発行所飛鳥出版室発行人永野正将〒780−0945 高知市本宮町65−6 電話 088-850-0588 e-mail:[email protected] http://www.asuka-net.jp 極月の人々人々道にあり山口青邨今年は私たちにとって忘れられない年になりました。創業者である社長の逝去にたくさんの方のご弔慰を頂き、その存在を改めて偲びました。これからは新社長を中心に、皆で力を合わせて「飛鳥」を育てて参ります。行く年のご愛顧に心から御礼申し上げ、来る年もどうぞよろしくお願い申し上げます。幸せな最期 ⋮ ⋮ ⋮ ⋮ 松田雅子 12 わが家の太郎筥 ⋮ ⋮ 永野雅子 11 いろいろかいろ三 ⋮ 安藝眞一 10 ⋮ ⋮ ⋮ ⋮ ⋮ やまげんらう９ヒナタクサイ日記８ ⋮ ⋮ ⋮ ⋮ ⋮ ⋮ ⋮ 氏原名美８キルギスタンからコンニチハ瀾 ⋮ ⋮ ⋮ ⋮ ⋮ ⋮ ⋮ 竹内荘市７歩き遍路三十三日間 ⋮ ⋮ ⋮ ⋮ ⋮ ⋮ ⋮ 水木和香６文章力レベルアップ講座盪出版物紹介 ⋮ ⋮ ⋮ ⋮ ⋮ ⋮ ⋮ ⋮ ５脱稿して ⋮ ⋮ ⋮ 吉良川文張４﹁幕末の土佐清岡道之助﹂を ⋮ ⋮ ⋮ ⋮ 西村多津子２・３﹁か出わ版ら室版﹂ 171 誕生号の・頃紙面「出版室」誕生の頃西村多津子（元飛鳥出版室室長）「自分史は紙の墓標です」と福山社長。私達も真剣です。夕方のニュースで流してくれました。日も新聞二社とテレビが会場を取材、社、ラジオと大々的に報道され、当ん勉強になりました。事前に新聞二コミまわりをはじめ、これはたいへ一週間前になると、福山氏がマスても無益よ﹂と問題にされません。の低いところじゃ、そんなことをし持ってまわりますが、﹁高知は文化内の高齢者センターなどに案内状を案内状の発送を済ますと、高知市手にわかれたりです。郡部へ行くと、長と一緒だったり、若者の運転で二して、車を運転できない私は永野社を訪問しました。前日に電話連絡を週があけると毎日ノートの注文先ことにしました。て、書き方の説明もさせていただくなく、ノート注文者のお宅を訪問し文いただいており、郵送するだけで自分史マニュアルノートを多数ご注教室開催前に発送した案内状から、と言われました。﹁消防法に反します。もう入れません﹂会場︵高知市中央公民館︶の職員から室の第一歩です。室﹂を開くことになりました。出版日︵土︶初めての﹁自分史作り方教福山氏を講師に、その年の四月五の発行となったのです。この言葉を得て、﹁自分史かわら版﹂で後押ししてほしい﹂とありました。ていると怠慢になるので、通信などをくくったのです。自分が受け持つしかないか﹂と、腹齢二十八歳。﹁出版室は一番年長の社は若さいっぱいの職場で、平均年いうことになったのです。当時、会こら辺で社会に貢献できたら ⋮ ﹂とて十五年仕事をさせていただき、﹁こことになったのです。四国写植としけに応え、出版制作室を立ち上げるル・メモリーノート開発者︶の呼びかター福山琢磨社長︵自分史マニュアた写植会社が、大阪の自費出版センそれまで印刷のニーズに応えてきとって特記すべき年となりました。一九八六︵昭和 61 ︶年は、当社にとしている﹂と応え、﹁一人で書い出席者の 43 ％が﹁これから書こういてほしい等々。感謝しています／定期的に教室を開になった／一歩前に進むことができくてもよく安心、まとめてみたい気す勇気がわいてきた／億劫に考えなアンケートには、人生の集成を残高さに驚かされたことです。講習後の質問も次々とあり、関心のました。熱心にメモをとる方も多く、うに高齢者の姿勢のよさに圧倒されおしで行われ、満席で窮屈だったろ財産づくり﹂の講義は二時間ぶっと会場は一六〇人の大入り。﹁心のこともあります。「核家族の現在、おじいちゃん、おばあちゃんの名前を知らない子どもも在ります」れましたが、文中には奥さんへの感するほうがずっとマシです﹂と言わ話してくれました。