御前崎市教育振興基本計画 御前崎市・御前崎市教育委員会 目 Ⅰ 次 計画の策定について 1 1 計画の趣旨 1 2 計画の期間 1 3 計画の対象 1 Ⅱ 「スクラム御前崎」の基本構想 1 1 「スクラム御前崎」の教育基本目標 1 2 「スクラム御前崎」が目指す子どもの姿 1 3 「スクラム御前崎」の基本方針 2 4 「スクラム御前崎」の 3 つの柱 3 計画の策定に際して勘案した事項 5 Ⅲ 1 本市教育の現状と課題 5 2 計画に際して勘案した事項 13 Ⅳ 「スクラム御前崎」の重点施策 別紙 Ⅴ 「スクラム御前崎」の構想図 別紙 御前崎市教育振興基本計画 Ⅰ 計画の策定について 1 計画の趣旨 御前崎市では、市の将来像「子どもたちの夢と希望があふれるまち御前崎」を まちづくりの目標とし、平成28年度から第2次御前崎市総合計画がスタートし ます。 御 前 崎 市 教 育 委 員 会 で は 、「 ま ち づ く り は 人 づ く り か ら 」 の 考 え に 基 づ き 、 平 成 27年度から、 「 郷 土 を 愛 し 、未 来 を つ く る 市 民 の 育 成 」を 教 育 の 基 本 目 標 に 掲 げ 、 スクラムプランで推進する御前崎の教育を展開してきました。 そこで、第2次御前崎市総合計画に掲げられた将来像に向かい、今後もこれま で取り組んできた「郷土を愛し、未来をつくる市民の育成」への取り組みを進化 発展させることにより、様々な教育活動を通した「御前崎の人づくり」名付けて 「スクラム御前崎」を進めていきます。 2 計画の期間 計画の期間は、第2次御前崎市総合計画に合わせ、平成28年度から平成37 年 度 (1 0 年 間 ) と し 、 今 後 1 0 年 間 で 取 り 組 む 計 画 と し て 策 定 し ま す 。 た だ し 、 年度ごとに見直しを図ります。 3 計画の対象 認定こども園、幼稚園、保育園、小学校、中学校、高等学校を中心として、子 どもたちを取り巻く家庭、地域社会、これらを支える行政を含めた教育に関わる 取組を対象とします。 Ⅱ 「スクラム御前崎」の基本構想 1 「スクラム御前崎」の教育基本目標 郷土を愛し、未来を創る人づくり 2 「スクラム御前崎」が目指す子どもの姿 郷 土 を 愛 し 、未 来 を 創 る 子 グローバル化や情報化をはじめとする社会の急激な変化とともに、少子高齢化、 人口流出や地震津波災害への不安、エネルギー問題、長引く経済低迷など、今日的 な社会の課題が、教育へも大きな影響を及ぼしています。 このような21世紀型の社会の課題と御前崎市の子どもたちの現状をとらえ、目 指す子どもたちの将来像を「郷土を愛し、未来を創る子」としました。 1 これまで求められてきた確かな学力、健やかな体、豊かな心を基盤とした「生き る 力 」 の 深 化 を 図 る と と も に 、「 社 会 の 変 化 に 柔 軟 に 対 応 し 、 多 く の 他 者 と 様 々 な 関 わりを広げ、より豊かな自己の人生とよりよい社会を切り拓いていく力」を持った 子どもたちを育てることが求められます。 そのために、下記のように、将来像に向かうために目指す子どもの姿を4つの具 体的な姿で押さえました。 1 高い志や夢を持って生きる子 2 高い志や夢を持って、問題解決に主体的・ 学び続ける子 自 己 の 人 格 を 磨 き 、豊 か な 人 生 を 送 る た め 、 生涯問い続け、学び続ける力を持つ子を育て 意欲的に向かう力を持つ子を育てます。 ます。 3 他者と豊かにかかわる子 4 社会とかかわっていく子 多くの他者と様々に関わり、豊かな人間関 社会や世界に関心を持ち、関わりながらよ 係を築くことができる力を持つ子を育てま り良い社会を創りだそうとする力を持つ子を す。 育てます。 3 「スクラム御前崎」の基本方針 キーワードは「スクラム」 「スクラム御前崎」の目指す子どもの資質・能力は、多様な社会だか らこそ、園や学校が広く社会と協働して育成することが、最も大切であ ると考えます。 そのため、次のように、2つの基本方針で御前崎の人づくりを進めま す。 【基本方針1】 園、学校、家庭、地域、行政がスクラムを組み、社会全体で協働して 人づくりを進めます。 【 基 本 方 針 2】 生涯にわたって学び続け、互いに高め合うことのできる人づくりを進 めます。 