完成 - 日本科学技術振興財団

科学コミュニケーターと
科学館
日本科学未来館
副館長 美馬のゆり
最近、 科学コミュニケーター が必
要だという話がいろいろなところで聞
かれるようになりました。たとえば、
平成16年度版の科学技術白書もそのひ
とつです。科学コミュニケーターとは、
社会の多様な人々と科学技術に携わる人々とのコミュニケーションを仲立ちする人のことです。基本
的な科学技術についてだけではなく、科学技術の研究開発活動やその成果、それらの社会とのかかわ
りなどについての広範な理解を得るために活動します。
このような役割の人たちが必要だといわれる背景には、急速に変化する科学技術社会において、健
全な社会の発展のためには、一般の人々が科学技術に関わる基本的な内容を理解し、社会における望
ましい科学技術開発の方向性について考える力が必要だということがあります。科学技術リテラシー
の向上です。これまで基礎的な科学については、初等中等教育の中で扱ってきました。しかしながら、
学校を卒業してしまうと、特に新しい科学技術については、生活に密接に関わっているものであって
も、学ぶ機会はほとんどありません。
このような社会的状況の中で、 科学コミュニケーター の必要性が議論され始めました。これまで
このコミュニケーターの役割を担ってきたのは、サイエンス・ライター、科学ジャーナリスト、テレ
ビなどの科学番組制作者、理数科の教師、科学館の学芸員や解説員です。これらの人々を、より多く、
組織的に養成することはできるのでしょうか。
欧米の大学では、大学院のコースとして科学コミュニケーションが存在します。しかしこれらはほ
とんどが、セミナー(座学)形式です。中には短期間の科学館実習を組み込んでいるところもあります
が、基本的には大学で講義を聴くスタイルです。実際このプログラムに1年間、あるいは2年間通っ
たからといって、すぐにコミュニケーターとして第一線で活躍できるとは限りません。
最近、科学館の役割として、PUR(Public Understanding of Research)
ということが議論されるよう
になりました。一般の人に、科学技術の基礎的な概念だけでなく、 研究 という活動を理解してもら
う必要があるというものです。いってみればPURとは、 科学 という既知の事実を説明するのではな
July 2004 1
く、 科学すること のおもしろさを、科学者とその活動を通して伝えるということです。こういった
ことができるのは、今までの科学コミュニケーターの範疇に入る人に加え、研究者自身がコミュニケ
ーターとなって、わかりやすく説明していけるようになることが必要です。研究者は、自分の研究を
一般の人たちにわかりやすく説明する責任があります。また、こういった活動は、研究者として後進
を育てることにもつながります。
研究者や学芸員など、異なる背景を持つ科学コミュニケーターが出会う場、科学コミュニケーター
を育てる場として、科学館は最適であると考えます。科学館は、完成された科学技術をわかりやすく
説明する場から、さらに一歩前進し、科学コミュニケーターを育てる場となっていく可能性があるで
しょう。
2 Japan Science Foundation
第56回評議員会
の開催
第190回理事会
第56回評議員会および第190回理事会が、平成16年6月18日(金)、
経団連会館で開催されました。
第56回評議員会
■第56回評議員会(11:00〜12:00)
委任状を含め92名の出席のもと、独立行政法人国
立科学博物館館長の佐々木正峰氏が議長となって、
第190回理事会
■第190回理事会(13:00〜14:00)
委任状を含め80名出席のもと、有馬朗人会長が議
長となって、議件の審議が行われました。
議件の審議が行われました。
主な審議事項
(1)理事・監事の選任
(1)平成15年度事業報告、同決算報告
(2)会長・副会長・常任理事・評議員・顧問・
(2)平成15年度事業報告、同決算報告
(3)作業部会の設置 他
専務理事・常務理事の選任
(3)作業部会の設置 他
主な審議事項
それぞれの議件について新見専務理事より説明が
行われ、原案どおり承認されました。
それぞれの議件について新見専務理事より説明が
行われ、原案どおり議決承認されました。
理事、評議員をはじめ、各界の方々のご指導ご鞭撻によりこの1カ年間を滞り無く終了することができまし
た事、深く感謝申し上げます。
平成15年度事業の概要は 4〜6 頁のとおりです。【総務部】
July 2004 3
平成15年度の事業概要
科学技術館の運営事業
H15年度決算
H15年度予算
5.3億円
5.3億円
(人件費含む)
①新しい展示室のオープン
(1)
「建設館」342m2(H15.7月)
*出展者:(社)日本建設業団体連合会
(2)
「モーターズワールド」22.5m2(H15. 7月)
*出展者:マブチモーター(株)
②「企業人講演会」の開催
*『ディスプレイと化学材料』
(H15. 6月)住友化学工業(株)
*『紙用のインキ』
(H15.11月)大日本インキ化学工業(株)
③「夢・化学21」土曜実験教室の開催
*(社)日本化学工業協会と連携し、家族向け実験教室を開催
*協力企業:住友スリーエム(株)、住友化学工業(株)、日本化薬(株)、(株)ポラテクノ、
花王(株)、東亞合成(株)
④特別イベント「コンストラクション・ワンダーランド」の開催(H16. 2月)
*(社)日本建設業団体連合会と連携し、常設展示「建設館」
を中心に開催
