パブリックコメントの結果(PDF文書)

岩国市まち・ひと・しごと創生総合戦略パブリックコメントに対する回答
意見内容(要約)
回答
Ⓐ基本目標1 まちとまちをつなぐ交流づくり
○まちづくりの理念・思想の共有化と協働のまちづくりの推進
本市におきましては、現行の岩国市総合計画の中で、
「市民協働」を、岩国市のまちづくりの将来像「豊かな
・まちづくりとは、明確な目標の下に地域の特性に基づいた、長期を見通した戦略性を持って、地域の新し
自然と歴史に包まれ、笑顔と活力あふれる交流のまち岩国」の実現に向けた基本目標に共通する事項と位置付
い価値を将来に向かって創り出してゆく作業です。それは、時代の大きな変化や予測できない問題の発生に
け、市民の主体的な取組を支援するとともに、一人ひとりの人権が尊重され、共に生き、支えあう助けあいの
も柔軟に対処してゆける弾力性を持って地域の持続可能性を確保し、地域固有の質の高い共通・共同の資産
まちづくりを推進することとしております。
を長い時間をかけて磨き、蓄積していくことであり、その根底には自治体や市民の中に共通の考え方や生き
本市で進行する少子化・高齢化への対策は、これからの本市のまちづくりを進めていく上で、大きな課題と
方として、まちづくりの理念や思想を基本に持つことを必要とします。
なっており、こうした事態への対応も含め、市民の皆様方との協働の中で事業を推進していくための方向性を
・このようなまちづくりには、地域の自治体や市民が、長期的かつ総合的な視点に立って自分たちの生活を
定めることを目的として、本年度、
「協働のまちづくり」推進のための事業を進めております。
支え、より便利に、より快適に、より人間らしく生活してゆくための共通・共同の資産を、地域内にある自
その一環として、市長が直接地域に出向き、協働のまちづくりについて話し合うための「市長タウンミーテ
然、歴史、伝統、文化、産業、技術、エネルギーなどさまざまな人的、物的、文化的資源を発掘し、生かし、
ィング」を市内 12 箇所で実施したほか、市民の皆様方とともに、岩国の未来づくり、まちづくりを考えていく
組み合わせながら、創り出していくことが必要となります。
ためのワークショップを市内4箇所で各2回行っております。また、市民活動団体の皆様方と協働のまちづく
・この共通・共同の資産には、目に見える美しい自然景観や歴史的な街並み、共同で利用できる公共交通機
りに向けた研修会等を行っているほか、自治会の皆様方を対象とした研修会なども実施予定といたしておりま
関や上下水道などもあれば、目に見えないが住民がお互いに守るべきルールとしての条例や協定、また地域
す。
の誇り、愛着、連帯感などの共通の意識を醸成できる祭やイベントなども含まれます。行政施策の企画・立案
また、行政内でも職員を対象とした研修会を行っているほか、各部署に市民協働推進員を置いて、市民協働
や政策効果、事業効果の事前・事後評価を行うための基礎的情報としての各種統計や、まちのセンターとし
によるまちづくりを積極的、総合的な推進のための体制づくりを進めているところであります。
ての自治体も共通・共同の資産といえます。まちづくりが成功するか否かは、地域固有の質の高い共通・共
更に、公募による市民の皆様方のご協力もいただいて、協働のまちづくり推進委員会を設け、関連する様々
同の資産を持続的に構築してゆけるかどうかにかかっています。
な取組の成果を活用して、本市の協働のまちづくりのための促進計画を策定し、持続的に取り組んでまいりた
・「『協働のまちづくり』を今後数年にわたり進めていく」という福田市長の意向の持続に期待したいと思
いと考えております。
います。
ご提案につきましては、現在進めております、
「協働のまちづくり」を考える上で、貴重なご意見として参考
にさせていただきます。
Ⓐ○都市の本質を踏まえたまちづくり
・都市の本質とは、情報の創造、貯蔵、加工、流通・発信機能であり、古代から都市の中心核は、神殿・大