奥さんは、﹁畑をない人生の折々を書き留めたものが会社を退職した今でも、かけがえのその後、夢中で本作りに携わり、︵にしむらたづこ／高知市︶ご夫婦で毎日読み合わせをされたと頃を思い出してみました。ってやりなさい﹂と逆に励まされた﹁あんたは良い仕事をしゆう、頑張校正の戻りをいただきに伺うと、れたのでした。きより印刷が読みよかろう﹂と託さう﹂の励ましで書きあがり、﹁手書じいちゃんの自分史を楽しみにしゆ五五〇枚。中学生のお孫さんの﹁おれいな文字で四〇〇字詰め原稿用紙十町︶の農家の男性︵七十余歳︶。きて入うるれ最、力そ﹂にか不初とさのとはら安のいれ当、時書い自うた時大間きっ分の文はきが始ぱ史ん章電くかめいはびの算構かるの、り出写えるの私窪し力植て。だに川たは機くゆか社町時高のれっら長︵代松時まく、は現でへ代しり本、四し送でたやに﹁万たっ、。ろなこ。自分史制作となりました。出版室にとっても記念すべき最初の次世代への平和教育にも及ぶもので、ました。著者の戦争体験の捉え方は、と、記憶の鮮やかな祖父を讃えてい者﹁はお正じしいいち歴、ゃ史、んの、は記、素録、晴をらもしっいと。 ⋮ 体﹂験三のお孫さんからは感想文が届き、ハガキや電話をいただきました。中者の元へ感想が届いたり、当社へも版が珍しかった、出版室立ち上げの永野社長の急な不在に、まだ自費出一緒に高知県内を縦横に走った初代鳥へと成長しました。四半世紀も前、あれから、会社も四国写植から飛に並べば立派な自分史になります。記録は末代﹂︱︱詩や短歌も年代順をやいてしまいます。﹁記憶は一代、残してほしい﹂と、ついついお節介あれば、﹁散逸しないように後世につの主役といえます。出版後は、著ては、その人の生きた時代がもう一の戦争中の生活です。自分史においていますが、三分の一は兵隊として代から始まって農業の日々が綴られ三一四頁に及ぶ自分史は、幼少時側に並ぶお二人が収まっています。院に伺ったとき、説明をし終えると来上がったばかりの自分史を膝に縁ていました。入院されている方の病た方なので話も弾み、毎日が充実ししたが、相手は書きたい気持を持っ一日三〇〇キロを越す日もありまの大きさを痛感したことでした。心﹂と言ってもらい、マスコミの力われ、﹁新聞に載ったからお宅は安業者が回ってきた﹂と、数軒から言少し前に高齢者を対象に﹁本作りのは思い出話となりました。たことで改善されることになり、今そのことは、後に本宮町に引っ越しない方があったりで、大変でした。版室があるので、狭い階段を上がれらわにゃ﹂と言われたり、二階に出くいき、アドバルーンでもあげても随分増えました。﹁場所がわかりに会社へ訪ねてくださるお客さんもました。その時の記念写真には、出と、皿鉢を造って待ってくれており渾身の本が出来上がり納品に行くで喜んだことでした。からこそ伝えられる﹂と社長と二人中々口にできない心の内を﹁文章だと微笑んでおられます。大正男の、てもろうたことはありませんぞね﹂謝の文章がちらほら。﹁一回も言う自分史第１号て﹁郷土史﹂を漁り始めたのがそのそれはなぜか。その真相が知りたく若い志士たちが命を落としている。血生臭い事変に遭遇しながら多くの﹁国事周旋﹂︵政治参加︶に関わり、は無名の下士たちが憂国の士としてかれこれ二十年程前である。土佐で岡道之助を書きたい﹂と思ったのは、私が幕末の土佐に関心を持ち﹁清民の感覚は敏感である。吉田東洋と武市瑞山をつくりあげた。そしてその容堂は、忠誠心の強い抜擢﹂であった。た土佐藩の中で異例の﹁分家からの思う。お家断絶の危機に直面していが求めた人物は山内容堂であったと激動する幕末の土佐で最初に時代ていたのである。国を論じ、自らの役割を真剣に探しれていたこともあって、自由奔放に瑞山を救出して﹁尊王攘夷の再して瑞山を投獄する。収二郎、弘瀬健太に切腹を命じ、そ変質する。勤王派の間崎槍浪、平井となって﹁土佐勤王党の圧殺者﹂にし東洋を失った容堂は、公武合体派並べ﹁藩挙尊王﹂を達成する。しかなる東洋を暗殺。土佐は薩長と肩をやがて二人は対立し瑞山は障害と的役割を求めて立ちあがった。頃であった。