そ の た め に 、子 ど も た ち を 支 え る 園 ・ 学 校 ・ 保 護 者 ・ 地 域 ・ 行 政 の 目 指 す 姿を示します。 2 ○目指す園・学校の姿 ・子どもとともにつくる活気あふれる園・学校 ・地域の人、もの、ことを生かす園・学校 ・子ども、保護者、地域に信頼される園・学校 ○目指す教職員の姿 ・子どもへの愛情と情熱を持ち続ける教職員 ・子どもへの自己の指導のあり方を見つめ、学び続ける教職員 ・スクラム・スクール・プランに自ら積極的に取り組む教職員 ○目指す家庭の姿 ・子どもに深い愛情を注ぎ、子育てに責任を持つ家庭 ・子どもの基本的生活習慣・学習習慣を身につけさせる家庭 ・笑顔と対話のある家庭 ○目指す地域の姿 ・あいさつと声かけと笑顔があふれる地域 ・世代を越えて交流する地域 ・安全安心な地域 ○目指す行政の姿 ・スクラムプランを積極的に推進し、園・学校・家庭・地域のリーダーと なる行政 ・常にPDCAサイクルで施策を実施し、市民のために前進する行政 4 「スクラム御前崎」の 3 つの柱 (1) スクラムで推進する御前崎の教育 子 ど も た ち 一 人 一 人 が 、「 社 会 の 変 化 に 柔 軟 に 対 応 し 、 多 く の 他 者 と 様 々 な 関 わ り を 広 げ 、よ り 豊 か な 自 己 の 人 生 と よ り よ い 社 会 を 切 り 拓 い て い く 力 」 を持つためには、園、学校、家庭、地域、行政がそれぞれの役割を理解し、 責 任 を 果 た す と と も に 、そ れ ぞ れ が つ な が り 合 い な が ら 社 会 全 体 で 協 働 し て 子 ど も の 育 成 に 当 た る こ と が 求 め ら れ て い ま す 。未 来 の 町 を 担 う 子 ど も た ち が 社 会 的 ・ 職 業 的 に 自 立 し た 人 間 に 育 つ た め に は 、子 ど も た ち に ど ん な 力 を つけ、どのように育てていくかを社会全体で考えていくことが大切です。 「 家 庭 で の 育 ち 」 「 園・学 校 で の 育 ち 」 「 地 域・社 会 で の 育 ち 」 を つ な ぐ た め に 、 「 ス ク ラ ム ス ク ー ル 運 営 協 議 会( 御 前 崎 型 コ ミ ュ ニ テ ィ ス ク ー ル )」 等 を 通 し て 、園・学 校・家 庭・地 域・行 政 が ス ク ラ ム を 組 み 、地 域 ぐ る み で 青 少 年 の 育成を図ることに取り組んでいきます。 (2) スクラム・スクール・プランで推進する子どもの育成 少 子 化 や 核 家 族 化 の 進 行 、地 域 コ ミ ュ ニ テ ィ の 希 薄 化 等 に よ り 、対 人 関 係 に 悩 む 子 ど も た ち が 増 え て い ま す 。ま た 、小 1 プ ロ ブ レ ム 、中 1 ギ ャ ッ プ と 3 言 わ れ る よ う に 、新 し い 環 境 で の 学 習 や 生 活 へ の 不 適 応 が 、不 登 校 等 の 生 徒 指導上の諸問題につながる事態も少なくありません。 未 来 の 御 前 崎 市 を 担 う 子 ど も た ち が 、社 会 的 ・ 職 業 的 に 自 立 し た 人 間 に 育 つ た め に は 、社 会 全 体 で 子 ど も た ち を 育 て る と と も に 、園 、小 学 校 、中 学 校 、 高 校 が 、「 子 ど も た ち の 学 び と 育 ち 」 を 途 切 れ な い よ う に す る 必 要 が あ り ま す 。 校 種 に よ り 、 子 ど も た ち の 発 達 段 階 は 違 い ま す が 、 「御 前 崎 市 の 子 ど も の 将 来 の 姿 」を 描 き 、 園 、 小 学 校 、 中 学 校 、 高 校 が そ れ ぞ れ の 果 た す 役 割 を 認識することが大切です。 そ の た め に 、園 、小 学 校 、中 学 校 、高 校 の 教 職 員 が ス ク ラ ム ・ ス ク ー ル ・ プ ラ ン( 注 1 )を 通 し て 、こ れ か ら の 社 会 を 生 き 抜 く た め の 資 質 ・ 能 力 の 育 成(注2)を目指し、子ども観や教育観の共有を図っていきます。 *注1 スクラム・スクール・プラン=園、小学校、中学校、高校を「1 つ の 学 校 」 と と ら え 、「 と ぎ れ な い 教 育 」 の 実 現 を 目 指 す た め の 方 策 *注2 これからの社会を生き抜くための資質・能力=基礎基本の知識・ 技能、思考力・創造力、主体的に人や社会とかかわる力 (3) スクラムで推進する生涯学習 「社会の変 化に柔軟に対応し 、多くの他者と様々な関わりを広げ、より豊か な 自 己 の 人 生 と よ り よ い 社 会 を 切 り 拓 い て い く 力 」は 、子 ど も の み な ら ず 、市 民 の 方 々 に も 求 め ら れ ま す 。「 ま ち づ く り は 人 づ く り か ら 」 の 考 え の も と 、 子 ど も か ら 大 人 ま で 「郷 土 を 愛 し 、未 来 を 創 る 人 」に な り 、み ん な で よ り よ い 社 会 を築き、市民みんなが幸せになることが大切です。 そのために、誰でもいつでもどこでも学べる生涯学習を推進し、市民みん なが生涯にわたって学び続け、互いに高め合うことのできる人づくりを進め ます。文化団体との連携による文化芸術の振興、地区公民館主催の活動を通 しての地域コミュニティや生涯学習、体育協会・スポーツ推進委員と連携し て行う各種スポーツ大会による健康増進のスポーツ振興に取り組みます。 さらに、郷土の宝である文化財やアカウミガメの保護と市民への啓蒙活動 により、郷土への誇りと愛着を育みます。また、生涯学習の拠点となる図書 館アスパルは、 「 市 民 と 共 に 考 え 、共 に 歩 む 地 域 に 根 ざ し た 図 書 館 」を 目 指 し て、市民の参加と協働による図書館活動を行います。 4 Ⅲ 計画の策定に際して勘案した事項 1 本市教育の現状と課題 (1) 児童生徒数の推移 児 童 生 徒 数 は 、全 国 と 同 様 に 減 少 傾 向 に 有 り 、合 併 当 時 よ り 小 学 校 で 2 2 % 、 中 学 校 で 1 4 % 減 少 し て い ま す 。5 年 後 の 平 成 3 2 年 に は 、さ ら に 、中 学 校 で 合 併 当 時 よ り 2 5 % 減 少 す る と み ら れ て い ま す 。少 子 化 の 加 速 や 核 家 族 化 の 加 速 か ら 、家 庭 環 境 の 問 題 や コ ミ ュ ニ テ ィ 不 足 の 影 響 等 を 考 え て い く こ と が 求 め られます。 (2) 困り感を感じている児童生徒の状況 ① 不登校児童生徒数の推移 不 登 校 児 童 生 徒 は 、児 童 生 徒 数 が 減 少 し て い る に も か か わ ら ず 、増 加 し て いて、深刻な状況です。特に、中学校の不登校出現率は、大きな課題です。 家 庭 教 育 の 問 題 、貧 困 化 家 庭 、核 家 族 、発 達 障 害 に よ る 不 適 応 、人 間 関 係 の 希薄等、様々な問題が児童生徒の背景にあります。 4.5 不登校児童生徒の出現率 4 3.86 3.54 3.5 3.17 3 2.5 2 2.58 3.39 3.06 2.95 2.52 3.66 3.19 2.78 小学校 2.18 中学校 1.5 1.16 1 0.5 0 0.72 0.33 0.28 0.39 0.58 0.32 0.19 0.2 0.21 0.45 0.41 H16 H17 H18 H19 H20 H21 H22 H23 H24 H25 h26 H27 5 ② 特別支援学級在籍数の推移 特 別 支 援 学 級 の 在 籍 数 も 、合 併 当 時 よ り 、小 学 校 で 1 .7 倍 に 、中 学 校 で 1 .6 倍 に 増 加 し て い ま す 。こ れ は 、各 関 係 機 関 と の 連 携 に よ り 、保 護 者 へ の 就 学 支 援 が 充 実 し た 結 果 だ と 思 わ れ ま す 。そ の 子 ど も に 応 じ た 教 育 が で き ることは、社会人として成長したときに大きな影響を及ぼします。しかし、 一 方 で 、発 達 障 害 で 困 り 感 を 感 じ て い る 児 童 生 徒 が 、ま す ま す 増 加 し て い る こ と も 課 題 で す 。特 に 、愛 着 障 害 、人 間 関 係 の 希 薄 化 等 が 、障 害 に 大 き な 影 響 を 及 ぼ し て い る こ と も 否 め ま せ ん 。