平成 26 年 10 月 17 日に内閣府の認定を受けた「岩国市中心市街地活性化基本計画」において、
「県東部の中
聖堂(神の託宣)、宮殿・市庁舎(行政情報等)、市場広場(アゴラ・フォーラム・マルクトプラッツァ。モノの
核都市にふさわしい『多くの人が集まり、楽しく暮らせるにぎわいあるまちづくり』を基本テーマとして掲げ、
取引価格情報や個々人が持つ情報の交換の場・サロン)、劇場(精神浄化の場)などで構成されています。
約 79 ヘクタールの区域を中心市街地として設定し、平成 32 年 3 月までの 5 年 5 ヶ月を計画期間として、この
・特に、市場広場は、サロンとしてそこに行けば友人たちと会話や会食を楽しむことができるオープンスペ
期間に 52 の事業を実施することとしています。
ースとして機能しており、現在のヨーロッパの多くの街にはその姿が見られます。
ご提案いただきました、情報の生産、加工、流通に寄与する機関や施設を広場とともに都市の中心核に集積
・このような人々の出会いの場、情報交換の場をつくることが重要であり、そのためには情報の生産、加工、
させるような街づくりにつきましては、本市のまちづくりを考える上で貴重なご意見として参考にさせていた
流通に寄与する機関や施設を広場とともに都市の中心核に集積させるような街づくりが必要です。
だきます。
1
意見内容(要約)
回答
Ⓐ〇まちの骨格となる中心核の有機的な機能分担と補完関係の構築
・岩国市の中心核は、横山・岩国地区、岩国駅・岩国市庁舎地区、南岩国地区の3 拠点に続いて、現在、こ
全国の地方都市では、急速な人口減少と高齢化が進行する中、健康で快適な生活環境の実現と持続可能な都
の三角形の中に新しく医療・防災・教育・スポーツ等に係る施設が集積する愛宕地区が形成されつつありま
市経営を確保することが大きな課題となっております。
す。
こうした中、医療・福祉施設、商業施設などの都市機能や住居等がまとまって立地する「コンパクトなまち
・岩国市のまち全体の魅力の向上を図るためは、それぞれの中心核のサロン性を高めるとともに、歴史・文
づくり」と高齢者などの交通弱者を含め、市民が公共交通により、これらの生活利便施設等へ容易にアクセス
化、自然、教育、医療、消費利便等の特性や高次都市機能を有機的に分担、補完すること、また各地区間の
できるようにする「公共交通によるネットワーク」を連携させた「多極ネットワーク型コンパクトシティ」の
移動の利便性、容易性を確保することが求められます。
構築を進めることが重要とされています。
本市におきましても、多くの地方都市と同様に人口減少、少子高齢化が進行しており、地域特性を踏まえ、
このような取り組みを進めていく必要があると考えております。
ご提案は、岩国市のまち全体の魅力の向上を図る上で、貴重な御意見として参考にさせていただきます。
Ⓐ〇錦帯橋の世界文化遺産登録の実現化について
・イコモス・アドバイザーのミシェル・コット氏(フランス・ナント大学名誉教授)は、福田市長宛の文書
世界遺産暫定一覧表の提案資産について、現行の「錦帯橋と岩国の町割」から「錦帯橋」へ変更してはとい
において、「世界文化遺産としての評価が高い錦帯橋本体と短区間の錦川両岸を範囲として世界遺産暫定一
うご意見ですが、本市の錦帯橋世界文化遺産専門委員会においても、「提案資産については、「錦帯橋」として
覧表記載文化資産への引き上げに取り組むことが望まれます」という主旨の提言をしています。岩国市は、
世界遺産を目指すべき」
「錦帯橋周辺については「錦帯橋と一体となった大切な地域」としてとらえ、保護して
現状、「錦帯橋と岩国の町割」というテーマで世界文化遺産の登録を目指していますが、ミシェル・コット
いくべき」との協議結果が示されております。
氏は、この町割については歴史的文化的価値の評価が低いということでこの部分を外して、錦帯橋単独で世
