日本の宗教人口―2億と2

日本 の宗教人 口
-2億 と2-3割 の怪 の解 一
武蔵野 大学 仏教 文化研 究所研 究 員
渡 辺
浩
希
は じめに
日本人の宗教意識 を論 じる際 な どに、 日本 の宗教 人口は どれ くらい か と
い う ときに、比 較 的 よ く採 りあげ られ 言及 され るふ たつ (2種 類 )の 数値
があ る。 ひ とつ は、 文化庁が毎年発行 して い る F宗 教年鑑』 に掲載 されて
い る もので 、最 新 の もの で は信者 数 の 合計が 2億 659万 5,610人 となって
い る 1)。 日本 の 総 人口が 1億 2-3,000万 で あ るか ら 2)、 2倍 とは い わず も、
は るか にそ れ を超 えて い るの で あ る。 もう ひ とつ は、 統 計 数理研 究所 が
1953年 以 来 5年 ご とに実 施 して い る「 日本 人 の 国民性 調査」 の 、 これ も
「 何 か 信 仰 とか 信心
最新 の 第 12次 (2008)の 数値 で は、「 宗教 につ い て 」
とか を」
「 も って い る、 信 じて い る」 とい う人が 27%と な って お り 3)、 ぁ
るい は また、『読売新聞』 が数 年 に 1度 行 って い る宗教観 に関す る調査 の 、
これ も最新 の 2008年 の 数値 では、「何 か宗教 を」
「信 じて い る」 人が 26。 1%
とい う よ うに 4)、
日本 人で何 らか の宗教 を信 じて い る、何 か を信仰 して い
る人がお よそ 2-3割 とい う数値 であ る。
か たや 日本 人 の 2-3割 しか 信 仰 を もって い な い (宗 教 を信 じい て い な
い )、 す なわ ち裏 を返せ ば 7-8割 の 日本 人は無信仰、無 宗教 で あ るに もか
かわ らず、かたや人口の 2倍 にせ まる宗教 人口が ある とい う。本稿 の 目的
は、 このふ たつ の 数値 の 不思議 を解 明 し、それ らが意 味す る ところを説明
す る こ とにあ る。
-25-
H本 の宗教人口
1.宗 教 人 口の算 出方法
まず は じめ に、それ らの 数値が どの よ うに して算出 された もの か とい う
方法論 の 問題 を確 認 してお こ う。 なぜ な ら、 日本 の宗教 人日の統計 に関 し
て 考察 しよ う とす る場 合、 この 方法論 の違 いが きわめて重大 な意味 を もつ
か らであ る。
一般 に、あ る社 会集団 (例 えば国や地域 )に おける信者 の 数 を算出す る
にあた り、 そ の 調査方法 は大 別す れ ば 2通 りあ る。 ひ とつ は教 団 に 聞 く、
「あなた の ところの 信者 さん は何 人です か 」 と問 うて、返 って きた答 え を
足 して い くとい うや りか たであ る。 もうひ とつ は個 人に聞 く、国勢調査 の
際 な どに、ある い は何 らか の 方法 に よって抽 出 して、 一 人ひ と りに 「 あな
たは何 か 宗教 を信 じて ますか (ど の宗教 を信 じて い ますか )」「 信仰 を もっ
て い ます か (ど の よ うな信仰 を もって い ますか )」 と聞 い て い くとい うや
りか たであ る。 そ して、 このふ た つ の 方法 に よって 算 出 された信者数 は、
日本 の場 合それが特 異 的 に甚 だ しいの であ るが、往 々に して4TL離 す る こと
が知 られて い る
5)。
そ して、先 に示 した数 値 の うち、文化庁 に よる 2億 超 とい うのは教団 に
聞 く方法 に よる もので あ り、統 計数理研 究所 あ るい は 『読売新聞』 の 2-3
割 とい うの は個 人に聞 く方法 に よる もの なので あ る。
幾 らか も よ り詳 しく確 認 してお こ う。
文化庁 に よって毎年 行 われて い る調 査 は、 いずれ も所轄 を問わず .包 括
宗教法 人、被包括宗教法 人 を包括す る非宗教法 人宗教 団体、単 立宗教法 人
とに調査表が送附 され、前 2者 につ い て はそ の教派、宗派 教 団等全体 の 、
後 1者 につ い て はその 法 人 自身 の 信者数 を尋 ね る とい うもので あ る
6)。
調
査 表 を送附す る際、文化庁 では、 一 応、信者 を、そ の 法 人 (団 体 )に お い
て 「定 め る信者 の義務 を果 た して い る者 (例 えば信者名簿 な どに登録 され
て い る者 )」 と定義 し、「氏 子 、崇敬 者、檀徒 、信徒 、信者、会員、 同志、
同人等 の総称」 とい う よ うに例示 して い る。 しか しなが ら、 どの よ うな人
を もって 信者 とみ なす か は、 最終 的 には教 団 の 判 断 に委 ね ざるを得 な い。
返 って きた 回答 にあ る数 値 が、例 えば前 年 と大 幅 に異 な って い る場 合 な
-26-
ど、疑 間 に思 われ る際 には、 あ らためて電 話等 に よ り確認作 業 を行 うが、
基本的 には卜
1答 す る側 の 自己申告 であ る。 そ の 自己中告 の 数値 を足 しあげ