⑤特別展「2003年ノーベル賞受賞者展」の開催(H15.10月〜11月)
*前回受賞された田中先生、小柴先生を中心に企業の協力を得て開催
*協力企業:(株)島津製作所、浜松ホトニクス(株)
⑥入館者数 55万922人
70
単年度
累計
単位:万人
2,500
60
2,000
50
1,500
40
30
1,000
20
500
10
0
0
1995
1996
1997
1998
1999
2000
2001
1964年
(昭和39年)
4月に開館し、今年で満40年を迎えこれまでの入館者は、累計2,323万人達成。
4 Japan Science Foundation
2002
2003
科学技術振興事業
H15年度決算
H15年度予算
4.3億円
4.3億円
(人件費含む)
①青少年のための科学の祭典
*青少年が実験や工作を通して科学に興味を持ってもらうイベントを全国81会場で開催、45万人が参加。
平成4年度からの参加者は延べ317万人。
②サイエンスキャンプ
(1)
高校生、高等専門学校生を対象とした先端科学技術体験学習を56機関で実施。
(2)
受入機関は公的研究機関(27)、大学(16)、民間企業(10)、博物館等(3)。
(3)
平成15年度から夏・春休みに加え冬休みにも実施し、参加機会を拡大。参加人数は734名。
③企業、学会等との連携による科学技術啓発活動の推進
④「青少年のための科学の祭典」関係者等の協力により、裾野を広げる事業から深める事業へ
の展開を目指した新たな人材育成に関する調査研究の推進。
July 2004 5
企画開発事業
H15年度決算
H15年度予算
7.1億円
7.1億円
(人件費含む)
①教育文化施設総合コンサルティング活動
(1)大成高校「風のミュージアム」設計・製作業務(東京都三鷹市)
(2)国立科学博物館2期展示工事施工監理業務
(東京都台東区)
風のミュージアム
誕生と絶滅の不思議
(工事中)
日本の科学技術の歩み
(工事中)
(3)三洋電機(株)太陽電池科学館「ソーラーラボ」運営コンサルティング業務および展示リニューアル設
計・製作業務(岐阜県安八町)
(4)とよた科学体験館展示設計業務
(愛知県豊田市)
②所沢航空発祥記念館運営事業
とよた科学体験館
情報システム事業
H15年度決算
H15年度予算
5.4億円
5.2億円
(人件費含む)
①自然環境・放射線Webによる原子力理解増進事業
*自然放射線の測定実践を希望する全国の小・中・高等学校に対して
「自然環境・放射線Web」を活用した学習環境の場を提供
②IT教育用機材整備事業
*「太陽系探査」をテーマにCD−ROMを作成し、配布
GIS
(地理情報システム)
による
測定結果の表示
③オゾン層の現状と対策啓発広報事業
*楽しみながらオゾン層について学習できるコンテンツの製作
④マルチメディア・モデル美術館・博物館展開事業
*3次元バーチャルリアリティによる科学技術共同体験学習システムの実証実験
自然放射線を測定している様子
⑤科学技術・理科教育のための革新的なデジタル教材の開発
*バイオマス・バイオエネルギーをテーマにした中学・高校生用教材の開発
6 Japan Science Foundation
日本財団助成事業
巡回展示「地球環境展」完成
平成13年度より三カ年計画で制作した地球環境展が完成し、科学技術館を皮切りに、
新潟県立自然科学館、阿蘇火山博物館で公開致しました。
地球環境展は、近年、急速に変化している地球の姿を展示や実験を通じて、身近な問題として捉えていただき、
問題意識を持っていただくことを目的とした巡回展示です。また、全国の博物館や科学館における企画展・特別展の
ツールとして、問い合わせも多く良いスタートを切りました。
初年度(平成13年)では、部署の壁を越え、特に若手の職員に集まっていただき、各自がもっている環境というイメ
ージを語り合い、何を求め、何をメッセージにしなければならないか、についてワーキンググループ形式で検討を始
めました。本展示は、三カ年計画での制作であり、初年度は「いま地球に何がおこっているのか」
環境についての導入
部として、地球環境の概論としました。テーマ展示、地球物理を扱った基本展示の制作、パソコン・AV機材・実験機
器類の整備を行いました。
二年度目は、生命の源である
「水」をテーマに、地球における水循環、海洋汚染等の展示制作を行いました。最終年
である平成15年度は、「大気」をテーマとして地球における大気の役割や大気汚染を取り上げ、展示制作および関連実
験を導入しました。
主な展示内容は次の通りです。
平成13年度制作
コーナー名
展示名/アイテム
①どれを回しますか
展示物
⑤湖の水
②何と何を作りますか
⑥100%リサイクル?
③大きな空、ひろい海
⑦水はふくらむ?
⑧どこのゴミ箱
④風はどこから来るの
⑨暑さ、寒さ 熱の循環
⑩「アルベド」
って何 ⑪温室効果は両刃の剣 ⑫絶滅危惧種はどこ ⑬いま起きている地球の変化
パネル展示
①地球温暖化
⑥温暖化の影響
②進む地球温暖化
③酸性雨
④生命の起源・海
⑤水資源への影響
⑦私にできることは何か
実験
①水質検査をしよう
②酸性雨を作ってその原因を確かめよう
ワークショップ
③ダイオキシンの原因となる物質を調べよう
情報コーナー
①パソコン検索
④廃油をリサイクル
②ビデオ上映機材
平成14年度制作
コーナー名
展示物
パネル展示
展示名/アイテム
①漂着ゴミの実態−1
⑤水のゆくえ
②漂着ゴミの実態−2
⑥炭素の循環
①水の惑星
「地球」 ②水の循環
⑦水と土
③水レンズ
(2個) ④きれいな水の大敵は?