そ れ に 伴 い 、そ の 子 に 応 じ た 指 導 に は 、 教 職 員 の 特 別 支 援 に 対 す る 理 解 を 深 め る と 共 に 、た く さ ん の 人 が か か わ る 必 要があります。 60 特別支援学級児童生徒在籍数 50 45 49 51 48 46 40 30 20 10 26 43 45 小学校 28 22 21 20 20 20 17 16 16 15 14 20 12 23 23 15 0 H16 H17 H18 H19 H20 H21 H22 H23 H24 H25 h26 H27 6 中学校 ③ 外国籍児童生徒数の推移 外 国 籍 児 童 生 徒 の 在 籍 数 は 、全 体 的 に は 、小 学 校 で は 減 少 傾 向 に あ る も の の 、中 学 校 で は 、若 干 増 加 し て い ま す 。小 学 校 は 、在 籍 数 は 減 っ て い る も の の 、日 本 語 指 導 を 要 す る 児 童 は 、増 加 傾 向 に あ り 、ブ ラ ジ ル 籍 よ り フ ィ リ ピ ン 籍 が 増 加 し て い ま す 。中 学 校 は 、在 籍 数 も 日 本 語 を 要 す る 生 徒 数 も 若 干 増 加 し つ つ あ り 、中 学 校 の 学 習 に 困 難 を き た す こ と が 予 想 さ れ ま す 。ま た 、日 本 国 籍 で あ っ て も 、母 親 が 外 国 籍 で あ る 児 童 生 徒 も 、全 体 の 2 .7 % で 約 8 0 人 弱 在 籍 し て い ま す 。こ の 傾 向 は 今 後 減 る こ と は な く 、言 語 や 文 化 の 違 う 子 ど も た ち が 、自 国 の 文 化 や 言 語 を 大 切 に し つ つ 、日 本 語 で の 学 習 を 習 得 し ていくために、一人一人に応じた指導体制をします。 外国籍児童数と日本語の指導を要する児童数 外国籍生徒数と日本語の指導を要する生徒数 小学校の外国籍児童数 中学校の外国籍生徒数 小学校日本語指導を要する児童数 中校日本語指導を要する生徒数 30 50 25 40 20 30 15 20 10 10 5 0 0 H24 H25 H26 H27 H24 H28 H25 H26 H27 H28 ④ 母子父子家庭について 少 子 化 、核 家 族 化 も 加 速 し て い ま す が 、母 子 父 子 家 庭 も 増 加 傾 向 に あ り ま す 。2 7 年 度 に は 、小 中 学 校 児 童 生 徒 在 籍 数 の 1 1 .2 % の 児 童 生 徒 が 母 子 父 子 家 庭 で す 。小 学 校 で は 、9 .8 % 、中 学 校 で は 、1 3 .4 % で す 。年 齢 が 上 が る に つ れ 、母 子 父 子 家 庭 が 増 え 、経 済 的 だ け で な く 、精 神 的 に 負 担 が 大きくなる保護者の方への支援が必要な場合があります。 子 ど も た ち が 家 庭 で 安 定 し て 生 活 す る た め に 、小 さ な 変 化 も 見 逃 さ な い 配 慮が指導者に求められます。 7 (3) 児童生徒の学習・生活・体について ① 小・中学生の学習状況 将来の夢や目標を持っているか 自分にはよいところがある 100 90 80 70 60 50 90 80 70 60 50 H25 H26 H27 H25 H26 H27 市小学校 小学校全国 市小学校 小学校全国 市中学校 中学校全国 市中学校 中学校全国 全国学力・学習状況調査から御前崎市の小中学生は、調査対象児童生徒の違 い は あ る も の の 、総 じ て 、「 将 来 の 夢 や 希 望 を 持 っ て い る 」 「 自 分 に は よ い と こ ろ が あ る 」と 答 え て い ま す 。全 国 と 比 べ て も ほ ぼ 同 じ で す 。特 に 、小 ・ 中 学 生 と も 全 国 に 比 べ て 「自 分 に は よ い と こ ろ が あ る 」と 答 え て い る 子 ど も た ち が 多 い で す 。 ただ、全国的にも言えることだが、中学生になると、自信を失い、将来の夢 や希望を持つ子が減ってくることは、考えるべきことであると思います。