インスリン投与により糖尿病患者や家族のQOLが向上

2013年8月19日
健康日本21推進フォーラム
報道用資料
サノフィ株式会社
2型糖尿病患者とその家族1000名に聞く、「糖尿病に関するQOL調査」
インスリン投与により糖尿病患者や家族のQOLが向上
患者も家族も「もっと早く投与を始めればよかった」と実感
糖尿病は年々増加の一途をたどり、厚生労働省の調査によれば糖尿病患者数は推定890万人(平成19年国民健康・栄
養調査)とされ、人工透析の原因となる糖尿病腎症などの合併症の増加が深刻な社会問題となっています。
2013年より第2次フェーズに入った「健康日本21」では、①合併症の減少、②治療継続者の割合の増加、③血糖コント
ロール不良者の割合の減少、④糖尿病有病者の割合の抑制、を目標にさまざまな活動をしています。
健康日本21の推進組織である健康日本21推進フォーラム(事務局:東京都中央区、理事長:高久史麿・東京大学名誉
教授)と、80年以上にわたって糖尿病治療薬の研究開発・販売を行っているサノフィの日本法人であるサノフィ株式会社
(本社:東京都新宿区、社長:ジェズ・モールディング)は、2型糖尿病患者550人及びその家族450人を対象にインターネッ
ト調査を実施、「糖尿病に関するQOL調査」としてまとめました。主な調査結果は以下の通りです。
患者家族の5割前後がストレスと負担、合併症発症で「精神的負担」は71.1%に増大
糖尿病患者の家族の88.9%が、食生活の管理を中心に治療を支援中
インスリン投与により、患者の血糖コントロールが改善し、QOLも上昇
インスリンで患者の86.6%が血糖コントロールの改善を実感
「食事ストレスの軽減」(27.8%)に加え、「気持ちが前向きに明るくなる」(26.8%)、「家族仲がよくなる」(24.8%)、
「夫婦仲がよくなる」 (29.2%) など、QOL改善効果もあり
インスリンの早期の投与や血糖コントロールに合わせた用量調節で
糖尿病患者も家族もハッピーに
「インスリン投与をもっと早く開始すべきだった」と投与患者(69.1%)も家族(56.0%)も早期投与を推奨
さらに、インスリン用量調節で、患者の73.7%が血糖コントロールの改善効果を実感
【本調査に関するお問い合わせ先】
健康日本21推進フォーラム事務局
サノフィ株式会社 コミュニケーション部
電話:03-3544-5641 FAX:03-3542-0640
電話:03-6301-4148 FAX:03-6301-4007
E-mail:[email protected]
E-mail:[email protected]
「糖尿病に関するQOL調査」 調査概要
■実施時期
2013年3月22日(金)~28日(木)
■調査手法
インターネット調査
■調査地域
全国
■調査対象
①インスリン投与患者(2型糖尿病患者で現在インスリン投与を行っている男女) 400名
1
②インスリン投与患者の家族(①の家族) 350名
③インスリン未投与患者(2型糖尿病患者で医師からインスリン投与を勧められたが行っていない男女)150名
④インスリン未投与患者の家族(③の家族) 100名
糖尿病治療の現状
糖尿病の治療薬には、インスリン分泌促進系、インスリン抵抗性改善系、食後高血糖改善系の経口血糖降下薬と、
インスリン製剤とGLP-1受容体作動薬の注射薬があります。これまでは経口血糖降下薬による治療から始めて、複数
の経口血糖降下薬を使用しても効果が減弱してきたらインスリン製剤等の注射薬が使用されてきました。
しかし、最近では、早期からインスリン製剤を使用して、血糖コントロールを良好に保つ方法も積極的に行われてい
ます。一方で、「インスリン注射は最後の手段」「一生打ち続けなければならなくなる」などというイメージから、医師に
勧められてもインスリン投与に踏み切れない患者も多数います。
調査結果のまとめ
家族の5割前後がストレスと負担、合併症発症で「精神的負担」は71.1%に増大
2型糖尿病を発症した年齢は40歳代がボリュームゾーン。治療の中断経験率は25.5%で、中断したことを後悔する
割合は59.3%。合併症の併発率は2割(20.0%)となっています。
糖尿病の治療は家族の負担が大きく、食事面を中心に88.9%が治療を支援していますが、43.6%がストレスを感じ
ています。金銭的な負担もさることながら、合併症を併発することによる精神的な負担(71.1%)はさらに大きなものと
なり、家族の悩みや不安も深刻化し、家族間のコミュニケーションにも大きな影響をおよぼすことになりがちです。
インスリン投与により、血糖コントロールが改善し、QOLも上昇
しかし、インスリンを投与することで、投与患者本人はもちろん、家族の約9割がインスリンの良さを実感しており、
投与患者が積極的に治療に向き合ってくれたことを、うれしく思っています。しかも、投与による家族の負担は「金銭
的な負担はやや増えるものの、精神的変化はない」という声が主流で、「もっと早く開始すべきだった」と実感。さら