⑧環境情報
③世界の水問題
④地球上の水
⑤日本の水資源は豊富か
July 2004 7
平成15年度制作
コーナー名
展示名/アイテム
①人間の営みによる大気環境の変化―オゾン層の破壊と影響
②自然の営みによる大気環境の変化―火山の影響
展示物
③持続可能な社会を求めて―自然エネルギーってなに―
④持続可能な社会を求めて―身近なライフスタイルを考える―
⑤私たちの暮らしと3R ⑥環境ラベルを知ってますか
パネル展示
①大気の役割
②大気汚染の原因
④大気汚染問題−2
③大気汚染問題−1
⑤大気汚染への取り組み
実施報告
東京地区開催/科学技術館
・会
期:平成15年1月20日(火)〜2月1日(日) 13日間開催
・会
場:科学技術館4階イベントホール
・主
催:(財)日本科学技術振興財団・科学技術館
・地球環境展入場者数
34,275名
北陸地区開催/新潟県立自然科学館
・会
期:平成16年3月20日(土)〜4月4日(日) 16日間開催
・会
場:新潟県立自然科学館特別展室/新潟市女池南3−1−1
・主
催:財団法人 新潟県文化振興財団、新潟県立自然科学館
・後
援:新潟県教育委員会、新潟市教育委員会、NT21新潟テレビ21、新潟日報社、エフエムラジオ新潟、
新潟県民エフエム放送、毎日新聞新潟支局、産経新聞新潟支局、毎日新聞新潟支局、読売新聞新潟支局、
日本経済新聞新潟支局、日刊工業新聞新潟支局、NHK新潟放送局ほか
・協
力:科学技術館、保健環境科学研究所、酸性雨研究センター、海上保安庁第九管区 海上保安本部、
産業技術総合研究所 中部センター ほか
・地球環境展入場者数
21,084名
九州地区開催/阿蘇火山博物館
・会
期:平成16年4月17日(土)〜5月31日(日) 45日間開催
・会
場:阿蘇火山博物館特別展室/熊本県阿蘇郡阿蘇町草千里ヶ浜
・主
催:阿蘇火山博物館
・地球環境展入場者数
23,448名
以上、平成15年度事業として実施しました。今後、地方自治体の環境局や川口市立科学館、青森県立三沢航空科学
館等の科学館での開催も予定しています。本展示は環境展のベースとして取り入れていただき、それぞれの地方色を
追加していただく事でより立体的な環境展が構成できるものです。環境問題は長期的視野に立ち、私たち一人ひとり
が身近な問題として取り組むことが大切ですので、開催施設が地元と連携できる体制で実施していたたくことを強く
希望いたします。
最後に、本展示制作に対しまして、監修いただきました山口晴幸教授(防衛大学)、そして制作および運営の面から
アドバイス頂きました阿蘇火山博物館・池辺館長、むつ科学技術館・真家副館長、サイエンスサテライト・市川副館長
へ謝辞を申し上げます。
8 Japan Science Foundation
【科学技術館運営部】
科学フロンティア Vol.2
―太陽系探査編―完成!!
(このCD-ROMは宝くじの普及宣伝事業として整備されたものです)
太陽系には、地球の謎を解くカギがある!
探査機をはるか太陽系の旅へと送り出し、地上から何
1. 各画面説明
● メニュー画面
千万、何億キロの距離を越えてコントロールする。失敗
案内役・宙野ゆかり博士の研究室が、メインメニュー
と試行錯誤を繰り返す開発、運行中の予期せぬトラブル
画面。室内のスクリーンやモニターなどのアイテムから、
…。研究者や技術者たちは、5年、10年という長いプロ
太陽系探査のさまざまな話題にアクセスしよう。
ジェクトに情熱と知力を注ぎ続ける。宇宙へ行きたい!
地球の誕生の秘密が知りたい!
そう、夢があるからあ
きらめない。
本作品のテーマは、人類の宇宙への夢を実現し、地球
の過去・現在・未来を知るうえで重要な「太陽系探査」で
す。最前線で活躍する科学者、技術者の協力による最新
情報と明解なビジュアルで、科学・技術の魅力を楽しく
学べます。
本作品は財団法人日本宝くじ協会の助成により制作い
たしました。なお、本作品はCD-ROMとして4000セット
作成し、全国の理工系博物館、教育関連施設、図書館、
及び学校等に配布しています。
July 2004 9
● トピックス
博士がじっくりみっちり、太陽系探査に関する幅広い
2. 主な内容
〈トピックス〉
トピックスを紹介。資料や映像をたくさん使って、誰に
■謎への挑戦
でもわかりやすく楽しく解説!
自然を理論づける人々/惑星地球の過去と未来/火星の
上層大気と太陽風の関係/火星の水はどこへ行ったの
か?/火星の気候のメカニズム/惑星気象学の大いなる
ナゾ/金星にも雷/金星を覆う分厚い鎧
■月を調べる
潮汐力の影響/月の地震/月の熱流量の測り方/ペネト
レータ開発のきっかけ/ペネトレータの利点/ペネトレ
ータが越えるべき問題/月-地球間の通信速度
■小惑星を探る
● インタビュー
太陽系探査の現場で実際に活躍する科学者、技術者を
直撃!
子ども時代、宇宙の魅力、ミッションの裏話な
ど、生の声をじっくり聞こう。
難問を砕くのは実験あるのみ/サンプルリターンって?/
サンプル採取テクニック/小惑星は地球のヒミツの宝
庫/20万分の1/地球外物質は環境にどう影響する!
?/
着陸は、そっと静かに/目でみる自動着陸/地球への帰
還プロセス/最難関の大気圏再突入
■火星を目指せ
軽量・高性能ののぞみ/最多最軽量の機器を載せて/の
ぞみを襲ったトラブル/火星防衛戦線!
?/遠い地球から
のぞみをコントロール/地球―火星間の通信技術/道草
も無駄にせず
■水星を暴く
クレーターだらけの表面/水星磁場の正体/氷が存在し
ている!
?/高エネルギー電子/水星観測の大きな障壁/
● 年表
数々のチャレンジを積み重ね、技術や研究を少しずつ
日本初のESAとの共同プロジェクト/夢が現実になると
き、2014年
前進させてきた太陽系探査。日本と世界、それぞれの歩
みを年表でチェックしよう。
■案から実行へ
ミッションのワークフロー/ミッションのチーム構成/
打上げのウィンドウ?/理学ミッションと工学ミッショ
ン/ミッションの選び方/衛星ができるまでの基本プロ
セス/ロケット制作の基本プロセス/打ち上げ直前の最
終チェック/データ入手。これからが本番
■運行の技術
宇宙で電気はどこから手に入れる?/化学推進/電気推
進/船外活動を科学する/ランデブー/スウィングバイ/
フライバイ/軌道計画と軌道決定/宇宙天気予報
10 Japan Science Foundation
■データ解析
Macintosh
光は雄弁に物語る/すいせいでハレー彗星を撮影/解け
●
MAC OS 10.2.x/Power Mac G3 以上を推奨
ると生じる新たな謎/熱流量で明かされること/国際協
●
64MB以上の空きメモリ
力と取引/データ解析、試料分析/サンプル保管庫/デ
●
1024×768ピクセルサイズ以上・32,000色以上表示可能
ータ解析も公募/地球に降り注ぐ(!