本市といたしましても、提案資産を「錦帯橋」とすることが認められるかどうかを検証しつつ、錦帯橋を主
界文化遺産の登録に向けて活動すべきだとしています。
体とした取組について、検討を進めていきたいと考えております。
・是非、早期に、ミシェル・コット氏の提言を踏まえて、錦帯橋単独での世界文化遺産登録を目指すという、
基本方針を策定していただきたい。
Ⓐ基本目標2 産業振興によるしごとづくり
○再生可能エネルギーを核とした農林水産業の育成と就業機会の拡大
再生可能エネルギーを核とした農林水産業の育成と就業機会の拡大ついては、スギ、ヒノキの人工林の搬出
・地域に雇用の場をつくるためには就農支援、企業誘致や起業化支援が、地域の農林水産業や地場産業の支
間伐材のうち、小径木や枝葉等の搬出間伐材、いわゆる未利用材はペレットの原料やチップとして発電利用の
援のためには特産品の販売支援等が常に政策課題となっていますが、なかなか実効性があがらないのが現状
資源として活用されています。
です。
ご提案いただきましたその他の再生可能エネルギーの有効活用については、貴重なご意見として参考にさせ
・地域の活性化に向けた政策を、視点を変えて考えてみる必要があります。現在の我が国における安全保障
ていただきます。
を考えた場合、エネルギーと食糧の自給率の向上は喫緊の課題であり、再生可能エネルギーの導入推進と国
際競争力のある農林水産業の振興が求められています。また、国土の保全、水源涵養の視点からみても、農
林業の振興は欠かせない政策課題となっています。
・そこで、岩国市の中山間地域において、地域がもつ自然エネルギー、つまり太陽光、風力、地熱、バイオ
マス(木材や藻等)及び中小水力等の再生可能エネルギーの賦存量の有効活用を図るとともに、創出されるエ
ネルギー(電力・熱)を利用した植物工場も含む農林水産業及びそれらの加工品の生産活動に充てるとともに、
余剰分は電力会社に販売するなどして、エネルギー、農林水産及び国土保全の分野で新たな雇用機会を確保
することが考えられます。
2
意見内容(要約)
回答
Ⓐ〇コミュニティビジネスの創出
・近年、経済のグローバル化に伴い、コミュニティライフやコミュニティビジネスへの関心が高まっていま
本市におきましては、現行の岩国市総合計画の中で、雇用の創出・起業の促進による雇用の促進策の一環と
す。これは、女性の社会進出、高齢者の就業の場として、居住地域や周辺地域での経済活動や社会・文化的
して、コミュニティビジネスに着目し、関係機関と連携して、創業や起業家の育成のための制度の周知、研修
活動の意味が、家庭、コミュニティライフの価値の浸透とともに見直されているからです。このコミュニテ
機会の提供等の施策を実施するなど、地域内発型のコミュニティビジネスの起業化・育成を支援することとし
ィの再発見は、ビジネスの視点だけでなく、より幅の広い視点から地域社会の持つ意味、つまりコミュニテ
ております。
ィ独自の文化的価値、社会サービスの供給面におけるコミュニティの役割を再評価することとなっています。
コミュニティビジネスにつきましては、地域住民を中心に組織して、企業や行政関係が対応しにくい生活者
・また、インターネットが開いたグローバルなコミュニケーションの世界が、ローカルなコミュニティの再
の需要を掘り起こし、展開していくことを想定しており、収益を上げるだけでなく、社会奉仕の要素も取り入
生にも新たな可能性をもたらしています。その一つは、人々のコミュニケーションを深化させるまちづくり
れた、介護・子育て・教育・まちづくり・資源リサイクルといった分野での展開を期待しているところであり
であり、コミュニティスポーツビジネスの展開です。このようなコミュニティスポーツを対象としたビジネ
ます。
スは、ローカルな市場を重視すると同時に、一方で必要な知恵や情報をグローバルに求める性格を持ってい
スポーツの分野におきましては、地域の学校や公共スポーツ施設を拠点に地域が主体となって運営されてい
