銀行の金融仲介機能の低下により生じる投資機会

銀行の金融仲介機能の低下により生じる投資機会
経済成長を支える上で、資金の提供者は非常に重要な役割を担っている。
銀行、資本市場、そしてその他の資産運用会社、保険会社、年金基金、特
殊金融会社など銀行以外の貸手は、借り手に対し資本を効率的に配分する
役割を果たしている。日々のキャッシュフローのやりくりから大規模な事
業拡張に至るまで、さまざまなニーズに応えるための資金に安定的にアク
セスできるかどうかは、個人や企業の財務の健全性に大きく影響する。そ
のため、こうした資金調達市場へのアクセスは、雇用や消費の拡大を後押
要約
金融市場の変化は常に新しい投
資機会を生み出してきた。世界金
融市場が成熟度を増し、進化を遂
げる中、銀行が金融仲介に果たす
役割が縮小してきているが、この
しすることを通じて経済成長の牽引役となる。
長期的トレンドは資金の借り手、
世界金融市場が成熟度を増す中、このプロセスの中で銀行が果たしてきた
広範な影響を及ぼす。とりわけ債
金融仲介機能が低下し、貸手と借り手の距離が短くなりつつある。これは
券投資家にとって、この変化が生
他の消費者関連産業でも同様で、かなり前から見られる傾向である。例え
み出す投資機会は資産配分の枠
ば小売業では、消費者は実店舗を訪れるよりもオンラインでの買い物を好
組みに関し視野を広げる契機と
む傾向が強くなっている。こうした変化は米国ではかなり前から生じてい
なる。
貸手、投資家、そして世界経済に
たものの、ここへ来て加速しつつある。
米国では資本市場と銀行以外の貸手が成長
マシュー・D・バス
市場シェアの推移
100
オルタナティブ運用
銀行以外ー不動産ローン
80
銀行以外(GSE)−不動産ローン
60
2.4兆米ドル
最高執行責任者
6.3兆米ドル
ダグラス・J・ピーブルズ
債券部門 最高投資責任者(CIO)
銀行以外−企業向け融資
%
7.3兆米ドル
40
兼 ヘッド
銀行−不動産ローン
20
4.3兆米ドル
銀行−企業向け融資
0
80
83
86
89
0.6兆米ドル
92
95
98
01
04
07
10
13 年
2013 年 12 月 31 日まで。出所:米連邦準備制度理事会、アライアンス・バーンスタイン
2014 年9月
当資料は情報提供のみを目的としてアライアンス・バーンスタイン(アライアンス・バーンスタイン・エル・ピーとその傘下の関連会社を含みます。)が作成した資料をアライ
アンス ・ バーンスタイン株式会社が翻訳した資料です。当資料は信用できると判断される情報をもとに作成しておりますが、その正確性、完全性を保証するものではありません。
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そうした変化の加速は、金融セクターでは特に顕著
だ。米国で民間与信残高の 70% を占める事業会社と
図表 1
金融仲介チャネルにおける参加者の役割の進化
不動産に対する与信は、ほんの 30 年前には銀行が
50% 以上を占めていた(表紙の図参照)。この割合は
徐々に低下し、今日では約 23% まで縮小している。
資本市場や「GSE」と呼ばれる政府支援機関(ファニー
伝統的な
銀行融資
デュー・ディリジェンス/
ストラクチャリング
的信用提供者が成長したことが背景にある。1980 年
保有リスク
以降、事業会社に対する融資と住宅ローン残高は約
財務リスク
行、15.0 兆米ドルが銀行以外(うち 6.1 兆米ドルが
GSE)によるものである。
欧州の金融システムは、米国よりもはるかに銀行を
プライベート
(直接)信用
案件調達
メイ、フレディマック、ジニーメイ等)などの代替
18.9 兆米ドル拡大したが、このうち 3.9 兆米ドルが銀
公開
資本市場
サービシング
参加者
 銀行
 債券投資家
 代替的貸手
出所:アライアンス・バーンスタイン
中心に回っており、現在でも欧州の事業会社に対す
る与信の約 45% を銀行が占めている。欧州の銀行は
米国と比べ規模が大きく、市場シェアの集中度も高
い。また欧州圏内であっても各国で法律や規制、
言語、
通貨などが異なることから、欧州の資本市場の発展
は米国に後れを取っている。こうした要因が相まっ
て、欧州では米国ほど銀行の金融仲介機能の低下が
