IARD RESEARCH REVIEW IARD ヘルス・レビュー REVIEW TITLE 飲酒とがん 背景 世界保健機関によると、がんは世界的に主要なNCDsの一つであり、NCDs関連死の21.7%を占めている [2]。 • 生活習慣の変化や多様なリスク因子へのばく露、更には世界的な高齢化と共に、がんの有病率は世界的に増加してい る。 がんは100種以上の異なる疾患を有するが、それぞれに独自の潜在的なリスク因子があり、 さらに、それらの関係は 複雑である。 • アルコール飲料中のエタノールやエタノール代謝物のアセトアルデヒドをリスク因子とするがんもある。 • 世界的に見て、がん症例全体の約3.6%がアルコール摂取に起因すると推測されている [3]。 しかし、アルコール摂取とがんの関係は複雑であり、健康への悪影響の可能性や実際の悪影響に関して、情報や指針が社会に提 供されると、メディアや公衆衛生の分野では頻繁に話題にあがり議論される。アルコール摂取とがんの関係を理解することは有害 な飲酒とがんのリスクの軽減を目的とする予防策の策定にとって非常に重要である。 飲酒・がん 国際がん研究機関(IARC)では、アルコールはヒトに対して発がん性がある物質であり、数種の異なるがんに関与す るリスク因子であると認定している。 • IARCの発がん物質のリストには1000種以上の物質が掲載されており、その内容は各種溶媒や化合物、ある種 の薬物(抗生物質、更にはがん予防薬をも含む)、ウィルス感染を始めとして、太陽光からの放射線、赤身また は加工肉に至るまで網羅されている [4]。 • 個々のがんの発症に関与する可能性のある発がん物質の全てがそろわないと、それぞれのがんが発症するわ けではないことに留意することが重要である。 一般的に、発がんリスクの程度は発がん物質のばく露量とばく露期間に関係している。発がん物質のばく露量が多い ほど、 また、ばく露期間が長いほど、がんの発症リスクは高くなる。 • 同様に、この関係性はアルコール摂取にも当てはまる。過剰飲酒、特に長期にわたる恒常的な過剰飲酒は、 発がんリスクと明白に関係する。 他のNCDs同様、がんには複数のリスク因子が存在する。 • これらのリスク因子には、がんの遺伝的要因と家族歴、環境因子、そして運動、喫煙、肥満やアルコール飲料 の摂取等の生活習慣の多様性がある。 • リスク因子には相互に関連がなく独自で十分にがんを誘発するものがある一方で、相乗効果で作用するもの もある。 • それぞれのリスク因子の多重ばく露は個人により異なり、特定のがんの発症の可能性を規定する。 1 IARD ヘルス・レビュー 飲酒とがん アルコール関連のがん がんの多くはアルコール摂取と関連はないが、ある特定の部位のがんはアルコール摂取と関連する。しかし、それらの がんは飲酒無しでも発症し、飲酒以外の様々な潜在的なリスク因子の関連が考えられる。 • 一般的に、アルコール関連のがんは過剰飲酒と関係があるとされてきた [5-9]。 • 最近の研究では、少量あるいは適量の飲酒は男性及び女性のがん全体における発がんリスクの上昇と有意な関 連を示さなかった[10]。 o 女性において、飲まない人と比較して、がん全体の発がんリスクは、少量飲酒で2% 、適量飲酒で4% 上昇した。 o 男性において、飲まない人と比較して、がん全体の発がんリスクは、少量飲酒で3%、適量飲酒で 4% 上昇した。 • この研究では、女性の適量飲酒でアルコール関連がんの発がんリスクは13%上昇した [10]― この主要な要因は 乳がんであった。 • 男性では、喫煙を伴う飲酒者のみに発がんリスクが上昇した。この上昇は主に大腸がんによるものであった。 がんに関する入手しうるエビデンスを総合的にまとめた、最新の IARC の報告書の中で、以下がアルコール関連のが んとされ、記載されている。[11]。 上部消化管がん 上部消化管、特に口腔、喉頭、咽頭及び食道がんに関しては用量反応性が報告されている。 • 過剰飲酒で最大のリスクが認められているが [5, 6]、適量飲酒で弱い関連性を示した研究もある [12]。 • アルコール摂取と喫煙は口腔及び咽頭がんに対しては独立したリスク因子であるが、同時にばく露されることでそ の影響は多様かつ相乗的になる。