グローバル・マルチセクター戦略: 回顧と展望 20周年を迎えて 当社のグローバル・マルチセクター戦略(GMS)は運用開始から 20 年目を迎えました。そこで今回 は当戦略の立ち上げに携わったイアン・エドモンズ(ポートフォリオ・マネージャー) 、マイク・ゼロフ(ロ ンドンオフィス統括責任者) 、ケン・リーチ(最高投資責任者、CIO)を迎え、当戦略のこれまでの 進化や、現在の市場環境を踏まえたポートフォリオのポジショニングについてお聞きしました。 イアン R. エドモンズ 運用業界経験年数:26年 マイケル B. ゼロフ CFA 運用業界経験年数:32年 S. ケネス・リーチ 運用業界経験年数:39年 1984年‒ウエスタン・アセット・ マネジメント・カンパニー・ リミテッド ポートフォリオ・マネージャー 1989年‒ウエスタン・アセット・ マネジメント・カンパニー・ リミテッド ロンドン拠点統括責任者 兼 クライアント・サービス& マーケティング統括責任者 2005年‒ウエスタン・アセット・ マネジメント・カンパニー CIO Q:(I エドモンズに)1996 年の運用開始時から GMS に携わってきたわけですが、現在の投資家層と そのポートフォリオにおけるこの戦略の役割についてお聞かせ下さい。 I エドモンズ:GMS はインカムゲインとキャピタルゲインを創出する各種資産を組み合わせることによ り、安定したボラティリティ環境の下で魅力的なトータル・リターンの実現を目指す戦略です。投資 家層は、地域別では米国、英国、欧州、アジア、最近ではカナダなど世界的に広がっています。投 資家のタイプは過去数年間で変化し、年金基金、保険会社、その他の機関投資家などに拡大しました。 投資家が GMS を採用する目的は様々です。例えば、金利スワップで長期負債をヘッジしている年金 基金の多くは、スワップのコストを賄うために GMS に投資しています。他には、エマージング市場や ハイ・イールド社債に投資したいと考えているもののセクター配分を管理する方法をもっていない投 資家も GMS を利用しています。また、伝統的なコア債券戦略を採用している顧客が、 「コア・プラス」 スタイルの投資を実現するためにポートフォリオの一部を GMS で運用しているケースもあります。 今後も幅広い投資家が GMS の魅力を見出すでしょう。 Q: ウエスタンアセットが GMS のような商品を運用するメリットについて、どうお考えですか。長期的 な成功の背景には何があるのでしょうか。 I エドモンズ:当社は GMS の運用において非常に優位なポジションにあります。様々な運用手法が求 められるグローバル戦略の運用には、当社の幅広く長い投資経験を活用しています。当社は運用拠 点をグローバルに展開しており、米国の金利、クレジット、モーゲージ・チームに加え、欧州、アジ ア、中南米ならびに米国内の現地オフィスの知識や経験を活かし、投資判断をすることができます。 これは、多種多様の資産クラスのグローバルな投資機会を追求する上で、大変有利な立場にあると 考えています。 © Western Asset Management Company 2016 当資料の著作権は、 ウエスタン・アセット・マネジメント株式会社およびその関連会社(以下「ウエスタン・アセット」 という)に帰属するものであり、 ウエスタン・アセットの顧客、 その投資コンサルタント及びその他の当社が意図した受取人のみを対象として作成されたものです。第三 者への提供はお断りいたします。当資料の内容は、秘密情報及び専有情報としてお取り扱い下さい。無断で当資料のコピーを作成することや転載することを禁じます。 ウエスタン・アセット 1 Q&A 2016年10月 グローバル・マルチセクター戦略: 回顧と展望 さらに、複数の分散投資戦略を組み合わせて長期的なファンダメンタルズ・バリューを追求するとい う当社の運用哲学は、ボラティリティ上昇局面をうまく乗り切り、市場の価格形成におけるアノマリー を利用するのに役立ちます。 Q:(M ゼロフに)20 年前に GMS 戦略を立ち上げ、この分野の先駆けと言えます。どのようにしてこ の戦略を考えついたのですか。 M ゼロフ:1996 年以前、米国ハイ・イールド社債、米国エージェンシー MBS、グローバル国債を対 象とするインカム重視の戦略の運用に数年間携わり、成功していました。セクター間の相関は低く、 景気変動サイクルの異なる局面でもパフォーマンスは順調だったため、投資家は元本の変動を比較 的小さく抑えつつ、高水準のインカムを獲得することができました。1996 年にウエスタンアセットが ロンドンに初の海外拠点を開設したとき、拡大した当社のグローバルな運用能力を確実に活かすこ とで、投資家が高インカムを得られる投資機会を提供したいと考えました。パサデナ本社の運用チー ムは投資適格社債やエマージング市場で高い評価を確立していましたし、欧州社債市場や現地通貨 建て債市場では投資機会が増大していました。そのため、より広範なセクターを対象に運用するとい う考えに自然にたどり着くことが出来ました。また、投資収益の源泉を拡大し、キャピタルゲインと インカムゲインの両方から収益を得られるようなソリューションを設計することが理に適っているとも 考えました。 この戦略の最終目標は、ボラティリティを投資適格社債に近い水準に抑えつつ、エマージング市場 のような高リスク・セクターの成長機会に参加することでした。