築上町職員の取り組み 築上町食育推進協議会では、平成25年度に、築上町「自分で作るお弁当の日」実施計画を策定し、段 階的にこの取り組みを実施していくこととしました。まず築上町職員が取り組んでみようと、毎月1回「お弁 当の日」を実施しました。その内容についてご紹介します。 目 的 「自分で作るお弁当の日」の普及啓発。 目 標 自分のお弁当を自分で作る。 取り組み参加範囲 実施回数 取り組みの担当 築上町職員 (保育園・給食調理員等を除く) 毎月1回 (平成25年7月から) 住民課 実施方法 職員向け実施案内チラシ お弁当便りの発行 (月に1度) 献立を立て、 お弁当を作る お弁当の写真を事務局 に送付する(月に1度) 職場でお弁当を 食べる アンケートを実施 (年に3回) 事業評価 (年度末) 13 内部へのお知らせ~お弁当便り~ 築上町職員のお弁当の日の開始に合わせて、「お弁当便り」を月に一度発行しました。お弁当の日にた くさんの方が参加してほしい、また、お弁当作りや普段の食生活に役立てていただきたいという思いを込め ました。 お弁当便りの主な内容は、地元の食材を使ったレシピの紹介、お弁当のバランスの基本について、お弁 当の日の取り組み報告などです。 2月号では、1月20日に行った特別企画第2弾の模様をお伝えしました。この特別企画は1品持ち寄り形 式で行いました。持ち寄りの料理は様々で、とてもにぎやかな食卓となりました。 お弁当便り 今回は自分で考えて作った一品を数人分持ち寄っていただきました。 持ち寄りの品の一部を紹介すると、ほうれん草の胡麻和え、白菜漬、コロッケ、おにぎり、鶏肉と 卵の煮物、肉の生姜焼き、オクラの豚肉巻き、揚げきんぴらごぼう、けんちん汁、キャベツのオムレ ツ、プリン、チーズケーキ、チョコケーキ、チャーハン、ポテトピザ、ナポリタン、クレープ等… 本当にみなさん、ありがとうございました。 わいわ い がやがや ↑会食風景 ↑ 持ち寄りの品々。心温まります。 ~参加者の感想を一部ご紹介します~ ◆参加するまでは迷っていましたけど何を作ってもいいんだと思いました。前回と同じく参加してよかった です。 ◆弁当を作る大変さを実感しました!! ◆1品だったので負担も少なく良かったです。 ◆何を準備するか悩みますが、それ以上に昼食時間が楽しみでした。品揃えが豊富でとても美味しかった です。みなさんの愛情を感じました。 ◆食べながらの会話がおいしさを倍増させてくれました。 ◆色々話しながら人が作ったものを食べるのは、少しピクニック気分。朝早くから、みんなお疲れ様! ◆手が込んだものばかりではなく、普段の家庭料理が味わえて楽しかった。 ◆自分が作ったものに誰かの手が伸びないとさみしく、完食してもらえるとうれしく思いました。初めて参加 は緊張して最初の一歩は大変でしたが、大きな一歩でした。 ◆ワイワイ感想を言いながらで勉強にもなりました。 ◆自分で作る時もっと工夫しようと思いました。 ◆彩りがよく、目でも楽しませてくれようとする皆さんの思いがうれしかったです。 先日行った中間アンケートも集計結果が出ました。ご協力ありがとうございました。年度末に再び最終アンケ ートを行い、みなさんに結果をお返ししたいと思いますので、またご協力をお願いいたします。来年度の「お弁 当の日については、現時点では特別企画のスタイルを年に数回行う方向で事務局は考えています。 また、子どものお弁当の日を始めるための準備が少しずつ始まっています。子どもが本気で真剣に取り組むた めには、この大人の取り組みで大人が真剣に楽しく取り組む姿をいかに見せるかが重要な鍵を握っていると思い ます。大人も「弁当の日」を是非楽しんでもらいたいと願います。 発行:住民課健康増進係 担当:管理栄養士 北野 14 外部へのお知らせ~町ホームページ~ 築上町職員のお弁当の日にお弁当の写真を提出した職員は月平均28人(17%)でした(H26年2月 現在)。