て い くと 2億 を超 える とい う こ となのであ る。教 団 に聞 く方法 に よる、全
国規模 の 、ほぼ悉皆 といい うる調査 は、 [1本 にお い ては、 この 文化庁 の 調
査が唯 一の もので ある。
個 人に聞 く方法 の ほ うは、統 計 数理研 究所 、『読売新 聞』 とも、 一 定 の
方法 に よって抽 出 した個 人にた いす る個 別 (訪 問 )面 接聴取法 による調査
であ る
7)。
数理研究所 の 調査 で は、「 宗教 につ い てお きき した いの で
統
=│‐
すが、 た とえば、 あ なた は、 何 か 信仰 とか 信心 とか を持 って い ますか ?」
と尋 ね、 回答 の 選択 肢 と して「 1.も って い る、 信 じて い る」 と「2.も っ
て い な い 、 1:じ て い な い 、 関心 が な い 」 とを用 意 して い る。『読売 新 聞』
の 調 査で は、「 あ なた は、 何 か 宗 教 を信 じて い ます か 」 と尋 ね、 回答 の 選
択肢 は「 信 じて い る」 と「 信 じて い な い」 とである
8)。
2.宗 教 に関す るあ る類型論
い わゆ る宗教 の 類 型 論 には、 例 えば基 本的 な もの と して 一 神教 /′ 多神
教、世 界宗教 (普 遍宗教 )/民 族宗教 、倉1口 ll宗 教 /自 然宗教 といった もの
な どが あ るが、 ここで 、 本稿 で 問題 と して い る 2億 と 2-3割 の1■ を解 く
にあた って 重要 な鍵 となるあ る類ノ
11論 を紹 介 しよう。それは、文化 宗教 /
制 度宗教 /組 織 宗教 /個 人宗教 /会 員宗教 とい う類 型論であ る。 これは、
もともと前 4者 は井 門宮
lr夫 が提 町1し
始 め、 後 に竹村牧男 が 後 1者 をつ け
くわ えた もので ある。 ここで は、 竹村牧男 の まとめた ものに基 づい て提示
する
9)。
①文化宗教 :文 化的な枠組 みの なかでの一種 の宗教行動。例えば初請にい
く。 また七五三 などの際にはお参 りにい く。あるいはお盆に
なる と、帰 省を して、仏壇 に手 を合わせ る、お墓参 りにい
く。その神社やお寺 にたい して何か特別な信仰 をもってい る
わけで もない。けれ ども、その ときどきにそ うい うこ とをし
ない と気がす まない。その神社 にどうい う神 さまが祀 られて
-27-
日本の宗教人口
い るのか、そのお 寺 の宗 旨 は何 か、 御本尊 は何 か とい うこ と
は知 らな い場合 が 多 い。 本来 の宗教 的な意味合 い とい うもの
が 希薄化 した、脱落 した状態 で、ある種 の 行動 のための 無意
識 の枠組 みが あ って、それにそ って宗教 的な行動 をす る、 い
わば年中行事的 に人 々が 行 う行動様式、そ こに見 られ る宗教
現 象 をい う。
②制度宗教 :地 域 あ るい は家族 とい った制度 に支 え られて成立 して い る宗
教。 ある い は、 宗教 の 、そ うい った制度 に支 え られて い る側
面 をい う。神社神道 で あれば、お よそ地域 とい う制 度 と一 体
化 して い る氏 子 区域 、氏 子 制 度 とい う もの に支 え られ てお
り、伝統 仏教 、寺 院仏教 であれ ば、檀家制度 なる家族 とい う
制 度 に支 え られて い る、 神社 や 寺 院 の そ うい う側面 をい う。
③組織宗教 :い わゆ る教 祖 とい った 存在 を中心 に新 た に組織 された宗教。
教祖 とい われ る人が い て、そ の教祖 の宗教体験 が 人 々 に伝 え
られ、 教義 もま とまって い き、 ひ とつ の 教 団 が で きて くる、
い わば比 較 的新 しい宗教、 い わゆる新宗教 の 多 くはこれであ
る。 また例 えば、 い わゆ る鎌倉新仏教 な ど も、江戸時代 の檀
家制 度 を経 て制 度宗教 とい って よい様相 を呈 して い くが、そ
の 当時 にあ って は まさに一つ の新興宗教、組織宗教 であった
といい うる。
国人宗教 :宗 教書や文学、芸術 等 を学 びなが ら、個 人の 内心 にお い て宗
④イ
教的 な世 界観 とか 人生観 とか を築 い て い く、そ うい う ところ
に見 られ る宗 教 行 為。 団体 とい う もの に東縛 され た くな い、
何 か ひ とつ の 団体 に属 して 一緒 にや る とい うの は嫌 だ、 けれ
ども 自分 な りの 人生観、世 界観 とい うもの は追 求 して い きた
い、教 団 にはかか わ りた くな い けれ ど も、何 とか して 自分 の
ア イデ ンテ ィテ ィを探 した い 、 自分 とは何 か とい う問題 を自
分 な りに解決 した い、 自分 の 人生観、世 界観 を築 い て い きた
い、そ うい う営 みの なか に見 られ る宗教 を個 人宗教 と呼 ぶ。
-28-
⑤会 員宗教 :教 団 の 宗教 (制 度宗教 /組 織宗教 )と 個 人宗教 の 中間形態 の
あ りよ う。教団 に入るわけ で もない 、 しか しなが ら全 く個 人
