生の交流を目的とした International Coffee
Hour があり,そこで多くの留学生の友達ができました.毎日
曜日には友達が教会に行くのに連れて行ってもらったりもしま
した.そこで多くの人と知り合うことができ楽しかったです.
帰国後に関しての質問
留学の感想
1. 留学したことによる成果と課題を教えてください。
留学したことで一番良かったと感じることは日本ではできなか
ったであろう苦労をできたことです.勉強のたいへんさは日本
にいても経験しますが,英語に始まり,生活の違い,留学当初
は友達がおらずひとりであると感じてしまうことなど日本では
経験しない苦労をたくさんしました.それは,ほんとうに嫌に
なってしまうこともあったし,ホームシックにもなりましたが,
そこから学んだことは多いと思います.また,これから先もそ
の苦労の経験が生かされることは多いと思います.
2. これから留学する方にアドバイスをお願いします。
留学はとてもいい体験で多くの人が留学することを望みます.
そこで漠然と留学するのではなく何でもいいのでこれを成し遂
げたいとか,これを目標にするという,強い思いをひとつもっ
ていてほしいと思います.英語力の向上,専門科目を極める,
研究をする,世界に友達を作る,自分をかえる…なんでもいい
と思います.留学を希望する人にとっては現地での生活は夢の
ようなものかもしれませんが,苦労が多いのも事実です.その
ときに自分が留学した目的,目標を思い出せばがんばれると思
います.
今後の進路予定
2008 年 9 月博士前期 2 年の課程修了見込み