進んでいない。しかし金融危機以降に規制が強化さ
れたことを受け、欧州でもこの傾向は勢いを増しつ
件の調達)や信用力調査、債権の保有、追加融資お
よびサービシング(債権回収)などから、取引支援
へと業務の重点を移すかもしれない。また別の領域
では、銀行は代替的貸手と提携して融資を行うか、
融資プロセスから完全に撤退することも考えられる。
つある。
銀行の金融仲介機能の低下は、今後いっそう加速す
投資に及ぼす影響
ると予想される。規制強化や自己資本比率基準、営
銀行の金融仲介機能の低下は、債券投資家に対し、
業コストなどに関する負担の増大を理由に、銀行は
以下に挙げるような明確な影響を及ぼすと見られる。
一部の融資事業からの撤退を余儀なくされるためだ。
いわゆるバーゼル III 規制やドッド・フランク法はま
だ完全に発効したわけではないが、商業用不動産や
中堅企業などの借り手の多くは、資金不足を回避す
るため、既に新しい資金調達先の確保を迫られてい
る。また住宅用不動産やインフラといった、金利に
敏感なその他の市場でも、当然ながら代替的な仲介
機関に向かう流れが存在する。住宅用不動産やイン
フラは投資期間が比較的長いことから、日々の流動
性に基づく銀行の負債構造にはそもそも適していな
いのである。
結果として、このまま代替的貸手と借り手との距離
が縮まれば、銀行が果たす役割の重要性は今後も低
下し続けると予想される。しかしその方法や度合い
は、市場セグメントや地域によって異なるだろう(図
表 1)。領域によっては、銀行はソーシング(新規案
2
銀行の金融仲介機能の低下により生じる投資機会
1.借り手にとっての資金調達源の幅が広がることで、
債券投資における最適な資産配分アプローチが根
本的に変わる可能性がある。
2.金融仲介機能の低下が原因となり、中堅企業、商
業用不動産、住宅用不動産、インフラという 4 つ
の主要市場セグメントでは、既に長期的なクレジッ
ト投資機会が拡大しつつある。また幅広い地域と
市場セグメントにおいて、特定資産を担保とする
信用市場に対し投資機会が生じている。
3.市 場 の 進 化 に 伴 い、 代 替 的 貸 手 に と っ て は、
短期的な市場の混乱や需給の不均衡に対応して資
金を配分する機会が浮上しつつある。
こうした動向は非常に大きな変化に見えるかもしれ
またこの間、代替的貸手による直接融資も拡大し
ないが、実際はこれまで続いてきた進化の延長線上
た。こうした代替的信用提供者には、不動産投資信
にあるもので、債券投資家や信用提供者だけでなく、
託(REIT)
、BDC と呼ばれる事業開発会社(中小企
経済全体にもメリットをもたらすと考えられる。
業の成長を支援する証券取引委員会登録企業)やそ
の他の特殊金融会社が含まれる。
銀行の金融仲介機能の低下:歴史的背景
金融危機以降、規制によって市場環境が一変したこ
銀行を中心とした資金調達モデルから資本市場を
とを受け、世界的に代替的貸手による直接融資が拡
ベースとしたモデルへ、そしてより最近では代替的
な貸手をベースとしたモデルへの移行は、かなり前
から続いている。法律や規制、公共政策の変化を背
景に進んできた銀行の金融仲介機能低下には、長い
大した。例えば銀行は一部の融資事業から完全に撤
退したほか、自らオリジネートした貸出資産に関し
ては保有を縮小しつつ継続するとともに、リスクを
共有するパートナーを模索している。また一部の借
歴史があるのだ。
り手に対する代替的な資金提供手段として、金融
この変化の最初の一歩は 19 世紀後半に起こった。当
ツーピア(P2P)融資も台頭した。最終的にこうし
時、米国内の鉄道や公益事業インフラを建設するた
た傾向は、借り手が支払う利息によって得られる利
めに必要だった多額の設備投資を、主に民間投資家
益を、金融機関の株主から貯蓄者へと移転すること
に対する債券発行で賄ったことが始まりである。19
につながる。
世紀末までには、米国全土で起こった技術や産業の
機関ではない企業が別の企業に直接貸出を行うピア
発展を反映し、社債市場が大きく拡大した。
つまるところ、今日の金融市場で見られる傾向は、
米国では、この傾向は 20 世紀を通じて続いた。1968
機後の規制強化によって生じた信用の供給不足、あ
年にはジニーメイが保証を付けた最初のモーゲージ
るいは持続的な景気回復や買い控えの反動に後押し