?)宇宙物質
なビデオボード
■つくる技術
●
CD-ROMドライブ(24倍速以上推奨)
●
Quick Time5.0以上
ミッションに後戻りはないのだ/より軽く、より遠く/
レンズの先に見えるもの/カッシーニ搭載の日本製精密
抵抗器/サンプラーホーンができるまで/M−V−4ロケ
ットを経てM−V−5へ/電気推進エンジン開発秘話
★
■企画製作;財団法人 日本科学技術振興財団
東京都千代田区北の丸公園2番1号
■監修;東京大学大学院 理学系研究科付属 天文学教育
研究センター:半田利弘
■仕事あれこれ
宇宙航空研究開発機構(JAXA)宇宙科学研究本
オールラウンドプレーヤーを目指せ/諦めない職業/現
部(ISAS)
:吉川真
場監督/打ち上げカウントダウン/ロケットを作る/設
立教女学院中学高等学校:原山晶彦
計する人と作る人/隕石を分析/惑星気候学/電波天文
全国高等学校 メディア教育研究協議会:伊平
学/シミュレーション天文学
憲生
小林勇二
若菜初
■協賛;財団法人 日本宝くじ協会(このCD-ROMは宝く
じの普及宣伝事業として整備されたものです)
〈インタビュー〉
■天文惑星科学
阿部
豊/小久保
圦本
尚義
英一郎/中村
正人/半田
淳一郎/國中
均/矢野
利弘/
【情報システム開発部】
■探査技術
石井
信明/川口
宏/吉川
創/山川
真
■発射と管制
下瀬
滋/竹前
俊昭/餅原
義孝/吉田
裕二
〈年表〉
■年表
日本/海外
3. 動作環境
Windows98 SE/2000/Me/XP
●
Celeron400MHz(相当)以上のCPUを持つもの
●
64MB以上の空きメモリ
●
1024×768ピクセルサイズ以上・32,000色以上表示可能
なビデオボード
●
サウンドカード推奨
●
CD-ROMドライブ(24倍速以上推奨)
●
Quick Time5.0以上
July 2004 11
とよた科学体験館
展示リニューアル設計
愛知県豊田市は地域の産業・文化の拠点施設「豊田産業文化センター」内にある「サ
イエンスホール」を改修し、科学とモノづくりをテーマとした科学館「とよた科学
体験館」として更新することになりました。日本科学技術振興財団は本事業の基本
計画段階から携わり、平成15年度に設計業務を完了しました。ひき続き平成16年
度は監理業務を行っています。とよた科学体験館は平成17年3月に開館予定です。
■ イマジネーションホール ■
エントランスホールの空間イメージを刷新。館のメイン
の想像力を喚起させる場として設定する。壁面のグラフ
テーマ「科学とモノづくり」の相関関係を紹介する空間と
ィックパネル「宇宙観測の回廊」
「生命と環境の回廊」は、
する。プラネタリウムが隣接することを考慮し、宇宙・
館スタッフ自身が初期デザインフォーマットに基づいて
地球・生命にまつわるグラフィック展開により、来館者
更新可能。
12 Japan Science Foundation
■ 遊びと創造のギャラリー ■
来館者自らが遊び体験を通じて科学とモノづくりに触れ
き抜く世界の子どもの意見を聞く「キッズサミット」、パ
気軽に楽しむことのできる空間。見る・聞く・考える・
ズルや積み木で遊びながら考える
「チャレンジテーブル」
、
創造するという視点でコーナーを構成し、遊びながら発
デジタル技術を活用して創造体験できる「電脳生物」等か
見し創造できる空間として整備する。地球環境時代を生
ら構成。
■ パフォーマンス ステージ ■
■ ワークショップ・ラボ ■
科学やモノづくりに関連したショーを行う空間。科学実
個人や親子、グループ等さまざまな来館者を対象として
験設備や多彩な映像装置類を駆使したパフォーマンスを
多様なワークショップ(実験やモノづくり)を開催する空
開催できる。ステージ周囲には走ったり跳んだりして身
間。電磁誘導や真空など現象別に整備する可動式の実験
体を使う体験型展示装置を配置する。
装置類は多目的に活用できる。
【企画開発部】
July 2004 13
三洋電機株式会社
三洋電機株式会社
太陽電池科学館ソーラーラボ
オリジナルミュージアムグッズ
完成!
平成16年 5 月末、日本科学技術振興財団が企画・制作に関わりました、三洋電機株式会社「太陽電池
科学館ソーラーラボ」のオリジナルミュージアムグッズ第 1 弾が完成しました。
当財団は、平成15年度からソーラーラボの運営・展示のコンサルティング業務を受託しています。
そのコンサルティングの中から、ソーラーラボに相応しいものとして企画され、生まれたグッズです。
このグッズ開発によって、当財団は新規分野開拓への第一歩を踏み出しました。
財団初の試み!
グッズとして、光をテーマにした工作や実験ができる サイエンス・キット・シリーズ 3種類(スペクトロビュアー、
偏光グラス、ピンホールスコープ)と、このキット・シリーズを保管していくための特製バインダーを製作しました。
バインダーにも、その部材を利用して太陽系データがデザインされており、サイエンスの要素が盛り込まれています。
3種類のサイエンス・キット・シリーズ
14 Japan Science Foundation
特製オリジナルバインダー
販売用としてのミュージアムグッズの開発は、当財団では初の試みでしたが、ソーラーラボプロジェクト全体のプ
ロデューサーである森田法勝氏とともに、「アイデアの種を見つけるところ」からスタートし、これまでに財団が培っ
てきた実験プログラム開発や展示設計・製作、安全管理のノウハウを総動員して、三洋電機の商品として相応しい品
質を目指しました。
デザインから素材選定に至るまで様々な調査・研究、実験を行い、試作を繰り返して試行錯誤の末、完成となりま
した。
完成に至るまでの試作
(ピンホールスコープ)
「科学の祭典」で大好評!