に、用量調節を適切に行うことで、血糖コントロールの改善やQOLの向上に貢献することもわかりました。
インスリンの早期の投与や血糖コントロールに合わせた用量調節で糖尿病患者も家族もハッピーに
それだけプラスをもたらすインスリン投与。未投与患者もその良さは認めていますが、「なるべく先延ばししたい」
(64.7%)「最後の手段にしたい」(48.0%)と、その一歩が踏み出せないでいます。家族からすれば、インスリン投与に
より「もっと良くなる」(54.0%)のに踏み出さないのは、「治療を先送りしている」(44.0%)だけ。「もっと積極的に治療
に向き合うべき」(59.0%)で「今すぐ投与した方がよい」(55.0%)とインスリンの早期投与を望んでいます。
糖尿病患者にとっても家族にとっても大きな負担となる糖尿病。「元気で長生きするために」(91.5%)、「今以上にき
ちんと向き合って」(83.3%)、「前向きな気持ちで治療に取り組んで欲しい」(86.0%)と家族は願っています。
2
1. 糖尿病患者の実態
さまざまな治療法を行っている糖尿病患者だが、合併症に苦しむ人も
治療中断経験者は25.5%で、約6割が中断を後悔(59.3%)
2型糖尿病患者(550名)に、自分の症状について質問した。
糖尿病と診断されたのは「35~39歳」(21.1%)、「40~44歳」
【グラフ1】糖尿病を発症した年齢
(%)
(20.4%)、「45~49歳」(17.5%)がボリュームゾーンで、40歳前
後に発症する人が多い【グラフ1】。
糖尿病は血管の障害によりさまざまな合併症を引き起こす
全体
(n=550)
5.1 12.5
3.8
11.8 6.2 0.9
0.7
21.1
20.4
17.5
30歳未満
30~34歳
35~39歳
40~44歳
45~49歳
50~54歳
55~59歳
60~64歳
65~69歳
70歳以上
【グラフ2】合併症の併発
(%)
が、今回の調査でも全体の2割が合併症を「併発」(20.0%)して
いる【グラフ2】。
併発した合併症は、
①視力低下や失明などの「糖尿病網膜症」(60.0%)
②しびれや麻痺・発汗異常などの感覚・自律神経障害の「糖
全体
(n=550)
20.0
併発している
80.0
合併症併発者全体(n=110)
60.0
60.0
40.9
40.0
11.8
10.0
8.2
6.4
6.4
0.9
【グラフ4】治療の中断経験
全体
(n=550)
の約6割が中断したことを「後悔」(59.3%)している【グラフ5】。
(%)
25.5
74.5
中断したことがある
中断したことはない
【グラフ5】中断したことへの後悔
中断経験者
全体
(n=140)
25.0
わ から な い
その他
皮膚合併症
下肢合併症
脳梗塞
閉塞性動脈硬化
症
人(25.5%)が治療を中断したことがあり【グラフ4】、中断経験者
16.4
糖尿病性腎症
糖尿病の治療は長期にわたるためか、糖尿病患者の4人に1
(%)
虚血性心疾患
症」(16.4%)の順となっている【グラフ3】。
0.0
糖尿病神経障害
④人工透析が必要な状態の腎不全や尿毒症の「糖尿病腎
20.0
糖尿病網膜症
③狭心症・心筋梗塞などの「虚血性心疾患」(20.9%)
併発していない
【グラフ3】合併症の症状
20.9
尿病神経障害」(40.9%)
80.0
34.3
後悔あり
28.6
(%)
(A+B)
12.1
59.3%
やや後悔している(B)
あまり後悔していない
後悔していない
3
2-1 糖尿病患者を支える家族の支援と負担
糖尿病は糖尿病患者だけでなく、家族にも大きな負担がかかる
糖尿病患者の家族の88.9%が、糖尿病患者の糖尿病治療に協力・支援している
しかし、家族の4~5割がストレスと負担を感じている
次に、糖尿病患者を支える家族の思いを、2型糖尿病患者
【グラフ6】糖尿病発症後に家族が感じるストレス
の家族450名に聞いた。
ストレス
あり(A+B)
(%)
全体
(n=450)
家族が糖尿病を発症したことで、約半数が「ストレス」
(43.6%)を感じている【グラフ6】が、ストレスを感じながらも、
18.9
24.7
29.6
43.6%
10.2 9.1 7.6
ストレスを感じている(A)
ややストレスを感じている(B)
糖尿病になる前と変わらない
あまりストレスを感じていない
ストレスを感じていない
わからない
約9割が糖尿病治療を「支援」(88.9%)している【グラフ7】。
【グラフ7】糖尿病治療に関する家族支援状況
全体
(n=450)
41.1
支援している
47.8
(%)
(A+B)
11.1
88.9%
十分協力や支援をしていると思う(A)
協力や支援をしているが、十分とは思っていない(B)
まったく協力や支援をしていない
支援の内容は、「食べ過ぎないよう、食事の量を制限する」
【グラフ8】糖尿病治療に関する支援内容
(64.8%)が最多で、「低カロリーの食事を用意する」
80.0
(46.3%)、「糖尿病に関する情報収集を行う」(43.0%)の順と