(不動産ローン)
・パススルー証券が発行され、米国
されて借り手の資金調達意欲が徐々に戻ってきてい
にモーゲージ証券化市場が誕生した。1971 年には初
ることなどを踏まえれば、現在の環境や今後の見通
めてフレディマックが主に民間のモーゲージをパッ
しは代替的貸手にとって引き続き非常に明るいと
ケージしたモーゲージ・パススルー証券を発行した。
言ってよいだろう。
ずっと以前から続いているものなのである。金融危
同じく 1971 年には最初のマネー・マーケット・ファ
ンド(MMF)が登場し、短期資金調達市場での金融
仲介機能の低下が始まった。こうした動きは当時と
拡大する投資機会
しては革命的なものだったが、今日では米国経済の
かつて資本市場の発達により銀行の金融仲介機能が
日々の運営に欠かせないものとなり、投資家が保有
低下し、新しい資産クラスが誕生したように、代替
するエージェンシー(政府機関)モーゲージ担保債
的貸手の役割が拡大することによっても新たな投資
券と MMF の残高はそれぞれ 7.0 兆米ドル以上と 2.5
機会が生じると見られる。予想される最も大きな変
兆米ドルに達している。
化のひとつは、これまで短期的な投資対象と見られ
1980 年に 5,000 億米ドル未満だった米国社債市場は、
今や 6.0 兆米ドル以上に成長し、米国企業にとっては
銀行に代わる最大の資金調達源となった。1990 年代
から 2007 − 2008 年の世界金融危機の発生にかけて、
かつて住宅用モーゲージ市場で発達した証券化技術
がより広い範囲に適用されるようになり、資産担保
証券(ABS)
、非政府機関系住宅用モーゲージ担保証
てきたようなクレジット資産が、次第にポートフォ
リオの中核的要素と見なされるようになることだろ
う。例えば、長期的なリスク調整後期待リターンと
いう観点から、伝統的な債券と比較した直接融資戦
略の魅力が一層高まっていると予想される。この評
価は、この資産クラスが持つ、以下の特徴に基づい
ている。
券(RMBS)
、商業用モーゲージ担保証券(CMBS)
、
ローン担保証券(CLO)などの市場が拡大した。
3
■金利上昇局面に強いこと:これまで 20 年以上も
の間、伝統的な債券資産クラスのほとんどは、金
図表 2
プライベート・クレジットで投資の枠組みを拡大
利が低下する中で堅調なリターンをもたらしてき
た。しかし金利サイクルのボトム近辺に到達する
と、これらの資産はいずれ金利が上昇した際に大
きなダウンサイド・リスクに晒されると見られる。
反対に、新しく台頭した直接融資等のプライベー
ト・クレジットのセグメントの多くは、金利上昇
局面においても、変動金利などのもともと備わっ
公社債
プライベート・クレジット
国債
住宅ローン
投資適格債
商業不動産ローン
ハイイールド債
中堅企業向けローン
証券化商品
インフラ・デット
新興国債券
特定資産を担保とする信用
ているヘッジ特性を発揮する。
■低流動性プレミアム:こうした資産のほとんどは
中長期的な投資を必要とするため、投資家は取引
出所:アライアンス・バーンスタイン
市場の流動性を諦めざるを得ない代わりに、比較
的高い利回りおよび潜在的リターンというメリッ
トを得ることができる。こうした資産は、年金基
金や保険会社といった、バランスシートの負債側
が比較的長期である投資家にとっては特に魅力的
の方が、詳細なリサーチやデュー・ディリジェン
スを行ったり、借入証書に厳格な財務制限条項を
なものとなり得る。
盛り込んだり、融資期間を通じて借り手を積極的
さらに、世界金融危機以降、流動性を取り巻く状
大きな原因として挙げられる。また、こうした特
況が一変したことを考えれば、こうした直接融資
徴のため、代替的貸手は困難な局面でも打開に向
の機会は一層魅力的に映るかもしれない。金融危
けて建設的な支援を行うことができる。加えて、
機当時は、米国債やドイツ国債など最も質の高い
こうした投資は担保によって裏付けられているこ
証券を別にすれば、国債ですら流動性という謳い
とが多く、ダウンサイド・リスクに対すヘッジと
文句が幻想であることが明らかとなった。金融危
いう点でもより魅力的となっている。
機以後、銀行は既発債流通市場でマーケットメー
カーとして流動性を提供することに消極的になっ