︵高知市在住︶動期﹂に入ったからであろうか。庶に﹁その方向性や手法を見失った激の崩壊がはじまり、幕末と同じようした。驚きである。日本は社会制度﹁攘夷﹂という言葉が国会で飛び出末の異国船︵黒船︶の襲来に喩えて領土問題で中国、ロシアの行動を幕く語られた。最近は尖閣諸島、北方躍した命知らずの志士達の魅力が多龍馬ブームが興り、激動の幕末に活ＮＨＫの大河ドラマ﹁龍馬伝﹂で学び﹁志﹂を高め、体制の外に置かの下士たちは私費で儒学や朱子学を踏み出せない。ところが幕末の土佐っていても保守的で未知の世界にはることはできないし、改良思想は持壊している時、新しい時代を見据え為政者や上士は、自らの足元が崩特徴に私は気付いた。人々は確実に消されていく﹂というい時代の先頭に立ち、役割を終えたをつくり、役割を求め、若者が新し激動期の時代には﹁人を求め、人長両藩と連携して新しい時代の先駆結集させて﹁尊王攘夷﹂を迫り、薩岡田以蔵など郷士・浪士を勤王党に慎太郎、清岡道之助、大石弥太郎、た。いっぽう瑞山は坂本龍馬、中岡立し容堂の威光のみで生きようとし郎などの人材を登用するが藩内で孤郎や板垣退助、福岡考悌、岩崎弥太を立ちあげた。だが東洋は後藤象二王思想を実現するために士佐勤王党して改革を断行し、瑞山は容堂の尊東洋は藩政改革を保守門閥と対立た﹁じ﹁だ人﹁気を世龍実認をご。幕そて志志と間確幕幕﹂か歴か馬現め求末れほのを思のか批末末がけ史らもささめのをした失っ尊な評の漲たは消慎せせて土訴いめった厳志に魅っ幕繰さ太た、きい生佐えのにて。、﹂たき力て末りれ郎の三たたで生いだ命をたはいに返てもで年﹂清くあきるけのし無こるはすし京あ後こ岡てるる現れこ。﹁。ま都るにと大っ道郷。と代ば切か名に生多っの。﹁をの之土はの幸あさりきくた近だ大薩助史何若甚を読志るるの。江が政長﹂的かいで学み士。希人屋こ奉とをな﹂人あぶ取た望々での還容書小を々るべりちとがこ年﹂堂。い説感にき、の勇命の、をにけて真剣に国を憂いて尊王の新国家吉良川文張激動期は﹁時代が人をつくり、役割を求め、人を消す﹂出﹁幕末の土佐清岡道之助﹂を脱稿して版物紹介Ａ５判 292頁発行飛鳥出版室定価 1800円（税込）しなかった。﹁土佐の下士は命をかこの悲劇を龍馬と慎太郎は無駄に容堂に切腹を命じられた。刀の以蔵﹂の吐露で忠誠をつくした半利川原で斬首された。瑞山も﹁懐として何の尋問もされることなく奈だが捕えられ﹁徒党強訴の謀反者﹂の先頭にたち野根山に歎願決起する。現﹂を夢見る清岡道之助は二十三士いように思われます。出版物紹介で書かれている。いこつどるれと、。もめ書皆てに様幸はのせ格おだ別かっのげた思と︱い締後がめ略あく﹂りくと向っい上ていに、書も一時中止、苦難の道でしたけれをたどり、記録する意味は小さくな布するような現代では、自身の血縁﹁無縁社会﹂という嫌な言葉が流て一冊にまとめることができました。ちらから協力をもらい、資料を集めて家系図をまとめたいと、あちらこう形にはなりませんでしたが、せめくださいました。今回、自分史といた﹁自分史作り方教室﹂に参加して小松さんは、以前に飛鳥が主催し私制編Ａ家５版作者判株小八式松〇会清頁社郎飛鳥小松家系図た一冊です。人生の遍歴が蜻蛉流に折々うたわれ二十歳から現在︵六十三歳︶に至るこりんな歌集でありまして ⋮ ⋮ ﹂と、うな、まことにたわむれで、へんてもどき、俳句まがい、まあ狂歌のよ著者によりますと本作は、﹁和歌当社から四冊目の上梓となります。南国市在住のウカイヒロシさん、私制著Ａ家５版作者判飛ウ一鳥カ二出イ四版ヒ頁室ロシ蜻蛉吟遊集定価一四〇〇円＋税発行飛鳥出版室実相の日本製作有限会社湖筆堂編集 W 田尚川について一般人にも解りやすい言葉的人生観、歴史、経済、経営、科学書行ら世明た日。とれ地界ら欧こ本永た球的か米れ人続世温使に文まと的界暖命さ明で欧な的化とれのに米経使阻はた本なキ済命止？