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精 神 経誌 (
2
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7)1
0
9巻 6号
第1
3回専門医制度委員会企画
向 精 神 薬
上 島 国 利 (国際医療福祉大学 ・医療福祉学部)
は じめに
精神医学や精神医療 は向精神薬の登場 により飛
抗精神病薬 は大別す ると 2種類 に分類 され る.
(
1
)定型抗精神病薬
躍的進歩 を遂 げ,現在の精神科臨床 は薬物療法が
その化学構造 か ら, フェノチアジン系,プチロ
その治療 の基本 となっている.同時 に薬物 の作用
フェノン系,ベ ンザ ミド系 などに分類 される. こ
機序や ヒ トに及ぼす影響 な どの薬理作用か ら,精
D2受容
れ らの薬物 は共通 して ドパ ミン受容体 (
神 障害の病因 に迫 る知見 も得 られている.
体)の遮断作用 を有 してお りこれが抗精神病作用
専門医 を目指す精神科医に とり,精神薬理学の
と関連 す る.その一方錐体外路症状 としてアカシ
基礎か ら臨床応用 まで に通暁 し,適切 な薬物療法
ジア, ジス トニア,筋強剛,寡動な どが認 め られ
を行 うことは必須 の ことといえよう.
る.
(
2)非定型抗精神病薬 (
第二世代の抗精神病薬)
【
向精神薬】
タロザ ピンを暗矢 として,幾つかの非定型薬が
人間の精神 に作用す る薬物の総称 で中枢神経系
開発 されたが,わが国で使 用 されて い るの は,
にその主要な作用の場があ り,精神活動や行動 に
1
9
9
6年 に導入 された リスペ リドンその後 の クエ
変化 をもた らす.大別す ると精神治療薬 と催幻覚
チアピン,オランザ ピン,ペ ロスピロン,ア リピ
薬 に分かれ,精神治療薬 としては,抗精神病薬,
DA
プラゾ‑ル な どがあ る.薬理学的特徴か ら S
抗 うつ薬,気分安定薬,抗不安薬,睡眠薬,精神
(
セロ トニ ン ドパ ミン括抗薬) ともいわれ, ドパ
刺激薬 な どがある. これ らの薬物 の常用量では,
ミン D2受 容体 の括 抗作用 に加 えて セ ロ トニ ン
意識状態の変化 を起 こす ことな く,感情,思考,
5
HT2 受容体括抗作用 を有す る. この 5
HT2 受容
意欲 な ど人間の心の働 きに作用す る.
体遮断作用 は,異質線条体路の ドパ ミン放出 を促
進 し, それが異質線条体遮断を緩和 して,パーキ
1. 抗精神病薬
ンソン症状 などの錐体外路性副作用 を少な くして
統合失調症,非定型精神病,操病,症状精神病
いる.非定型抗精神病薬の特徴 として(
∋効果 は定
な どの急性期,慢性期 にみ られ る幻覚や妄想 な ど
型 とほぼ同 じかやや まさる,(
参陽性症状 よりも陰
の異常体験や病的な精神運動興奮 を催眠作用 を持
性症状 に効果が高い,@錐体外路症状 は少ないか,
たず に特異的 に軽快,鎮静 させ る薬物 をい う. こ
な い場 合 もあ る,(
参認 知 機 能 を改 善 す る,(
9
れ らの薬物 は共通 して神経伝達物質である ドパ ミ
QOLも改善する,⑥抗不安 ・抗 うつ作用 もある,
D2)
ンの受容体 を遮 断す るが とくに ドパ ミン (
⑦ クロザ ピン (
本邦未発売)
,オ ランザ ピン, ク
受容体への遮断作用が強 く, これが陽性症状 を消
エチア ピンな どでは,体重増加,糖尿病の惹起,
退 させ るが,一方錐体外路症状 を惹起する.