にモニタリングすることに関し有利であることが
■分散化メリット:直接オリジネートされたプライ
ている。
ベート・クレジットは、融資対象の事業セクター、
ニューヨーク連邦準備銀行のデータ(2013 年
るため、これを組み入れることで、伝統的な債券
3 月末で途切れている)によれば、米国のプライ
と株式から成るポートフォリオに対し分散効果を
マリー・ディーラーが保有する社債の在庫は 2007
付加することができる。例えば、インフラ・デッ
年半ば以降、2,230 億米ドルから 580 億米ドルへと
トなどでは、リターンのうち利回りに起因する部
約 75% 縮小しているが、この間、社債市場は 3.6
分は現地のインフレ率や景気と連動する。
兆米ドルから 5.8 兆米ドルへと 62% 拡大している。
流動性があっという間に蒸発するものであるとの
認識が広がるにつれ、比較的流動性の低いプライ
ベート・クレジットに関する投資機会も、投資家
はこれまでとは別の目で見るようになるかもしれ
借り手のタイプ、地域ごとのトレンドが様々であ
銀行の金融仲介機能が低下しつづけることで、代替
的な投資資産、特に直接オリジネートされた信用資
産は、伝統的な債券との収れんに向かうと予想され
る。こうした投資機会は、
投資家が債券へのアセット・
ない。
アロケーションの枠組みを拡大するきっかけとなる
■魅力的な相対的リスク特性:直接オリジネートさ
に対する米国投資家の資産配分には、米国債、国債
れたプライベート・クレジットの多くは、公社債
以外の米国債券(投資適格債およびハイイールド債)
、
と比べデフォルト率が低く、回収率が高いという
証券化商品、地方債、米国以外の先進国債券および
実績がある。融資案件を直接調達する代替的貸手
新興国債券が含まれていた。
4
銀行の金融仲介機能の低下により生じる投資機会
だろう。これまで、比較的流動性の高い従来型債券
図表 3
投資機会
銀行の金融仲介機能の低下で生じる投資機会
中堅企業
米国における企業向け融資は、資本市場および代替
中堅企業
商業用不動産
的貸手によるものが約 90% にのぼる。支払利息・税金・
減価償却・償却控除前利益(EBITDA)が 5,000 万米
ドル未満の企業と定義されることの多い中堅企業へ
住宅用ローン
インフラ・デット
の融資についても同様だ。中堅企業市場には 200,000
以上の企業が含まれ、民間部門の GDP の約 3 分の 1
特定資産を担保とする信用
出所:アライアンス・バーンスタイン
を占めている。
資本市場を通じた金融仲介は伸びているが、そこに
アクセスできるのは主として大企業であり、中堅企
業は資本市場よりも代替的貸手に向かうことになる。
伝統的に中堅企業に与信を行ってきた中小の銀行や
地方銀行は、市場での影が薄くなっている。この変
最近見られるようになってきている、拡大したアセッ
ト・アロケーションの枠組み(前ページの図表 2) は、
商業用不動産や住宅用不動産、中堅企業、インフラ
といった大規模な末端市場におけるプライベート・
クレジットだけでなく、さまざまな末端市場におけ
る特定資産を担保とする信用への投資も含まれる。
そうすることにより、流動性という点では伝統的な
債券に劣るものの、潜在的なリスク調整後リターン
と分散化の度合いにおいては伝統的な債券を上回る
ポートフォリオが完成する。
化は 1990 年代に始まり、2000 年代に入ると銀行以
外の資金調達手段や CLO、商業金融会社、プライベー
ト・デット・ファンド、BDC などの貸手が拡大した
ことに伴い、変化が加速した。
金融危機以降、中堅企業向け融資の需給を巡る状況
は更に変化し、ヘッジファンドや銀行の自己勘定取
引部門は、それぞれのコア・コンピテンシーに集中
するためにこの分野から撤退した。また銀行に対す
る規制上の逆風(バーゼル III、レバレッジド・ロー
ンに関する規制監督指針など)を理由に、これらの
金融機関は中堅企業向け融資よりも大型案件を選好
する傾向が強まった。
以下のセクションでは、5 つの幅広い分野にわたる
投資機会(図表 3) に関するアライアンス・バーン
スタインの見解をより詳しく解説していく。このう
ち 4 つは特定の市場セグメントに関するものであり、
残りの 1 つは複数のセグメントに関するものである。
1. 中堅企業−直接融資
