平成26年度 - 横浜fカレッジ

平成 27 年 5 月 1 日
平成 26 年度 横浜fカレッジ 自己評価報告
1.実施方法
平成 25 年 3 月に文部科学省により出された「専修学校における学校評価ガイドライン」に則り、実施。
教育活動については、年 2 回実施している「授業アンケート」「学校満足度アンケート」の結果も踏まえて
いる。
*別紙:平成 26 年度 横浜fカレッジ 自己評価表
2.評価項目の達成及び取り組み状況
(1)教育理念・目標
・本校は、学校法人岩崎学園の理念である「人材育成を通した地域社会への貢献」のもと、 ①感性の向
上
②高度な技術力の習得
③豊かな人間性の涵養
④プレゼンテーション能力の育成 の4つを
教育目標に掲げ、ファッション、美容、ブライダル、ジュエリー分野の人材育成に取り組んでいる。
・生活文化に密着した分野の職業人育成機関である本校の特色として、神奈川県出身の卒業生の大多
数が、地元神奈川を中心に関東圏の企業に就職している。
・平成 26 年度は重点活動方針として、以下の 3 点に注力した。
①教育力の向上(産学連携による高度な実践力の養成、成長を実感しながら学ぶことのできるカリキュ
ラム編成、社会人基礎力の養成) ②学生募集力の強化 ③教職員が意欲と向上心を持って教育に取り
組み成長できる職場づくり
・平成 26 年度に文部科学省が創設した「職業実践専門課程」に、本校では 6 学科を申請し全て認定を受
けることができた。
・平成 26 年 4 月、これまでのファッションデザイン科、ファッション技術科の実績を基に、「ファッションライフ
デザイン学科(3年制)」を開設。産学連携型授業やアパレル業界の複数の職種を体験できるインターン
シップ、ノートパソコンの貸与によるファッション IT 力の養成を特色とし、これからのアパレル業界に即し
た人財育成に取り組んでいる。
・職業教育の重要性が見直され、平成 27 年度より「実践的な職業教育を行う新たな高等教育機関の制度
化」が中教審に答申されるなど、教育行政の変革期を迎えている。新たな学校種を見据えた学校構想の
構築が必要となっている。本学園では、平成 27 年度より姉妹校 7 校の学校構想を取りまとめる新部署を
設置した。
(2)学校運営
・理事会での学校運営に関する根幹の決定に基づき、本校では年度当初に事業計画、運営方針、予算の
策定を行い、定期的に開催される運営会議(学園全体の管理職会議、本校の教職員会議・就職会議等)
や朝礼を通じて情報を共有し、進捗の確認を行っている。また、人事・給与に関する制度は、本学園全体
で総務部が規定を作成し管理している。
・学校情報・教育活動については、ホームページやパンフレットで公開を行っている。特に教育活動につい
ては、職業実践専門課程の規定フォーマットで情報の公開を行っている。
・地域連携、産学連携が推進され、学生の活動が学外へ広がる中、学生にも社会人としてのコンプライア
ンスが求められる機会が増加している。ビジネスマナー教育に加え、SNS 等を含む情報の受発信の啓蒙
教育を導入し、今後も継続する。
・学生情報管理システムのサーバーの入れ替えを行い、各種証明書発行のスピードアップ等の学生サー
ビスの向上と、学生情報の管理業務の効率化を図った。
(3)教育活動
・学校教育目標に基づき、「学科グランドデザイン」「カリキュラムグランドデザイン」「シラバス」を作成し、
教育内容の明確化と学科横断的な教育効果の向上を図っている。
学科グランドデザイン:学科理念、人財像、年度方針等をまとめたもの
カリキュラムグランドデザイン:学科グランドデザインに基づき、学習スケジュールや科目の横断的なつなが
り、時期に応じた育成目標をまとめたもの
シラバス:科目ごとの目標と学習計画をまとめたもの。評価方法や関連科目も明記。
・年度開始前に、上記資料に基づき、常勤・非常勤講師による講師ミーティングを開催し、教育方針の確
認と課題の共有を行っている。学生対象には年度初めに、学科、学年別に学習ガイダンスを行い、1年
間の学習目標や学習計画を確認し、学習と将来の仕事のつながりを明らかにすることを行っている。
・教育課程編成委員会や学校関係者評価委員会をはじめ業界団体、企業との意見交流を行い、毎年、学
科グランドデザインやカリキュラムの見直しを行っている。
・職業実践専門課程として、インターンシップが体系的、定例的に学科スケジュールに落とし込めるよう、
企業の開拓を行った。結果、48.9%の学生がインターンシップに参加。(前年度 29.9%)