ます。
る総合型地域スポーツクラブが6団体設立され、子どもから高齢者の方まで、身近なところでスポーツを楽し
・コミュニティスポーツビジネスモデルの一つの例は、ヨーロッパ型のスポーツクラブです。このスポーツ
むことができるスポーツクラブとして、地域のスポーツ活動の充実や地域住民の健康・体力づくりはもとより、
クラブは、1)スポーツを正しく理解し、楽しむ方法を提供する、2)いろいろなスポーツを楽しむ機会を提
地域コミュニティの醸成や地域の活性化のために活動されています。
供する、3)スポーツへの取り組みやレベルに応じた、適切な指導を提供する、4)トップアスリートだけで
スポーツクラブの中には、市のスポーツ施設の指定管理者になっている組織もあり、自主事業による地域の
なく、「元気な子ども」を育てる、5)性・世代・職業を越えた豊かな交流の機会を提供する、という優れた
スポーツビジネスを実施されている状況もあります。
文化装置です。
こういった組織を運営していくには、御指摘をいただきました人材・もの・資金・情報等の経営資源の充実
・このようなコミュニティスポーツビジネスモデルを成立させるためには、コミュニティビジネスを支える
が重要な課題であると認識しており、市内の総合型総合スポーツクラブによる連絡協議会を設置し、育成・支
資金調達の仕組みとしての社会的資金の創出、例えばトラストの創出等、各種施設の有効活用の仕組みとし
援について情報交換等を行っている状況であります。
ての学校体育施設の開放促進制度の創設、管理運営の仕組みとしてのNPOやPPP(Public Private
ご提案につきましては、貴重なご意見として、今後の参考にさせていただきます。
Partnership)の創出、そしてスポーツマネジメントに精通した人材や優れたスポーツ指導者の確保が必要で
あり、これらがコミュニティの共有資産として評価されるとともに、そのシステム自体が生むビジネスもま
た評価され、企業のスポンサーシップの対象にもなります。このようなコミュニティビジネスの創出支援が
必要です。
Ⓐ〇女性のための企業家支援策の導入
・地方創生の大きな柱として、起業支援策の展開が重要になっています。中でも、女性の躍進支援という視
本市におきましては、今年度より、新たに起業を目指し、創業に必要なノウハウ(経営、財務)等を支援す
点から、以下のような起業支援策の導入を期待したいと考えます。
る「創業カレッジ」を受講、終了した者に対して、
「地域活性化・地域住民生活等緊急支援交付金(地方創生先
・元気な女性の起業家づくりというものが「WWB JAPAN(ウーマンズ・ワールド・バンク・ジャパン)」、
行型)
」を活用して、創業時における初期投資の負担を軽減するため、店舗改装費用等を補助しております。
女性のための世界銀行日本支部という組織で実施されています。
また、中心市街地においては、岩国市中心市街地活性化基本計画に掲載された「起業家スター誕生支援事業」
・ここでは、起業を目指す女性の夢を大事にし、実現することを応援しており、起業支援スクールというも
(創業講座)を受講した者に対して、同じく計画に掲載されている「空き店舗活用奨励事業(家賃補助)
」につ
のを開催して、資金調達、付加価値の付け方、商品の売り方、あるいは企業会計の知識を特訓しています。
いて、補助金の嵩上げ措置をするなど起業の支援をしております。
最後に卒業試験があり、その時に公開起業オークションというものが実施されます。起業家を目指す女性に
ご提案につきましては、貴重なご意見として、今後の検討課題とさせていただきます。
対して、プレゼンテーションの企画内容が良ければ、「金」「人」「物」を書いてある3つの札をそれぞれ
上げて応札するということをしています。「金」の札を上げれば資金を提供します、「人」を上げたら人材
を派遣します、「物」を上げたら資材を供給しますというような公開オークションになっています。このよ