また、国債の価格変動に対するトー タル・リターンのベータ値を低減することで、伝統的な債券戦略との差別化を図りました。そして、 アセットクラスやサブセクターの分散、セクターローテーション、銘柄選択を組み合わせることで、そ うした特性の実現を目指しました。 様々なセクターを組み合わせてリスクとリターンを検証した結果、ハイ・イールド社債やエマージング 債のように経済成長の影響を受けやすいセクターと、それよりも金利感応度や格付けが高い先進国 市場の債券 (米国の投資適格社債やエージェンシー MBS など)を組み合わせると、良好なリスク・リター ン特性を提供できることがわかりました。実際、それは過去 20 年間の市場サイクルにわたり一貫し て当てはまることが証明されました。 当戦略が長期的に成功している背景には、各セクターにある注目すべきリスク要因の相関が必ずしも 高くないことがあります。例えば、GMS の投資対象とそのリスク要因には、社債(企業のデフォルト リスク) 、MBS (期限前償還およびコンベクシティリスク) 、エマージング市場 (新興国のソブリンリスク)、 グローバル国債(先進国の金利リスクと為替リスク)などがあります。1 図表1 グローバル・マルチ・セクター(GMS)3年ローリング・リターン 18 3ヶ月米LIBOR リスク・リターン特性で優位 GMSコンポジット 16 米ドル建てエマージング債 GMSコンポジット 8 リターン(年率%) 14 年率リターン (%) Jan 97–Aug 16 10 12 10 8 6 4 米国ハイ・イールド 6 グローバル社債 米MBS グローバル総合 4 3ヶ月米LIBOR 2 2 0 96/11/1 00 01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 設定来 0 15 16 出所:ブルームバーグ、ウエスタン・アセット 2016年8月31日現在 1 ウエスタン・アセット 0 2 4 6 8 リスク(年率%) 10 12 14 出所:ブルームバーグ、バークレイズ、JPモルガン、メリルリンチ、ウエスタン・アセット 2016年8月31日現在 上記収益率は運用報酬等控除前の数値です。 詳細は巻末のディスクロージャーをご参照ください。上記インデックスは全て米ドルヘッジ無しです。 上記の資産クラスのリスク要因は、他にも金利リスク、流動性リスク、スプレッドリスクなどが考えられます。 2 Q&A 2016年10月 グローバル・マルチセクター戦略: 回顧と展望 Q: その他にどのような資産クラスを利用したのか、具体的にその理由と併せてお聞かせください。 M ゼロフ:1990 年代半ばは市場が大きく変動したものの、グローバル債券投資家にとっては刺激的 で面白い時代でした。伝統的な「ハードカレンシー」建ての国債や社債市場に加えて、イタリアやス ペインなど台頭し始めたばかりの欧州周辺国市場、デンマークやスウェーデンの住宅ローン担保債市 場に積極的に参加しました。1999 年のユーロ誕生を前に広がったポーランド、ハンガリー、ギリシャ の「コンバージェンス取引」にも参加しました。メキシコ、ブラジル、トルコ、南アフリカ、インドネ シア、インドの国内債券および為替市場にも早くから投資家として参加しました。欧州単一市場の誕 生はユーロ建て投資適格社債やハイ・イールド社債の発展にもつながり、当戦略も投資対象を厳選 しながらこれらの市場に参加しました。 グローバル債券を専門とする運用会社として、当社はこれらの市場の発展とともに生まれる新たな機 会をうまく捉えられると考えました。例えば欧州では、ユーロ導入によって、資金調達先を国内銀行 以外にも広げ始めた欧州企業の債券発行プラットフォームの流動性が高まる中、欧州の社債市場が 発展しつつありました。エマージング市場のユニバースも拡大していました。自国通貨建てエマージ ング国債の発行が増加した結果、ドル建てのエマージング・ソブリン債の発行が減少しました。これ はまた、エマージング市場の社債発行の増加を促しました。 Q: つまりこれらを投資機会と捉えたわけですね。その後 GMS 戦略をどのように設計しましたか。 M ゼロフ:運用の基準になると同時に、様々な市場サイクルにわたって収益目標を達成できるリスク・ パラメーターを定義する枠組みが必要でした。具体的には、高利回りのセクターにも、流動性が高 く金利に反応しやすいセクターにも配分が過度に集中するのを回避することで、セクター分散を「構 造的」にすることを目指しました。 GMS 戦略では、投資適格社債とほぼ同等のボラティリティ許容度をもつ投資家を念頭に置きました。 従って、戦略の平均格付けが常に Baa3/BBB- またはそれ以上に維持されるように投資パラメーター を設定しました。市場サイクルを通じてボラティリティを 5%∼ 7%のレンジに維持しつつ LIBOR +2% ∼ 3% の投資収益を達成することを目指しています。BBB 格社債の利回りは通常、対スワップで約 1% ∼ 1.5%ですが、GMS 戦略では、ハイ・イールドとエマージング債券の組み合わせに最大 70%投資す るアクティブ運用と銘柄選択を基に、より高い投資収益を目標にしました。つまり、GMS 戦略は流 動性のある、高格付け資産を最低 30%組み入れることで、市場にストレスがある局面でもボラティ リティの抑制に役立つということです。 