最も 多感な時期こそ将来への夢や希望を持ち続けることが学習への意欲や取組にも 影響するであろうと思われ、キャリア教育や自分の生き方を見つめる教育を計 画的に進める必要があります。 算数(数学)の勉強は好きか 算数(数学)の授業の内容がわかるか 75 85 80 70 75 65 70 60 65 60 55 55 50 50 H25 H26 H27 H25 H26 H27 市小学校 小学校全国 市小学校 小学校全国 市中学校 中学校全国 市中学校 中学校全国 大きな課題は、全国的にも同じことが言えるものの、数学の勉強に苦手意識 を持つ中学生が小学生に比べ、大きく増えることです。特に御前崎市の中学生 は、上記の質問調査から、数学の学習理解に困難を感じていることがわかりま す。中学生になると、全国と比べて大きな差が生まれることは、学校での授業 内容、家庭学習のやり方、基本的な生活習慣と定着のための学習習慣、小学校 での習得状況など、さまざまな要因を考えていかなければなりません。 将来の夢や希望を中学生になっても持ち続け、自分の志や夢に向かって意欲 的に取り組む子を育てることが大切です。 8 中学生 家で授業の予習・復習をしているか 家での家庭学習につい 80 て は 、小 ・ 中 学 校 と も 宿 題 70 の 他 に 、自 主 的 な 学 習 を 取 り 入 れ て い る た め 、以 前 よ 60 市中学校の予習 50 中学校全国予習 り授業の予習や復習をす 市中学校の復習 る児童生徒が少しずつ増 中学校全国復習 えています。 40 30 20 H25 H26 H27 27年度普段1日あたりのゲームをする時間 (2時間未満の人の割合) 27年度普段1日あたりの携帯、スマホの通話や メールをする時間 (2時間未満の人の割合) 中学校全国 中学校全国 市中学校 市中学校 小学校全国 小学校全国 市小学校 市小学校 50 55 60 65 70 50 75 70 90 110 し か し 、一 方 で 、平 日 に テ レ ビ ゲ ー ム や 携 帯 ゲ ー ム な ど を す る 時 間 が 多 い 中 学 生 が 、小 学 生 や 全 国 に 比 べ て 多 い こ と が 課 題 で す 。さ ら に 、ス マ ホ や 携 帯 で の メ ー ル や イ ン タ ー ネ ッ ト を す る 時 間 が 多 い 中 学 生 が 、小 学 生 や 中 学 生 に 比 べ て多いことも、大きな課題です。そこからネットでの問題が起きています。 子どもたちが、目標を持って、生涯学び続けるためには、園、小・中学校、 高 校 が 、ス ク ラ ム・ス ク ー ル・プ ラ ン を 通 し て 、校 種 を 越 え て 、こ う し た 実 態 を 教 職 員 が 話 し 合 い 、授 業 改 善 、家 庭 へ の 働 き か け 、子 ど も へ の 指 導 等 を 考 え ていく体制に取り組んでいきます。 9 ② 小・中学生の生活状況 御 前 崎 市 の 小 ・ 中 学 生 は 、 「朝 食 を 毎 日 食 べ て く る 」「毎 日 同 じ く ら い の 時 刻 に 起 き る 」「毎 日 同 じ く ら い の 時 刻 に 寝 る 」と い う 質 問 に つ い て は 、 全 国 平 均 よ り比較的良い結果が出ています。 ま た 、新 体 力 テ ス ト の 結 果 か ら 、ほ と ん ど の 項 目 で 全 国 よ り 良 い 結 果 が 出 て います。 し か し 、 平 成 26 年 度 の 歯 科 健 診 結 果 を 見 る と 、 以 前 よ り は 良 く な っ て い る と 言 わ れ る が 、乳 児 か ら の 食 生 活 や 歯 磨 き 習 慣 に 対 す る 家 庭 の 意 識 を 高 め る こ とが必要です。 H26 1.6歳児歯科健診結果 0.07 0.06 0.05 0.04 0.03 0.02 0.01 0 2.5 2 1.5 1 0.5 静岡県 西部計 F町 E市 御前崎市 D市 C市 B市 A市 0 1 .6 歳 児 の 歯 科 健 診 の結果を見ると、すで に 、乳 歯 が 虫 歯 に な っ て 有病者率 い る 乳 児 の 割 合 は 、近 隣 虫歯平均本数 の市町に比べ高いです。 