とい うわけで もない 、例 えば カ ルチ ャー セ ンター な どが 催す
宗教 関連 の 講座、あ るい は寺 院な どが 実際 に さまざまな活動
をす るなかで行 って い る会員制 の 文化講座 の ような もの 、 こ
れ らに参加す る こ とは特 定 の教 団 に入る とい うこ とではな く
(文 化講座 にはでか けて い くが檀家 と してはかか わ らな い )、
入信 して教 団 に入 る、 あ る団体 に所属す る とい うので はな く
て、 参加 した い ときに参加す る、 いつ で も参加 で きる、 いつ
で もや めた い と きにやめ られ る、必ず しも個 人 とい うわけで
はな く、 一 緒 に何 か勉強 し、模索 し、探求す るけれ ど も、そ
の 団体 には縛 られ な い とい う ような もの をい う。
3.な ぜ 2-3割 なの に 2億 を超 えるのか
上 記 の方法論 お よび類型論 を踏 まえつつ 、 この 問題 を、 なぜ 個 人に聞 く
と 2-3割 (あ る い は 1割 前 後 )10)な の に教 団 に 聞 くと 2億 を超 えるの か と
い う視点 か ら考察 して み よう。
まず 2億 超 の 内 訳 を見 て み る と、 神 道 系 1億 582万 4,798人 、 仏 教 系
8,954万 834人 、 キ リス ト教 系 214万 3,710人 、諸教 908万 6,268人 となっ
ている
11)。
き わ め て 大 雑 把 に い え ば、 神 道 系 が 1億 、 仏 教 系 が 1億 と
な って い て、 これが 2億 超 の 主 因 であ る とい って よい。 この先 は、神道系
と仏教 系 とにつ い て 考 察 をす す め る
12)。
結 論 の一 部 を先 に い えば、神道
系 、仏教系それぞれ の 1億 は、文 化宗教 お よび制度宗教 によってそ の あ ら
かたが、組織宗教 お よび 会員宗教 に よってそ の一 部 が説明可能 である と考
える。
3-1)神 道系
神 道 系 1億 582万 4,798人 の う ち、 実 は、 神 社 本 庁 の 信 者 が 9,579万
1,474人 、神社 本庁 をは じめ とす る神 社 神 道系 の 信 者 が 9,621万 333人 で
-29-
H本 の宗教人口
あり
B)、
そ の 他 の うち の 多 くは教 派神 道 の それ をは じめ と して組 織宗教
お よびその延 長線 上 にあ る ものの 信者 として 考 える こ とが で きる。
神社神道系 、 なかで も神社 本庁 の信者 は、氏子 を基本 とし、 これ に崇敬
者 を加 えて算 出 され る。 氏 子 とは、広 義 には、氏子区域 に住 む住民すべ て
を指 し、崇敬者 とは、氏 区域 外 の 住民 で そ の神社 にた い して崇敬 の 念 を
「
もつ 人 々、 も し くは氏 子 IX域 を もた な い 神 社 に崇 敬 の 念 を もつ 人 々であ
る。 一 │]に 氏 子 とい って も、そ の 神社 との 関係 の あ りようは さまざまで あ
り、それぞれ の 神社が、氏子 の 人数 を具 体的 に どの よ うに把握 し、 どの よ
うな氏子 を、文化庁 に報告す る信者 とみ な して い るかは詳 らかでな い
11)。
例 えば教派神道 に分類 され るあ る教 団 の 信者 として、あるい は神道系 の
単立 の宗教法 人の 信者 と して数 え られ なが ら、 神社神道 の ある神社 の氏子
あ る い は崇敬者 として二 重 に数 え られて い る人 もあ る可 能性 があ り、 さら
には神社 本庁 の なかで も氏 子 と してかつ 崇敬者 として 複数回数 え られて い
る人 もあ ろ う
15)。
また、初詣 の 参詣者数 を信者数 と してそ の まま報告 して い る神社 もあ る
とぃ ぅ
氏
F―
16)。
た だ し、農村 部 の一 部 の 神社 にお い て は、 初詣 の 参拝者 数が
数 におお よそ 一 致 して い る とも考 え られ る。
3-2)仏 教系
仏教寺 院 の圧倒的多 くは い わゆ る菩提寺 で あ り、そ の信者数 は檀家 とし
て世帯 数 で把握 されて い る。 信者数 は檀家数 か ら推計 される ことになる
17)。
現代 の 日本 にお い ては、 葬送や埋 葬 の あ りようが多様化 し、 永代供養 墓
の 登場 な どに 見 られ る ように家 の お墓 を代 々継 承 して い くとい う本来 の檀
家制度 が制 度疲労 をお こ し、お墓 にた いす る意識 も大 き く変化 しつつ ある
とい う指摘 もあ るが
18)、
_方 で はお墓 参 りを し法事 を営 む人が い まだ に
多数 で あ る こ と も確か であ る。江 戸時代 か ら続 く、地方 あるい は農村 にお
ける伝統的檀家制度 はか な りの 程度廃 れて きて い る とは い え、都市 に流入
した 人間 (お よびそ の 子孫 )の 大 部 分 が そ の 都 市 にお い て 何 らか の 宗 教
(特 に い わゆ る新宗教 あ る い は新 々宗教 )に 加 入 したわけで もな い。 もし