Q:(I エドモンズに)戦略の資産配分や証券の選択はどのように決めているのですか。 I エドモンズ:この戦略の運用を開始した 1990 年代後半に比べると、現在は投資機会がかなり広がっ ています。M ゼロフが先ほど述べたように、欧州の社債市場とエマージング市場の社債ユニバース は急速に成長し、投資機会はさらに増えています。 GMS は当社の中でも投資対象が特に広い商品の 1 つです。そのため、当社の経営資源を駆使し、 世界中から最も優れた投資アイデアを集め、トップダウンとボトムアップの両方の分析手法を活用し ています。また、アセットアロケーションを決定し、どの証券を購入すべきかを知るためのプロセス が必要です。 主要な投資テーマと戦略は、当社のグローバル投資戦略委員会がグローバル・クレジット委員会の 見解を参考に決定します。GMS には特に、私が委員長を務める GMS 戦略委員会があります。この 委員会は隔週で定例ミーティングを開催しており、メンバーは CIO のケン・リーチ、副 CIO でグロー バル・クレジットの責任者であるマイケル・ブキャナンなど、上級の運用スペシャリストで構成されて います。委員会ではセクターおよびサブセクター配分、デュレーションと通貨ポジショニング、その他 のリスク要因などを中心に、GMS のポートフォリオ・ポジショニングを検証します。各地域やセクター を担当するチームとの話し合いを踏まえ、バリュエーションを考慮し、ファンダメンタルズの見通しに 変化があればそれを反映します。アセットアロケーションが決まると、私は現地の地域およびセクター のスペシャリストと協力して個別銘柄を選択し、購入します。ポートフォリオ・マネージャーとして、私 は戦略全体のパフォーマンスに対する責任に加え、アセットアロケーションの観点からポートフォリオ ウエスタン・アセット 3 Q&A 2016年10月 グローバル・マルチセクター戦略: 回顧と展望 を日次ベースで監視する必要があり、さらにリスク管理部門と協力しながらファクターや発行体の集 中リスクも注視しています。当社の全ての戦略と同様に、GMS 戦略の成功にはチームワークが大きく 寄与しています。 Q: スプレッドセクターの状況が悪化した場合の対応について教えてください。そのような局面では GMS 戦略をどのように運用しますか。 Iエドモンズ:GMSは投資対象を広く分散させることで時間の経過とともにプラスのリスク調整後リター ンを目指す戦略です。しかし、2008 年あるいは 2015 年のように、リスク資産が大幅に売られ、相 関が高まる時期もあります。分散投資戦略はそうした極端な状況ではその効果を発揮できないこと もあります。そのような時に思い出すべきなのは長期バリューに基づくアプローチです。ファンダメン タルズを改めて見直し、市場のプライシングと比較します。デュレーションを追加するなど、ポートフォ リオ・ヘッジを維持し、投資機会の活用を目指します。例えば、当社は 2015 年後半および 2016 年 初めに長期の投資適格社債を追加することは、リスク・リターンの観点から優れた投資機会だと考 えました。当社のファンダメンタルズに対する前向きの見通しと、当時社債に織り込まれていた悲観 的なデフォルト率予想を踏まえ、下振れリスクは限定的だとみていました。いずれ市場の状況が正常 化すれば、バリューを捉えられると予想し、今年は実際にそうなりました。 Q: 国債の利回りは低水準にあります。こうした状況で金利リスクをどう見ているのか、そしてどう管 理しているのかお聞かせ下さい。 I エドモンズ:GMS が保有する先進国市場の国債は、ポートフォリオの信用リスクのヘッジを中心に、 主にリスク管理のために使用されています。金利リスクは、例えば 2013 年後半のように、周期的に 過小評価されることがあります。当戦略はデュレーションを柔軟に管理しており、幅広い許容範囲を 設けています。しかし全体としては、デュレーション管理がリターンを長期的に左右するわけではあ りません。具体的には、金利が正常化したときには、金利リスクを機動的に減らし、金利上昇環境 からポートフォリオを守ることを目指します。加えて、ハイ・イールド社債、バンクローンのように金 利感応度が低いセクターに注目し、金利サイクルが異なる現地通貨建てエマージング市場を追求し ます。 Q: ポートフォリオでは通貨をどのように利用し、どのように為替リスクを管理していますか。 I エドモンズ:為替リスクは様々な方法で管理しています。クレジット、コモディティ価格、成長率の 地域格差などに起因するポートフォリオの多様なリスクをヘッジするため、アクティブな為替オーバー レイを活用しています。従って、為替リスクがドルに集中しないように柔軟な分散投資が行われてい ますが、時おり、他の通貨建ての高利回り市場で資金を調達することもあります。柔軟な通貨配分 によってポートフォリオのボラティリティは抑制されています。しかし、為替のボラティリティは債券 市場を大幅に上回る可能性もあるため、為替のエクスポージャーを適切な規模にすることで投資収 益が為替変動に過度に左右されないように努めています。 