ブライダル科では、2年次のブライダルプロデュースのカリキュラム内で、全員にインターンシップを体験
させ、企業からの評価を受けた。平成 28 年度に向けては、長期休暇中のインターンシップの単位化を
検討している。
・授業評価については、教員間の授業参観に加え、年間2回、「授業アンケート」を実施し、カリキュラムや
教員配置の見直しにつなげている。平成 26 年度からは、「学校満足度アンケート」を実施し、学生サービ
ス向上の参考としている。
・実践力養成に向けては、企業派遣の講師による産学連携授業のほか、インターンシップ、企業評価の高
い資格取得を推進している。企業人の講義に触発された学生が、自ら講師の企業へインターンシップを
依頼するなど、教育効果は高い。
・成績・評価については学則に定め、入学後のオリエンテーションで周知をしている。外部関係者からの評
価は、作品展や学校行事であるコンテストを通して実施している。
・資格については、学科ごとに専門分野で評価される資格を目標に設定し、授業の中で検定対策を行って
いる。特に、1 年次の 6~8 月に専門分野の基本の資格を取得させるよう計画し、自信につなげるととも
に、当該分野への学習意欲を醸成している。
・各専門領域での研修に加え、アクティブラーニングについての教員研修を実施した。生涯にわたって学
び続ける力や主体的に考える力の育成は、本校としても大きな課題であり、学科・学校行事を通した具
体的な取り組みを行っていく。
(4)教育環境
・平成 26 年開設のファッションライフデザイン学科では、ファッションにおける IT 活用力の強化のため、ひと
りに 1 台ノートパソコンを貸与した。Illustrator、 Photoshop、PowerPoint の活用による表現力とプレゼン
テーション能力の向上と情報検索での積極的な活用がみられた。すべての業界で IT 化が進展しており、
平成 28 年度に向けては、他学科でも学生携帯用のタブレット端末やノートパソコンの導入を検討する。
・エステティックコースでは、平成 27 年度より美容ライト脱毛についての学習を始めるに当たり、機器の導
入と教員の資格取得のための研修を行った。
・ブライダル科では、平成 27 年度に向け、婚礼業務支援システムの導入を計画。学生の婚礼プロデュ
ースでの実践活用に向けてシステム仕様についての検討会を行った。
・各学科とも、一通りの実習環境は整っているが、現況、校舎面積の全容積を使用しており、新たな教育
環境の見直しに課題が残る。
・MARK ISみなとみらい、横浜そごう、横浜ルミネ等の商業施設と連携した学生作品の発表が定例化、
学生の意欲の向上につながるとともに、外に向けた情報発信は、新たな産学連携の機会づくりの場とな
っている。
・BS 科 2 年次の 5 月に、毎年、パリ研修を実施しているが、1 月に起きたパリのテロ事件の影響で、参加
希望者が減り、平成 27 年度は実施を見合わせた。
(5)学修成果
・平成 26 年度の就職率は 97.2%で前年並み。(就職希望者 212 名、就職者 206 名)。就職未定者 6 名(内
3 名は卒業後も活動を継続し就職。)、その他 33 名(進学・留学 8 名、専門業界アルバイト 7 名、他)
・資格取得率の向上に向けては、1 年次に取得する基本資格の受験料を教材費として徴収し、全員に受
験させる体制をとり、合格率の向上に努めている。学科主軸資格の取得率は 87.9%、履歴書記載可能な
資格の取得率は 94.1%。
・美容師国家試験については、実技課題の習熟計画の見直しと、スマートフォンによる筆記試験対策を
導入した結果、合格率は 94.4%で前年より 10 ポイント改善した。
・ネイルコースでは、大手ネイルサロン就職で求められる、ネイリスト技能検定 2 級とジェルネイル検定
中級の取得対策を強化し両資格とも全員が取得できた。結果、活発な就職活動につながった。
・エステティックコースは、平成 25 年度入学生より、企業での評価の高い AEA 上級認定エステティシャン
資格取得のためのカリキュラムに変更を行い、初の対象学生の取得率は 47%。エステティックの実習時
間の増加は、学生の就労への意欲につながり、本コースは、6 月に全員がエステティシャンとして就職内
定することができた。
・退学率の低減については、クラス集団のアセスメントアンケートや学生生活アンケートで要注意者の早期
発見とフォローアップを行っているが、退学者の 62%が体調不良、家庭事情、経済事情、メンタル面の課