[6, 13, 14]。 • この関係はアルコール飲料の種類には関係なく、また男性においても女性においても同じである [6, 11]。 上部消化管がんのリスクは過剰飲酒の軽減によって改善される [15]。 • ある研究によると、1週間に7 杯 (エタノール当量 63-91g/週)相当の摂取を減らすと、どの飲酒レベルにおいても、 発がんリスクを有意に下げることができる [15]。 • 禁酒は口腔、咽頭及び食道がんの発がんリスクを下げる可能性があるが、ある研究によると、この減少は漸進的で あり、数十年を要する可能性がある[16-19]。 エタノールそのものは頭頸部がんの発がんリスク因子であるが、分解産物のアセトアルデヒドも同じくリスク因子であ る [8]。 • そのため、エタノール代謝酵素の遺伝的変異を持つ東アジア系の人達のように、アセトアルデヒドの分解能力が低 い人達では食道、頭頸部がんの発がんリスクが上昇する可能性がある。[20, 21]。 肝臓がん 2012年に肝臓がんは世界の全がん死亡の 9%を占めると推定されたが [22]、ほとんどの肝臓がんの症例にアルコー ル摂取は関わっていない。 • 過剰飲酒においてのみ、アルコールと肝臓がんの明らかな関連がある。[23, 24]。 • また、アルコールとの関連は、肝臓がんの種類によって異なることを示唆している研究もある [11]。 肝臓がんではアルコール摂取以外にも重要な役割を担うリスク因子がある。 • 肝臓がんでは、アルコールとタバコは独立したリスク因子である [25]。 • 慢性的な過剰飲酒と関係する肝硬変は肝臓がんのリスク因子である。[7]。 • B型及び C型肝炎への感染は肝臓がんに対してより重要なリスク因子であるが、これら肝炎への罹患はアルコー ル摂取と肝臓がんの関係には影響しないと考えられる [11]。 • また、アルコール摂取と肥満は特定の肝臓がん (肝細胞がん)の発症に相乗効果を示す [26]。 2 IARD ヘルス・レビュー 飲酒とがん 乳がん 乳がんは女性で一番多いがんであり、多くの個別のリスク因子と関連している [8]。 • 乳がんの発がんリスクは家族歴及びホルモンや生殖要因に関わっている[27]。 • ホルモン補充療法による発がんリスクの上昇が報告されているが、乳がんの種類 (乳管がん、小葉がん、又は混 合)によって異なる[28]。 • 同様に、生殖要因、即ち初経年齢や授乳等と乳がんリスクの関係も、がんのサブタイプによって異なることが示さ れている [29]。 IARCによると、女性の乳がんはアルコール飲料の摂取と因果関係がある [8]。 • 過去の研究では明らかではなかったが、アルコール摂取と乳がんの用量反応性が最近の研究で示された [8, 23]。 • 最近の研究で、乳がんの発がんリスクが少量から適量の飲酒 (エタノール当量5 - 14.9g/日) によって上昇するこ とが報告された [10]。 • 適量あるいは多量のアルコールを摂取しても、葉酸を適量摂取すれば乳がんリスクを軽減できることを示唆するエ ビデンスがある [30]。 • エストロゲン及びプロゲステロン受容体の発現状態がアルコール摂取と乳がんの関係に影響することを示した研 究があるが、そのメカニズムは不明である [8]。 • アルコールと乳がんの関係は飲料の種類によっては異ならず、ワイン、ビール及び蒸留酒中のエタノールそのもの と関係する [8]。 乳がんに関連する個別のリスク因子の、 リスクレベルには顕著な差異がある。 • 例えば、遺伝的な素因を持つ女性が乳がんを発症する相対リスクは200-400%である [27, 31-33] 。 • 出産経験の無い女性は、出産経験のある女性に比べて、乳がん発症のリスクが30%高い [34]。 • 14歳以前に初経が始まると、毎年1.05倍ずつ、乳がんリスクが上昇する [35]。 最近の研究では、まったく飲まない女性に比べて適量飲酒の女性がアルコール関連のがんを発症する相対リスクは 13%上昇することが示された[10]。この多くは乳がんに由来している。 男性の乳がんとアルコールの関係については、一貫したエビデンスはない [11]。 大腸がん IARCによると、特に過剰飲酒において、アルコール摂取と大腸がんの間に因果関係がある [8]。 • 過剰飲酒が、大腸がんの発がんリスクを上昇させることは確実だが、より少ない飲酒におけるリスクは不明である [8, 23, 36, 37]。 飲まない人や機会飲酒者に比べて、少量、適量及び過剰飲酒の人では、前癌病変としての腺腫のリスクは漸進的に 増加するが、それ以下の量での影響は有意ではない [10, 38]。 しかし、長期喫煙者の適量飲酒は大腸腺腫を予防することが明らかになっている [39]。 飲酒と大腸がんリスクの関係について、性別の違いを示す研究もあるが[36]、明らかではないとする研究もある [8]。 アルコール飲料の全ての種類において大腸がんの発がんリスクは同様である [8]。 また大腸がんリスクは食習慣によって独立した影響を受けることが明らかにされている。 • 地中海料理の継続は、大腸がん発症のオッズ比の低下に関連する[40]。 • 大腸がんは葉酸の少ない料理と関連する可能性がある。しかし、アルコールと大腸がんの関係に対する葉酸摂取 の影響については一致した研究結果は得られていない。[11]。 3 IARD ヘルス・レビュー 飲酒とがん 卵巣がんと膀胱がん IARCによると、アルコール摂取と膀胱がんに何らかの関係は知られていない [8]。 アルコール摂取と卵巣がんの関係に関する研究の結果には一貫性がない。しかし、ほとんどの研究では関係性は知ら れていない [11, 23, 41, 42]。 脳がん アルコール摂取と脳におけるがんの関係についての研究は限られており、メタアナリシスでは明らかな関係は知られ ていない。しかしこのメタアナリシスでは過剰飲酒と脳におけるがんとの潜在的な関係を調べるために引き続き研究 する必要性が示唆された [43]。 腎臓がん アルコール摂取が腎臓がんの予防因子になり得る証拠があり、最近の研究では、アルコール摂取と腎臓がんの間に 逆相関があることが確実に示された [11, 44-47]。 • アルコール摂取と腎臓がんの関係は、3種全ての飲料(ビール、蒸留酒、ワイン)及び男女双方に当てはまると思わ れる [45, 47]。 • 最近の研究では腎臓がんに対するアルコール摂取の予防効果は喫煙状態によって異なる可能性があるが、喫煙 者におけるアルコール摂取と腎臓がんの関係は研究間で一致しなかった [44, 45]。 リンパ腺と造血系のがん IARCによると、飲酒は非ホジキンリンパ腫 [8, 48]、及び何例かの ホジキンリンパ腫 [8, 23, 49, 50]に対して弱い予 防効果を示した。 個別の試験は一貫性のない結果を示しているが、アルコール摂取は多発性骨髄腫に対して適度の防御作用を行う可 能性がある [51, 52]。 白血病に関しては、明らかな関係は知られていない [11]。 肺がん IARCによれば、アルコール摂取と肺がんの因果関係を確立するには証拠が不十分である [8]。 • 喫煙は明らかに多くの要因と交絡しているため、アルコール摂取と肺がんの関係について、確かな結論を導く ことは難しい。 • アルコール摂取と肺がんの関係は、飲料の種類毎によって変化する可能性がある[11]。 膵臓がん 過剰飲酒は慢性膵炎等、膵疾患の危険因子として特定されている [9]。 • また慢性膵炎が膵臓がんの危険性増加に繋がる可能性を示唆する証拠もある [53]。 • しかし、多量のアルコール摂取が危険性を増加させる可能性があることを示す証拠があるが、アルコール摂取と 膵臓がんの関連性についての研究知見は複雑である [8, 23]。 前立腺がん 4 IARD ヘルス・レビュー 飲酒とがん IARCによると、アルコール摂取と前立腺がんの発がんリスクの関係を示す研究知見には一貫性がないが、ほとんどの 試験でアルコール摂取と前立腺がんに関係はなかったとされている[8, 54, 55]。 子宮内膜がん アルコール摂取と子宮内膜がんの関係についての研究知見には一貫性がない [8, 23]。 • IARCによると、この理由の一つは、喫煙と体重の交絡によるものと思われる[11]。 胃がん IARCの評価によると、アルコールと胃がんの関係に対するエビデンスには一貫性がない [11]。 • しかしながら、食事や生活習慣、社会経済的な状況、そしてヘリコバクターピロリ菌感染によって結果が交絡を受 けている可能性がある [8]。 