日質いリ発とは本と視ス展と日人の点トのら本の対か教道え国真比ら徒を、民のに観の照そに本よ出伝らの与分っさ統す遂えとてれ略﹂と結び、奥様は﹁太平洋戦争でしく振り返っていただければ︱後時代の亡夫の﹃書﹄への思いを懐かに思うところです︱中略︱その時代、のものに打ち込む姿勢を学び、誇り娘、宮子さんは﹁父からはひとつが刊行された。た書家。氏の三回忌に併せて遺墨集等々に出展、数々の功績をのこされ事し、大日本書芸院展、毎日書道展肖亭氏は川谷横雲、伊藤神谷に師著者和田臣仁四六判二七二頁︵上︶発行新階清子・丸岡宮子Ａ４判九四頁新階肖亭遺墨集一歩先へ！文章力レベルアップ講座盪「行き詰まり」「文章サークル」主催第１、３水曜 18：30∼20：30 tel.fax 088-834-0441 [email protected] 水木和香桁違いなのです。ている情報量と、文章量はもともとてしまうのは確実です。視覚で捉えき出せば、とんでもない長さになっですが、見たままを整理しないで書さい﹂と教わったかもしれません。学校教育では﹁見たままを書きなけられると思います。ります。書くよりも削ることに時間ごっそり削除しなくてはならなくなに規定の文字数に合わせるために、ることが出来たとしても、今度は逆また幸い自分の思いの丈を書き切てしまいます。すると作品は尻切れトンボで終わっ出してしまうかもしれません。そうのうち息切れしてきて、時には投げても書いても結論に辿り着かず、そどん話が広がってしまいます。書いあの説明も入れておかねばと、どん行くと、このエピソードも書きたい、勢いに乗って一気に頭から書いてすいのは、﹁行き詰まり﹂です。ある程度文章を書ける人が陥りややすい構成にする、これが次の文章やさしい言葉に置き換える、分かりり、いったん相手の理解しやすい、自分の思いをそのままぶつけるよことです。でぺらぺら話しかけているのと同じでは伝わりません。外国人が母国語内容であっても、難しい言葉のままでそズうはの相すれにに当でそ手。が入料たはんが﹃っ理り、な子客てす前相過ど観行れで手重も的くばすがななにか、。受内ら書を相原け容、く考手材止をど﹄えの料め丸んとま心を切ごないしにどれとにうょスんな書良こうムないいいと。ーふのたとになります。小説を二 ∼ 四冊も作り出していること、人は生きているだけで、一日にってしまいます。これから概算する字詰め原稿用紙一〇 ∼ 二〇枚分にな〇〇字、一〇分もお喋りすればん。喋る速さは一分間に四〇〇 ∼ 八これも現実的ではないかも知れませけばいい﹂とも言われるのですが、また﹁ふだん喋っている調子で書大なのです。い目から飛び込んで来る情報量は膨品にしたことがあります。それぐら四〇〇百字詰め原稿用紙一〇枚の作られないでいる﹂を詳細に叙述して、講します。基礎課程のベーシック・クラスを開冷静さも必要なのです。手く書くには、読み手の視点に立つ力のレベルアップに繋がります。上 ◆ Ｎお FAX TEL Ｐ問Ｏい 0 0 高合 8 8 知わ 8 8 県せ︱︱生 8 8 涯学 3 3 習 3 3 支︱︱援 0 0 セ 0 0 ン 2 2 タ 3 2 ー ◆ 12 月 20 日〆切 ◆ 納入金月額四〇〇〇円高知県教育センター分館南棟二階配分も出来るので、行き詰まりを避高知市大原町一三二番地数︶を考慮して書いて行けば、力の〒七八〇︱八〇三一事前に全体の構成を考え、長さ︵字 ◆ Ｎ開Ｐ講Ｏ場高所知県生涯学習支援センターしょう。章も不本意なものになってしまうで毎月４回 × ３カ月＝ 12 回を費やすことになり、仕上がった文金曜日 18 時 ∼ 20 時平成 23 年１月７日︵金︶より ◆ 開講日時﹃漫画原作教室﹄ 400 私の友人は﹁一匹の蠅が窓から出お知らせ︵みずきわか／高知市︶一歩先へ！文章力レベルアップ講座盪四国八十八か所歩き遍路三十三日間竹内荘市 88番札所大窪寺近くのおへんろ交流サロンにて、歩き遍路で結願した人に授与される「遍路大使任命書」をいただく。の日も辛いのだ。松山市から今治市︵たけうちそういち／高知市︶二十三番薬王寺までを八日間で歩い徳島県の一番札所霊山寺から出発、利用に変更した。