ヨーロッパ集中治療医学会 LUNG-SAFE study 参加のご案内 会員の皆様 横浜市立大学麻酔科の倉橋です。この度、ヨーロッパ集中治療医学会(European Society of Intensive Care Medicine; ESICM)が主導して行う ARDS の疫学調査(LUNG-SAFE study)の日本コーディネーターを仰せつかったため皆様にご連絡させて頂いております。 基礎研究の関係で University of Toronto の John Laffey 教授と知り合いなのですが、彼が 本スタディーの実行委員長を務めているため私に依頼が来ました。本研究は、多国籍/多施 設共同での前向きコホート研究です。集中治療室に入室した患者について、新しい ARDS の定義である Berlin definition に基づいて診断を確定し、ARDS の発生頻度、原因、治療 法、罹病期間や重症度、死亡率等について調査します。研究規模は 1000 人以上の ARDS 患者を解析する予定となっています。詳細はプロトコルや入力用紙(各オリジナル及び和訳) を以下のリンクからご覧頂けますのでご参照ください。 ・lung-safe-protocol-nov-3-2013 ・プロトコール和訳_Rev110313 ・lung-safe-ecrf-nov-3-2013 ・eCRF 和訳_Rev110313 以下に、簡単にスタディーの準備状況と今後の手続についてご案内いたします。 1.スタディーの準備状況 まずは私の施設で倫理申請をし、承認を取得してあります。施設毎に規定が異なるとは思い ますが、共同研究施設での倫理審査の結果を以て迅速審査が可能となる御施設においては横 浜市立大学の倫理審査結果を利用して頂いて構いません。 ・倫理審議結果通知書 ・横浜市立大学倫理申請書 ・横浜市立大学倫理申請_研究概要 ・横浜市立大学倫理申請_患者説明文 ・横浜市立大学倫理申請_同意書 2.スタディーの参加方法 スタディー参加に際しては、まず施設内で lead investigator1名と data collector2名を 選定してください(兼任はできると思います:問い合わせ中)。Lead investigator は、研究 のホームページ(http://www.esicm.org/research/LUNG-SAFE)から How do I participate? のリンクをクリックして ICU の登録をしてください。その後、2名の data collector はデ ータの解釈(特に胸部 X 線写真の読影)の標準化のために、オンラインの教育訓練を受け ます。訓練を一通り終了するとデータベースにアクセスするためのログインコードが付与さ れます。 3.実際の調査 実際の調査は北半球である日本においては来年の 2 月 1 日から 3 月 31 日までの間の任意 の連続する4週間です。患者管理に制限を受ける事はなく、従来通りの施設の方針で構いま せん。データの入力は全てオンラインで、患者のプライバシーに関わる情報を秘匿化して行 います。データの解析は、南半球のデータが出そろう来年9月以降にすべてセンターで行わ れます。データの取り扱いと、研究協力者等のデータベースへのアクセスについては以下の リンクを参照ください。 論文化された場合には、各施設の lead investigator1名が collaborator として著者とし て扱われます。 ・CLINFILE Statement on Data Security for LUNG SAFE Study ・Data Access and Ownership for LUNG SAFE ・和訳-データの取り扱いと患者情報保護 ・和訳-データの帰属とアクセス 4.本研究の位置づけ 本研究については、日本集中治療医学会 CTG 委員会で審議頂き了承を得ています。日本 から1つでも多くの ICU に研究に参加していただくことにより日本の ICU のプレゼンスを 高めるとともに、本研究結果を基に企画されるさまざまな取組においても、日本の医療現場 の現状や日本人の民族特異性が十分に反映されるように、本研究の解析に日本からより多く のデータが利用されると良いと思っております。 以上、簡単ではありますが研究参加のご案内です。尚、研究への参加は各施設で行って 頂いて構いません。ご質問、ご意見がございましたら倉橋まで遠慮なくお寄せ下さい。 宜しくお願いいたします。 横浜市立大学 大学院医学研究科 生体制御・麻酔科学 倉橋 清泰 tel: 045-787-2918 Fax: 045-787-2916 Email: [email protected]
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