このグッズは、6月5日・6日に開催された「青少年のための科学の祭典 in ソーラーアーク」にて販売され、大好評を
得ました。販売コーナーに多くの来場者が足を止め、子どもはもちろん大人も大変興味を示し、好調な売れ行きとな
りました。価格は各キットおよびバインダーとも500円
(税込)
で、現在、ソーラーラボでの限定販売となっております。
今後、このグッズが三洋電機
(株)
ソーラーラボの新たなブランドイメージ発信ツールとして活躍していくことを願い
ます。
※太陽電池科学館ソーラーラボ
岐阜県安八郡安八町大森180番地
TEL:0584-64-7050
月曜休館
三洋電機岐阜事業所内
URL:http://www.solar-ark.com
【企画開発部】
July 2004 15
エデンプロジェクト
T h e
E d e n
P r o j e c t
視察記
年2月にイギリスのエデンプロジェクトを訪問した。エデンプロジェクトは「人と植物との共
「人と植物との共
平成
平成16年
生」をテーマとした植物園である。エデンプロジェクトはロンドンの西、コーンワル半島のサンオース
をテーマとした植物園である。エデンプロジェクトはロンドンの西、コーンワル半島のサンオース
時間ほどかかる片田舎にあるが、私が訪問した土曜日は家族連れで
テルに位置しロンドンから列車で5時間ほどかかる片田舎にあるが、私が訪問した土曜日は家族連れで
かなり混雑していた。荒涼とした陶土採掘場を活用して温室を作り、その中に多種多様な植物を繁殖
させている。プロジェクトと称する理由は、よくある博物館のように一度建設したら変えない(実際
(実際
には変えられない)のではなく、常に事業が発展的に進行中であることによっている。
のではなく、常に事業が発展的に進行中であることによっている。
多湿熱帯バイオーム(温室)
の全景
16 Japan Science Foundation
エデンプロジェクトは、熱帯雨林が再現された長さ
そして、この「ゴムの木」から、ぐるっと見渡すとタイ
240m、幅110m、高さ50mの多湿熱帯性バイオームと呼
ヤ(写真参照)が視界に入るように設計されている。そし
ばれる世界最大の温室と地中海から南アフリカ、カリフ
て、子どもがそれを見つけて、あ〜タイヤだ!と叫ぶ
ォルニアの自然が再現された温暖性バイオーム、屋外ラ
(?)わけである。このようなクイズが60アイテムほどあ
ンドスケープおよびビジターセンターとから成る。今後、
るが、もちろん、植物の種類はもっとたくさんある。た
環境教育のためのエデュケーションリソースセンターな
だし、ロンドンのキューガーデンよりは少ない。植物を
どが計画されている。
網羅的に見せることより、数は少ないが、一つ一つ意図
をもった展示になっている。
このエデンプロジェクトの特徴は見せ方がユニークな
ことである。例えば、「ゴムの木」が植えてある所に、パ
また、植物の他に、マレーシアなどの田舎の家や畑の
ネルでその植物としての説明を行い、入口で入場者に配
風景などの再現もあり、現代的なデザインとあいまって
布されるクイズ(A3見開き)で「ゴムが人間社会の中でど
なかなか見ごたえのある内容となっている。今後、教育
のように役立っているか」を答える仕組みになっている。
関係施設が充実する予定なので、環境教育施設としても
「ゴムには伸縮性・耐水性があるが、車の部品で、t で始
注目されるであろう。
まる物は何か?」という具合である。
ゴムの木とパネル
タイヤ
◆データ:
◎住所 Bodelva, St.Austell, Cornwall, PL24 2SG
◎電話 +44(0)1726 811900
◎FAX +44(0)1726 811912
◎http://www.edenproject.com
【振興部】
July 2004 17
平成
15
年度
日本自転車振興会
補助事業の成果報告
当財団では、我が国の科学技術水準の向上と、科学技術の広範な普及を図るために、科学技術振
興に関する各種調査研究を総合的かつ効果的に推進し、機械工業の振興に寄与することを目的に、
日本自転車振興会から「競輪の補助金」を受け、平成15年度科学技術振興に関する開発研究補助事業
として下記の事業を実施し、平成16年3月末に完了しました。
■生命科学技術をテーマとした博物館活動事例調査
これからの生命科学技術に関する博物館・科学館活動のあり方や方向性を考える上での資料とするため、
平成14年度の結果も踏まえて下記の方法により本調査を行った。
(ア)米国の博物館・科学館における生命科学に関する活動についての現状を知るため、米国の3箇所の
博物館・科学館に対して現地調査を実施した。そのうち2箇所については、ヒアリング調査も合わ
せて行った。この調査により米国の博物館・科学館における生命科学技術に対する学芸活動の状況
や来館者の意識を把握すると共に、今後の活動計画や、その実施上の課題などについてとりまとめ
をおこなった。
(イ)生命科学技術の研究・教育の動向・現状について、大学等関係機関にヒアリング調査を行った。こ
れにより、研究・教育現場の意識や、現在抱えている課題、生命科学技術を扱う際の法的規制等に
ついて、その全体像を知ることができた。
(ウ)理科教員および科学技術館の来館者に対してアンケート調査を行った。これにより、理科教員と来
館者の生命科学技術に対する認識の違いや、それぞれが博物館・科学館に対して求めているものを
把握することができ、また、博物館・科学館が生命科学技術に対する公共理解を高める上で課題と
なる事柄を整理することができた。
以上を調査報告書にまとめた。
今回まとめた調査報告書を活用することにより、博物館・科学館での生命科学技術に関する「展示物」
「特
別展」