な事から、二回目からは民宿や旅館営だったが、夜営の場所探しが大変打ちである。最初はテントを張る夜四泊五日を一区切りとする区切りの九月六日であった。一人で歩き遍路に出かけたのは昨年ら五時間の歩きトレーニングをして、八月の猛暑の中、一日に二時間かり、距離の長さばかりではない。雨歩き遍路の大変さは、暑さや山登かにきつかった。忠告されたが歩いてしまった。たしだ。こんな人はめったにいない。とが二つもある。普通は二日かける所無理だ、五十キロ近くもあり山越えまで歩いた時は、宿の主人がそりゃ過ぎと驚く。大洲市から久万高原町五キロほど歩く。誰もが早過ぎ歩きほど、距離にして三十キロから四十およそ毎日、十時間から十二時間お茶を五本ほど飲むこともあった。ールが届く。一日にペットボトルの摂るように﹂と熱中症を心配したメい歩きが続く。娘から﹁水分を十分車道、厳しい山道と、それぞれ苦しない田んぼの中、照り返しのきつい黙々とひたすら一人で歩く。日陰の三十五度を超す記録的な猛暑の中、日ろでを結けち、願がん切しれた目のなでくあ歩るい。て実質三十三千二百キロ、普通は四十数日のとこ終わった。一番から八十八番まで約歩いた。そして香川県内は五日間で愛媛県内は二区切りとし十日間で中断し、今年の九月から再開した。間かかった。ここで所用のため一旦宿毛市の三十九番延光寺までを十日た。高知県内に入ると距離が長く、たお遍路である。い遍路道、山あり谷あり、人生もましは心が洗えたような気がする。長心を磨くとまではいかずとも、少来する。ではの良さもある。色々な思いが去厳しい三十三日間、歩き遍路ならかった。前職同僚に五年目の再会なども嬉し僚に二十六年ぶりの再会、松山では京都の女性等々。徳島では職場の同海道から来た若者、名古屋の老人、での食事時の初対面での語らい、北色々な人との出会いも楽しい。宿なければならない。遍路道を整備される人々にも感謝し一人でも迷わず歩くことが出来た。また遍路道の案内標示のお陰で、等数々のお接待を頂いた。他パンやみかん、茶菓子にタオル等ブドウを、梨の産地では梨を、そのめんを、山道から下りた直販所ではつにお接待がある。休憩所ではそう歩き遍路で忘れられないことの一剛﹂を唱えたものである。険を感じながら、﹁南無大師遍照金に打たれたら終わりである。身の危からは横殴りの豪雨である。もし雷た。頭上では稲妻が走り、瀬戸内海へ向った時は、激しい雷雨に襲われ瀾うじはらなみ高岡郡越知町生まれ／北大でロシア語を学ぶ／2001年からキルギス在／国立ビシケク人文大学日本語日本文学科学科長）氏原名美ばかりの従妹の世話を名目に、夏休人で高知駅まで汽車に乗り、生れたの屋上だった。小学四年のときは一手を握っていた。一番の楽しみは大丸と三人、私はどこへ行くにも叔母のかけたものだが、高知駅からは叔母する母に連れられて、よく高知に出幼いころは中元歳暮の買い物をれた叔母の姿と重なっている。出迎えの、あるいは見送りに来てくほど叔母の出迎えがあった。高知駅は、からも、帰郷すれば必ずといっていいそして遠くキルギスに暮らし始めて学生時代も社会人となってからも、時間に戻っていく。あたりはセピア色となって懐かしいぽいしぐさ。記憶を風景に重ねた途端、かして何かを蹴るようないたずらっっすぐに伸ばした片足をちょっと動ら下げた大きめの手提げカバン、まピンとした背筋、無造作に手にぶりないものを補ってみる。感覚だ。目に見えている風景に、足の何かが消えてしまっている、そんな取り出して、確かに写っていたはず色に違和感を覚えた。古い写真を立った時のこと。見慣れたはずの景夏に一時帰国して、高知駅に降り白い観光塔が建っていた。木造だった昔の高知駅は南に面し、正面にはいおばちゃんのままだった。ちゃんだった。そして最後まで優しレゼントを買ってくれる優しいおばかった母に代わって、何かにつけてプの弟の教育費と家計にゆとりがな時代の叔母は、舅姑への援助に義理くれる叔母の方が好きだった。