-30-
もそ うな らば、 日本 の 宗 教 人日 (個 人 に 聞 い た場 合 )は
2-3割 を大 き く
超 えるはずであ る。 よ り多 くは、 無宗教 、 1分 は何 か特 定 の宗教 を信奉 し
│′
て い ない と考 える人 々であ り、 しか しなが ら圧 倒的 に多 くの ひ とは、 最終
的 には田 合の お墓に納 まるか、 さもな くば新 た にそ の 都市 (あ るい はそ の
近郊 )に お い てお墓 をIIう な ど して新 た な檀家 となる とい う状 況 が 見 られ
る
19)。
伝統 的 な檀家 制 度 は 崩壊 しつ つ あ って も、お墓 が あ って そ こ に納
ま り、残 された人は墓参す る とい うあ りよう「 1体 は い まだに 日本人全体 に
共通 して い る とい え よう。 1拒 園事業 の 母体 の 多 くは仏 教系 の宗教法 人であ
り、そ こにお墓 を買 い定期的 に基 参す る人 々は信者 の 意識 は もってお らず
とも、宗教法 人の側 で は彼 らを 自らの 信者 に数 えよう (お 墓 そ の もの は公
営 の霊 障1等 にあって も、本 人、家族、遺族 らがそ の 附近 の 寺院等 の あ らた
な檀信徒 となる例 も多 い )却
'。
また、『,iで 教 年鑑』 の 「仏 教 系」 には、仏教 系 のいわゆ る新宗教 も含 ま
れて い る。 これ らは、組織 宗教 お よびそ の 延長線 Lに ある ものの 信 者 とし
て 考 える こ とがで きる。 そ の信者 の うち少 なか らぬ 人 々は、そ の 新宗教 の
会員 であ りつつ 、か つ 菩提 寺 を ももち、亡 くなれ ばそ の 書提寺 にてお 葬式
口能性
をあげ る。 したが って 、「仏教 系」 の なか で 二 重 に数 え られて い る「
がある。
全体か らす れば ご く一 部 で はあ ろ うが、幾 らかの寺 院な どでは主催 の 文
化講座 や坐禅 会 な どの 行 事の 参加者 を信 者数 に加 えて い る ところ もある よ
うである。す なわ ち会員宗教 で あ る。 檀家 と してあ るい は組織宗教 の信者
としては数 え られて い な い 人が、 これに よって拾 われて い る「J能 性
(ま
た
口能性 )も あ ろ う。
あるい は二 重 に数 え られて い る「
神道系、仏教 系そ れぞれ の教 団 と もに、個 別 の 世帯 それぞれ の構成 人数
をおそ ら くは正 確 に把握 して い な い (頒 布 されたお札 に、 檀家数 に、それ
ぞれ 一 定数 を乗 じて 信 者数 を算 出 して い る こ とが 考 え られ る )。 か つ 、神
道系、仏教系それぞれ の うちにお い て二 重 三 重 に数 え られて い る可能性 も
あ り、 しか しなが ら、それが どの 程度 であ るの か をiE確 につ きとめるこ と
-31-
日本の宗教人H
は容 易 で はな いぃ そ うは い うものの 、往 々に して、初詣 は一 家揃 って い く
し、 法
:liも
、檀家 と しては、 一家揃 って 参ず る とい うの が、 まだ まだ多 く
の 日本人の 行動 で はなか ろ うかぃ とす れば、や は り教 IJと しては、 ひっ く
るめて 「 うちの 信 者」 とみ なす であろ う ことは想像 に難 くないっ
il院 の 檀家 と して の 意識 を 汁段 は もって い な く と
神社 の 氏 rあ る い は 、
も、祭礼 の 寄 附 に応 じて実 際 に 参 加 し、 檀 那 キの 修 改 築 に協 力す る 人 々
は 少な くな いぃ しか しなが ら、 一 人ひ と りに向か って 、「 あ なたは神社 に
お 参 りに 行 き ま したね
`、
で はあ なた は 神 道 の 信 者 です ね.」「 お きさん に
基参 りに 行 きま したね cあ なた は何 々宗 の 信 者ですね 」 と聞 い てみ る と、
「 えっ、 い や そ う じゃな い です よ」 と答 える 人が 7ギiJが たになる`)だ か ら
あ らためて「あ なた は何 か 宗教 を信 じて い ます か」 と聞 くと、2割 か ら 3
割 ぐ らいの 人 しか 「 は い 」 と答 え な いぃ あ らため て 個 人に尋 ねれ ば、実
信心 や無 宗教 、ある い は11神 論 考 と称す る人は多いの で
際、信 条 として イく
教
あるゥ │1本 人の 多 くは、 自 らは信 者であ る とい う意識 な く、神道系 と仁、
系 とのいず れ もの教 Hが それぞれわが教 月の信 者である とみ なす ような行
│ヽ
│ヽ
為 、行動 を 日常的 に して い る とい うこ とであ る。
家 (実 家 )に 帰 れば同 じお 茶 の 間 の 空間 に仏壇 もあれ ば神棚 もあ る。お
l¨
」
基参 りも行 け ば、 初詣 に も行 く
多 くの 日本 人は、 初詣、お 4キ 、お彼
li
岸、L tti三 、結婚式 、葬儀や法 =li、 祭礼 、 │ビ 除 け、 祈願 な ど、 季節 や 人ノ