60.0
なり、食生活の管理が家族の重要な役割となっている【グラフ
8】。
64.8
支援している家族全体(n=400)
46.3
32.0
40.0
20.8
20.0
17.5
4.8
用低
意カ
すロ
るリ
ー
食食
事べ
の過
量ぎ
をな
制い
限よ
すう
る
、
なっている【グラフ9】。
21.3
の
食
事
を
情糖
報尿
収病
集に
を関
行す
うる
回投
数薬
の時
管間
理や
食自
事分
療も
法一
に緒
つに
き
あ
う
チ運
ェ動
ッし
クて
すい
るる
か
相医
談師
をへ
す治
る療
法
な
ど
の
用糖
意尿
す病
る用
の
食
事
を
へ合
の併
協症
力の
治
療
運自
動分
をも
す一
る緒
に
そ
の
他
【グラフ9】治療に関する家族の負担
(負担に+やや負担に感じているの合計値)
全体(n=450)
80.0
60.0
「肉体的な負担」(32.0%)、「時間的な負担」(31.1%)の順と
21.3
0.0
(51.1%)を感じている。最も大きな負担は「精神的な負担」
(54.7%)で、「金銭的な負担」(46.9%)、介護・看病などによる
27.5
20.0
(%)
家族の半数以上が、治療に関して「全体的な負担」
43.0
54.7
32.0
31.1
肉体的な
負担
時間的な
負担
40.0
46.9
51.1
金銭的な
負担
全体的な
負担
20.0
0.0
(%)
また、家族の約6割(59.1%)が、患者が「助言を素直に聞い
てくれない」と心を痛め、「治療に関する意見の食い違い」
(39.1%)や「コミュニケーションがうまくできていない」
(37.1%)などのトラブルも生じており【グラフ10】、糖尿病が家
族の関係性にも良くない影響をおよぼしている。
精神的な
負担
【グラフ10】コミュニケーション上の悩み
(よく+時々ある の合計値)
80.0
全体(n=450)
59.1
60.0
39.1
37.1
治療について
意見や見解が合わない
コミュニケーションが
うまくできていない
40.0
20.0
0.0
(%)
助言を素直に
聞いてくれない
4
2-2 糖尿病患者を支える家族の支援と負担
糖尿病による合併症の併発は、家族の負担をさらに増大
インスリン投与は、合併症予防に効果的治療法として家族からも好評
糖尿病は患者の家族に大きな負担を強いるが、合併症を併発すると家族の負担はさらに大きくなる。
合併症を併発した患者の家族(142名)に併発後の負担について聞くと、「精神的な負担」が71.1%(糖尿病発症時
54.7%)、「全体的な負担」が66.2%(発症時51.1%)、「金銭的な負担」が59.9%(発症時46.9%)となり、発症時と比べて全
ての項目で負担が「大きくなる」と実感。中でも、介護・看病などに費やす「時間的な負担」は52.1%と発症時(31.1%)と比
べより強くなり、「肉体的な負担」(49.3%)以上に家族の大きな負担となっている【グラフ11】。
また、合併症の併発により、半数以上が「家族(=糖尿病患者)がいつまで生きられるのかが不安」(52.1%)と、不安も
増大させている【グラフ12】。
【グラフ11】合併症を併発した家族の負担の増加度合い
【グラフ12】合併症併発後の悩み(複数回答)
合併症併発の家族全体(n=142)
精神的な負担
71.1
28.2
合併症併発の家族全体(n=142)
52.1
60.0
0.7
36.6
40.0
肉体的な負担
49.3
50.0
34.5
21.1
0.7
19.0
20.0
時間的な負担
52.1
47.2
0.7
0.0
不生家
安き族
らが
れい
るつ
のま
かで
が
(%)
金銭的な負担
59.9
全体的な負担
負担は大きくなった
66.2
負担に変化はない
37.3
2.8
33.1
負担は小さくなった
0.7
(%)
家族が合併症を防ぐのに効果的だと思うことを聞いた結果
が【グラフ13】である。
インスリン投与をしている家族としていない家族では、イン
こ な家
と く族
がなが
つっ五
ら て体
いし満
ま足
っで
た
介
護
・
看
病
が
つ
ら
い
し 生人
ま活工
っ が透
たで析
こきな
となど
がく で
つな普
ら っ通
いての
そ
の
他
インスリン投与患者の家族(n=350)
インスリン未投与患者の家族(n=100)
100.0
77.0
80.0
スリン投与への評価が大きく異なっている。インスリン投与を
している家族は「インスリン投与」(66.0%)を約7割が効果的
40.0
78.3 82.0
66.3
66.0
56.3 53.0
53.0
40.6
22.0
20.0
5.7 5.0
分からない
その他
こまめに通院し、
医師の指導を受ける
インスリン投与
経口薬投与
(
飲み薬)
(%)
1.1 5.0
食事療法
0.0
運動療法
まっている。
医
療
費
負
担
が
つ
ら
い
【グラフ13】家族が考える合併症予防に効果的な治療法
60.0
と高く評価しているのに対し、未投与家族では22.0%に留