独身私は、厳しすぎる母より甘やかして良かったのかもしれない。子どものところと。だからこそ、二人は仲がさと甘さ、細かいところと大雑把なたく正反対。陰と陽、静と動、厳格同じ姉妹なのに母と叔母はまっかしら特別な出来事だった。駅での叔母との邂逅は私にとって何日常の一コマに過ぎなかったが、高知高知に帰っていく叔母を見送るのはりを兼ねてうちに遊びに来て、またと別れの場所が高知駅だった。里帰たった一人で、いつも叔母との出会いある時は家族の誰かと、ある時はのだろう。姪っ子に旅行疲れはないかと案じたその時も叔母は駅まで来てくれた。学旅行は帰りの解散場所が高知駅で、みを叔母の家で過ごした。高校の修どこにいようと悲しくはない。頃のままで生きている。そう考えれば、い人たちはみな私の時間の中にあの叔母も祖父母も、そして父も、近しし髪に白いものが見えたりもする。合わせたような面影で、若くもある瞬一瞬の最初からしまいまで全部をに浮かび上がるのは、共に過ごせた一を重ねていったはずなのに、目の奥気がする。会うたびごとに叔母も年ただただ重みを増していくようなふるさとは、景色の流れをせきとめて、との風景が変わる。けれど、心象の一人の人間が亡くなると、ふるさい今、辺りが様変わりしている。しなかった。ところが、叔母の姿がなたのに、そんな変化は大して気にもずつ違っていく高知駅を目にしてき度に、周りの建物も雰囲気も少し駅には表も裏もなくなった。帰郷のられ、最後は線路の高架でとうとうさらにバス停は駅舎の東側に追いやなくなって、広場は駐車場とバス停に、塔も外の待合ベンチもいつの間にか小さな駅舎が二階建ての鉄筋になり、対して第 25 回龍馬賞を受賞されました。出版までの活動︵前回かわら版参照︶に達から﹁ニラについて調べたい﹂とについての学習をしていて、子どもいされてしまった。社会科で特産物いします！﹂と元気よく挨拶し、見十八人が畑に到着。どの子も﹁お願次の日、みーたを含む三年三組二︵香南市在住︶グに行ける日は近いにちがいない。の盛況ぶりだった。彼らがバイキン女性の単独受賞は初めてやと！﹁日本国憲法前文お国ことば訳﹂︵小学館︶祝・龍馬賞に見学させてくれませんか﹂とお願トで販売。開始二十分でみごと完売生から、ある日﹁ニラ畑を子ども達 by やまげんらうみえいにたしつ椅トをスをまめのなた男教おかも子ッ購が売でに﹃そが﹃のえ金し他をプ入飼っも使稼んら最先るで考の福をすった、ういな学後生の食えだ祉何るてり上﹄だや習は︵はべてれ施十たいし級と金までバ船大るみか設万めたた生いをげきイ場事とるのに個だヤがのう自んるイいキ先ないとた寄もしギそク路分チいン生こう、め付集、のれラ線たオアグ・とこ労だがめ空子はスはちシイ﹄仮なと働っ目たきど、が珍がのデは名のをでた的の缶もそクし食船ア、︶で子手のとはのののッいべ場だ楽が、どにだ、、プ首クキ。る。し考若もし。い車ル輪ラー今た先らだど。っもては、消や極つ的らではあ平ろ成う生とまいれうで前す提か。しく﹂など、いずれもイマドキの子うので、一年の工程とか説明をよろうことで﹂とか、﹁質問はないと思盛りにした一輪車は先生が押すといをさせましょう﹂とか、﹁ニラを山﹁代表を決めて鎌でニラを刈る作業見学前日、先生と打ち合わせ。﹃ニラ入り肉まん﹄を作り、イベン直、ちょっと疲れたが︶がしい気分で見送ったのだった。︵正イトウ夫婦と私たちはとてもすがすって行った。そんな彼らの後姿を、後まで元気よく、てくてく歩いて帰ございました﹂で見学は終わり。最とばと全員そろっての﹁ありがとう後日、子ども達は学習を活かして最後は学級委員さんからお礼のこ目標を立てた。はっきり言って、こでバイキングを食べに行く﹄という業体験 ↓ 販売体験 ↓ 最後はその利益今年、みーたのクラスは四月に﹃農形になるらしい。各学級のオリジナリティーが加わり容は、毎年各学年団の先生方が考え、コ学習で有名である。その学習の内子どもの通う小学校は、体験型エ決まった。す！