脂質代謝異常が出現する (
表 1は受容体遮断 とそ
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5
上 島 :向精神薬
表 1 抗精神病薬の受容体遮断 とそれに伴 う副作用
に作用す る ものや,NA受容体 に選択性 を持 つ も
副作用
の (
マプロチ リン),更 に ミア ンセ リン,セチプ
D2
ヒスタ ミン H
錐体外路症状 .プロラクチ ン上昇
鋲静 .体重増加
チ リンの ように NAシナプス前部 神経 終末 に存
α1ア ドレナ リン
ムスカリン
頻脈 .宕視 .尿閉
認知機能低下 .口渇 .便秘
受容体
l
在 し, 自己受容体 として働 く α2ア ドレナ リン
受容体 を遮断 し,NA作用 を増強す る薬剤 もある.
その効果 は第‑世代の抗 うつ薬 を凌駕す るもので
はなかった.
(
3) 第三世代の抗 うつ薬
れに伴 う副作用である).
現代,軽症か ら中等症の うつ病 に世界各国で第
‑選択薬 とされ るのは,選択的セロ トニ ン再取 り
2. 抗 うつ薬
抑 うつ気分 を正常化 し,思考力や集中力の減退
や意欲の低下 を改善 し,不安感や焦燥感 を鎮静 さ
込 み阻害薬 (
SSRI
),セロ トニ ン ・ノル ア ドレナ
リン再取 り込み阻害薬 (
SNRI
)である.
第‑及び第二世代 の抗 うつ薬 には抗 アセチ‑ル
せ るうつ病 な らび抑 うつ状態の治療薬 をい う. う
コ リン作用 が あ り,使 い難 い側面 が あ った が,
つ病の寛解後 も用いることにより再燃,再発 を防
SSRIや SNRIにはほ とん どな く使 い易 い とい う
利点がある. しか しなが ら投与初期 の約 2週間以
ぐことも可能である.
(
1)早‑世代の抗 うつ薬
内にみ られ る消化器症状 としての噴気,心胃部不
炭素環が 3個連絡 した化学構造 を有する三環系
快感,下痢 な どの症状 のため早期脱落例 もみ られ
抗 うつ薬イ ミプラ ミンを嘱矢 として幾つかの薬剤
が含 まれ る.
る.
治療効果 に関 しては,第一,第二世代 の抗 うつ
(
5
HT)そ して ノル
(
NA)の作動性神経 シナプスにお
HTお よび NAの トランスポー ター に結
いて,5
薬 を凌駕す るものではないが,副作用の少なさを
合 し,それ らの神経伝達物質が, シナプス前部神
れ る焦燥,不安,パニ ック発作,衝動性,不眠,
経終末への再取 り込みを阻害する. その結果 シナ
t
i
vat
i
o
ns
yndr
omeとよばれる
易刺激性 な どは ac
プス後部神経細胞上 の 5
HT・NA受容体 に結 合
中枢刺激作用である.なお SSRIの急激 な中止 に
す る神経伝達物 質 の量 を増加 させ 5
HTお よび
s
co
nt
i
n
uat
i
ons
yndr
omeが 出 現 す る こ
伴 い,di
作 用機序 は,セ ロ トニ ン
ア ドレナ リン
大 きな特徴 とす る.効果発現 に関 して も他世代 と
同様 に 2週間程度 を要する. なお治療初期 にみ ら
NA情報伝達の効果 を増強 させ る.三環系抗 うつ
とがある.中止後 1
‑3日以 内に, めまい,噴気,
薬 は,アセチ‑ル コリン受容体, ヒスタ ミン受容
倦怠感,不眠,抑 うつ,焦燥な どがある.
体,α1受容体 の遮断作用 を合わせ持つので, こ
わが国で は,SSRIとして は, フル ボ キサ ミン,
れ らの作用 は副作用 として出現す る.アセチ‑ル
パ ロ キ セ チ ン,セ ル トラ リ ンの 3剤 が, また
コリン受容体遮断は, 口渇,排尿障害,便秘, 冒
SNRIとしては, ミルナシプランが臨床使用 され
の調整障害 として出現 し, さらに高齢者で は知 的
ている. また これ らの薬剤 は, うつ病以外 に もパ
能力 にも悪影響 を及 ぼす.α1受容体遮 断 は低血
ニ ック障害 (
パ ロキセチ ン ・セル トラ リン),強
圧 をはじめ とす る心循環系障害 を もた らす.