の節 Hに 神社や お 寺 と関 わ りを もつ ,本 人が 自党 して い るか 否か にかかわ
らず、か な り多 くの 日本人が氏 rと して檀家 と して神社や 寺院 の 信 者名簿
に1裁 っている(,教 団 か らす れば、氏 rや って い て、檀家や って い て、何 か
あれば参拝 に 来 る、お 参 りに来 る、そ うい う人 (お よびそ の家族 )は 当然
うち の 信 者 さん とい う こ とにな る.,習 俗、風 習、慣 習 とい った もの と し
て、 も と も とは宗教 的 な意味 合 い を もって い た行為 が、そ の 意味合 い は求1
落 しつつ 、 なお残存 して い る
.ぅ
したが って そ こは 文化宗教 と制度宗教 とが
相倹 つ ことになるわけだが、そ うい った 人、個 人の側 では信 者意識 はり11常
に低 くて も、それ らが 宗教行為 であ る とい う意識 は薄 くと も、教 月側 か ら
│ヽ
すれ ば 当然 うち の 信 考 さん とい う こ とにな る。 これが 2億 と 2-3制 を説
-32-
明 す る理 由 で あ る。
4.「 二重信仰」 とい う表現 について 一 むすびにかえて一
い まだ少なか らぬ家 に神棚 と仏壇 の両方があることをもって、ひとりの
人が氏子 をや り檀家 となって い て、 初詣 に も行 きお墓参 りに も行 くこ と
「重
などをもって、 その ような状況 を「二重信仰」あるい は「 多重信仰」
層的信仰」 とい う ような言葉 によって表現 して い るの を時 々 Hに す る こ
とが ある 22)。 しか しなが ら、 これには違 和感 を覚 えざるをえない。結局
は「信仰」 とい う言葉の定義 に関わる問題 であるが、祀 られている神が何
か も知 らず、そのお寺 の宗 旨も知 らない状態 を、「信仰 してい る」
「信仰 し
てい る者である」 とい えるであろうか。神棚 にお水 をあげ仏壇 に手を合わ
せる行為や何 とな く神仏 の類 を信 じてい る状態、さ らには困 ったときの神
頼み といったような ことをどう評価するかによっては、「二重」あるい は
「 多重信仰」 とい う言葉 も許容 されるか もしれないが、少な くとも組織宗
教 の 自党的信者 と同等な信者 とはいいがたい。その ような表現 によっては
2-3割 の説明が で きない とい わ ざるをえないの ではない だろ うか。本人
(個 人個人)は それを「信仰」 と考 えてい ないか らこその 2-3割 なのであ
る。文化宗教 とい うのは、少な くとも純粋なあるいは熱烈な信仰心 をとも
なわない「行事」なのである。賽銭 な りお布施な りを拠出する行為は、そ
のような信仰心 をともなわない「慣習」 に したが っているだけである。に
もかか わ らず、教団側 か らすれば彼 らは信徒 に他ならない。「信仰をもた
ない 『信者』が重層的 に存在 してい る」 これが この国の宗教 のあ りような
のである (括 弧つ きの信者 は、勿論、教団に とっての信者 とい う意味であ
る)。
同 じ人が初詣 に行 き、節分 をや り、お盆 にはお墓 参 りを し、 クリスマ ス
になればパ ー テ ィー を開 く。 さらには結婚 式 はキ リス ト教式 で 挙 げ る とい
う人が少 なか らず い る。 信者 で もないの に初 詣 に行 き、 クリスチ ャ ンで も
な いの に クリスマ ス を祝 うこ とを特 に何 とも思 わな い 人が、 いずれ も 8割
を超 えて い る
23)。
これ らは、 まさ しく、 日本的 な文化宗教 とい えよう。
-33-
註
1)
平成
19(2007)年 12月 3111現 在 の 数値 と して 文化庁
(編 )『 ,i(教 年鑑 平 成
20年
■て い る。
版』 東京 :文 イ
リ 、2009、 pp.30-31に あ げ らオ
1・
2)
総 務 省統 計 局 に よれ ば、 平成 21(2009)年
H月
1‖ 現 在 (確 定 値 )で 総 人 ││が
1億 2,752万 2,000人 、 日本 人 人 口 が 1億 2,581万 5,000人 で あ る (http://www.
stat.gO.ip/data/jinsui/tsuki/index.htm(2010年
3)
4月
27H関 覧 ))。
http://www.ism.ac.jp/kokuminsei/table/data/htm1/ss3/3_1/3_1_all.htm(2009
H次 (2003)で は 30%、 第 10次 (1998)で は 29%で あ る。
5月 30H(朝 『読売 新 聞』 2005年 9月 2日 (朝 )で は 22.9
年 8月 7日 間覧 ).第
4) 『読売 新 聞』 2008年
%、
)。
2001年 の 調査 で は 21.5%で あ る (石 井研 [『 デ ー タブ ック 現 代 日本 人 の宗 教
増 補改 訂版』 東京 :新 曜 社、2007、
「
「 信 仰 を もって い る 」
,iで
p.8).そ の 他 の機 関 に よる調査 の 数値 を含 む、
教 を信 じて い る」 人 の 戦 後 の 変化 につ い て は、 石 リ
ト研
lf、
前掲 占、 pp.1-5を 見 よ.