﹂と先生が喜んでくれて話は即、言い出し、﹁ありがとうございま︵イトウさん︶も巻き込もうか﹂と英魚が﹁ニラを出荷している友だち見せてあげたい ⋮ ⋮ すると、横からせっかく見学するのなら出荷準備も味な作業を見学するのも大事だが、て捨てるという作業をしている。地中伸び盛ったベロベロのニラを刈っただ困ったことに、うちはいま夏す﹂と言う。なんとすばらしい。資金を稼ぐところまでさせたいのでて町内の祭りで売り、﹁バイキング学習した後ニラを使った料理を作っ意見が出た。そこでニラ畑を見学し、員が自分の手でニラ束をこしらえた。喜びます！﹂などと言いながら、全っていいよ﹂の声に、﹁お母さんがム計って輪ゴムでしばって持って帰業見学では、イトウ夫妻の﹁百グラ場所を変えてイトウ家での出荷作もらしい質問が続く。いた質問も、次々手が挙がり、子どまち人だかり。ないだろうと思ってい！﹂と叫ぶ。一輪車押しは、たちニラを刈っては﹁チョー気持ちいと手が挙がり、ぎこちない手つきでいうちに﹁やらせて！﹂﹁ぼくも！﹂ってみましょうか﹂と言い終わらなイマドキ像と違う。﹁ニラを鎌で刈るからにやる気満々だ。昨日描いた昭和29年光の君第九代市川海老蔵→ 平成16年光の君 ↓第十一代市川海老蔵﹁ジワ﹂その三 ↑ 新作歌舞伎「源氏物語」東京・歌舞伎座昭和29年６月20日３階席より俯瞰に拡がり続ける異様な光景。初めてをいう。大海原の寄せ来る波のようジワジワーッとひろがる感嘆の波長舞台の圧倒的な力が息を呑む客席にれしばさ当が然駆のけ事めでぐ、まる。賄かない落付ちの着下い宿てと考はえ頭の熱気が下がり、かわりに腹立たつけて驚いた。晩飯が出ていない。の部屋にすべり込む。天井の電灯をが床を擦った。視きす、る往内時、の篳ひち想篥りきいの交調錯べさにせ、て両舞人台のを足凝それを目撃した私は暗闇の中で茫然︵あきしんいち／高知市︶ジワは起こらなかった。とょ頭う出進敷筌しのうが中ちゅ御んにう空将じょさでもをがうれ舞ゆ切並た台るりび桐やは篳ひかち立壷り〝篥きつ帝せにが。の清いり昇つ舞前涼ょうっんはに殿でんてざ﹁、ひ前まえくにく青光かるる庭わと海のの。、波君きみ場場九﹂と〟面。、ろがった舞台から王朝の風が天井桟スコープさながらに横にグーンとひタッフ。緞帳が上った瞬間、シネマ演出は久保田萬太郎という贅沢なス歌舞伎座の熱気に押し出されて、終ネたのは夜の十一時をまわっていた。の幕切れまで、四時間半を越え、ハ夜。絢爛の場を重ね、光の君の哀切この日は、昭和二十九年の六月の煌きらトめッくプ空のに座連をれ得舞てい、を今続、け青る海興波奮の。光類いのでは東ま京りで役襲で名闊披達露な。﹁若助さ六がみ﹂漲なはぎり無、平成十六年五月。祖父の大名跡を継の微笑が眼の前をよぎって、どこかでも何かが思い通りにいく度に、あ起こった。いの足踏みを鳴らした時﹁ジワ﹂が禄の〝頭中将〟の差す手が上り、揃代目海老蔵の〝光の君〟と二代目松したジワの余熱でほてっていた。歩きながらも、私の身体は今夜体験十二時をまわり、暗い田畑の細道をで越喘あええぎる乍。らど最の終線駅もに終辿電りに着転くが。り深込夜んら三つの路線を乗り継いで一時間を世田谷区の等々力にあって、銀座か電を気にしながら駅に走る。下宿はびは立同つじ。く忘二れ代も目し松な禄いしの孫筌ょうのの音松鳴禄りと響並舞は〝青海波〟孫の海老蔵﹁光の君﹂台、祖父と同じ﹁清涼殿前庭の場﹂演とあって、夜行バスで飛んだ。舞聴作となり、名古屋御園座の六月上えていた。﹁源氏物語﹂は瀬戸内寂玉三郎の〝揚巻〟の美しさに照り映﹁ジワ﹂というのは芝居の用語で、真夜中に眠る下宿の戸を引き自分時、五十年流れて十一代海老蔵はで私は頭を垂れている。脚本で、谷崎潤一郎が監修にまわり、は、木の香まだ匂う舞台を見おろす昭和二十六年だから、その三年後にもこの二人は八代目松本幸四郎を加今の三代目松禄の祖父となる。しかば源迸とっりちとをし受たけ事たがの今か、も確判認らさずれにる、。黙何っの独善専横の流れはこの朝をもって水演だ三し階物もの席はに﹁私源は氏坐物っ語て﹂い。た船こ橋と聖に一なのる。