12.7
3. 2型糖尿病発症後の患者の変化
5
糖尿病患者のQOL(生活の質)までも低下させてしまう糖尿病
食事も睡眠も、メンタル面でもネガティブに陥る糖尿病。
次に、糖尿病発症後の患者本人の生活の変化について聞いてみた。なお、インスリン投与患者には、投与前までの状
態について質問した。
糖尿病発症後、食生活については7割以上が「好きな食べ物を控えなければならなくなった」(70.2%)と答え、約半数が
「食事にストレスを感じる」(42.5%)ようになっている。睡眠では3人に1人が「夜中によく目が覚め」(38.0%)、約半数が「睡
眠満足度が減った」(46.9%)と感じ、メンタル面では3人に1人が「イライラ」(36.5%)が増え「前向きな考え方ができなく」
(33.1%)なり、「家族仲」(10.5%)や「夫婦仲」(13.7%)にまで良くない影響をおよぼしている。糖尿病発症後、インスリン投
与をするまでの間は、糖尿病患者のQOLが低下することが分かる【グラフ14】。
【グラフ14】糖尿病発症後の生活の変化(インスリン投与患者については、投与前までの状態を回答)
(あてはまる+ややあてはまるの合計値)
100.0
全体(n=550)
80.0
70.2
※夫婦仲に関しては既婚者のみ
60.0
46.9
42.5
38.0
40.0
36.5
33.1
20.0
13.7
10.5
0.0
(%)
好きな食べ物を
控えなければ
ならなくなった
食事にストレスを
感じるようになった
夜中によく目が
覚めるようになった
食生活
睡眠満足度が
減った
イライラする
ことが増えた
前向きな考え方
ができなくなった
睡眠
家族仲が
悪くなった
夫婦仲が
悪くなった
メンタル
【グラフ15】ストレス度
ストレス
あり
(A+B)
糖尿病患者の半数以上が糖尿病と診断された後に「スト
レスを感じる」(55.1%)と答えている【グラフ15】。
全体(n=550)
17.1
38.0
33.5
6.7 4.7
55.1%
(%)
ストレスを感じる(A)
糖尿病になる前と変わらない
ストレスを感じない
また、生活満足度についても、半数以上が「生活満足度
ややストレスを感じる(B)
あまりストレスを感じない
【グラフ16】生活満足度
生活満足度
低下
が減った」(51.3%)と回答している【グラフ16】。
(A+B)
全体(n=550)
16.9
34.4
46.7
糖尿病は、日常生活全体によくない影響をおよぼし、スト
レスを強め生活満足度の低下を招いている。
1.50.5
(%)
減った(A)
糖尿病になる前と変わらない
増した
やや減った(B)
やや増した
51.3%
6
4. インスリン投与後の患者の変化
インスリンの投与と用量調節で患者のQOLは向上
インスリンの「投与」で86.6%が血糖コントロールの改善を実感。早期投与や用量調節の効果を実感!
インスリン投与が糖尿病生活においてどう影響するの
よく
なった
【グラフ17】インスリン投与後の血糖コントロール変化
(A+B)
か、インスリン投与患者(400名)に聞いた。
インスリン投与により、約9割(86.6%)が血糖コントロー
インスリン投与
患者本人(n=400)
40.3
1.8
10.8
1.0
46.3
よくなった(A)
ややよくなった(B)
インスリン療法開始前と変わらない
やや悪くなった
86.6%
(%)
悪くなった
ルが「よくなった」と回答【グラフ17】。
血糖コントロールが良くなることで、「好きな食べ物を食
べられる頻度が増え」(21.3%)、「食事のストレスが減った」
(27.8%)、「夜中に目が覚めることが減り」(23.3%)、「睡眠
満足度も増して」(21.5%)いる。また、メンタル面でも「イラ
イラが減り」(23.8%)、「気持ちが前向きに明るくなり」
【グラフ18】インスリン投与後のQOL変化
(あてはまる+ややあてはまるの合計値)
インスリン投与患者本人(n=400)
好きな食べ物を食べられる頻度が増えた
食事のストレスが減った
夜中に目が覚めることが減った
睡眠満足度が増した
イライラすることが減った
気持ちが前向きになった明るくなった
家族仲がよくなった
夫婦仲がよくなった
(26.8%)、「家族仲」(24.8%)や「夫婦仲」(29.2%)にも良い
21.3
27.8
23.3
21.5
23.8
26.8
24.8
29.2
(%) 0.0
10.0
20.0
影響が出ており【グラフ18】、約7割が「インスリン投与をもっ
と早く開始すべきだった」(69.1%)と実感している【グラフ
【グラフ19】インスリンの早期投与
19】。
インスリン投与患者
(n=400)
30.0
早期投与
に賛成
(A+B)
28.8
40.3
26.5
4.5
69.1%
(%)
そう思う(A)
まあそう思う(B)
あまりそう思わない
そう思わない
血糖コントロールの改善には、インスリンの用量調節が
効果があると言われており、投与患者の約7割(69.6%)が
【グラフ20】インスリン用量調節経験
