人工知能(第12週) Artificial Intelligence (AI) 1 AI ‐授業計画(今週) • • • • • • • 「人工知能」とは何か 問題解決とは 探索アルゴリズムとグラフ表現 前向き推論,後向き推論 ルール,意味ネットワーク,フレーム 機械学習と学習モデル←今年はスキップ 知的エージェント 2 エージェントとは • agent; 代理人,代行する人 – 松井選手のエージェント – (適切な理解のためには) • • • • • 依頼者の意図を汲んで, ある程度(または,かなり)自由に, 周りの状況を把握して, ある行為を行って, 効果を及ぼすものである 3 エージェントに関する考え方(1) エージェントは,他のエージェントと 協調して,問題を解決する自律的な 存在である 自律性 協調と競合 多数のエージェント が存在するマルチ エージェント社会 社会的なソフト,.. 4 エージェントに関する考え方(2) エージェントは,sensor によって環境を 知覚し,effecter によって環境に働き かける行為者である sensing & effecting 外部環境を認識し, 適切に応答する なにか,生き物みたいな 5 エージェントに関する考え方(3) エージェントは,合理的に判断し, 自主的に行動する主体である 合理的 自主的 いちいちの指示を 要しないこと なにか,人間みたいな 6 エージェントの特性(Wooldridge) 自律性 エージェントは人間や他のシステムからの指示を 受けないでも行動する.自己制御機能が必要. 社会性 エージェントは他のエージェントや人間と相互作用 を行う.交信のための言語やプロトコルが必要. 反応性 エージェントは自分の外部環境やその変化に対 応する.センサやイフェクタが必要. 自発性 エージェントは目標を目指して主導的に行動する. 充足を感じる“心”が必要. 7 どんなエージェントがあるか(1) • 代行エージェント; – ユーザの意図を受けて,仕事を代行 – ユーザからの指図は不要(権限委譲) – ユーザは,GUIでアクション • (応用例) – メールの整理 – 情報フィルタリング – Webを見るときかける個人用めがね 8 どんなエージェントがあるか(3) • 相互運用エージェント; – エージェント同士が大域的に動作 – 他のエージェントと交渉し,協調し,競合して 目的を達成 • (応用例) – 仮想的な統合データベース – これからの情報通信エージェント – ubiquitous社会のインフラに 9 どんなエージェントがあるか(4) • 擬人化エージェント;avatar – 顔や身体を持つ人,動物,キャラクタ – 人間の感情投入の対象 • 認知的に不可欠 – 音声,視線,表情,身振りを仮想的に具現 • (応用例) – 学習教材,仮想商店街 エージェントといわないで, アバタということも多いが 10 エージェントに求めたいこと ー実現方法の観点からー • 知的であること:intelligent agent – 自律的で,行動のプランニングができること • 移動できること:mobile agent – ほんとうの分散処理;動かない移動もある • マルチであること:multiple agent – ひとつずつのエージェントは簡素であること 11 知的エージェントの最小構成 状況認識モジュール 環境 観測 + 環境モデル プランニング 目標 行為 エージェ ント群 12 プランニング(planning) • 熟考型プランニング – AIの伝統的なツール – 環境モデルを持ち – 多数の「状態」を用意して – 現在の状態から,目標の状態までを – 探索する – 前向き/後向き探索など • 組合わせ的爆発をいかに回避するか 13 プランニング(planning) • 反応型プランニング – 実時間解決が使命(ロボットなど) – プロダクションルール群を置いて – 可能なルールを選択して – 目標の状態を短時間で • デッドロックをいかに回避するか – (環境モデルは持っていないから) 14 知的エージェントの改良 状況認識モジュール プランニング 目標 学習器 環境モデル 環境 観測 行為 + エージェ ント群 15 移動エージェントの実現 エージェント スクリプト 移動 エージェント間通信 agent agent agent バーチャルマシン migration 16 migrationに求められること • エージェント実行の途中で打ち切って他の ノードに移ることが出来なければならない • 変数の値も保持しなければならない • 環境から独立して動作しなければならない • 他のノードの独立性,守秘性を破壊しては ならない • (普通のプログラムでは条件を満たさない) 17 協調型マルチエージェントシステム ・タスクの分解 ・タスクの分配 ・タスクの統合 サブタスクの 処理 18 均衡型マルチエージェントシステム それぞれ 独自に タスクを 実行 タスク ・問題の分割 ・解決の調整 ・結果の交換 タスク タスク 19 黒板モデルによるエージェント間通信 黒 板 「黒板」を使って,各自が 情報交換し,判断する 20 プロトコルによるエージェント間通信 通常の情報通信と同様に プロトコルを決めて情報交換 21 エージェントのたくさんの故郷 • AIの研究 – 同期と競合解消,交渉,契約,黒板モデル • GUI-HCIの研究 – 代行によるUser Interfaceの知的化 • 分散システム エージェントの 概念も多様化 するわけだ – OOPの分散化からmultiagent systemへ • Webの研究 – データベースの仮想統合,personalization • 情報通信の研究 – ubiquitous computingの時代 22
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