5)
David B.Barrett『 ‖L界 キ リス ト教 Ff科 事 典』 東 京 :教 文館 、 1986、 pp.78-79。
こ こには ア フ リカの カ トリ ック信 者 とア メ リカの ペ ンテ コ ステ 派信徒 の 例が あ げ
られ て い るが 、 い ず れ も、 日本 とは逆 で、 個 人に聞 くや りか た の ほ うが 多 くな っ
て い る。
用語 の 定義 を含み 、文化庁 (編 )『 ウ
i(教 年鑑 平成 20年 版』(前 掲
)、
pp.24-27を 参
照 の こ と。 い か な る被 包括 宗 教 法 人 (団 体 )に も調査 表 は送 附 され な い こ とに注
意。
そ れ ぞ れ の 詳細 は、 統 計 数 理 研 究 所 の そ れ に つ い て は http://www.ism.ac.jp/
kokuminsei/outⅡ ne.htmlな ど (2010年 5月
16H関 覧 )を 、『読売 新 聞』 の それ に
つ い て は 『読売新 聞』 2008年 5月 30日 (朝 )を 見 よの
8)
統 計数理研 究所 の 調 査結 果 で は「 1.も って い る、 信 じて い る」 と「2.も って い な
い 、信 じて い な い 、 関心 が な い 」 の 合計が常 に 100(%)と な って い るが、『読売
新 聞』 の 最 新 の そ れ で は、「 liじ て い る」 が 26.1%、 「 信 じて い な い 」 が 71.9%、
さらに「答 えな い Jが 2.1%と な ってい る。
日本 人
にも
,i己
(H本 在 住 者 )を 対 象 と した「 個 人 に 聞 く」 方 法 に よる 調 査 は、 計 4)
した よ うに、 他 に も幾 つ か あ り、「 あ な た は 何 か 宗 教 団体 に 入 って い ます
か」 と尋 ね、選択 肢 と して 具体 的 な宗 教 の 名 前 をあ げてお い た場 合、そ の 合計 は
:に
1答 した割 合 よ りも一 般 的 に 高 くな る こ とが 知 られ て い
純 に「イ
::仰 が あ る 」 と卜
p.55).西
lr、
久美 r「 “,i(教 的 な もの "に ひかれ る H本 人 一
前掲 i等 、
る (石 リ
ト研
ISSP国 際 比 較 調 査
『放 送研 究 と調 査』 第 59巻 第 5け
(宗 教 )か ら一 」
5月 //通 巻 696け
東京
)、
:NHK放
送 文化 研 究 所
(2009年
日本放 送 出版協 会、2009、
p.
66を も参照 の こ と。 また、「 信 仰 して い る 宗 教 が 」 あ るか と尋 ね、 選択 肢 と して
-34-
「 あ る」
「特 に イ
「 な い 」 を用 意 した J査 で は、
::仰 して い な い が 、家 の 宗 教 はあ る 」
:サ
「あ る Jの liビ )が お よそ l割 前後、「家 の 宗 教 はあ る Jの 割 合が お よそ 21:1前 後 と
な って い る (石
ll・
「 lf、 it掲
fり
::卜
、pp.3032).こ の 調 査 の
Ii羊
利‖に つ い て は、 本村
雅 文「 現 代 日本 人 の 宗 教 意 I哉 ― J(〕 SS-2()00か らの デ ー タを中心 と して ― 」 人阪
商 業大学 比 較地域 1究 所
│り
東京 大学 社 会科学 f研 究所 (編 )││1本 版
(〕
cncral S(rial
「
Surveys iり「究論 文集 」
(〕 SS-2000で 見た 日本 人の 意識 と行動
リ
[東 京 入学 社 会科学 イ
「
り究所 、2002、 pp.125-134(http:
究所 資料 第 20集 ]i東 京 :東 京 大学 社 会科学石
′
′
′
ィ
nl()nographs
jgssnllpdf/igsSinl_9pdf
igss.daishodai.ac.jp/JapanCSC 5rcscarch´
(20081110月 17‖ 関 覧 ))、 同 「 現 代 日本 人 と “家 の 宗 教 "― JGSS-2000/2001
か らの デー タを中心 と して ― 」 人阪 商 業大学比 較地域 「究所
│り
「究
イ
リ
,サ
i(編 )││1本 版
(〕
tヽ
ncral S(て ial Survcys l'F究 論 文集
の 意識 と行動 [東 京 大学 社 会科学研 究所 資料 第 22集 ]1東 京
イ
リ
1 究
,り i、
nlonogrそ
9)竹
京
東京 大学 社 会利学
[2]JGSSで 見た 日本 人
:東 京 大学 社 会科学
2003、 pp 145-162 (httl): //jg、 .daishodai.ac.jp/Jttlpそ lnesc′ 5rescarch′ ′
lphs jgssm2pdf/igSSn12_9,PD「 (2()081110'l17111期 質〕)を
)也
よ,
j「 [論 説 ]現 代 社 会 と宗 教 の 役 11」 1宗 務時 幸
小牧 り
‖ N()108` 14成 15118月 1 束
1・
:文 化庁 文化 部宗 務課、2003、 pp.22-44の なか の pp.28-31、
lf人
に よる 文化宗 教
市1度 宗教
33-34.,リ ト門富