インスリン用量調節を経験している。一方でインスリン用量
インスリン投与患者
(n=400)
調節をしていない投与患者が3割以上いる【グラフ20】。
インスリン用量調節経験者(278名)にその効果を聞くと、
43.8
用量調節
経験あり
(A+B)
25.8
69.6%
30.5
(%)
現在、インスリンを増量して継続している(A)
過去にインスリンを増量して継続したことはあるが、現在はその頃よりも減らしている(B)
一定期間のインスリンの増量はしたことがない
7割以上が血糖コントロールが「よくなった」(73.7%)と実感
し【グラフ21】、食生活や睡眠、メンタル面に総じてプラスの
影響をおよぼしている【グラフ22】。
インスリンの投与や用量調節は、血糖コントロールを良
化させ、QOLの向上に貢献していると言える。
【グラフ21】インスリン用量調節後の血糖コントロール変化
インスリン用量
調節経験者(n=278)
23.0
50.7
22.7
よくなった(A)
ややよくなった(B)
インスリン増量前と変わらない
やや悪くなった
1.8
1.8
よく
なった
(A+B)
73.7%
(%)
悪くなった
【グラフ22】インスリン用量調節後のQOL変化
(あてはまる+ややあてはまるの合計値)
インスリン用量調節患者本人(n=278)
好きな食べ物を食べられる頻度が増えた
食事のストレスが減った
夜中に目が覚めることが減った
睡眠満足度が増した
イライラすることが減った
気持ちが前向きになった明るくなった
家族仲がよくなった
夫婦仲がよくなった
(%)
23.7
29.9
20.9
20.9
19.8
23.0
21.2
22.8
0.0
10.0
20.0
30.0
7
5. インスリン投与の評価
投与患者も家族も、インスリンを投与して初めてその良さを実感
インスリン投与による家族の負担は増えることもなく、投与に踏み切ってくれたことを家族はうれしく思っている
家族もインスリンの早期投与を推奨
インスリン投与患者(400名)にインスリン投与の効果を
聞くと、約9割が「経口薬よりも確実に血糖コントロールが
できる」(86.8%)とその効果を実感している。「注射は簡
単」(84.3%)で「副作用は少なく」(83.1%)、「合併症の進
展の予防」(79.5%)も期待できることから、約8割が「重度
な糖尿病でなくても行った方がよいと思う」(79.3%)とイン
スリン投与を高く評価している【グラフ23】。
【グラフ23】患者本人のインスリン投与の評価
経口薬(飲み薬)よりも確実に
血糖コントロールができる
りも確実に血糖コントロールができる」(87.4%)、「合併症
の進展を防げる」(73.5%)と良い評価を獲得している【グ
ラフ24】。
39.3
副作用は少ない
25.8
合併症の進展を防げる
23.0
重度な糖尿病でなくても
行った方がよいと思う
51.8
48.5
11.5
経口薬(飲み薬)よりも確実に
血糖コントロールができる
32.3
56.3
51.7
18.3
ややそう思う(B)
本人は賢明」(78.9%)と歓迎【グラフ26】。
インスリンの早期投与についても、約6割が「もっと早く
精神的な負担
20.9
6.0
39.7
11.4
36.0
8.6
38.9
39.7
87.4%
73.5%
73.2%
64.6%
56.9%
55.4%
51.1%
49.4%
6.0
31.7
44.0
10.0
39.1
11.4
そう思わない (%)
あまりそう思わない
インスリン投与患者の家族(n=350)
70.9
3.7
25.4
肉体的な負担
15.1
時間的な負担
80.6
18.0
4.3
78.6
金銭的な負担
3.4
42.9
56.6
29.7
負担は大きくなった
0.6
68.6
負担に変化はない
1.7
負担は小さくなった
(%)
【グラフ26】インスリン投与に踏み切ったことへの家族の気持ち
(そう思う+ややそう思う の合計値)
インスリン投与患者の家族(n=350)
血糖コントロールがよくなって
中止できるなら、
開始時期が早すぎることはない
患者本人が積極的に治療に
向き合ってくれてうれしい
87.1
80.0
症状が悪くなる前に
開始した患者本人は賢明だ
開始してもらいたかった」(56.0%)と早期投与を求めてい
る【グラフ27】。
3.4
【グラフ25】インスリン投与による家族の負担の変化
全体的な負担
てうれしい」(80.0%)、「症状が悪くなる前に開始した患者
23.1
29.4
38.6
(A+B)
10.3 2.3
60.9
16.9
注射は簡単にできるものだ
そう思う(A)
について、家族の多くは「積極的に治療に向き合ってくれ
59.8%
効果あり
55.1
合併症の進展を防げる 12.6
家族にとってもうれしい療法 9.7
さらに、糖尿病患者がインスリン投与に踏み切ったこと
6.0
インスリン投与患者の家族(n=350)
注射は痛くない 11.4
負担が増えることはほとんどない【グラフ25】。