迫性障害 (
パ ロキセチ ン ・フル ボキサ ミン),社
(
2) 第二世代の抗 うつ薬
会不安障害 (
フル ボキサ ミン) な どの不安障害 に
1
9
8
0年以 降 に導入 され た三 (
四)環 系抗 うつ
も適応 を有 してい る.
薬 をいい,質‑世代の抗 うつ薬 と比較 し,即効性
のあるものがあ り,副作用 も全般的 に軽減 されて
いる.作用機序 も 5
HT受容体 ,NA受容体双 方
3. 気分安定薬 moods
t
a
bi
l
i
z
er
s
抗操作用 と操 うつ予防効果 を持つ薬剤 を総称 し
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て気分安定薬 という.その使用 により,急性期 に
に確認 され,世界的にも認められるところとなっ
は操状態が鎮静化 され,維持投与 を行 うことによ
た.
り,再発 し易い操 うつ病 (
双極性障害)の再発予
防効果 を持つ.
用量依存性 に生 じる副作用 として眠気,めまい,
ふ らつ きが多いが,減量 によって改善 した り,一
(
1
)炭酸 リチウム (
Li
2C
O 。)
過 性 の こ と も 多 い.重 篤 な 副 作 用 と し て
リチウム塩 は機能性精神病 に対 して予防効果 を
St
e
ve
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‑
J
o
hns
o
ns
yndr
o
meがある.皮疹が生 じ
持つ ことが知 られた最初 の化学物質である.効果
た ら直 ちに本剤 を中止することが大切である.
の発現 は緩徐で即効性はないが, より自然 な鎮静
効果 を示す.抗 うつ薬の効果が十分認 められない
気分安定薬 3剤の抗操作用に顕著な差 はないが,
難治性 うつ病に対 して,本剤を付加する強化療法
パルプロ酸やカルバマゼピンはリチウム抵抗性患
の効果が認 められている.副作用 としては投与初
者に用いて有効 な例 もある.
期の下痢,振戦,多尿な どがある.有効量 と中毒
4. 抗不安薬
性 の幅が狭 く,血 中濃度が 2.
OmEg/Lを超 える
とリチウム中毒 とな り,発熱,構語障害,意識障
害, けいれん等を起 こし死亡す る. また慢性投与
により甲状腺機能低下症がみられることがある.
向精神薬のうち病的な不安,緊張を軽減 させ る
薬物の総称である.
(
1
)ベ ンゾジアゼ ピン (
BZ)系抗不安薬
作用機序 としては,神経伝達物質が受容体に結
1
9
60年代初頭 に,最初 の BZ系抗不安薬 とし
合 したあ との細胞の中での情報伝達系に影響 を及
てクロルジアゼポキシ ドが導入 されて以降, ほぼ
ぼす. とくにイノシ トール リン脂質‑
類似の構造及び薬理作用を持つチエノジアゼ ピン
カルシウ
ム動因経路 に影響す る.
誘導体 を含 めれば 1
8種類の抗不安薬 が主 として
(
2)パルプロ酸
神経症 (
不安障害)や心身症 を中心に用いられて
単純側鎖 を持つカルボキシル酸で,抗けいれん
いる. これ らの薬物は抗不安作用,筋弛緩作用,
作用 を有することか ら,わが国では,各種 てんか
抗 けいれん作用を有 している.
ん,てんかんに伴 う性格障害 (
不機嫌易怒性)の
軽度の精神および身体依存があるため,欧米で
治療薬 として長年用いられてきた. ところが諸外
はその依存や乱用 を危供 して これ らの薬物の使用
国で双極性障害の操状態患者 に有意な改善がみ ら
に関 しては控 え目であるが,わが国では殆ん ど問
れることが証明され,欧米では,抗繰薬 としての
題 とされていない.近年では統合失調症の急性増
認可が された.わが国で も 2
0
02年 に抗操薬 とし
悪の際や うつ病治療の初期 にも用いられることが
ての適応が認められた.
多い.
副作用 として用量依存性の高アンモニア血症 に
は注意が必要である.