2. 商業用不動産−直接融資
欧州では、企業向け資本市場に米国ほど幅や厚みがな
く、中小企業にとって銀行は引き続き最も有効な資
金調達源となっている。しかし、新たな規制の枠組
みが定着するにつれ、英国、ドイツ、フランスなど
の国々では状況が変わり始めている。このため、規
制強化に伴うコスト圧力を背景に銀行の金融仲介機
能が低下したことで、代替的貸手が台頭しつつある。
中堅企業は全体的に引き続き投資妙味があるものの、
3. 住宅用ローン−信用リスク・シェアリング取引
現時点では、この市場セグメントの中央付近および
4. インフラ・デット−直接融資
ドル以下)が、上位の中堅企業よりもリスク調整後
5. 特定資産を担保とする信用−さまざまな市場
セグメントおよび地域に対する直接投融資
そのやや下に位置する企業(EBITDA が 3,000 万米
期待リターンが高いと我々は考えている。とりわけ
中の下に位置する企業(一般的に EBITDA が 500 万
米ドル~ 1,500 万米ドル程度)はまだ開拓が進んでお
らず、効率的に資本にアクセスできていないことか
ら、成長の余地が最も大きいと見ている。
5
通常、中堅企業に対する融資は、流動性が高い企業
高まったにも関わらず、依然として融資額はピーク
の社債と比べ利回りスプレッドが大きく、リスク調
時の水準をはるかに下回っている。例えば 2013 年の
整後リターンも魅力的である。また通常バイ・アンド・
CMBS の発行額は約 790 億米ドルと、2003 年に近い
ホールド用の投資資産として扱われるため、時価評
水準となっており、ピークだった 2007 年の 2,240 億米
価によって生じるリスクが比較的小さく、公社債市
ドルを 65% 下回っている。安全資産への偏りのため、
場との相関も極めて低い。
不動産収益が安定する前の過渡期にある資産を担保と
する商業用不動産ローン、つまり「過渡期融資」が
トレンド
規制上の理由により、CLOや銀行といった伝統的な貸手
にとって中堅企業への融資は以前ほど魅力的なものでは
なくなったため、中堅企業は代替的な資金調達源を見つ
けることを迫られている。
注目すべき領域
中堅企業全般、特に中央およびそのやや下に位置する企業
不足しており、投資家にとって投資機会の宝庫となっ
ている。過渡期融資は通常、
借入過多に陥っているか、
賃料が相場を下回っているか、設備投資による改良
に遅れが生じているか、事業計画が物件のリポジショ
ニングを中心としているといった特徴のうちのいく
つかを備えている。
商業用不動産市場の回復が進む中、この段階におけ
る過渡期融資を特に魅力的なものにしている特徴が
中堅企業に対する融資では、その性質上、投資家にとっ
いくつかある。第一に、これらの融資の担保となっ
てより魅力的な条件やストラクチャー、財務制限条項
ている不動産の質は概して高く、いったん資産が商
などの設定が可能であるほか、より詳細なデュー・ディ
業用不動産として安定化すれば、不動産をポートフォ
リジェンスに基づき一般的な社債の目論見書に記載さ
リオの中心に据える投資家にとって非常に優れた投
れている情報よりも深い知見を得ることができる。さ
資商品となる。既に安定化した中核的不動産の価格
らに、融資の返済が困難になった場合でも、伝統的な
はおおむねピーク時の水準まで回復しているものの、
社債よりも積極的に関与し、リスク管理を行うことが
過渡期融資の基準となっているバリュエーションは、
可能であるのは、投資家にとってメリットであると言
歴史的な基準ではまだ割安である。最後に、過渡期
えよう。
融資は再リース、設備投資による改善または資産の
リポジショニングという投資戦略に基づいており、
この戦略に対処するための引当金または資金保留を
商業用不動産
金融危機以降、銀行による商業用不動産への融資は世
界的に大幅に減少している。最近のデータでは、金融
伴う。このため、過渡期融資のリスクは市場回復の
初期段階では実際よりも大きく見えることにも注意
が必要だ。
機関がバランスシート上でリスクを取る意欲をやや取
り戻しつつあるように見えるものの、銀行から代替的
貸手、特に資産運用会社や商業用モーゲージ REIT へ
と市場シェアがシフトする長期的な傾向は今も続いて
いる。こうした代替的貸手は、専門的な分析能力と商