個 人宗 教 の 規定 に つ い て は、例 えば
組織宗教
リ
ト│"l宮 lf夫 │'lll!殺 しの 時 代』 東京 :日 本経 済 新 聞ネ 1974、 pp.154-166、 同 「 第
・章 現 代社 会 と宗教 」 サ
ト門lif i夫 (編 )『 講座宗教学 第 3巻 秩序 へ の挑 戦』 東京
│:、
:
pp.31-106σ )な か の pp.57-69な どを見 よ
東京 大学 │ll版 会、 1978、
1()):it 8)な らびに石 リ
ト研
前掲 、 pp.33-34を ,こ よ
` 20イ
2009、 pp.30-31,,こ の 分灯1は あ く
14成
li版 │(前 掲
lf、
11)文 化 lit(編 )『 ウ
i(教 年鑑
l:卜
`,
)、
まで 使 1'1的 な もの で あ り、 また そ の 宗 教 法 人が どれ に 属す るか は、 原 員1と して、
こ れ もそ の 宗 教 法 人 の 自己 中
│:「
に よって い る .な お、 1桁 教 とは 前 3系 統 の い ず れ
に も人 らな い もの で あ って、「竹教
=新 ,i(教 で はな い 、同、p.28お
よび 石 リ
リ
トイ
│lr、
前掲 :1:、 pp.42-43を も参照 の こ と
なお 、 これ らの 数 111は こ こ 数 11大 き くは変動 して い な いて「`成 16(2004)li 12
月 31‖ 現 在 で は、 神 道 系 1億 858万 457人 、 仁、
教 系 9,348万 5.017人 、 キ リ ス ト
教 系 216万 1.707人 、 1桁 教 959万 9,480人 、 2億 1.382ノ J6.661人 (文 化 ナ
i=(編
` 17(2()05)li 12
「宗 教 年鑑 `
14成 1711版 1東 京 :文 化庁 、2006、 pp.30-31)、
14成
:i卜
)
ナ
131‖ 現 在 で は、 神 道 系 1億 724万 7.522人 、 仁、
教系
教 系 259万 5.397人 、 諸 教 991ノ J7.555人 、 計 2億
1宗 教 年鑑
`
14成 18句 1版
i東 京 :文 化 サ
i:、
2007、
9。
126万 273人 、 キ リ ス ト
1.102ノ J747人
pp.30-31)、
(文 化 庁 (編
平成
)
18(2006)11
12月 31‖ 現 在 で は、 神道 系 1億 681万 7.669人 、夕、
教 系 8,917ノ J7.769人 、 キ リス
ト教 系 303万 2,239人 、 1竹 教 981ノ J7.752人 、 2億 884ノ J5,429人 (文 化 サ
it(編
「宗教 年鑑 `
:文
い
pp.30-31)と
1911版
2008、
14成
なって る
l東 京
化庁 、
::卜
.
-35-
)
日本の 宗教 人口
キ リ ス ト教 系 の イ
`i考
lf、
数が比 較 的 !│:確 で あ る とされ て い る こ とにつ い て は、 石 サ
ト研
前掲 i::、 pp.59-60を 参照 :竹 教 お よびそ の 他 の 系 の なか の い わ ゆ る新 宗 教
(比 較 的 新 しい 宗教 )の イ
::考 数に関 して、 少 なか らぬ教 111に お い て実 際 には害1リ リ
│
い て 孝えな ければ な らな い
itt l夫
││lt俗 社 会の 宗教
能性 につ い て は、 同、 pp.48-52を 見 よ│.な お、 ナ
ト
:1‐
│‖ l
j東 京
:日 本恭情教 1出 版 局、 1972、 pp.23-24を も参
│ヽ
│【 {
のこと
13)
文イ
リil(編 )ト ウ
i(教 年鑑
14)
石リ
ト研
前掲
lr、
::卜
`
14成
20年 版』(1年 掲
、 p.47を 見 よ
)、
pp 50-51
::仰 構 造 一 宗教 浮動 人口
藤リ
トll:雄 1現 代 人 の イ
の 行動 と思 想 ― │(日 本 人の 行動 と思 想 32)、 東京 ::評 論社、 1974、
lf夫
l llll殺
東万〔:人
│り
l′
しの 時 代 │(前 掲
:[、
1998、
)、
p.44お よび石 サ
ト研
リ
ト1句 宮
p.22、
lf l戦 後 の 社 会変動 と神社 神道]
230を も参 IFt,,
pp.106、 157、
lヽ
例 えば筆 者の 父親 (70代 、静 岡 り
itイ リ Iの 国 市在住 )は 、近所 の 神 社 の 氏
(毎 年 ^定 額 の お 金 を納 め てお 札 を rtっ て (購 入 して )い る )、
r・
であ り
1島 市 にあ る
:│:↓
l勢 神γfの
リ
入社 に も毎 年 お 米 を納 め てお 札 を rtっ てお り、地域 の 自治 会 を通 じてイ
お 札 も rtっ て (購 入 して )い て (神 棚 にはみ っつ の お札が あ る
さらに戦没 抒の
´定額 の お 金を納 め てお り、
(:に 立宗教 法 人 )の 遺 族 会に毎年
)、
遺 族 と して靖 国 神社
神道 系 の なか で :重
(μ
Чl■
)に 数 え られ て い る lf能 性 が あ り、 それ に よって 結 果
的 に、配 偶 者 で あ る 奏 (筆 考の け )ば か りか 、現 在 は 千葉 り
it習 志 野 市在住 の 筆 著
・
能