うな組織の指導、支援を受けて、女性の起業家を育成することも重要です。
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意見内容(要約)
回答
Ⓐ基本目標3 結婚・出産・子育ての希望をかなえる環境づくり
○子どもの才能・能力の発掘・伸長システムの開発と普及
児童・生徒一人ひとりがもっている可能性を引き出し伸ばすことは、義務教育においても大切なことだとと
・我が国が様々な分野で国際競争を勝ち抜いていくためには、少なくとも10 年、20 年先を見据えた人材育
らえております。岩国市では、基礎的・基本的な知識・技能の習得だけでなく、それらを活用する上での思考
成策が必要です。科学技術立国として、スポーツ立国としての国家戦略を実践するには、まず何よりも卓越
力・判断力・表現力を育むために、言語活動を充実させる授業づくりに取り組んでおります。また、算数・数
した意欲・能力を有する児童・生徒を発掘し、体系的な教育プログラムで育成していくためのシステムの開
学の少人数指導では、学年全体を習熟度別に分けて、一人ひとりのニーズに応じた学習を進めることをとおし
発と導入が必要です。
て個性の伸長を図っている学校もあります。
・岩国市がこのような人材育成の環境を整えることは、国益と地域の活性化を同時に実現していくことにな
ご提案のいただいた子どもの才能・能力を発掘し伸長させるシステムの開発と普及については、本市の人材
ります。そのためには、市内に優秀な指導者を配置することになりますが、それがまた新たな雇用に結びつ
育成を考える上で貴重なご意見として参考にさせていただきます。
くことになるとともに、子育て世代の人口の流入にもつながります。
Ⓐ〇中高一貫の国際学校の設置
・米軍基地内の大学の協力を得て、英語によるスピーチや演劇、ディベイトにも注力し、これまでの我が国
本市では、地域の特色を踏まえ、グローバル人材を育成する一環として低・中学年から英語指導助手を活用
の弱点であった、国際的な発言力を有する人材の育成をめざす中高一貫の実験校の設置を文部科学省に働き
した英会話に親しむ授業の充実を図っています。
かけていただきたい。そこでは、日本人はユーモアに欠けると言われることから英語による落語の教育も実
国際的な発言力を有する人材を育成するための中高一貫の実験校の設置については、中等教育学校の所管が
施してもらいたい。
山口県教育委員会であることから、現時点で導入を構想することは困難ですが、英語で考え、スピーチやディ
ベートができるようになるための基礎を培うことはとても大切だと考えています。
いただいたご提案は、これから、ペリースクールとの交流を小学校時分から積極的に行ったり、英語科の授
業を英語で行う取組を中学校で取り入れたりするなど岩国市の地域性を生かした教育を推進する上で参考にさ
せていただきます。
Ⓐ〇立志に基づくひとづくり
・3年後に維新150年を迎えます。何故、長州が政界・財界をはじめあらゆる分野で日本をリードできる
岩国市では、「志高く、豊かな心と生き抜く力を育む」を基本目標に掲げ学校教育を進めております。「志」
人材を輩出することができたかといえば、各人が確りとした志と思想を保有していたからです。
を育むには、夢や目標をもち、一人の社会人として自立できるよう、自分にふさわしい生き方を実現するため
・吉田松陰は、若者に向かって、「君の志は何か」と厳しく問い、自らもその志を実現するために、死をも
の意欲や態度、能力の育成を図ることが大切です。
恐れず、広く筋を通して生きるという思想を実践してきました。改めて現在にあっても、立志に基づくひと
また、日頃から「様々な体験等を通じて自分がしたいことを見つけ、将来の目標につなげる」、「夢や目標
づくりが強く望まれます。
の実現に向けて継続的に努力し、自分ができることを増やし自分のよさを伸ばす」、「社会の一員としての自