題が理由で、家庭との連携も難しく対応が困難なケースが多い。次年度に向けては、若手教職員による
学内広報チームを設け、「登校が楽しみな学校づくり」を具体的に起案し実施する。
・在校生の社会的な評価を得る機会として、外部コンテストへの参加を促している。平成 26 年度は、全国
理美容学生技術大会で全国大会に 5 年連続で出場。繊維ファッション産学協議会主催の全国の服飾系
大学・専門学校が参加する「FORM PRESENTATION」に初参加し入選。(9/42 グループ)。11 月開催のジ
ャパンクリエーションで横浜の捺染業とコラボレーションした作品を展示した。
・学科別に開催している「卒業生トークセッション」が定着。新人、中堅等業界キャリアの異なる複数の卒業
生によるリアルな仕事や人生についての話は、在校生のキャリア形成、就労感の育成につながってい
る。
(6)学生支援
・進路・就職に対する支援は、岩崎学園全体の就職情報を統括的に管理する就職指導部と学校とが連携
し、計画的に学内企業説明会、各種就職対策講座を実施しており、学生の就職実績に成果が表れてい
る。
・学生相談については、状況ごとにクラス担任、学科リーダー、専門のカウンセラーと複数の人間で対応を
している。
・経済的な支援については、学園独自の奨学金制度のほか、日本学生支援機構の奨学金を利用した学
費分割納入制度を設け、自力進学がしやすい仕組みを設けている。本制度の利用者は、年々増加傾向
にあり、学生生活や就職面でのフォローが重要となってきている。また、学校独自の給付型の奨学金制
度のある職業実践専門課程在籍の経済的支援が必要な学生に対し、国による学費減免措置の研究が
始まり、今後は、本校でも独自の給付型の奨学金を検討していきたい。
・学生の健康管理については、毎年 4 月に健康診断を実施している。また、法人全体の健康支援を行う専
任の産業医への健康相談を行える体制が整っている。また、精神面の悩みに対しては、専門のカウンセ
ラーへ保護者も含め相談できる体制をとっている。
・保護者との連携については、入学時のガイダンスの開催、出席、成績状況や学校行事などをお知らせす
る「お便り」を年 6 回発行の他、必要に応じ、保護者会や三者面談を行っている。
(7)学生の受け入れ募集
・平成 27 年度の入学生は 341 名。前年度より 24 名増加。(内訳 指定校推薦 113、学校推薦 26、
AO135、特待生 32、自己推薦 8、家族推薦 12、一般 15)。ビューティースタイリスト科の入学希望者が多
く、10 月中旬で定員となり願書の受付を締め切った。また、特待生受験者が、昨年度より 13 名増加する
など意欲的な学生の入学につながった。今後も、高等学校と連携し、仕事のまなび場、公開連携講座、
出前授業等を通し職業や分野の啓蒙活動を行い、目的意識の高い学生に選ばれる学校としての努力を
していく。
(8)法令順守
・学校の設置や運営に関する法令は遵守しており、神奈川県の認可を受けている。毎年、学則、カリキュラ
ムの届出と学生数、教職員状況、卒業生状況等の報告を行っている。
・個人情報保護については、本学園ホームページで公開している個人情報保護方針に則り行っている。
・平成 25 年 3 月に文部科学省により出された「専修学校における学校評価ガイドライン」に則り、自己評価
を実施。ホームページ上で公開するとともに、学校関係者評価委員会を開催し、専門的かつ客観的な意
見を聴収した。また、議事録をホームページ上で公開した。
(9)社会貢献・地域貢献
・若者へのウエディングの啓蒙活動として始めた「高校生ウエディングコンテスト」は 6 回目の開催となり
高校生が自発的に参加するイベントとして定着しつつある。
・山下公園で行われるイベント Y155 に加え、平成 26 年度からは、横浜開港祭親善大使のユニフォームデ
ザインを本校ファッション系学科が担当することになり、地域の定例イベントに学生が積極的にかかわる
機会が増えている。対外的な活動の機会は、異年齢や異業種の方々との交流にもつながり、学生の社
会性を育てるまたとない機会となっている。
・ボランティアにつては、 岩崎学園主催のチャリティバザーや神奈川県警の秋の交通安全運動への協力
として反射材ファッションショーを行った。
・公開講座として、高校生向け講座「仕事のまなび場」(5講座)、「総専協夏季公開講座」(2 講座)に加え、
独自の高校との連携講座で 191 名の高校生を受け入れた。また、小中学生向け公開講座として
「小中学生のためのチャレンジスクール」(2 講座)を実施した。
以
上