業用不動産市場に対する深い理解を持つとともに、景
気サイクル全体を通じて金利に敏感な資産のリスクを
評価・管理することが可能な、拡張性の高いプラット
フォームを備えている。
ファンダメンタルズ指標からは、米国の商業用不動産
市場には改善の初期的な兆しが窺えるが、改善の度合
いは地域によってまちまちである。銀行、保険会社お
よび CMBS といった貸手は、主として安定した資産
を目当てに市場に戻って来た。したがって、流動性が
6
銀行の金融仲介機能の低下により生じる投資機会
トレンド
資産運用会社や商業用モーゲージREITは、銀行が商業
用不動産への融資を縮小したことで発生したギャップを
埋めつつある。伝統的な貸手や資本市場との競争が和ら
いだことで、信用リスクを評価する能力を備える投資家
にとっては魅力的なリスク調整後リターンを得られる
可能性が高まっている。
注目すべき領域
過渡期にある資産
住宅ローン
な形を取って行われるにせよ、リスク・シェアリン
ファニーメイやフレディマックといった米国の GSE
グ取引は今後米国のモーゲージ市場を取り巻く新た
は、金融危機以前に米国モーゲージ市場の約 50% 〜
な環境の中で欠かせない一部分となるだろう。リス
60% を担ってきたが、金融危機以降は 80% 〜 90% ま
ク・シェアリング取引の仕組みは、資本的制約を課
で拡大している。この独占に近い状況が今後も続く
された貸手からのリスク移転を促進する手段として、
可能性は低い。GSE の引受基準が厳格化されたこと
民間セクターにも適用可能と思われる。
で、住宅ローンが多くの人々にとって手が届かない
ものになるおそれがあるためだ。
例えば、2007 年に住宅ローンを借りる際に必要な
クレジット・スコアの平均は 733 だったが、借り手
の信用力を示すこの指標は、現在 760 まで上昇して
いる。負債/担保評価額比率(LTV)や借り手の所
得/負債比率といった他の引受ガイドラインも厳格
トレンド
GSEの厳格な引受ガイドラインを満たさない潜在的な
借り手が増加したことや、資本市場の活動が低迷した
ことにより、住宅ローンREITや資産運用会社などの
代替的貸手に直接融資の機会が生まれた。
注目すべき領域
リスク・シェアリング取引(GSEおよび民間セクター)
化されている。こうした借入要件やそれに伴う適格
債務者の分布の変化により、実質的に米国の人口の
15% ~ 20% がファニーメイやフレディマックの住宅
ローン審査基準を満たすことができなくなったので
ある(ただし、ここでもう一つの GSE であるジニー
メイには言及していないことに留意されたい)
。
銀行はこの融資のギャップを埋めるには至っておら
ず、またそうする可能性も低い。規制強化やコスト
圧力、そしてデフォルト・リスクや流動性リスクと
いった問題が背景にある。このため、代替的貸手が
最も有効な資金調達源となり、特定分野に特化した、
比較的小規模な住宅ローンのオリジネーターや資産
運用会社がリスク・シェアリング取引を通じて住宅
ローンを提供するケースが増えつつある。
GSE のリスク・シェアリング取引は、投資家の資金
が住宅ローン市場に注入される重要な経路となるだ
ろう。これまでは、ファニーメイとフレディマック
が借り手のデフォルト・リスクを全て負担し、金利
リスクと期限前返済リスクだけが投資家に移転され
ていた。この仕組みはリスク・シェアリング取引に
よって様変わりした。今では、GSE は借り手のデフォ
ルト水準と直結した債券を新たに組成することで借
り手のデフォルト・リスクをヘッジしている。
こうした取引はこれまでのところ大きな成功を収め
ており、GSE 改革を巡る議論を一変させた。ファニー
メイとフレディマックによる金融仲介が完全に停止
したわけではないものの、住宅ローンの信用リスク
をどう織り込むかを資本市場の手に委ねるメカニズ
ムが作られたのである。GSE 改革が実際にどのよう
インフラ・デット
インフラ事業へのエクイティ投資(通常、資本構造
の 20% ~ 40% を占める)の市場は資産クラスとして
非常に発達しているが、対照的にインフラ事業への
信用供給(通常、資本構造の 60% ~ 80%)の市場は
それほど発達していない。インフラ・デット(信用)
の提供は主に銀行が行ってきたためだ。欧州ではイ