覚を深め、自分の役割を果たそうとする意欲や能力を高める」などを視点に学校の教育活動全体でキャリア教
育を進めていく必要があります。
立志に基づく人づくりについては、今後の具体的な検討を進める上での重要な視点として参考にさせていた
だきます。
4
意見内容(要約)
回答
Ⓐ基本目標4 地域の暮らしを支えるまちづくり
本市においては、高齢者が地域で安心して暮らせる「地域包括ケアシステム」の構築を目指し、介護予
〇高齢者のケア・生活支援の見直し
・今後5~10 年の間に介護(ケア)が施設から地域・自宅中心になると考えます。それは、団塊の世代が後
防や社会参加の促進など高齢者の自立支援に向けた取組みを推進し、高齢者が生きがいを持って生活が送
期高齢者になって介護施設の整備が追いつかないというよりも、施設介護は虚弱化(介護の重度化)を進行
れるよう、地域住民と共に支え合うことが出来る地域づくりに重点的に取り組んでおります。
リバースモーゲージも含む、様々な施策を動員して住宅のリノベーションを支援することについては、貴重
しやすくすること、またそのことによる財政負担がさらに大きな問題となることが想定されるからです。
なご意見として参考にさせていただきます。
・より重要なことは、デンマークがそうであるように、高齢者福祉の目的は、できないことをしてあげるだ
けのケアではなく、役割や社会的交流の創出を通じて、自分自身の価値を感じながら生きていけるよう支援
していくことです。
・つまり、高齢者はケアの対象ではなく、生活の主体であること、自分のことを自分でする喜び(自立)、
自分が自分であることの喜び(アイデンティティ)を感じられる暮らしを支援することであり、それがまた
施設入所を遅らせ、防止することにもなります。
・その結果、住まいとケアがパッケージ化されていた施設介護から住まいとケアが分離されることになりま
す。高齢者が尊厳を持って自立して地域・自宅で暮らすことになれば、住まいをケアに適した状態にするた
めのリノベーションを行うことが必要となります。
・岩国市は、リバースモーゲージも含む、様々な施策を動員して住宅のリノベーションを支援することが望
まれます。
Ⓐ○家族介護に対するバウチャー制度の導入
本市においては、高齢者が地域で安心して暮らせる「地域包括ケアシステム」の構築を目指し、介護予
・親の介護のために職場のある大都市から親が住む地方に戻るか、大都市に親を呼び寄せるかという選択に
悩む人も多くいることでしょう。
防や社会参加の促進など高齢者の自立支援に向けた取組みを推進し、高齢者が生きがいを持って生活が送
・もし、親を介護することで収入を得ることができるなら、ヘルパーとしての資格を取得して親の住む地方
れるよう、地域住民と共に支え合うことが出来る地域づくりに重点的に取り組んでおります。
家族介護に対するバウチャー制度の導入については、貴重なご意見として参考にさせていただきます。
都市にU ターンすることを促すことになるとともに、新たな就業の場にもなります。これを実現するために
は、介護にバウチャー制度を導入することが望まれます。
Ⓐ○地域アイデンティティの創出
・人が生まれ育った地域に住み続けることを支援、あるいは推進するためには、地域の誇りとなるもの、地
人が生まれ育った地域に住み続けることを推進するために、地域アイデンティティの創出が重要であること
域を元気にするもの、地域に愛着が持てるもの、地域が一体となって取り組めるもの(応援できるもの)を創
については、認識しているところであります。
出することが必要です。
ご提案のスポーツクラブの活用などについては、貴重なご意見として参考にさせていただきます。
・その代表的なものとして、地域密着型スポーツクラブを標榜しているJ リーグクラブがあります。特に、
子どもたちに夢や希望を与えてくれるプロスポーツやトップスポーツの活躍やスーパースターの存在は極め