や場 合 に よって はそ の 妻 まで 神道 系 の イ
ti者 に数 え られ る こ とに な って い る
′:が あ る とい う えか た もで きよう│
‖
孝
′
16) http : /d hatcna.nc.jp/nisill(lillniya′ 20091202 (2010イ 114 り
1 19 111111,こ
F・
l可
)
17)多
くの 場 合、 末 、
十 (被 包括 宗 教 法 人 )は 、 本 山 (包 │:1宗 教 法 人 )に た い して、 自
‐
、
ilの hil家 数 を 報 lliし て お り、 包括 宗 教 法 人は、 この 檀 家 数に 定 数 を乗 じて、 文
ロ:=に 報 ,Fし て い る もの と思 われ る
イ
18)例 え ば、 ア
│リ
ト紀
r‐
lllリ
トlI:雄 、 前掲 J「 、 p.22を 見 よ
「 〈墓 )意 i裁 の 多様 化 の 背 先t― JGSS-2000
,
2001の
析 を通 して 一 J大 阪 商 業大学 比 較地域 研 究所 /東 京 大学 社 会科学研 究所
本版 General S∝ ial
Survcys Iり 「究 論 文集
デ ー タ分
(編 )│││
[2]JGSSで 見た 日本 人の 意 i裁 と行動
[東
東京 :東 京 大学 社 会科 学 研 究 所 、2003、
′
pp. 163-178 (http : /′ /jgss.dttlishodai.ac.jp/」 apそ lncse′ ′
5rcscarch/111ol10graphs/
京 大学 社 会科 学 研 究 所 資 料 第 22集
]』
jgssm2pdf/igSSn12_10.pdf(20()81110月 17‖ 関覧 ))、 日1島 久 田 ll:博 キ
サ
IL本 月
'青
r 野 │1達 也 加 付I文 「特 集 :最 新 調 査 、
卜・ 基 ・ 非儀 にかか る カ ネ」1週「リ ダイ
l
・J2009年 1月
ヤモ ン ド 特 人 写
‐
第 97巻 第 4け (通 巻第 4262り
東京 :ダ
2`111、
)、
イヤ モ ン ド社、2009、 pp.30-73、 「 │1本 人 の 葬送 観 に変化
│′
│││1葬 、無宗教 葬が 1曽
加1希 薄 になる家族 の 結 びつ きJ『 新宗教 新聞』 2010年 4月 25‖ を見 よ
`・
仁、
教 系のイ
::者 数が 実 際 に は 日本 の 人 口 ば か りか 1億 を もそ れ な りに 大 き く ド
│;:│っ
て い る背 景 には、 この よ うな
=!二
│ザ
iも
-36-
あ ろ うr,な お、比 較 的 人 きい と思 われ る
伝統 的 な仏教 宗 派 の ひ とつ で あ る 曹洞宗 をは じめ幾 つ か の 宗 派 の 信 者数 が「 米報
‐
i:i(不 詳 )」 とな って お り (つ ま リイ
::者 数 =0)、 そ の こ と も小 さか らぬ
因で あ
ろ う (文 化庁 (編 )│.宗 教 年鑑 `
14成 2011版 J(前 掲
)、
pp.70-71な ど).さ らに い
えば、伝統 仏教 宗 派 の 水 キの うちの 幾 らか は、 本 山 に納 め る賦 i果 金 の 額 を抑 え る
ため、 本 山 にた い して実 際 の hili家 数 よ り少 な く慨告 して い る とい う実態 もあ る よ
うであ る
(リ
ト門富 1夫 「1性 俗 社 会 の 宗教 1(11掲
)、
p.21)
19)
藤リ
トll:雄 、 前掲
20)
藤
21)
西 久 美 r、 前掲 論 文、 p.70:「 多 くの 人が 『よ くす る』 ,i(教 的 な行動 は、『 墓参 り』
と 『初 もうで』 で、『墓参 り』 は 669()、 『初 もうで.Iは 55%を 占め た`,こ れ に │.し
ll・
!│:雄
l:│、
pp.74-89、
94、
128、
232を 参照
、 前掲 ,等 、 pp.H3-144を 参‖
(1
た こ とが あ る』 人を加 える と 『 基参 り」 は 95%、 『初 もうで』 は 92%と なる.」 河
野啓
2008」
i哉
け
)、
「 日本 人 の 意 i哉 変 化 の 35年 の 軌 跡 (1)一 第 8回 「 日本 人 の 意
『放 送研 究 と 企』 第 59巻 第 4け (2009年 4月 通 巻 695
調 査か ら一 」
高橋 十
東京
:│∫
│'樹
:NHK放 送 文化研 究所
日本放送 出版協 会、2009、 p.30を も参照 u
例 えば佐 々 木馨 「生 と死 の 日本思 想 ― 現 代 の 死 ′
L観 と中 ‖t仏 教 の 思想 ― 』 東京
トラ ン ス ビ ュ ー 、2002、 pp.16-17、
37、
29、
36-37」
た だ し同 書、pp.27、
29、
:
36-
57な どで は 「 (神 11き ままの )無 信仰 の イ
::仰 」 とい う表現 が り
llい られて もい る、
,
木村 雅 文「現 代 日本 人 と “家 の 宗教 "― JGSS‐ 2000′ /2001か らの デー タを 中`亡 ヽと し
て 一 」(前 掲 )に は “信仰 の な い宗教 "と い う表現 が 見 られ る
│'1売
ゲこXrr‖ ‖1 2008イ li 5'13011 (り
1).,
-37-