作用機序 として,神経細胞のナ トリウムチャン
ネルの働 きを抑 えて,神経細胞の過剰興奮 を抑制
する作用が推測 されている.
(
3) カルバマゼ ピン
イ ミプラ ミンに類似 した三環系化合物であ り,
副作用 としては,ふ らつき,めまい感,ねむけ
等である.
(
2)セロ トニン (
5HTIA) 受容体アゴニス ト
タン ドスピロンは,5
HTI
A受容体の部分アゴニ
ス トであ り,不安 を形成すると考 えられる海馬な
どの神経活動 を抑制す る.
その作用機序は,大脳辺縁系に存在するシナプ
わが国での適応は,てんかん,てんかん性格に伴
ス後膜 5
HTI
A受容体 に選択的 に作用 し,抗不安
う精神障害,統合失調症の興奮状態,操病 ・操 う
作用 を示す.
つ病の操状態,三叉神経痛である.本剤の抗操作
用 と病相予防効果は本邦の Okumaらによ り最初
上島 :向精神薬
607
5. 睡阪薬
果が高かった.
中枢神経 系 に抑制 的 に働 く薬剤 の うち睡眠へ の
導入 と維持 が選択 的 かつ強力 な薬剤 の総称 であ る.
非ベ ンゾジアゼ ピン受容体 作動薬 とベ ンゾジア
ゼ ピン受容体作動薬 に分類 され,昨今 よ く使 わ れ
るの は,後 者 で ある.
がある.
C.非定型抗精神病薬 のなかには内分泌系の副作用
の惹起がみ られる薬物 もある.
d
.非定型抗精神病薬最大の欠点 は錐体外路症状の
惹起である.
その作用機序 はベ ンゾジアゼ ピン受容 体 に直接
結 合 し,GABA の作 用 を増 強 し,GABA に よ る
C1 チ ャンネル開 口頻度 を増加 させ る.血 中半減
期 の長短 に よ り,超 短時間作 用型 か ら長 時間作用
型 まで あ るので患者 の不 眠のパ ター ンに よ り適 切
な薬剤 を選択 す る.
文
b.定型抗精神病薬では悪性症候群が発症す る危険
献
1
)上島国利編著 :精神科薬物療法入門.金剛出版,
e
.非定型抗精神病薬 には我 国 に導入 され 1
0年以
上経つ薬剤 もある.
間 4. 非定型抗精神病薬について誤 りはどれか.
a.肥満や糖尿病を惹起す る薬がある.
b.高プロラクチン血症はどの薬剤で も呈 さない.
C.認知機能 に与 える影響 は定型薬 より少ない.
d.セロ トニン受容体 にも作用する.
e
.今後 も新 しい非定型抗精神病薬 の導入 は続 く予
定がある.
東京,2
0
0
5
2
)渡辺雅幸著 :こころの病に効 く薬.星和吉店,栄
戻,2
0
0
4
間 5. 選択的セロ トニ ン再取 り込み阻害薬 (
SSRI
)
について,誤 りはどれか.
a.わが国に導入 されているのはたった‑種類であ
る.
空 試 し閉店
間 1. 向精神薬のわが国への導入 について,それぞ
れ最初 に臨床使用が認可 された薬物 は どれか,誤 っ
ているのをあげよ.
a.抗精神病薬 クロルプロマジン
b.三環系抗 うつ薬 イ ミプラミン
C
.ベ ンゾジアゼピン系抗不安薬 クロルジアゼポ
キシ ド
d.ベ ンゾジアゼピン系睡眠薬
e.気分安定薬 炭酸 リチウム
リスペ リドン
問2
. わが国の向精神薬使用の実態 を,他 の先進諸
国に比べた とき,誤っているものはどれか.
a.多剤併用が多い.
b.抗不安薬の使用頻度が高い.
C
.抗不安薬の長期漫然投与が多い.
d.抗精神病薬のデポ剤の使用が多い.
e
.選択的セロ トニ ン再取 り込 み阻害薬 (
SSRI
)
のフルオキセチ ン (
プロザ ック) を用いること
ができない.
b.社会不安障害にも効果がある.