ンフラ投資に大きな需給ギャップが発生し、代替的
貸手にとっては好機となっている。
欧州における民間インフラ投資は、高い成長力を秘
めた領域と言える。金融危機以前の欧州では、多く
の銀行やその他の代替的貸手が市場に信用を供与し、
資金需要の拡大に応えていた。金融危機以降も既存
インフラの近代化と新規プロジェクトを中心にイン
フラ事業の資金需要は拡大し続けているが、供給は
公的部門からも銀行からも減少している。
金融危機以降、予算削減や緊縮プログラムが続いて
いることを背景に、政府によるインフラ資金の供給
は減少傾向にある。むしろ、政府に対しては、民営
化やインフラ売却プログラムを通じてインフラ資産
を換金するよう求める圧力がますます強くなってき
ている。さらに、欧州連合(EU)の規制やインフラ
資産の所有権に関する競争委員会の判定を背景とし
て、電力およびエネルギー・セクターにおける事業
分離に関するものを中心に、欧州の大手企業の間で
はインフラ資産売却の動きが広がっている。
7
こうして財務的な厳しさが増す中、規制の厳格化、
特定資産を担保とする信用
リスク選好姿勢の大幅な後退、融資基準の厳格化、
これまで論じてきた市場セグメントに加え、他にも
コストの上昇、バランスシートや営業地域の全体的
バランスシート上の理由や規制上の理由のために、
な縮小も一因となり、資金提供源としての銀行の存
伝統的な貸手がもはや信用を供与することができな
在感も大幅に弱まった。欧州ではインフラに関する
くなったり、その意思を失った領域がある。これに
信用需要が拡大しているにも関わらず政府や銀行か
は無担保消費者ローン、自動車ローン、そして有担
らの資金供給が縮小しているため、代替的信用提供
保少額商業用ローン(リースおよび機器その他の資
者にはこのギャップを埋める機会が生じている。特
産を担保とした運転資金ローンなど)が含まれる。
に保険会社や年金基金は、負債対応投資を行う必要
性から、この資産クラスに関心を抱いている。
銀行は現在、さまざまな形式の消費者ローンや少額
インフラ・デット投資は、満期までの期間が比較的
能力を制限されている。そのため、こうした資産に
長いことに加え、原資産の収入が安定していること
関連したローンや投資はバリュエーションが見直さ
を背景に安定したキャッシュフローを生み出すとい
れ、リターン水準が大幅に上昇したが、その過程で
う特徴を持っている。また景気サイクル全体を通じ、
非効率性も浮上している。多くの場合、こうした市
社債と比べデフォルト率が低く、回収率が高いとい
場セグメントは、自己償却する資産を担保としたロー
う実績もある。最後に、インフラ・デット投資は実
ンと関係している。そうした資産は、その構造上、
物資産によって裏付けられているため、必然的にイ
利益を実現するためにローンを市場で「売り抜ける」
ンフレ率と連動することが多い。
必要がない。
インフラ・デット投資の中でも、建設リスクやコス
米国では消費者ローン市場と少額商業用ローン市場
ト超過リスク、遅延リスク等を抱える、未だ実績の
の細分化が非常に進み、代替的貸手は、それぞれの
ないプロジェクトに対する「グリーンフィールド」
資産クラスに帰属するリスクに応じてリターンを得
投資よりも、ある程度プロジェクトの実績が確立さ
ることができる。P2P 融資はその最たる例である。
れた「ブラウンフィールド」投資の方が、リスク調
欧州の一部市場では資金難に陥った(ディストレス
整後リターンの観点からとりわけ魅力的であると
ト)商業用不動産が大量に市場に出回っており、民
我々は見ている。また、多くの場合、ブラウンフィー
間の資金プールが質の高い資産を選別し魅力的な条
ルドのデットは、非常に安定した、デュレーション
件で融資を行うことが可能になっている。また、中
の長い資産であることから、安定的かつ魅力的な利
南米では、直接融資やディストレスト資産への融資
回りをもたらすほか、上場株式・債券市場との相関
に大規模な資本を必要とするため、投資銀行や商業
が低い。したがって、ポートフォリオの分散化や負
銀行は従来型のリスク引き受け業務を停止している。
商業用ローン資産を保有したり、証券化したりする
債とのマッチングに役立てることができるだろう。
トレンド
トレンド
英国や欧州では政府や銀行によるインフラ資金の供給が