さ ら に 、3 歳 児 に お い て も 、乳 歯 が 虫 歯 に な っ ている幼児の割合が高 H26 20 15 10 5 本以上ある幼児の割合 有病者率 5本以上の ある子 虫歯平均本 数 静岡県 西部計 F町 E市 御前崎市 D市 C市 B市 0.6 0.5 0.4 0.3 0.2 2.9 2.2 2.6 2.5 3.5 2.3 2.6 2.50.1 0.8 0 A市 0 く 、虫 歯 の 平 均 本 数 、5 3歳児歯科健診結果 も近隣市町に比べ高い です。 乳児からのよい食生 活や歯磨き習慣を身に つけることが求められ ます。 H26 御前崎市 小中学校 学年別むし歯有病率 60 50 40 御前崎市 30 県平均 20 10 0 小1 小2 小3 小4 小5 小6 10 中1 中2 中3 こうした乳児の実態は、小・中学校の学年別むし歯有病者率の結果にも表 れています。小学校5年生から、むし歯の有病率は、県の平均よりかなり高 くなっています。基本的な生活習慣は、学習習慣にも影響するため、家庭の 協力を得たり子どもたちが自分の体について考える学習をさらに深めていく ことが必要です。 子どもたちのよりよい成長のために、園・学校では、多面的に子どもの実 態をとらえた指導をするとともに、保護者への働きかけを行います。 また、平成26年より行っている御前崎市の運動器健診についても、平成 28年度からは、文科省の指導により、全国の小・中学校での実施となりま した。市内の小学校では、すでに予防運動を取り入れていますが、今後、家 庭の協力を求めていきます。 ③ 小・中学生の全国体力テストについて 小 学 校 握 5 (㎏ ) 年 男 力 上 体 起 長 座 体 反 復 20 m シ 50 こ 前 横 跳 ャ ト ル し (回 ) 屈 (㌢ ) び (回 ) ラ ン m 立 ち 幅 ボ ー ル 走 跳 投 (秒 ) (m ) び げ (m ) (回 ) 市 小 5 17.51 20.34 33.43 44.13 60.78 8.98 151.56 22.55 全 16.45 19.58 33.05 41.60 51.64 9.37 151.27 22.51 上 体 起 長 座 体 反 復 20 m シ 50 m 立 ち 幅 ボ ー ル こ 前 横 跳 ャ ト ル 走 跳 投 ラ (秒 ) (m ) 国 小 学 校 握 5 (㎏ ) 年 女 力 し (回 ) 屈 (㌢ ) び (回 ) ン び げ (m ) (回 ) 市 小 5 17.21 2 0 . 11 38.30 41.62 48.92 9.18 153.13 14.16 全 16.05 18.41 37.45 39.56 40.70 9.62 144.80 13.76 上 体 起 長 座 体 反 復 持 久 走 50 m 立 ち 幅 ボ ー ル こ 前 横 跳 (秒 ) 走 跳 投 (秒 ) (m ) 国 中 学 校 握 2 (㎏ ) 年 男 力 し (回 ) 屈 (㌢ ) び (回 ) び げ (m ) 市 中 2 31.07 27.30 46.25 53.66 393.23 7.86 207.53 21.92 全 28.91 27.35 43.04 51.63 393.42 8.01 1 9 4 . 11 20.61 上 体 起 長 座 体 反 復 持 久 走 50 m 立 ち 幅 ボ ー ル こ 前 横 跳 (秒 ) 走 跳 投 (秒 ) (m ) 国 中 学 校 握 2 (㎏ ) 年 女 力 し (回 ) 屈 (㌢ ) び (回 ) び げ (m ) 市 中 2 2 4 . 11 22.41 47.63 45.45 296.93 8.85 175.91 12.63 全 23.65 23.18 45.55 46.10 290.60 8.84 167.23 12.77 国 11 平 成 27 年 度 小 学 校 5 年 生 と 中 学 校 2 年 生 の 全 員 を 対 象 に 実 施 し た 全 国 体 力 調 査 結 果 を 見 る と 、小 学 校 5 年 生 は 、男 女 と も 全 国 平 均 を 上 回 っ て い ま す 。静 岡 県 全体 は 、男子 の 握 力 、上 体 起 こ し、長 座体 前 屈 、ボ ー ル 投 げ が 全 国 を 下 回 っ て い る も の の 、御 前 崎 市 の 5 年 生 は 、男 女 と も 、全 国 平 均 を上回りました。 