て私を見ていたあの主人の笑顔。今えて実の三兄弟とあってそれぞれが安藝眞一のも知れない。うう平ひらか地ち。に半な年っもて過礎そぎ石せきたもこ出と来だてかいらる、かも尾上流宗家で踊りの名手。これ又、海老蔵の祖父に当る。二代目松禄はこした当代一の美男。今の十一代目老さまブーム〟という社会現象を起場直九後代に目﹁海助すけろ老六く﹂蔵では大こ当のり歌を舞取伎り座〝の海開と眩暈の底に沈んだ。通告を主人に伝えた。私の今に至る私は理由も云わずに﹁下宿退去﹂のに朝食が出た。それを頂きながら、思いつめて恨んだ。翌日、当然の様の筈興は奮なをい下。宿さのれ不ふど埒らち私がは打ぶ﹁ち源毀氏し物た語と﹂云え、深夜まで夕飯を用意して待つこの歌舞伎座が復興開場したのは取り毀しは、どれ程に進んだのだろこの年の春から撤去工事に入った。東京の歌舞伎座。建て替えの為に、ろりと食べてくれるようになった。ードを与えると何のことはない、ぺど、そんな事出来ないと、ドッグフでメニューを変えてやっていたけれ食事も今までは夫があの手この手ということになる。﹁散歩に行こうかね﹂いる姿が不憫で、ど、何時間経ってもじーっと待っている。敢えて無視しようと思うけれ開ける木戸の前で人待ち顔に座っていながら帰ると、太郎は夫がいつもし、今日は散歩はパスにしようと思日の暮れがだんだん早くなってくると、かなり時間に縛られる。それにたけれど、夕方も連れて行くとなる郎の朝の散歩は私の役目になっていそれでも日々の暮らしはある。太か、無我夢中の時間が過ぎていった。何が起きたのか、夢を見ているの﹁親父がおらんなって太郎も混乱し息子に言うと、るのかと気が重くなった。手のつけようがない。この先どうなら、太郎は更に態度が大きくなってそうなるとこちらも腰が引けるかっ張ると噛みついてくる。足を踏ん張って動かない。無理に引散歩から帰って家に入ろうとすると、が私に吠えかかるようになった。ところが、ある日突然、その太郎がわかったような気がした。て、夫があれほどかわいがった意味何か言いようのない一体感を感じおー﹂と私に向かって声を出す。て嗚咽していたら、太郎が﹁おー、をしていると、急に涙があふれてきなどと言いながら夜、ひとりで夕食ったねえ﹂﹁ろ薬おりも父。えささんには混太ぜ郎てに与気えをる使といこすれぎもやぺ元の木阿弥よ。袋。こんな物して太郎に向かったら、なんと、肘まである皮の溶接工用手う出﹁がど局う私﹁の来とそね来太し、、ーこぞわ口とな、の﹂ん郎たな手﹂ちねかをういい後けち。ん袋言ら﹂っおとかと、どゃとのいもとたさうらも息、んか上な必やかえあ困明子こ、主あるかが死っねてるっ快かれおとじららなた。馬日てならか父認少もら。あ乗、いご私んり吠る忠らさめしが太にたにえの告仲んて噛い郎プのなかに。良のもまてもレごりか。そうよられい﹁ゼ主、るれ暮うったるうン人太がらにたけ。ートは郎出そは気れ結、。﹁かーらん﹂︵中内︶﹁焼酎の方が甘いと思わん？﹂﹁どう、どっちがおいしい？﹂ス﹂と﹁焼酎﹂で作るのだが、︵ながのまさこ／飛鳥常務取締役︶おいしさがある。﹁ドライアイした﹁さらし柿﹂もまた違った甘柿もおいしいが、渋柿をさらきた。柿には甘柿と渋柿がある。 ● 今年も﹁柿﹂の季節がやってのしーへだゃムの。べし期りた待しりとたマ不りン安 ⋮ ガを ⋮ 読抱こんえれだつ︵でりつＳい、、︶いおゲいく。二人の娘は次のステップあるが、日常はどんどこ流れては社長を失った。思うことは様々 ● 一昨年父を、昨年母を、今年けて見えそうで恐い。︵河の︶突然逝ってしまった。八月十六日、太郎の散歩中に夫はせてみいや﹂かん。一回、馬乗りになって組み伏ちゅうろう。おふくろが負けたらいては、親の嗜好や品性までも透るだけでなく、考えようによっ込められた親の願いが感じられ永野雅子漢字には意味があって、名前にの願いが込められているとか。分の人生を全う出来るようにと筥字は、﹁一﹂から﹁了﹂まで自女子の名前につく﹁子﹂という ● 最近めっきり少なくなったが、幸せな最期