制約されていることを背景に大幅な需給の不均衡が生じ、
代替的貸手にとっては好機となっている。
規制強化や自己資本比率基準の強化を背景に、有担保
ローン資産への魅力的な投資機会が誕生している。
注目すべき領域
世界各地の消費者ローンおよび少額商業用ローンと
一部のディストレスト資産
英国と欧州におけるブラウンフィールド投資
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銀行の金融仲介機能の低下により生じる投資機会
注目すべき領域
ステークホルダーに与える影響
銀行の金融仲介機能の低下プロセスにおける現在の
段階では、多くの借り手にとって利用可能な資金調
達源が拡大する。同時に、これまでの段階と同様、
とが可能となるため、こうした信用資産への投資機会
は比較的利回りが高いことが多い。またこうした投
資機会はポートフォリオの時価変動を抑制するので、
負債キャッシュフローを管理することにも役立つ。
貸手と投資家にも魅力的な機会をもたらすだろう。
経済に与える影響:資金調達や融資の基盤拡大によっ
我々はこのプロセスがもたらす全体的な影響につい
て資産の分散と効率的な分配が後押しされ、特定資
ては楽観的であるものの、注意すべきリスクもある
産に固有のリスクとシステマティック・リスクの両
と考える。
方を低下させることに役立つだろう。レバレッジが
借り手に与える影響:伝統的な貸手が提供する資金
調達ソリューションと比べ、本稿で取り上げた手法
は柔軟性に富み、
カスタマイズも可能である。しかし、
需給がバランスを取り戻すのに伴い、この種の信用
に伴うコストは上昇する可能性がある。
かかっていない(銀行のように借り入れた資金に拠
らない)最終投資家がより幅広い資産の生み出す
キャッシュフローへとアクセスできるようになるこ
とで、金融システム全体のレバレッジが低下する可
能性もある。一方、規制によって生じたギャップは
依然として懸念材料である。
貸手に与える影響:現在の環境は、銀行が立ち去っ
た後に残った融資のギャップを埋める意思があり、
実際にその役割を果たすことが可能な代替的貸手に
魅力的な機会をもたらしている。代替的貸手は、銀
行や債権サービサー、そしてヘッジファンドやプラ
イベート・エクイティなどの他の資本提供者と手を
組むことによって、更に多くの機会を切り開くこと
結論
世界金融市場が成熟度を増し、進化を遂げる中、銀
行の金融仲介機能の低下という長期的トレンドは今
後も続くと予想される。このことは資金の借り手、
ができるだろう。
貸手、投資家、そして世界経済に幅広い影響を及ぼ
最も成功を収める貸手は、多くの場合、これまで伝
連の直接融資の機会が浮上したことを前向きに捉え
統的な貸手が示してきたのと同様の属性によって自
ており、とりわけ債券投資のアセット・アロケーショ
らを差別化することになるだろう。こうした属性に
ンの枠組みに関する視野を広げる上でこれらの機会
は、新たな投資機会を持続的に確保するための(銀
が果たし得る役割について、肯定的な姿勢を取って
行の支店ネットワークのような)幅広いリーチを持
いる。ただし、不確実性やリスクが伴うことも認識
つ投資プラットフォーム、
(伝統的な引受能力と同様
せざるを得ない。今後も銀行の金融仲介機能の低下
の)堅実な投資実績、
顧客基盤や資産プールの多様性、
によって借り手と貸手の距離は縮まっていき、究極
そして販売チャンネルのリーチなどが含まれる。
的には伝統的な債券と代替的投資資産との境目は曖
資産運用会社は多くの点でこの役割を果たすことに
すだろう。アライアンス・バーンスタインでは、一
昧になっていくだろう。
適しているが、関連コストを慎重に考慮しつつ、信
用リスクの管理能力や債権サービシング能力を築き
上げる必要があるだろう。さまざまな景気サイクル
や市場セグメント、地域での経験を有することも重
要な差別化要因となるだろう。
投資家に与える影響:借り手と貸手の距離が近くなっ
たことで、投資家はこれまで銀行だけが利用するこ
とができた一連の資産クラスに対する直接のエクス
ポージャーを得られるようになる。投資家にとって
は、より直接的に原資産からの利払いを受け取るこ
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