逆流性食道炎[PDF]

逆流性食道炎
酸逆流
増加
胃食道逆流症
(Gastro-esophageal reflux disease)
GERD
GERD
内視鏡陰性
・症状なし
内視鏡陽性
・症状なし
内視鏡陰性
・症状あり
内視鏡陽性
・症状あり
NERD
逆流性食道炎
逆流性食道炎と非びらん性胃食道逆流症の比較
病態
患者像
患者数
逆流性食道炎
非びらん性胃食道逆流症
食道粘膜
傷害の有無
あり
なし
QOL
低い
低い
年齢
より高齢
より若い
体重
より重い
より軽い
性別
男性が多い
より女性が多い
GERD患者の約40%
GERD患者の約60%
Fass R : J Clin Gastroenterol Vol41(2) 131, 2007から作図
欧米の方が、非びらん性胃食道逆流症が多いが、
日本でも増加してきている
GERDの病態
金毘羅大芝居(金丸座)
GERDの病態
唾液分泌不全
酸クリアランス障害
食道炎
酸暴露時間延長
LES圧低下
酸逆流
増加
不適切な食事習慣
胃排出遅延
GERD研究会監修
一過性LES弛緩
裂孔ヘルニアなど
LES圧低下
胃内圧増加
肥満
今でこそ
医師にも、患者さんにも知ら
れるようになった
GERD
逆流性食道炎
ですが
2005年 発行
生活習慣、食習慣改善によるGERD症状改善効果
z 症状改善効果が報告されている
1. 体重を減らす
2. ベッドの頭側を上げる
z 有効性を示す十分なエビデンスがない
1. タバコ、アルコール飲料、コーヒー、チョコレート、
スパイス、かんきつ類、炭酸飲料、高脂肪食、
ミントの摂取を控える
2. 右を下にして睡眠をとらない
3. 夜遅く食事をとらない
Kaltenbach T et al. : Arch Intern Med 166(9): 965, 2006
PPI治療に(全体として)生活指導を加える方が、
PPI単独よりもGERD治療効果は高い。
Kinoshita Y, et al. Am J Gastroenterol104(5):1106-11, 2009.
問診
PPI試験
GERD(胃食道逆流症)
(びらん性=逆流性食道胃炎)
(非びらん性胃食道逆流症)
的確な診断と治療を目指して
24時間
Phモニタリング
内視鏡検査
逆流性食道炎患者および健常者の
24時間食道内pHモニタリング
(sec/hour)
朝食
昼食
夕食
睡眠
1.800
1.500
逆流性食道炎患者(n=20)
健常者(n=11)
1.200
900
600
300
0
7
12
18
24
6
時 刻
本郷 道夫ほか, 臨牀消化器内科, 11, 1531, 1996
PPIとH2RA投与時の胃内pH変動
pH
朝食
昼食
夕食
7
H2RA
4
PPI
control
1
6
9
12
15
18
21
24
3
6
時 間
本郷道夫:薬のサイエンス,3(1),52-56,2000.
日中の胃酸の抑制がGERDの基本
PPI Therapy
GERD症状の説明
注意すべき生活習慣
症状出現時の受診
定期的内視鏡検査
内視鏡陰性
・症状なし
内視鏡陽性
・症状なし
内視鏡陰性
・症状あり
内視鏡陽性
・症状あり
逆流性食道炎(GERD)の説明
症状の早期改善
PPI治療 有効は6割か
治療困難例も
PPI治療
フローチャート 【GERD治療のフローチャート】
GERDを疑う症状
内視鏡検査を先に行う場合
治療を先に行う場合
グレードA
他疾患
びらん性GERD
症状持続
症状再発
内視鏡検査
非びらん性GERD
グレードB
薬剤の投与量・
投与方法の変更
症状持続
pH
モニタリングなどに
よる病態評価
他疾患
P-PM-0911#3
症状持続
PPI
薬剤の漸減
または中止
グレードA
PPI
症状改善
症状改善
長期管理
逆流の証明
手術療法
維持療法
グレードC1
グレードB
オンデマンド
療法
グレードA
薬剤の漸減
または中止
日本消化器病学会 胃食道逆流症(GERD)診療ガイドライン 2009(南江堂)
バレット食道と食道腺癌
びらん性
食道炎
食道内への酸逆流に
よる炎症の持続
(写真提供:木下芳一)
GERD研究会監修
バレット
食道
バレット食道
腸上皮
化生?
食道腺癌
食道腺癌
酸関連疾患は,
H.pylori 関連胃潰瘍・十二指腸潰瘍
からGERDへとシフトしつつある。
一般臨床医にも、逆流性食道炎
(内視鏡にてびらんなどの所見あり)、
非びらん性胃食道逆流症についての
知識を広く知っていただくことガ、
GERD患者さんのQOL向上に寄与する。