図表2 GMSコンポジットと各セクターのリターン 20年間の推移 GMS 60 米社債 米MBS 米ハイ・イールド 米国債 グローバル国債 グローバル総合 米ドル建てエマージング債 米HY 50 40 30 20 米HY 米HY グローバル 総合 米ドル 建EM 米国債 10 0 グローバル 総合 -10 米ドル 建EM -20 -30 グローバル 米HY 総合 グローバル 総合 GMS 米社債 グローバル 総合 米HY 米国債 米国債 米国債 米国債 米HY 米国債 グローバル 総合 米ドル 建EM 米HY 米国債 米HY グローバル 国債 米ドル 建EM 米HY グローバル 国債 GMS 米国債 米ドル 建EM 米ドル 建EM 米MBS 米MBS グローバル 総合 米HY 米ドル 建EM 米HY 97 98 99 00 01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 15 16 出所:JPモルガン、バークレイズ 2016年8月31日現在 ウエスタン・アセット 4 Q&A 2016年10月 グローバル・マルチセクター戦略: 回顧と展望 Q: 当戦略の現在のポジションについてお聞かせください。特に注目している投資機会はありますか。 I エドモンズ:現在、ポートフォリオはハイ・イールド社債とグローバル・エマージング債券をオーバー ウエイトしており、これらのポジションがポートフォリオ全体の約 50%を占めています。ハイ・イール ド社債には引き続き強気ですが、同セクターの今年の好調なパフォーマンスを踏まえ、最近エクスポー ジャーをある程度削減し、その一部をバンクローンにシフトしています。バンクローンは、ハイ・イー ルド社債よりもボラティリティが低いにもかかわらず、特に最近のドル LIBOR の上昇が持続すれば、 引き続き魅力的なインカムゲインを提供するでしょう。 また、インドネシア、インド、ブラジル、ロシア、メキシコなど、一部の自国通貨建てエマージング 債券も有望です。その背景には様々な要因がありますが、例えば、利回りの高さ、同資産クラスに 対する投資家のセンチメントが良好であること、国内のファンダメンタルズの改善、中国を巡る懸念 が目先後退したことなどが挙げられます。加えて、新興国通貨はこのところ安定化しており、ここ数 年軟調に推移してきたことや国内のマクロ政策が安定または改善傾向にある点を踏まえると、現在多 くの通貨に割安感がでています。 Q:(K リーチに)CIO であり GMS 戦略チームの主要メンバーでもあるわけですが、ウエスタンアセッ トにとってアンコンストレインド債券はどのような意味を持つのか、そして GMS はアンコンストレイ ンド商品の中でどのような位置付けにあるのか、お聞かせ下さい。 K リーチ: 「アンコンストレインド」というカテゴリーは金融業界に広く普及していますが、これまでで 最も誤解を招きやすい名称だと私は考えています。どの戦略でも顧客から最初に聞かれるのは「制約 (コンストレイン)は何ですか?」という質問です。当社では出発点として、各商品が明確なボラティ リティ・パラメーターを持っていること、どの資産がポートフォリオの中心になる傾向があるかを明確 に説明すること、リスク・バジェットの配分方法を規定することが重要だと考えています。 もちろん、GMS はこの分野に最初に参入しました。長年にわたる成功のおかげで、お客様の懸念に 対応して他にも多くの「アンコンストレインド」プログラムを立ち上げてきました。また GMS プログ ラムで成功したチームでの運用体制を他のプログラムにも取り入れました。 Q: ウエスタンアセットの進化と市場の関係についてはどうお考えですか。 K リーチ:GMS は、刻々と変化する市場で顧客のニーズに合わせて当社が新たに導入してきたプログ ラムの一例です。今日では普通だと思われるかもしれませんが、資産の半分がハイ・イールド社債や エマージング債券から成るプログラムの導入は、当時としては異例でした。ハイ・イールド社債市場 はまだ発展途上で、エマージング債券の運用は始まったばかりでした。そのため、期待リターンの高 い資産クラスに格付の高い債券やデュレーションを組み合わせることで、低相関のメリットを享受し つつ社債市場のボラティリティが大きく上昇した局面でドローダウンを防ぐことに重点を置いたこの 戦略は、非常に新しい手法だと見なされました。しかしそれから時を経て、今ではその有効性が証 明されています。 ウエスタン・アセット 5 Q&A 2016年10月 パフォーマンス・ディスクロージャー 2015年12月31日現在 䜾䝻䞊䝞䝹䞉䝬䝹䝏䝉䜽䝍䞊䠄⡿䝗䝹䝦䝑䝆䛺䛧䠅䝁䞁䝫䝆䝑䝖 ཱྀᗙᩘ 䝖䞊䝍䝹䝸䝍䞊䞁 䜾䝻䝇 䝛䝑䝖 䝁䞁䝫䝆䝑䝖タᐃ᪥䠖㻝㻥㻥㻢ᖺ㻝㻝᭶㻝᪥㻌㻌㻌㼨㻌㻌㻌䝁䞁䝫䝆䝑䝖సᡂ᪥䠖㻝㻥㻥㻢ᖺ㻝㻝᭶㻝᪥ 䝧䞁䝏䝬䞊䜽 㻟ᖺ㛫䛾ᶆ‽೫ᕪ 䝁䞁䝫䝆䝑䝖 ౯ 䝸䝍䞊䞁 䜾䝻䝇 䝧䞁䝏䝬䞊䜽 ᩓ䜙䜀䜚 㻔ⓒ⡿䝗䝹㻕 ⥲㈨⏘䛻 䛚䛡䜛ྜ ⥲㈨⏘㢠 㻔ⓒ⡿䝗䝹㻕 概要:ウエスタン・アセットのグローバル・マルチセクターは、長期的なバリュー重視の投資哲学に基づく、チームによるアクティブ運用の投資アプローチを 採用した戦略です。分散された戦略と債券市場のあらゆるセクターを活用して、リスクを最小限に抑えながら付加価値を追求します。世界の債券市場と通 貨を投資対象に、複数のセクターに戦略的に投資を行うポートフォリオを構築します。主に、モーゲージ担保証券、資産担保証券、ハイ・イールド社債、投資 適格級社債、国債、エマージング債券を投資対象とします。 運用目標:配当と値上がり益からのリターンの最大化を追求します。目標トラッキング・エラーは5∼7%に設定します。 