て大きなものがあります。人口の少ない地域では、チーム人数の少なくてすむビーチバレー(2 人)、3on3
も含めたバスケットボール(3~5人)、ビーチサッカーやフットサル(5 人)などのクラブチームの育成、支援
が考えられます。
5
意見内容(要約)
回答
Ⓐ〇安心・安全のまちづくり
・市民等が安心・安全に暮らせる環境を創り出すためには、交通事故、犯罪、DV、いじめ、孤独死、自殺
本市におきましては、従来から、現行の岩国市総合計画の中で、基本目標「誰もが安心・安全に暮らせるま
等の「事故、暴力、自傷行為等による外傷やそれに対する脅威を、住民参加を伴う部門や職種をこえた協働
ち」に基づき、施策目標「犯罪や事故等のない安全なまちになっている」とする項目の中で、基本指針を定め、
により予防する取り組みであり、科学的に有効な活動と評価しうるもの」というセーフコミュニティの考え
「犯罪・事故の抑制」を掲げて、関係機関との連携の中で、施策の推進に努めております。
方に基づいて取り組む必要があります。
具体的には、岩国警察署をはじめとする関係機関や自治会等と連携して、
「岩国地区防犯対策協議会」や「交
・このビジョンには、このような領域の安心・安全のまちづくりの施策がありませんので、是非加えていた
通安全岩国市対策協議会」を組織して、防犯対策の充実、交通安全対策の促進に努めているほか、消費者被害
だきたい。
の救済や未然防止・相談については、岩国市消費生活センターが市内の消費者団体等と連携して、継続して取
組を進めているところであります。
ご提案のような、セーフコミュニティの考え方に基づく取組に関しましては、既に認証を受けて取組を進め
られておられるところの活動も参考としながら、本市で従前から進めております取組を市民協働で充実してい
くことを基本として対応を進めてまいりたいと考えております。
ご提案いただきました施策については、総合計画に基づき推進することとして、ご意見につきましては、今
後の施策の展開に活かしていきたいと考えております。
Ⓐ第1章 3 国及び山口県のまち・ひと・しごと創生総合戦略との関係
・国と同様、山口県の「まち・ひと・しごと創生総合戦略の概要」を示してください。
山口県の「まち・ひと・しごと創生総合戦略」が固まり次第、追加します。
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意見内容(要約)
回答
Ⓑ
岩国外の人を移住、定住させるために必要な事、まず岩国市の弱点を知る事。いいことばっかり言っても人
口は減り続けています。何か対策するにあたり、一番最初に頭に入れておかなければならないことが
市民は田舎者”
まずは、農業、農地に関してでございますが、本市といたしましても、認識しておりまして、農業を持続的
”岩国
に発展、そして経営を安定化するために地域の話し合い活動を促進し、集落・地域が抱える人と農地の問題を
と言う事を忘れてはいけません。つまり田舎者のアイデアは都会の人に通用しない、という
解決するため、地域にいる認定農業者や集落営農法人・新規就農者などの農業者を中心的経営体として位置づ
ことです。まず、これをするにあたり人々(現在岩国に住んでいない人)を移住、定住させるには大きく分け
け、その地域農業の大部分を担うことで、農業を持続的に発展させることをねらっています。
て3種類あると思います。
また、意欲ある担い手農家に農地を集積し、経営の規模拡大を促進するため、農地中間管理機構(農地を貸
1.農村部から外に出て行った人
したいという、出し手農家と、農地を拡大や有効利用により、農業経営の効率化を進めたいという担い手農家、
2.旧岩国市(御庄、柱野を省く)から外に出て行った人
中心的経営体に集積・集約化を進めるため、一旦、中間的受け皿となる組織)を介した農地の集積支援という
3.岩国に住んだことがない人
ことで、持続的・安定的な経営体の育成強化に取り組んでいきたいと考えております。