し か し 、 中 学 校 の 2 年 生 に お い て は 、特 に 、女 子 が 、全 国 平 均 よ り 下 回 る 種 目 が 目 立 ち ま す 。 数 学 の 学 習 状 況 と 同 様 に 、学 校 を 中 心 に 中 学 校 に お ける生活の状況を考えていきます。 (4)地域とのかかかわりについて 子どもたちは、小学校におけるサポート隊や公民館等の地域行事等で、 地域の方々に大きく支えられています。家族や園・学校の先生たち以外の 多くの人たちとかかわっていくことが求められています。 全 国 学 力・学 習 状 況 調 査 の 質 問 項 目 の 「 今 住 ん で い る 地 域 の 行 事 に 参 加 し て い る か 」 で は 、御 前 崎 市 の 子 ど も た ち は 、地 域 の 行 事 に よ く 参 加 し て い る と 言 え ま す 。ま た 、 「地域や社会をよくするために何をすべきか考えること が あ る か 」 で は 、 中 学 生 が あ る と 答 え て い る 生 徒 が 多 い で す 。 平 成 27 年 度のスクラムグッドマナーのテーマを「あいさつでつくろう地域と共に」 と中学生が考え、市内の小中学校・園で運動を進めるもとになりました。 今後も地域に支えてもらうような体制をしていきます。 今住んでいる地域の行事に参加している か 地域や社会をよくするために何をすべきかを考える ことがあるか 50 100 90 80 70 60 50 40 30 小学校 全国小 全国小 30 中学校 25 全国中 H26 小学校 40 35 中学校 H25 45 全国中 20 H27 H25 12 H26 H27 2 計画に際して勘案した事項 以上のことから、次の点を勘案して作成しました。 ① 乳幼児から社会に出るまでの教育に一貫性をもたせること ② 多くの人とかかわり、人間関係を大切にする教育をすること ③ 多 く の 人 の 力 、地 域 の 力 を 借 り て 、御 前 崎 の 子 ど も は 御 前 崎 の み ん な で 子 ど も を育てる気概を持つこと ④ 地 域 と つ な が る 体 験 や 活 動 を 重 視 し 、御 前 崎 に 誇 り と 愛 着 を 感 じ る 人 を 育 て る こと ⑤ 家庭、園・学校、地域、行政の役割を責任を持って果たすこと そして、まちづくりも人づくりも、みんなが夢を感じられるようにすることが大切で あると考えます。 Ⅳ 「ス ク ラ ム 御 前 崎 」の 重 点 施 策 ( 別 紙 ) Ⅴ 「ス ク ラ ム 御 前 崎 」の 構 想 図 ( 別 紙 ) 13 【方針2】 【方針1】 郷土を愛し、未来を創る人づくり 園・学校・家庭・地域・行政がス クラムを組み、社会全体で協働して 人づくりを進めます。 高い志や夢を持って生きる子 生涯にわたって学び続け、互いに 高め合うことのできる人づくりを進 めます。 郷土を愛し、未来を創る子 学び続ける子 他者と豊かにかかわる子 スクラム御前崎 スクラムで推進する御前崎の教育 スクラムスクール運営協議会(コミュニ ティスクール)の推進 ・中学校区ごとにスクラムスクール運営協議会 ・園や学校の教育活動への地域支援本部事業の拡充 ・シニアスクールの拡充と発展 ・子どもが提案する子ども議会の開催 ・親学講座の開催 2 地域と共に取り組む防災教育の推進 ・園・学校合同の避難訓練の実施 ・地域と共に考える避難訓練の実施 ・原子力防災教育を含む防災教育・エネルギー教育のカ リキュラムづくりと計画的な実施(小中学校) 3 地域の協力で取り組む小・中学校のキャ リア教育 ・小学校低学年から中学校までのキャリア教育のカリキ ュラムづくりと計画的な実施 ・保護者・地域や地元企業の協力を得て行うキャリア教 育 地域ぐるみで取り組む 青少年健全育成 1 地域で育む青少年健全育成 ・地区青少年健全育成会議、青少年サポート隊、こども 110番、青少年補導員、声かけ運動の推進 ・青少年の活躍の場とする青少年の未来をつむぐ会 2 青少年の体験活動の推進 ・小中学校異年齢集団の体験活動の実施 ・地域で取り組む青少年体験活動 3 家庭教育につながる支援体制の確立 ・子育ての相談や学びの支援となる家庭教育支援員の配 置 ・各機関が連携する家庭教育支援の場の提供 4 御前崎型スクラムグッドマナーの推進 ・小中学生から市民全体に広げる御前崎型スクラムグッ ドマナー運動の推進 