ベンチマーク:当コンポジットの戦略を的確に反映したベンチマークはなく、従って超過収益の目標とするベンチマークは特に定めておりません。 当戦略はトータル・リターン型であることから、2015年6月30日に以前表示していた参照ベンチマークについては非表示としました。 基本通貨:米ドル ¦ コンポジット最低運用資産規模:2,500万ドル(2007年4月1日以前は500万ドル) 料率:1億ドル以下の部分:年率0.40%(税抜き)、1億ドル超の部分:年率0.20%(税抜き)。 上記は、一社で最低運用金額以上の個別契約を締結される投資家向けの標準的な報酬体系です。 検証期間:当コンポジットは1996年11月1日から2015年12月31日の期間で検証済みです。 1 定義を見直し、 「ベンチマークなし」とした結果、 1口座を2007/10/1∼10/31および2008/1/1以降の期間に追加しました。その結果、2009年のリター ンがグロスで-0.14%、ネットで-0.15%変化しました。 ウエスタン・アセットはグローバル投資パフォーマンス基準 (GIPS®) に準拠しています。GIPS基準に従い、以下のディスクロージャーを添付しま す。当社は1993年1月1日から2015年12月31日の期間で検証を受けております。 Verification assesses whether (1) the Firm has complied with all the composite construction requirements of the GIPS standards on a firm-wide basis and (2) the Firm’s policies and procedures are designed to calculate and present performance in compliance with the GIPS standards. The verification does not ensure the accuracy of any specific composite presentation. For GIPS® purposes, the Firm is defined as Western Asset, a primarily fixed-income investment manager comprised of Western Asset Management Company, Western Asset Management Company Limited, Western Asset Management Company Pte. Ltd., Western Asset Management Company Ltd, Western Asset Management Company Pty Ltd, and Western Asset Management Company Distribuidora de Títulos e Valores Mobiliários (DTVM) Limitada, with offices in Pasadena, New York, London, Singapore, Tokyo, Melbourne, São Paulo, Hong Kong, and Dubai. Each Western Asset company is a wholly owned subsidiary of Legg Mason, Inc. (“Legg Mason”) but operates autonomously, and Western Asset, as a Firm, is held out to the public as a separate entity. Western Asset Management Company was founded in 1971. The Firm is comprised of several entities as a result of various historical acquisitions made by Western Asset, and their respective performance has been integrated into the Firm in line with the portability requirements set forth by GIPS. The Composite is valued monthly. The Composite returns are the asset-weighted average of the performance results of all the accounts in the Composite. Grossof-fees returns are presented before management fees, but after all trading expenses. Net of fees results are calculated using a model approach whereby the current highest tier of the appropriate strategy’s fee schedule is used. This model fee does