34.3
70.8%
そう思わない (%)
あまりそう思わない
日常生活への制限は少ない 11.4
が増えることが分かったが、インスリン投与による家族の
79.3%
5.8
【グラフ24】患者の家族のインスリン投与の評価
重度な糖尿病でなくても
行った方がよいと思う
声が多く、 P3で患者の糖尿病の発症により家族の負担
79.5%
16.5 4.3
23.5
48.3
ややそう思う(B)
83.1%
17.3 3.3
56.5
22.3
日常生活への制限は少ない
84.3%
14.5 2.5
57.3
27.5
注射は痛くない
86.8%
11.3 4.5
52.3
副作用は少ない 12.9
家族の負担を見ると、全ての項目で「変化はない」という
(A+B)
10.5 2.8
47.5
32.0
注射は簡単にできるものだ
そう思う(A)
また、インスリン投与は、家族からも「経口薬(飲み薬)よ
効果あり
インスリン投与患者本人(n=400)
(%)
78.9
0.0
20.0
40.0
60.0
80.0
100.0
早期投与
に賛成
【グラフ27】インスリンの早期投与
(A+B)
インスリン投与患者
の家族(n=350)
16.3
39.7
39.4
4.6
(%)
そう思う
まあそう思う
あまりそう思わない
そう思わない
56.0%
8
6. インスリン用量調節の評価
インスリン投与と同様、インスリン用量調節にも高い効果を実感
インスリンの用量調節でも家族の負担は増えることなく、改善効果が実感できる
インスリンは、血糖コントロール状況が目標数値を上回る場合には、投与単位の増量などの用量調節が必要である。イ
ンスリン用量調節を経験した投与患者本人(278名)や家族(163名)にその効果を聞く。
インスリン用量調節量を経験した糖尿病患者の8割以上
が「用量調節前よりも確実に血糖コントロールができる」
【グラフ28】糖尿病患者のインスリン用量調節の評価
用量調節前よりも確実に
血糖コントロールができる
17.3
(77.4%)とその効果を実感している。7割以上が「重度な
合併症の進展を防げる
15.5
糖尿病でなくても行った方がよいと思う」(71.2%)とインス
重度な糖尿病でなくても
行った方がよいと思う
16.9
(81.3%)と答え、約8割が「合併症の進展を防げる」
効果あり
(A+B)
インスリン用量調節経験者(n=278)
64.0
61.9
54.3
14.7 4.0
81.3%
18.7 4.0
77.4%
22.7
6.1
71.2%
7.6
58.6%
リンの用量調節を推奨している【グラフ28】。
日常生活への制限は少ない
そう思う(A)
また、家族からもインスリンの用量調節は「用量調節前
よりも確実に血糖コントロールができる」(80.3%)、「合併
8.6
50.0
ややそう思う(B)
あまりそう思わない
そう思わない (%)
【グラフ29】家族のインスリン用量調節の評価
効果あり
(A+B)
インスリン用量調節経験者の家族(n=163)
用量調節前よりも確実に
血糖コントロールができる
24.5
「重度な糖尿病でなくても行った方がよいと思う」(66.3%)
合併症の進展を防げる
23.9
と答えており、糖尿病患者本人と同様、インスリン用量調
重度な糖尿病でなくても
行った方がよいと思う
21.5
症の進展を防げる」(73.6%)と良い評価を獲得。約7割が
33.8
55.8
18.4 1.2
49.7
24.5
44.8
30.1
80.3%
1.8
73.6%
3.7
66.3%
3.7
59.5%
節を推奨している【グラフ29】。
日常生活への制限は少ない
そう思う(A)
家族の負担については、インスリン投与の場合と同様に
14.7
ややそう思う(B)
44.8
あまりそう思わない
そう思わない
(%)
【グラフ30】インスリン用量調節による家族の負担の変化
「変化はない」という声が主流。「変化はない」の数値は
「精神的な負担」(74.2%)、「肉体的な負担」(83.4%)、「時
36.8
インスリン用量調節経験者の家族(n=163)
精神的な負担
23.9
74.2
1.8
肉体的な負担
13.5
83.4
3.1
よる家族の負担が増えることはほとんどないようだ【グラフ
時間的な負担
14.1
83.4
2.5
30】。
金銭的な負担
間的な負担」(83.4%)で特に高く、インスリン用量調節に
全体的な負担
36.2
62.0
22.7
負担は大きくなった
1.8
76.7
負担に変化はない
負担は小さくなった
0.6
(%)
7. インスリン未投与患者とその家族の思い
9
インスリンの効果はわかっていても、その一歩が踏み出せない未投与患者
治療に積極的に向き合わないことに不満な家族
インスリンの早期投与を望む家族の声
投与患者も家族もその良さを実感するインスリン投与。しかし、一方で、医師からすすめられてもインスリン投与を行わ
ない未投与患者もいる。未投与患者は、インスリン投与をどのように捉えているのか?