「ワークショップ」を開発・製作・実施したり、教育現場と連携した事業を行うことが可能となる。
その際に、その企画・製作や生命科学技術に関する法規制を遵守することが容易になり、また内容を充
実させることが可能となる。
問い合わせ:科学技術館運営部 03−3212−8544
18 Japan Science Foundation
■新しい時代における地域の学習資源を活用した理工系人材育成
に関する調査研究
青少年の理工系離れが進む中、科学技術創造立国を推進するわが国にとって、次代の機械工業を担う人
材を育成する環境整備が肝要と考える。そのため、地域のもつ多様な学習資源を活用し、青少年にとって
魅力ある産業技術体験学習ができる新規事業開発と普及を目指すため、本調査研究を実施した。
具体的には、全国各地で理工系人材育成事業に携わる指導者による検討委員会を2回、産業、教育、行
政各界の有識者による委員会を3回開催し、産業技術を担う人材育成のための具体的方策、産業技術体験
学習ができる新規事業の企画案等について検討するとともに、併せて、地域のもつ学習資源の活用状況を
アンケート調査し、これらの内容を調査報告書としてまとめた。
本調査研究で取りまとめた理工系人材育成の方策や新規事業計画案を実施することにより、次代の産業
界を支える青少年に対して社会全体で支えるシステムの確立が図られる。各地域の教育関係者、産業界・
研究機関の技術者・研究者、自治体の人材育成担当者など、各界が連携および協力し、地域の持つ多様な
学習資源を活用し、産業技術人材育成事業を行うことにより、地域事業活動および産業界・機械工業界の
活性化につながる。
青少年にとって魅力ある産業技術体験学習の環境を整備することにより、将来の先端技術開発の推進や
産業技術水準の向上に寄与する、次代を担う確かなる人材の育成に貢献できるものと考える。
問い合わせ:振興部 03−3212−8487
July 2004 19
お
知
ら
せ
青少年のための科学の祭典「2004 全国大会」
いろいろな科学に関する実験や工作に参加したり、不思議なショーを見ることができます。科学の楽しさ・おも
しろさを発見してみませんか?
■会
期:平成16年7月29日
(木)
〜8月3日
(火)
■会
場:東京都千代田区北の丸公園2−1科学技術館
■主
催:
「青少年のための科学の祭典」
全国大会実行委員会/文部科学省/
(財)
日本科学技術振興財団・科学技術館
■問合先:
「青少年のための科学の祭典」
事務局
TEL. 03−3212−8447
20 Japan Science Foundation
FAX. 03−3212−8449
webサイトhttp://kagakunosaiten.jp
夏休み特別展「サマーカーニバル
‘04」
自由工作、自由研究の参考となる工作教室を中心に、館内を賑わす楽しい科学体験空間を演出します。
■会
期:平成16年8月12日
(木)
〜8月22日
(日)
■会
場:科学技術館
■主
催:科学技術館
■問合先:科学技術館
TEL. 03−3212−8509
夏休み特別展「のぞいてみよう! マグネットの不思議な世界」
磁石の性質の面白さや応用技術などを実際に触って、遊んで、体験!
会期中の土曜日には、磁石について考える「かんたん工作教室」と「おもしろ科学実験ショー」を実施するほか8/
18〜22にオーロラスライドショーを実施。
■会
期:平成16年7月17日
(土)
〜9月5日
(日)
■会
場:所沢航空発祥記念館展示館1階特別展示会場
■主
催:所沢航空発祥記念館
■問合先:所沢航空発祥記念館
TEL. 04−2996−2225
夏休み大型映像フェスティバル
南太平洋に広がるサンゴ礁とそこに棲む生き物たちを描いた「コーラルリーフ・アドベンチャー」の他に、
「イン
ド:トラの王国」
「ジャーニー・インサイド」
「グレーテスト・プレィシーズ」を入れ替わりで上映。
■会期および上映作品:前期
(7/17〜7/31)
「インド:トラの王国」+「コーラルリーフ・アドベンチャー」
中期
(8/1〜8/15)
「ジャーニー・インサイド」+「コーラルリーフ・アドベンチャー」
後期
(8/17〜8/31)
「グレーテスト・プレィシーズ」+「コーラルリーフ・アドベンチャー」
■会
場:所沢航空発祥記念館大型映像館
■問合先:所沢航空発祥記念館
TEL. 04−2996−2225
July 2004 21
SCIENCECHRONICLE
き
7月 JULY
1日 ◆ (1979)昭和54年
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ソニーがヘッドフォンステレオ「ウォークマン(テープ)」
(¥36000)第1号を発売
その後CD、MDと進化し発売25周年(2004)を記念してHDDウォークマンを新発売
2日 ◆ (1900)ドイツの「ツェッペリン1号硬式飛行船」ボーデン湖上で約20分の試験飛行に成功
3日 ◆ (2004)土星の周回軌道に入った探査機「カッシーニ」
が撮った衛星「タイタン」の地表写真をNASAが公表
4日 ◆ (1934)「ラジウム」を発見したポーランドの化学者マリー・キュリー没(1867.11.7〜1934.7.4)
5日 ◆ (1891)明治24年
緯度観測所(岩手県水沢)の所長木村栄が第1回学士院恩賜賞を受賞
6日 ◆ (1885)フランスのパスツールガ初めて狂犬病ワクチンの接種に成功
7日 ◆ (1998)平成10年
技術試験衛星「おりひめ」
「ひこぼし」は無人の人工衛星として世界初のランデブード
ッキングに成功
8日 ◆ (1994)日本人初の女性宇宙飛行士向井千秋がスペーシシャトル「コロンビア」で宇宙へ
9日 ◆ (1955)湯川秀樹、アインシュタインら11人の科学者が「核兵器による人類滅亡の危機」を訴える声明