not reflect the deduction of performance-based fees. The portfolios in the Composite are all actual, fee-paying and performance fee-paying, fully discretionary accounts managed by the Firm for at least one full month. Investment results shown are for taxable and tax-exempt accounts and include the reinvestment of all earnings. Any possible tax liabilities incurred by the taxable accounts have not been reflected in the net performance. Composite performance results are time-weighted net of trading commissions and other transaction costs including non-recoverable withholding taxes. Policies for valuing portfolios, calculating performance, and preparing compliant presentations are available upon request. The returns for the accounts in the Composite are calculated using a time-weighted rate of return adjusted for weighted cash flows. The returns for the commingled funds in the Composite are calculated daily using net asset values (NAV), adding back the funds’ total expense ratio or equivalent. Trade date accounting is used since inception and market values include interest income accrued on securities held within the accounts. Performance is calculated using asset values denominated in a base currency. Composite market value at year-end presented in the schedule are translated to U.S. dollars using end of year exchange rates. Composite returns are measured against a benchmark. The benchmark is unmanaged and provided to represent the investment environment in existence during the time periods shown. For comparison purposes, its performance has been linked in the same manner as the Composite. The benchmark presented was obtained from third party sources deemed reliable but not guaranteed for accuracy or completeness. Benchmark returns and benchmark three-year annualized ex-post standard deviation are not covered by the report of independent accountants. Internal dispersion is calculated using the asset-weighted standard deviation of annual gross returns of those portfolios that were included in the Composite for the entire year. For each annual period, accounts with less than 12 months of returns are not represented in the dispersion calculation. Periods with five or fewer accounts are not statistically representative and are not presented. The three-year annualized ex-post standard deviation measures