まず、インスリン未投与患者(150名)にインスリン投
与のイメージを聞くと、84.7%が「インスリン投与は、血
【グラフ31】未投与患者のインスリン投与の考え方
(そう思う+まあそう思う の合計値)
糖コントロールを良くするのに効果的な治療法」とイン
血糖コントロールを
良くするのに効果的な治療法
スリン投与に肯定的。しかし、「インスリン投与は効果
効果的だとわかっていても、
尻込みする要素の方が大きい
的だとわかっていても、尻込みする要素の方が大き
インスリン未投与患者本人(n=150)
84.7
68.0
64.7
なるべくなら先延ばしにしたい
い」(68.0%)、「インスリン投与開始は、なるべくなら先
延ばしにしたい」(64.7%)、「インスリン投与は、病状が
(%)
悪化し尽くしてから行う最後の手段にしておくべきだと
思う」(48.0%)という声も少なくない【グラフ31】。
48.0
最後の手段にしておくべきだ
0.0
20.0
40.0
60.0
80.0
100.0
【グラフ32】未投与患者のインスリン投与への抵抗
インスリン未投与患者(n=150)
抵抗がある 計
74.0%
12.0
頭ではわかっていてもなかなか踏み切れないのが実
14.0
情のようで、4人に3人は「インスリン投与に抵抗」
46.7
(74.0%)がある【グラフ32】。
27.3
(%)
抵抗がある
一方、インスリン未投与患者の家族(100名)は、半
数以上が「インスリン投与をすれば患者本人の血糖コ
ントロールはよくなると思う」(54.0%)と答えており、
「もっと積極的に治療に向き合って欲しい」(59.0%)が
約6割と現在の治療姿勢を歯がゆく思い、「本来行うべ
き治療を先送りにしている」(44.0%)と感じている。
さらに、半数以上が「症状が悪化してから開始するな
ら今から投与した方が良いと思う」(55.0%)とインスリ
やや抵抗がある
あまり抵抗はない
抵抗はない
【グラフ33】未投与患者家族の考え
(そう思う+ややそう思う の合計値)
インスリン未投与患者の家族(n=100)
患者本人にもっと積極的に
治療に向き合って欲しい
59.0
症状が悪化してから開始するなら
今から投与した方が良いと思う
55.0
インスリン投与をすれば患者本人の
血糖コントロールはよくなると思う
54.0
患者本人が低血糖になるリスクが
減らないので不安
53.0
患者本人が、本来今行うべき
糖尿病の治療を避け先送りにしている
ンの早期投与を望んでいる【グラフ33】。
44.0
0.0
(%)
20.0
40.0
60.0
80.0
100.0
10
8. 糖尿病患者への家族の思い
家族の願いは「少しでも元気で長生きして欲しい」(91.6%)
普段通りの生活を続けるために、血糖コントロールの改善に、前向きに、今以上に取り組んで欲しい
最後に、糖尿病患者の家族(450名)は、糖尿病患者に対しどのような思いを抱いているのかを聞いた。
家族の約9割(88.9%)が治療を支援しているにもかか
わらず(グラフ7参照)、4人に3人が「後悔」(75.6%)して
後悔あり
【グラフ34】糖尿病治療支援に関する家族の後悔
(A+B)
全体(n=450)
26.0
49.6
24.4
75.6%
インスリン投与患者
家族(n=350)
26.9
48.0
25.1
74.9%
おり、4人に1人(26.0%)は後悔を強く感じている【グラフ
34】。
インスリン未投与患者
家族(n=100)
23.0
55.0
22.0
78.0%
(%)
確かにある(A)
そう言われるとあるような気もする(B)
まったくない
きちんと
治療して欲しい
【グラフ32】家族の思い 「治療に向き合って欲しい」
また、家族の8割以上が「糖尿病やその治療に今以上
(A+B)
全体(n=450)
48.4
34.9
12.7 4.0
83.3%
インスリン投与患者
家族(n=350)
49.1
33.1
12.9 4.9
82.2%
41.0
12.01.0
87.0%
に向き合って、もっときちんと治療して欲しい」(83.3%)と
願い【グラフ32】、「前向きな気持ちで治療に取り組んで欲
しい」(86.0%)と望んでいる【グラフ33】。
インスリン未投与患者
家族(n=100)
46.0
(%)
そう思う(A)
ややそう思う(B)
あまりそう思わない
そう思わない
【グラフ33】家族の思い
「前向きな気持ちで治療に取組んで欲しい」
前向きに
取組んで欲しい
(A+B)
全体(n=450)
37.6
48.4
10.93.1
86.0%
インスリン投与患者
家族(n=350)
38.6
47.1
10.6 3.7
85.7%
12.01.0
87.0%
インスリン忌避患者
家族(n=100)
34.0
53.0
(%)
さらに、家族の9割以上が「少しでも長く仕事や通常の
そう思う(A)
ややそう思う(B)
あまりそう思わない
そう思わない
長生き
して欲しい
【グラフ34】家族の思い 「元気で長生きして欲しい」
(A+B)
生活を続けられるよう元気で長生きのために、治療をし
て欲しい」(91.5%)と願っている【グラフ34】。
全体(n=450)
48.2
43.3
6.0
2.4
91.5%
インスリン投与患者
家族(n=350)
49.7
41.7
6.0
2.6
91.4%
6.0
2.0
92.0%
インスリン未投与患者
家族(n=100)
43.0
49.0
(%)
そう思う(A)
ややそう思う(B)
あまりそう思わない
そう思わない
調査をふりかえって
家族につらい思いをさせないためにも、インスリン早期投与の検討を
東京医科大学 内科学第三講座 主任教授 小田原雅人
糖尿病は自覚症状に乏しく、治療には生活に多くの制限をかけなければならないため、長期に治療のモチベー