10日 ◆ (1821)文政4年
伊能忠敬は実測した「大日本沿海輿地全図」を幕府に献上
11日 ◆ (1893)明治26年
御木本幸吉、真珠の養殖に初めて成功
12日 ◆ (1925)大正14年
NHK(東京放送局)芝愛宕山からラジオの本放送を開始
13日 ◆ (1947)昭和22年
戦争中に発見された静岡の登呂遺跡の本格的発掘調査を開始
14日 ◆ (1977)昭和52年
宇宙開発事業団が日本初の静止衛星「ひまわり」米ケープカナベラルから打ち上げ
15日 ◆ (1901)明治34年
高峰譲吉
(在米)血圧を調節するアドレナリンの製法の特許をとる
16日 ◆ (1945)アメリカのニューメキシコの砂漠で世界初の原爆の実験、広島に原爆が投下されたのは20日後
17日 ◆ (1868)慶応4年
明治天皇の詔勅で「江戸」を「東京」と改称すると布告
18日 ◆ (1970)昭和45年
東京・杉並区の高校生徒が初めて「光化学スモッグ」の被害にあう
19日 ◆ (1856)ドイツで旧石器中期の古生人類ネアンデルタール人骨を発見
20日 ◆ (1969)「人類月に立つ」アポロ11号の着陸船「イーグル」が「静かの海」に着陸、アームストロング船長が
月面に降り立った「1人の人間にとっては小さな一歩だが人類にとっては大きな飛躍」
21日 ◆ (1992)平成4年
ソニーが青色半導体レーザーの開発に成功したと発表。CDの容量が3倍になる
22日 ◆ (1999)初の女性宇宙船船長コリンズが乗ったスペースシャトル「コロンビア」打ち上げ
23日 ◆ (1982)第38回国際捕鯨委員会(IWC)
で商業捕鯨の禁止を決定
24日 ◆ (1992)文部省宇宙科学研究所は磁気圏観測衛星「ジオテール」を米のデルタ2ロケットで打ち上げる
25日 ◆ (1908)明治41年
物理化学者池田菊苗がグルタミン酸ソーダによる調味料の製法特許を取得する
26日 ◆ (1979)昭和54年
天明3年の浅間山大噴火の熱泥流に埋没した群馬県嬬恋村の発掘を開始
27日 ◆ (1844)英の化学・物理学者ジョン・ドールトン没(1766.9.6〜1844.7.27)化学元素に記号を使って表示した
28日 ◆ (1984)昭和59年 「こぎつね座1984新星」発見
静岡に住む和久田実さんが撮った写真に新星が写って
いることを発見、東京天文台に報告認定された
29日 ◆ (1836)パリのエトワール広場に「凱旋門」
が完成、除幕式
30日 ◆ (1931)昭和6年
三島徳七、ニッケル・アルミニュームの合金「MK磁石鋼」を発明、特許出願する
31日 ◆ (1944)「星の王子さま」の作者サン・テクジュペリが偵察のためコルシカ島を飛び立ち行方不明になる
22 Japan Science Foundation
8月 AUGUST
1日 ◆ (1931)昭和6年
日本初のトーキー映画「マダムと女房」
(五所平之助監督)封切り
2日 ◆ (1922)イギリスの発明家グレアム・ベル没(1847.3.3〜1922.8.2)電話の発明者
3日 ◆ (1923)(1994)平成6年
全国各地で猛暑、東京で観測史上最高気温39.1゜
Cで記録更新
4日 ◆ (1846)ドイツの天文学者ヨハン・ガレ「海王星」を発見
5日 ◆ (1911)(1706)スウィフトが最先端の科学を取り入れて書いた「ガリバー」は、3度目の航海に出発し、
この日天空の島「ラピュータ」に辿り着く
6日 ◆ (1945)B−29「エノラゲイ」が世界最初の原子爆弾
「リトルボーイ」
を広島に投下、25万人の命を奪った
7日 ◆ (1945)昭和20年
日本初のジェット機「橘花」
(海軍)テスト飛行に成功
8日 ◆ (1794)(1968)昭和43年
日本初の心臓移植手術。患者は同年10月29日死亡
9日 ◆ (1896)ドイツの先駆的飛行家オットー・リリエンタールは、単葉グライダーを操縦中
墜落大怪我をし、翌日死去(1848.5.24〜1896.8.10)
10日 ◆ ( 708)和銅1年
日本最初の銅銭「和銅開珎」発行
11日 ◆ (1989)平成1年
海洋科学技術センターの「しんかい6500」は、自力潜航型潜水船として6,527mの世界
記録を達成した
12日 ◆ (1982)昭和57年 「日本列島が地図より北西に約470mずれていた」海上保安白書で報告された
13日 ◆ (1946)イギリスの小説家・文明批評家H・G・ウェルズ没(1886.9.21〜1946.8.13)
「宇宙戦争」等
14日 ◆ (1860)イギリスの生物学者「シートン動物記」を書いたシートン生れる(1860.8.14〜1946.10.23)
15日 ◆ (1987)昭和62年 「イプシロン・ゼータ・ベガの三角形に星いくつ?」この日から23日まで環境庁の呼び
掛けで「スターウォッチング・星空の町コンテスト」開催、260市区町村が参加
16日 ◆ (1705)スイスの数学者ヤコブ・ベルヌーイ没(1654.12.27〜1705.8.16)
「ベルヌーイの定理」
17日 ◆ (1807)アメリカの発明家フルトンはハドソン河で蒸気船「クラーモント号」の試運転に成功
18日 ◆ (1942)「悪魔の元素」と呼ばれる「プルトニウム」
(原子番号94)がカリフォルニア大学で誕生したのが
1940年。さらにその2年後のこの日、シカゴ大学で1μgのプルトニウム酸化物が合成された。
19日 ◆ (1929)昭和4年
ドイツの飛行船「ツェッペリン号」が飛来、銀座上空を飛行
20日 ◆ (1931)昭和6年
東京の銀座と京橋の交差点に、初の3色自動式信号機が登場
21日 ◆ (1924)大正13年 「国民新聞」が日本で初めて予報天気図を掲載。九州付近に台風、東京は小雨
22日 ◆ (1903)明治36年
東京電車鉄道会社が新橋⇔品川間に路面電車を開業(1区間2銭・全区間5銭)