御前崎の人づくり スクラムで推進する生涯学習 スクラム・スクール・プランで推進する子どもの育成 スクラムを組んで取り組む 園・学校・家庭・地域・行政 1 社会とかかわっていく子 1 乳幼児教育 学校教育 教育環境・学校給食 生きていく力の 基礎の育成 これからの社会を生き抜 くための資質・能力の育成 充実した 教育環境 「夢中で遊び込む子」の育 成 ・スクラムスクールプランで取り組む 保育士・教諭の資質能力の向上 ・小学校の学びにつなげる自発的な遊 びや体験の重視 ・自発的な遊びを誘発する環境構成の 工夫 ・各地域の特性を生かし、地域の人・ 物・ことに触れる活動の推進 2 基礎基本の 知識・技能 1 2 主体的に人・社 会とかかわる力 1 これからの時代に必要な資質・能力 の育成 3 子どもの心と体 を支える園・学校 給食 1 園・学校・家庭・地域と共に人づくりの教育委員会 総合教育会議 食 育 指 導と 地産 地 消 の推進 ・教科と関連させる食育指導と 家庭への食育指導の推進 ・地産地消の推進 ・ 「生きた教材」となる給食内容 の充実 ・食物アレルギー食への的確な 対応 個にきめ細やかに対応する教育環境 の体制づくり ・しおかぜ先生の導入によるきめ細やかな学習支 援体制 ・スクールカウンセラー・スクールソーシャルワ ーカー・巡回相談員・各関係機関を生かした学校 全体の組織で取り組む不登校対策、いじめ問題対 策、発達支援、家庭支援 ・サンルーム(御前崎市適応指導教室)の充実 安全・安心で、これか らの時代に必要な教育 環境の整備 ・安全・安心な園・学校施設の 整備と管理 ・防災対策と防犯対策の整備 ・浜岡中学校の建て替えと御前 崎小学校のプール移転 ・浜岡保育園の民営化 ・トイレの洋式化と特別教室の 空調設備の推進 ・情報化社会に見合ったICT 機器の整備 心と体づくりの推進 ・子どもたちがつくり進めるスクールグッドマナ ー運動 ・自己を見つめ、人との関わり方を考える人間関 係プログラム学習の推進 ・運動器検診を元にした体づくりと生活習慣 ・家庭と共に考える情報機器の正しい使い方 乳幼児期における個性伸長 教育の推進 ・各関係機関と連携する早期からの発 達支援の充実 ・各関係機関と連携しての保護者の悩 みを気軽に相談できる教育相談の充 実 ・個性伸長教育の研修会で高める教職 員の資質の向上 思考力・ 創造力 ・園・小中学校・高校のスクラムスクールプラン で取り組む教職員の資質能力の向上 ・育成すべき資質・能力を目指した授業の構築 ・学校全体が組織的にカリキュラムマネジメント で進める教育課程の充実 ・よりよく生きるための考える道徳教育 ・国際社会に対応する英語教育の推進 ・地域や社会とつながる授業や体験活動の授業の 構築 ・ICT機器を効果的に生かした授業の構築 ・図書館、学校司書と取り組む読書活動の推進 家庭と共に歩む子どもの育 成 ・早寝・早起き・朝ご飯の生活習慣を 身につけるための家庭への積極的な 働きかけ ・地域子育て支援センターでの親教育 や育児支援 ・親子で考える避難訓練の実施 3 だれでもいつでもどこでも学べる生涯学 習の充実 2 安全・安心な給食の提 供 ・給食センターの統合 ・衛生管理と安全管理の徹底 ・給食費未納防止対策 スクラム御前崎の発信と共有 誰でも参加し、楽しく学 ぶ生涯学習の推進 ・だれでも参加できる公民館活動と社会教育 学級の推進と情報発信 ・御前崎公民館の移設 ・これからの時代に即した公民館のあり方へ の諮問 ・社会教育施設の維持管理 文化財・芸術文化の継承と 推進 ・文化財の管理、継承と市民への積極的発信 ・小中学校、地域への積極的な出前授業 ・アカウミガメの保護と環境教育の推進 ・各文化団体と連携した文化芸術に触れる機 会の提供 市民と共に考え共に高 め合う図書館づくり ・市民と協働してつくる文化事業、展示等の 展開と御前崎市の特徴を生かした事業の展 開 ・子どもの読書活動の推進 ・市民のニーズに即した快適で魅力ある図書 館づくり 心身 共に健康 な市民 を 目指すスポーツの振興 ・体育協会、スポーツ推進委員、スポーツ委 員と連携して行う各種大会の開催 ・御前崎の海を生かしたマリンスポーツの振 興と普及 ・各運動施設の安全な管理 園・学校・施設訪問 移動教育委員会 研修
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