小中学校でお弁当の日を推進する上で、大人が取り組んでいる姿をいろんな方々に見ていた だきたいと思い、この取り組みをホームページで公開しました。大人が食育に取り組むことは、子どもと は違った視点でとても意義があると思います。 築上町職員 自分で作る お 弁 当 の 日 役場の職員も 食育に取り組 んでいます! 築上町食育推進計画に沿って、町職員の「自分で作るお弁当の日」の取り組みを始めました。「自分 のお弁当は自分で作りましょう!」ということで、今年の7月から毎月19日に取り組んでいます。 素敵なお弁当です! お弁当の写真を見ていると心が じーんと温かくなります。素敵な写 真をありがとうございます! 15 取り組みを評価するための事前・中間アンケートを実施 職員の取り組みを評価するためにアンケートを実施しました。「お弁当の日」を開始してからお弁当を 作る職員の割合が増えたという結果がでています(グラフ1)。また、お弁当を作っていない人でも47% の人が食に対する意識が変わったと回答しています(グラフ2)。 グラフ1 グラフ2 「お弁当の日」が始まり、手作りのお弁当や 食生活に対する意識は変わりましたか? 自分でお弁当を作りますか? お弁当の日実施前 お弁当を作った人 お弁当の日開始5カ月後 お弁当を作っていない人 74% 73% 54% 46% 27% はい はい いいえ いいえ グラフ3 グラフ4 どのように意識が変わりましたか(複数回 答可)。 【お弁当を作った人】 お弁当を作った人】 手作りの大変さがわかった・作る 人へ感謝の気持ちが増した 家族と一緒に料理をしてみようと 思った 53% 47% 26% どのように意識が変わりましたか(複数回 答可) 【お弁当を作っていない人】 お弁当を作っていない人】 12 作ってくれる人へ感謝に気持ち を抱いた 13 3 3 地元の食材に関心が出てきた お弁当を見せ合うことや、仲間と 食べることを楽しいと思った 7 以前より地元の食材に関心が出 てきた より食事(食材)を選ぶ力がつい た 以前より「食」に興味・関心が出 てきた 手作りの良さを確認した 食事(食材)を選ぶ力がついて きた 5 1 3 「食」全般に興味・関心が出てき た 3 7 手作りの良さ見直した 11 5 【考察】 築上町職員「お弁当の日」特別企画のような一品持ち寄り形式は大学や職場、地域等で行われています。この一品持ち寄り形式は 一品だけ作ればいいので手間はかかりませんが、他の人も食べるので手抜きができません。しかし、お弁当便りの中の参加者の声に もあるように参加した感想はポジティブなものが多く、会食時も「美味しい・すごい・作り方を知りたい」と会話が弾んでいました。 この企画は単に職員間のコミュニケーションや仕事中のリフレッシュを図ったり、調理の技術を身につけたりすることがねらいでは ありません。「面倒だけど作れるか?」→「作ることができた」→「食べてくれた」→「喜んでほしい、また作ろう」というモチベーションを 上げることもねらいの一つで、この気持ちは人同士の優しさを垣間見ることができます。もう一つはお弁当作りを通して「自分のことは 自分で行う」というセルフマネジメント力(段取り力)がつき、それができて初めて職場や地域などのマネジメントができると、ある大学 教授は述べています。 このように人に喜んでほしいという気持ちや、マネジメント力はどんな仕事にも大切なことだと思います。グラフ3、4のようにこの取り組 みによって少しでも意識に変化が現れたことは高く評価できると考えます。よって、築上町職員の「お弁当の日」は持ち寄り形式で継続 し、さらには拡大して住民と一緒に楽しめるものにしていきたいと考えています。 16
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