23日 ◆ (1736)フランスの物理学者シャルル・クーロン没(1736.6.14〜1806.8.23)
「クーロンの法則」
24日 ◆ (1989)12年前に打上げられたアメリカのボイジャー2号は、木星・土星・天王星と旅を
して、この日海王星に最接近し探査する
25日 ◆ (1894)明治27年
北里柴三郎は「ペスト菌」を発見したと発表
26日 ◆ (1931)昭和6年
リンドバーグ夫妻が水上飛行機で太平洋を横断して霞ケ浦に飛来、
大歓迎を受ける(1974)チャールズ・リンドバーグ没(1902.2.4〜1974.8.26)
27日 ◆ (1939)ドイツの航空設計家エルンスト・ハインケルの設計した世界初のジェット機「He178」の実験飛行
に成功
28日 ◆ (1953)日本初の民間テレビ「日本テレビ(NTV)」が放送開始
29日 ◆ (1952)「理化学研究所」を創設した工学博士で実業家の大河内正敏没(1878.12.6〜1952.8.29)
30日 ◆ (1962)昭和37年
初の国産旅客機「YS-11」が名古屋空港で初飛行
31日 ◆ (1999)平成11年
東京工業大学の分子生物学者岡田典弘教授は「鯨に遺伝子的に最も近い現存する動物
はカバ」であることをDNA分析でつきとめ、アメリカ科学アカデミーに発表
July 2004 23
9月 SEPTEMBER
1日 ◆ (1923)大正12年
関東大震災。午前11時58分、伊豆沖30キロを震源とするマグニチュード7.9の激震が
関東一円を襲った「防災の日」
2日 ◆ (1970)フランスのニースで開かれた第16回「国際数学者会議」で広中平祐が「フィールズ賞」を受賞
3日 ◆ (1960)米のデュウェは原子が無秩序に並んだ「アモルファス」を発見したと「ネイチャー誌」に発表
4日 ◆ (1987)昭和62年
放送衛星「ゆり2号」を使って、NHKは衛星放送(BS)
の24時間放送を開始
5日 ◆ (1983)スペースシャトル「チャレンジー」がシャトルとして初めて夜間打上げし、夜間着陸に成功
6日 ◆ (1990)平成2年
宇宙物理学者「車椅子の天才」ホーキンス博士が来日、この日東大・安田講堂で講演
7日 ◆ (1829)有機化学の分野で業績を残した独の化学者アウグスト・ケクレ生れる(1829.9.7〜1896.7.13)
8日 ◆ (1981)昭和56年
日本人初のノーベル賞を受賞した物理学者湯川秀樹没(1907.1.23〜1981.9.8)
9日 ◆ (1910)明治43年
山田猪三郎が作った国産初の「山田式1号飛行船」が大崎〜目黒間の初飛行に成功
10日 ◆ (1960)昭和35年
NHKと日本テレビがカラーテレビの本放送を開始
11日 ◆ (1712)イタリアの天文学者ジョヴァンニ・カッシーニ没(1625.6.8〜1712.9.11)木星と火星の
自転周期を測定し、土星のリングにすきまのあることを発見「カッシーニの空隙」
12日 ◆ (1992)毛利衛宇宙飛行士が日本人で初めてスペースシャトル「エンデバー」に搭乗し宇宙へ
13日 ◆ (1922)リビアのアル・アジジアで「58度C」の最高気温を記録。最低気温記録は南極で「−88.3度C」
14日 ◆ (1939)ロシア生まれの航空機設計家イゴール・シコルスキーのヘリコプター「VS−300」初飛行に成功
15日 ◆ (1989)アメリカの科学チームは「アポロ11号」が採取してきた月の石の分析結果を発表
16日 ◆ (1857)安政4年
薩摩藩主島津斉彬はオランダ製の写真機(湿板写真)で自分を撮影
17日 ◆ (1952)昭和27年
太平洋のベヨネーズ岩礁付近に新島出現「明神礁」と命名
18日 ◆ (1783)「位相数学の元祖」スイスの数学者レオンハルト・オイラー没
(1704.4.15〜1783.9.18)
19日 ◆ (1783)フランスのモンゴルフィエ兄弟は、ヴェルサイユ広場で製作した熱気球に羊・アヒ
ル・雄鶏を乗せて、マリー・アントワネットの見る前で上昇、高度500mに達した
20日 ◆ (1957)昭和32年
秋田県の道川海岸から国産観測用ロケット1号機「カッパー4C」の
打上げに成功。全長6mの2段式で、高度45,000kmに達した
21日 ◆ (1933)昭和8年
詩人で農芸科学者だった宮沢賢治没(1896.8.27〜1933.9.21)物理・化学・天文・生物学な
ど科学的な目で詩や童話を書いた
22日 ◆ (1866)イギリスの歴史家・SF作家H・G・ウエルズ生れる。「タイムマシン」はSFの古典
23日 ◆ (1846)ベルリン天文台のガレは、フランスの天文学者ルヴェリエに依頼され観測し「海王星」
を発見
24日 ◆ (1852)フランスの技師ジファールは蒸気機関つきの飛行船で、パリからトラップまで約27kmを飛んだ
25日 ◆ (1820)パリ大学教授のアンペールは、電流の間に働く力を発見、パリ科学アカデミーへ報告した
26日 ◆ (1868)ドイツの数学者アウグスト・メビウス没(1790.11.17〜1866.9.26)
「メビウスの輪」
27日 ◆ (1825)世界最初の鉄道、ジョージ・スティーブンソンの蒸気機関車「ロコモーション号」がストックトン
⇔ダーリントン間(40km)が開通
28日 ◆ (1953)アメリカの天文学者エドウィン・ハッブル没(1889.11.20〜1953.9.28)
宇宙は膨張していると提唱。「ハッブル宇宙望遠鏡」にその名を残す
29日 ◆ (1872)明治5年
日本最初のガス灯、横浜で点灯される
30日 ◆ (1999)平成11年
茨城県東海村のウラン加工会社「JCO」
でウラン溶液の溶解作業中に臨界事故、国際
評価尺度「レベル4」国内原子力史上最悪の事故となった
24 Japan Science Foundation