C
.a
c
t
i
vat
i
ons
yndr
o
meが出現す ることがある.
d.1
8歳未満への投与 は禁忌ではないが,慎重 に行
うべ きである.
e
.パニ ック障害にも適応があるもの もある.
間6. 抗 うつ薬について誤 りはどれか.
a.三環系抗 うつ薬は抗 コリン作用が強い.
b.三環系抗 うつ薬の大量服用 は心循環系に影響 し,
時に致死的 となる.
C
.遅発性 ジスキネジアの発症 は極 めて少ない.
d.我国に最初 に導入 された SSRIはフルボキサ ミ
ンである.
e
.薬効 に主 として関連するのは,神経伝達物質セ
ロ トニンとドパ ミンである.
問 7. 気分安定薬 について,誤 っているのはどれか.
a.炭酸 リチウムは即効性である.
b.パルプロ酸で高アンモニア血症がみ られ ること
がある.
C
.カルバマゼピンでは発疹が副作用 として出現す
ることがある.
間3. 次の項 目のうち誤 りはどれか.
a.定型抗精神病薬 は,陰性症状 より陽性症状 に効
d.炭酸 リチウムの血 中濃度 が 2.
OmEg/L以上 で
生命の危険を伴 う副作用が生 じる.
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9巻 6号
e
.双極性障害が主たる適応症である.
間8. ベ ンゾジアゼ ピン誘導体 系抗不安薬 について
誤 ってい るのはどれか.
a.筋弛緩作用がある.
b.抗 けいれん作用がある.
C. 身体 的お よび精神的依存 は全 くない.
d.GABA受容体 の働 きを助 ける.
e
.わが 国で は 10種類以上 の薬剤が用 い られて い
る.
C. 非定型抗精神病薬‑ 肥満 ・糖尿病惹起
d.気分安定薬 (
カルバマゼ ピン)‑ スティーブ
ンジ ョンソン症候群
e.三環系抗 うつ薬‑ 口渇
間1
0. 次の精神障害の治療 に用いる薬剤 との組 み合
わせで正 しい ものは どれか.
a.強迫性障害‑ SSRI
間 9. 次 の薬剤 と副作用の組 み合わせで誤 ってい る
b.双極性障害‑ 抗不安薬
C. 全般性不安障害‑ 抗精神病薬
d.パニ ック障害‑ 精神刺激薬 (
メチル フェニデ
ー ト)
ものはどれか.
e
.社会不安障害‑ 気分安定薬
a.選択 的セ ロ トニ ン再 取 り込 み阻害薬 (
SSRI
)
‑
薬物依存
【
腕試 し問題の解答は次号以降 に掲載 します】
b.ベ ンゾジアゼ ピン誘導体系抗不安薬‑ ねむ け
2回専門医制度委員会企画 ・腕試 し問題解答】
【
第1
間 1.個々の精神科医療施設が自発的 に行 う救 急診療
の対 象ケースを精神科 ミクロ救急ケース と呼ぶ.
間2.精神科三次救急ケースは,緊急措置入院,措置
入院,応急入院を要す るケース と定義される.
間 3.精神科マクロ救急 システムは,必ず しも措置入
院 を主体 とす るわけではな く,精神科一 次,二
次救急を主体 とする初期救急施設の設置 も要請
されている.
間 4.受診意思 を欠 き, しばしば拒否 する精神科救急
ケースを堅い救急 と呼ぶ.警察経由で も受診意
志が あれば,柔 らかい (ソフ トな)救急 である.
間 5.移送制度 (
精神保健福祉法 3
4条)の新設 に よ
って,精神科救急ケースの搬送 における行政 の
責任 は増大 したが,警察官職務執行法 は依然 と
して有効であ り,措置入院該当ケースの保護 と
搬送の主力 は警察 と考 えられる.
問 6.消防法には,精神科救急ケースの搬送 を拒否で
きる との規定 はない.
間 8.2
007年 4月末 現在,わが国 の精神科病棟 で最
も医療費給付の高い病棟 は,医療観察法指定入
院医療機関の当該病棟である (
スーパ ー救急病
棟の約 2倍)
.