それぞれの人が岩国市に定住するにあたり、定住の場所、ニーズが違います。これらの人はほぼ間違いなく都
会に住んでいます。そんな方々に移住してもらうには・・・
次に、移住、定住に関してでございますが、本市におきましては、中山間地域への人口移入による地域の元
彼らはすでに都会の生活に慣れています。彼ら
気づくりなどを目的として、岩国市へのUJIターンを促進するための事業を推進しております。
を満足させる対策が必要です。
この取組では、地域のボランティアの皆様方により設けられた「IJU(移住)応援団」と連携して、空き
上記3つの人々に共通することは、彼らの感覚はオシャレになっている。と言う事です。どの様な対策をす
家情報登録制度の運用に関連する空き家の登録、移住希望者や移住された方々に対する相談等を行っておりま
るにしてもオシャレ感が大切です。見た目の雰囲気がよければ少なくとも足を踏み入れます。足を踏み入れな
す。また、空き家情報登録制度によって登録された空き家につきましては、移住された方が、当該空き家をリ
ければお金は生まれてきません。市税は入りません。
フォームされる際に必要となる経費の一部を助成する制度も設けております。
1.について、転出した原因私も農村部出身なので分かるのですが、キツイ農業をしたくない、先祖代々の
こうした情報は、市のホームページでご紹介させていただいており、本市へのUJIターン喚起に繋がるよ
田んぼを維持(米作り)したくない、草刈り面倒、が大きな原因だと思います。
う努めているところであります。
対策:田んぼの世話をしてくれる会社を作りましょう。そうすれば後継者は農業することなく田んぼを維持で
また、本市では、山口県の事業と連携して、大学生等に中山間地域の住民との協働による地域づくりを進め
きます。しかしその会社に払う料金は安くなくてはならない。会社はお米を加工して売りましょう。JA に卸す
ているところもあり、若い世代にもご協力いただきながら地域づくりに努めているところでもあります。
だけがお金を作る方法ではありません。
最後に、建物の集積(地域の集積)に関してでございますが、本市におきましては、中心市街地の活性化に
さらに3.の人たちに対しては田舎暮らしに興味がある人に絞って誘致しましょう。余ってる田んぼ山を無
向け、「岩国市中心市街地活性化基本計画」を策定しております。当計画において、「県東部の中核都市にふさ
わしい『多くの人が集まり、楽しく暮らせるにぎわいあるまちづくり』を基本テーマとして掲げ、約 79 ヘクタ
料で貸す、若しくは激安で売りましょう。山の管理にも役に立ちます。
ールの区域を中心市街地として設定し、平成 32 年 3 月までの 5 年 5 ヶ月を計画期間として、この期間に 52 の
空き家をオシャレにリフォームして貸すといいでしょう。岩国市がリフォーム代を出したくないなら市役所
の人と地域の人でリフォームしましょう。部署よっては暇な日もあるでしょ??暇にしてる人いるでしょ??
事業を実施することとして、中心市街地の活性化を目指しています。
楽しみながらリフォームしましょう。
それぞれいただきましたご提案につきましては、本市のまちづくりを考える上で貴重なご意見として参考に
2.について、転出した原因中途半端は街、若者が興味をそそる様なものが無い。お洒落なものが無い。
させていただきます。
対策:点々で何か建物(ビジネス用の)を作るのではなく一つの広い敷地にまとめて建物を作りましょう。連
対したビジネス街づくりをしましょう。お金が落ちない街に人々は集まってきません。お洒落な街の、建物の
雰囲気を作りましょう。それが無ければ少なくとも3.の人々は来ません。
検討してくださると嬉しいです。 お洒落な街、お洒落な農村を目指して頑張りましょう!!
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