ションを維持していくのが大変な病気である。治療中断経験者が4人に1人もいたのは、その表れであろう。
治療のモチベーション維持のためには、周囲の人、とりわけ家族のサポートが必要だ。今回の調査では、家族の
9割が患者の治療支援を行っていることが明らかになり、患者と家族の絆の強さをうかがわせる結果となった。
一方、家族は治療支援に「精神的な負担」(54.7%)をはじめとしたさまざまな負担を感じており、特に合併症併発
後家族の負担は大きく増大している。効果的な糖尿病治療および合併症の予防が、患者のみならず家族の生活の
質(QOL)のために重要なことが分かる。
糖尿病治療における食事等のさまざまな制限や睡眠の中断は、患者のQOLに影を落としているが、改善策とし
て患者も家族も「インスリン投与」や「用量調節」を高く評価をしているのは興味深い。
インスリン投与や用量調節により、患者は血糖コントロールが改善したと実感、その結果、食生活など患者の
QOLは向上。「投与後、夫婦仲がよくなった」(29.2%)など、家族との関係にもプラスの影響を与えている。そのため
か家族もインスリン投与や用量調節を大いに歓迎、負担についても「(投与や用量調節前と)変わらない」と回答して
おり、インスリン投与や用量調節が、糖尿病患者とその家族に何らかのプラスの変化を与えているのは間違いない
ようだ。本年、アメリカ糖尿病学会において「ATLAS」というインスリンの用量調節に関する臨床試験が報告され、患
者主導の積極的な用量調節が血糖コントロールの改善とQOLの向上をもたらすことが明らかになったが、これを裏
付ける結果と言える。
今回の調査でも7割が抵抗感を示していた通り、医師からインスリン導入を勧められても拒否反応を示す患者は
多い。しかし、インスリン開始後は、家族も「早期投与を始めればよかった」と後悔していることからも、早期投与を検
討することは有用である。「少しでも長生きして欲しい」「前向きに治療に向き合って欲しい」という、家族の思いを無
駄にしてはならない。
小田原雅人(おだわら まさと)先生
東京医科大学内科学第三講座 主任教授
1980(昭和55)年 東京大学医学部医学科卒業、東京大学付属病院、筑波大学臨床医学系内科(内分泌代謝科)、虎の門
病院 内分泌代謝科部長、東京医科大学内科学第三講座主任教授 、東京薬科大学客員教授(併任)、2009(平成21)年9月
より東京医科大学病院 副病院長。
●所属学会 日本内科学会(評議員、認定医、指導医) 日本糖尿病学会(評議員、認定医、指導医) 日本内分泌学会(代議員) 日本糖尿病
合併症学会(評議員) 日本成人病学会(評議員) 日本臨床分子医学会(評議員) 日本病態栄養学会(評議員) 日本臨床栄養学会
11
12
●健康日本21推進フォーラムについて
健康日本21推進フォーラムは、厚生労働省の策定した第3次国民健康づくり運動「健康日本21」(21世紀における国民健康づくり運
動)を産業界から支援する目的で1999年に設立され、健康日本21推進全国連絡協議会の一員として活動する任意団体です。
平成25年4月から「健康日本21 第2次」がスタート。新規会員を随時募集しています。
健康日本21推進フォーラム URL:http://www.kenko-nippon21forum.gr.jp
●サノフィ株式会社について
サノフィ・グループは、フランス・パリに本社を置きグローバル事業を統合的に展開するヘルスケアリーダーです。世界100カ国に11万
人以上の社員を擁するサノフィは、糖尿病治療、ヒト用ワクチン、革新的新薬、コンシューマー・ヘルスケア、新興市場、動物用医薬
品、新生ジェンザイムの7つを成長基盤として、患者さんのニーズにフォーカスした治療ソリューションの創出・研究開発・販売を行って
います。サノフィは、パリ(EURONEXT:SAN)およびニューヨーク(NYSE:SNY)に上場しています。
日本においては、約3,000人の社員が、「日本の健康と笑顔に貢献し、最も信頼されるヘルスケアリーダーになる」をビジョンに、医薬品
の開発・製造・販売を行っています。詳細は、http://www.sanofi.co.jp をご参照ください。
●サノフィの糖尿病領域への取り組み
サノフィは、日本の糖尿病領域において経口血糖降下剤とインスリン製剤を提供し、各治療段階において糖尿病患者さんに貢献する
製薬企業です。経口血糖降下薬の主力製品として、2 型糖尿病に使用されるスルホニルウレア系経口血糖降下薬(SU 薬)「アマリー
ル®」(一般名:グリメピリド)と、1 型および2 型糖尿病を対象とする持効型溶解インスリンアナログ製剤の「ランタス®」(一般名:インスリ
ン グラルギン[遺伝子組換え])および以上速効型インスリンアナログ製剤「アピドラ®」(一般名:インスリン グルリジン[遺伝子組換え])
を提供しています。また、2013 年6 月28 日には、「リキスミア®」(一般名:リキシセナチド)について、厚生労働省より製造販売承認を取
得しました。「リキスミア®」は1 日1 回投与の食後血糖改善を目指した、本邦初の基礎インスリンとの併用が可能なGLP-1 受容体作動
薬です。
サノフィは 2008 年より、日本糖尿病協会の発展に寄与し、顕著な功績をあげた日本糖尿病協会の会員およびその関係者を表彰す
る、日本糖尿病協会「サノフィ賞」を後援しています。
また、糖尿病の患者さんや一般の方に向けて、糖尿病の情報ウェブサイト「糖尿病がよくわかるDM Town」(www.dm-town.com)、「よく
わかるインスリン」(www.dm-town.com/insulin/)を開設して情報提供を行っています。日本糖尿病協会とサノフィが2006年より毎年実
施しているHbA1c認知向上運動のイベントについても“DM-TOWN”(www.dm-town.com/hba1c/index2.html)においてご覧いただけま
す。