NHK総合テレビ毎週水曜日・午後8時から放送中 http://www.nhk.or.jp/gatten/ 今夜は鍋！あの春菊が香り苦味自由自在で大変身！ 2015年01月14日放送今回の番組について今回お送りするのは、鍋の定番野菜「春菊」です！実は最近、春菊を食べない人が急増していて、出荷量も激減しているそうです。そこで、街行く人に春菊について聞いてみると、味が嫌い・苦い・くさいなどなど、嫌いな人がたくさんいました。そこで、世界に目を向けてみたところ、春菊はいろいろな国で愛されていることがわかりました！ギリシャに伝わる、春菊のとっても意外な楽しみ方や、パリっ子たちをとりこにする意外な調理法、中国に伝わる味を劇的に変えるワザなど、春菊の本当の魅力を引き出す秘訣をお伝えします！春菊が好きな人はもちろん、春菊が嫌いだった人も大満足できるはず！番組ディレクターのひとこと春菊の本当の魅力、ご存じですか？「鍋の具材で、何がお好きですか？」街ゆく方々にたずねると、お肉、白菜、ねぎにお豆腐・・と、実に様々な回 1/6 答が出てきました。そこで反対に「嫌いな具材はなんですか？」とたずねたら、出てくる答えは・・・春菊、春菊、春菊！半分以上の人が春菊が嫌い、とお答えになったのです。鍋の定番野菜なのに、こんなに好き嫌いが分かれるって何でだろう？そんな疑問から取材を進めると、なんと春菊には想像を超えた未知の世界が広がっていました。春菊のあふれる魅力をいっぱい詰め込んだこの番組。見ていただいた方に「あ、春菊食べたいな」と思っていただけたら幸いです。地中海沿岸のギリシャでは春菊は花として愛されていた!? 週末の夜は鍋を囲むのが何よりも楽しみなAさん。Aさんの大好物は春菊ですが、鍋に入れると匂いが移るからいやだとか、鍋全体が春菊の味になるからなどと、家族から大ブーイングを受けてしまうそうです。春菊は、Aさん家族のように、好き嫌いが分かれやすい食材のひとつ。あるアンケートでは、鍋に使う主要な具材の中で、最近使っていない食材第１位が春菊だったそうです。ガッテンの調査によると、春菊が好きな人も嫌いな人も、好き嫌いのポイントが「香り」と「苦み」であることがわかりました。同じものを、かたや好きと言い、かたや嫌いと言っている以上、両者は永遠に分かり合えない気がしますよね。でも実は、春菊には日本人が知らないすごい魅力が隠されていたんです。春菊の魅力のひとつは、原産地である地中海沿岸のギリシャで見つかりました。じつは地中海の島々では、春菊がいたるところに生えていて、なんと花を咲かせていました。ギリシャ以外にも、モロッコ、イスラエル、ポルトガル 2/6 などの国では、春菊は食材としてではなく、花として愛されていたのです。そして、同じヨーロッパのフランスでは、春菊の意外な調理法を見つけました！若葉だけを生で食べるのがフランス・パリ流の味わい方現在、フランス・パリでは春菊が熱い注目を集めています。パリの三ツ星レストランのシェフの話によると、春菊は香りのバランスが絶妙でエレガントな野菜とのこと。このレストランでは、春菊を生のままで食べます。しかも、下の写真のような外側の葉をむしると出てくる、茎の先の柔らかい若葉が特にエレガントだとか！柔らかい若葉には、外側の葉の５倍もの香り成分が含まれているため、春菊にしか含まれない香りを楽しむことができるんです。 ※ 茎のないタイプの春菊の場合、株の真ん中の部分が新しい若葉になります。 3/6 加熱時間を変えることで春菊の苦みは自在に変えられる!? 中国では、春菊の固定概念を覆すような、超美味ワザがありました。中国料理のプロにそのワザを見せてもらうと、まず春菊を茎と葉っぱに分けていきました。そして、茎だけをしっかり火が通るように炒めたあと、葉っぱを１０秒ほど炒めました。たったこれだけで、なんと春菊の苦みがなくなってしまうのです。じつは、春菊の苦みは、茎ではなく葉っぱに多く含まれています。生の状態であれば、葉も苦みはほとんど感じられませんが、加熱して１０秒を超えると苦みが増し、２０秒をすぎるあたりから非常に苦くなるのです。春菊の苦みが苦手な人の場合は、１０秒の短時間加熱で食べることをおすすめします。苦みが感じにくくなるだけでなく、春菊のうまみも感じやすくなります。一方、春菊の苦みが好きな人の場合は、２０秒加熱だと一番春菊らしさを味わうことができます。このように加熱時間を変えることで、好みに合わせて味を変えられるのが、春菊の魅力なのです。今回のお役立ち情報春菊とタイとリンゴのサラダ【材料】春菊の葉１／２袋（約８０g）タイの刺身６０g 4/6 リンゴ１／６個きゅうり１／２本〈コチュジャンたれ〉みそ・コチュジャン各大さじ１／２酢・砂糖各大さじ１しょうが４g 白すりごま小さじ１【作り方】 1. 春菊の葉は４∼５cmに切る。タイはそぎ切りに、リンゴは皮つきで細切りに。きゅうりは縦半分にして斜め薄切りにする 2. コチュジャンたれの材料をすべてよく混ぜる 3. 春菊の葉ときゅうりをボウルに入れてやさしく混ぜる 4. （３）を器に盛り、リンゴを散らし、タイをのせ、（２）のたれを回しかける春菊と豚肉のフライパン蒸し【材料】春菊１袋（約１５０g）しめじ１パック（ほぐしておく）ゆずの皮適宜水５０ml 豚バラ肉１００g 〈下味〉にんにく１かけしょうゆ小さじ１酒大さじ１／２塩小さじ１／４白いりごま・ごま油各大さじ１しょうゆ小さじ２粗びきこしょう少々【作り方】 1. 春菊は葉と茎に分け、４∼５cmに切る。豚肉は３等分に切り、下味をつけて５分おく 2. フライパンに水、塩を入れてサッと混ぜ、豚肉を広げ入れ、春菊の茎、しめじをのせ、ふたをして強火で３分蒸す 3. 火を止めたあと、しょうゆ・こしょう・ごま・ごま油を入れてさっと混ぜる 5/6 4. 春菊の葉を加えたらふたをして、余熱で１０秒ほど蒸す。サッと混ぜたら器に盛り、ゆずの皮を散らす春菊とカキの炊き込みご飯【材料】春菊１／２袋（約８０g）米２合（水は目盛りより少なめ）大根１００ｇカキ２００ｇ（塩水でふり洗い）塩小さじ１ごま油・しょうゆ各大さじ１酒大さじ２白いりごま大さじ１【作り方】 1. 春菊は茎と下の葉を７∼８mmくらい、上葉は３cmほどに切る 2. フライパンでかきをごま油でさっと炒める。しょうゆ、酒を加えて混ぜ、カキだけ取り出す 3. 炊飯器の内釜に（２）の炒め汁を入れて洗った米を加えて全体に絡め、塩を入れてサッと混ぜる。大根を広げてのせて炊飯する 4. 炊き上がったら春菊の茎と下の葉とカキ、白いりごまを加えさっくり混ぜ、１０分ほど蒸らす 5. （４）を器に盛り、春菊の上葉を手でちぎってのせる Copyright NHK (Japan Broadcasting Corporation) All rights reserved. 許可なく転載することを禁じます。 6/6