方法論の問題 種々の因子が健康影響への観察結果に影響を及ぼしたり、結果を曖昧にしたりする可能性があるため、結果を解釈す る時には、それらの因子を考慮に入れておかなければならない。 疫学研究では、個々のリスク因子と結果の真の関係を曖昧にする可能性のある交絡因子を調整するが、全ての交絡 因子を調整することは不可能である。 • 例えば、喫煙は多くの種類のがん、特に肺がんの発症において重要な役割を果たしており、アルコール摂取と 肺がんの関係の評価に影響する可能性があるので、試験デザインとデータ分析において調整と対処が必要と される。 • また、個人の社会経済的な状態、体重や栄養も、アルコール摂取と発がんリスクの評価において重要な役割 を果たしているが、適切な調整は更に難しいものとなる。 アルコールに関連する研究、特に調査を伴う場合の重要な問題は調査対象者がアルコールの摂取量を過少に申告す ることである。それは、調査結果そのものにも影響すると同時に、アルコール摂取量とアウトカムの関係の結果の解釈 に影響する可能性がある。 また、摂取量の過少申告によって飲酒者、特に少量及び適量飲酒者のカテゴリー分類を結果として誤る可能性があ る。このため、少量又は適量飲酒とがんの関係を明らかにすることは困難となり、同様にがんのリスクが上昇する閾値 の同定を難しくする[56]。 5 IARD ヘルス・レビュー 飲酒とがん 用語・概念 発がん物質は、がんを誘発するあらゆる物質であり、国際がん研究機関 (IARC) は発がん物質を次のようなグループに分類してい る。即ち、グループ1(ヒトに対する発がん性がある)、グループ2A(ヒトに対しておそらく発がん性がある (probable))、グループ2B( ヒトに対する発がん性が疑われる (possible) )、グループ3(ヒトに対する発がん性について分類することができない) 、グループ4( ヒトに対しておそらく発がん性がない) である。 グループ1に分類される物質と化学物質は特定の条件を満たす必要がある。例えば― ヒトにおいて 「発がん性の十分な証拠」 がある場合 もしくは ヒトにおいて十分な証拠があるとは言えないが、実験動物において 「発がん性の十分な証拠」 があり、ばく露を受けたヒトにおい て、関連する発がん作用機序を通して作用因子が作用することを示す強固な証拠がある場合 参考文献 1. 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Cancer Causes Control, 25(6), 693-699. 8 ヘルス・レビュー 本IARD ヘルス・レビューはアルコール摂取が健康に及ぼす影響を網羅している。飲酒パターンと 健康影響の関係について全体像を示し、さらに主要な文献を編纂し、各内容に関するオリジナル の文献を読者に紹介している 。本レビューは偏りのない、入手しうるエビデンスを掲載している。 内容はIARDもしくは賛助企業の見解を必ずしも反映するものではない。 © International Alliance for Responsible Drinking (IARD) 2017. 転載禁止 IARD は有害な飲酒に関する世界的な公衆衛生問題に取り組んでいる非営利団体です。本団体の目的は有害な飲酒の軽減に寄与 し、全世界に節度ある飲酒を促進することです。この問題の解決には新たな視点、速やかな行動そして率直な対話を必要とします。 IARDの活動の中心は 「Beer, Wine and Spirits Producers’ Commitments to Reduce Harmful Drinking」 の事務局としての役割です。 The International Alliance for Responsible Drinking (IARD) The Jefferson Building 1225 19th Street NW, Suite 500 Washington, DC 20036 Phone: 1.202.986.1159 Fax: 1.202.986.2080 Email: [email protected] Web: www.iard.org
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