the variability of the composite and the benchmark returns over the preceding 36-month period. The three-year annualized ex-post standard deviation is not presented for periods where 36 monthly returns are not available for the composite or the benchmark. Any gross total three-year annualized ex-post standard deviation measures prior to 2011, included within the “Examination Period” identified above, are not covered by the report of independent accountants. Past investment results are not indicative of future investment results. Western Asset’s list of composite descriptions is available upon request. Please contact Jan Pieterse at 626-844-9977 or [email protected]. All returns for strategies with inception prior to January 1, 2006 are available upon request. For more information on Western Asset visit our website at www.westernasset.co.jp ウエスタン・アセット リスク・ディスクロージャー 投資一任契約に係る投資顧問料: グローバル・マルチセクター(米ドルヘッジ無し) 1億ドル以下の部分:年率 0.40%(税抜き) 1億ドル超の部分:年率 0.20%(税抜き) 最低運用資産規模:5,000万米ドルまたは5,000万ユーロ 上記は、一社で最低運用金額以上の個別契約を締結される投資家向けの標準的な報酬体系です。 有価証券の売買又はデリバティブ取引の売買手数料を運用財産の中からお支払い頂きます。投資 信託に投資する場合は信託報酬、管理報酬等の手数料が必要となります。 これらの手数料には多様 な料率が設定されているためこの書面に記載することはできません。デリバティブ取引を利用する 場合、運用財産から委託証拠金その他の保証金を預託する場合がありますが、デリバティブ取引の 額がそれらの額を上回る可能性があります。その額や計算方法はこの書面に記載することはできま せん。投資一任契約に基づき運用財産の運用を行った結果、金利、通貨の価格、金融商品市場にお ける相場その他の指標に係る変動により、損失が生ずるおそれがあります。損失の額が、運用財産 から預託された委託証拠金その他の保証金の額を上回る恐れがあります。個別交渉により、一部の お客様とより低い料率で投資一任契約を締結する場合があります。 © Western Asset Management Company 2016. 当資料の著作権は、 ウエスタン・アセット・マネ ジメント株式会社およびその関連会社(以下「ウエスタン・アセット」 という)に帰属するものであり、 ウ エスタン・アセットの顧客、 その投資コンサルタント及びその他の当社が意図した受取人のみを対象 として作成されたものです。第三者への提供はお断りいたします。当資料の内容は、秘密情報及び専 有情報としてお取り扱い下さい。無断で当資料のコピーを作成することや転載することを禁じます。 過去の実績は将来の投資成果を保証するものではありません。当資料は情報の提供のみを目的とし ており、作成日におけるウエスタン・アセットの意見を反映したものです。 ウエスタン・アセットは、 ここ に提供した情報が正確なものであるものと信じておりますが、それを保証するものではありません。 当資料に記載の意見は、特定の有価証券の売買のオファーや勧誘を目的としたものではなく、事前 の予告なく変更されることがあります。当資料に書かれた内容は、投資助言ではありません。 ウエス タン・アセットの役職員及び顧客は、当資料記載の有価証券を保有している可能性があります。当資 料は、お客様の投資目的、経済状況或いは要望を考慮することなく作成されたものです。お客様は、 当資料に基づいて投資判断をされる前に、お客様の投資目的、経済状況或いは要望に照らして、そ れが適切であるかどうかご検討されることをお勧めいたします。お客様の居住国において適用され る法律や規制を理解し、それらを考慮する責任はお客様にあります。 ウエスタン・アセット・マネジメント株式会社について 業務の種類: 金融商品取引業者(投資運用業、投資助言・代理業、第二種金融商品取引業) 登録番号: 関東財務局長(金商)第427号 加入協会: 一般社団法人日本投資顧問業協会(会員番号 011-01319) 一般社団法人投資信託協会 ウエスタン・アセット
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