フォトニックセンシングの基礎

73
8.フォトニックセンシングの基礎
8.1 はじめに
光を用いたセンシングの特徴は、
・非接触
・非破壊
・耐電磁雑音
・生体適合
・耐高電圧
・高空間分解能
・高感度(干渉計の応用)
・リモート計測
光を用いたセンシングの体系は、
・防爆性
◎干渉計応用センシング
◎ホログラフィ応用センシング
⋮
◎光ファイバ応用センシング
8.2 干渉計応用センシングの例
<レーザドップラー速度計>
LDV: Laser Doppler Velocimeter
図 8.1 差動形レーザドップラー速度計の基本構成
上記基本構成により気体、液体の流速を非接触、広いダイナミックレンジで計測できる。
f をレーザの周波数、 c を光速、 v を流速とすると、受光器 D1 の出力は
⎡ 4πfvsin( θ 2 )
⎤
i ∝ I 1 + I 2 + 2 I 1 I 2 cos ⎢
t + ∆φ ⎥
c
⎣
⎦
つまり、流速 v は、干渉出力中の交流成分の周波数 f d :
(8.1)
74
fd =
2 f sin(θ 2)
⋅S
c
(8.2)
より求められる。
左図は、本原理による金
魚の尾びれの血管(直径
30 µ m )中の血流速度の計
測系。くさび形のガラスを
移動されることにより、
∆φ = 2πfw ⋅ t
(8.3)
なるキャリアを作り、
fw(512Hz) 近辺の周波数変
図 8.2
化として微小な f d を観測、
これにより血流の方向も分る。
下図は測定結果、83Hz の f d は 0.13mm/s に対応。
図 8.3
<干渉計による光ファイバ屈折率分布計測>
光ファイバコア部分の屈折率分布を図 8.4 のようなマイケルソンの干渉計により求める
ことができる。
ここで光ファイバはエポキシ樹脂などで固めた後、軸に垂直に厚さ 200 µ m 程にスライ
スして試料とする。両端面は平坦研磨する。
75
屈折率分布を
n( x, y ) = n2 + ∆n( x, y )
(8.4)
とすると、 ∆n( x, y ) による位相回転は
∆φ ( x , y ) = k∆n( x , y )2t
(8.5)
よって、図 8.5 中の d ( x, y ) より
∆n( x , y ) =
d( x, y ) λ
⋅
D
2t
(8.6)
図 8.4 干渉法による光ファイバ内屈折率分布
の測定例(W.E.Martin)
図 8.5 不均一コア多モード光ファイバに関する測定例(H.M.Presby et al.)
右図は、式(8.6)と図 8.5(a)より得られた不
均一コア多モード光ファイバの屈折率分布で
ある。
中央に屈折率の低下が見られるのは作成法
(CVD 法:Chemical Vapor Deposition 法)
の特徴。
図 8.6 不均一コア多モード光ファイバの屈折率分布の測定例
(H.M.Presby et al.)
76
8.3 ホログラフィ応用センシング
ホログラフィ撮影時の物体と、ホログラムの位置関係を保ったまま、ホログラムを再生
してみる。このとき物体には照明光を照射しておく。すると、物体からの反射光と、ホロ
グラムからの再生光が同時に存在する。
もし、物体がホログラム撮影時から変形していると、2 つの光にはその変形に応じた位相差
が現れ、干渉縞が生じることになり、干渉縞の明るい部分は変形量が λ 2 の整数倍となっ
ている部分であり、等変位線が形成されていることになる。
これが、 ホログラフィ干渉計測法
ろから、 微分干渉計測
の原理である。得られる情報が、等変位線であるとこ
とも呼ばれる。
右表は、ホログラフィ干渉計測法の
分類である。
表 8.1
上記の手法が基本であり、単一露光法と
呼ばれる。物体とホログラムの位置関係
を保つのが難しい。
二重露光法は、変形前後で 1 回ずつ、
同一乾板にホログラフィ記録を行い、2
つの再生像間の干渉を得る。
以上は微小変形に対する方法。微小振動
に対しては、ストロボ法がある。また、
振動振幅が小さい(3∼4 λ )ときは、時
間平均法が使える。振動による変位が最
小となる 2 状態は、物体表面の変形速度
が零となり、この 2 状態が比較的鮮明に記録されることによる。
ダブルバルス法は、Q スイッチレーザなどにより、短い間隔で 2 つのパルス光を発生させ、
これにより 2 重露光する。過度現象や非定常振動の測定が可能である。
77
図 8.7
上図は、ダブルパルス法による発生時の咽頭付近の皮膚の振動の様子である。光源は Q スイ
ッチルビーレーザ、0.2ms 間隔の 2 本の光パルスを利用。
446∼697Hz の周期(∼2ms)の約 1/10 の間隔での測定である。2 つの時点間での変位量の等
しい位置を連ねた線が得られている。高い声を発すると咽頭付近の振動振幅は小さくなってい
る。
---------------------------------------------------
メモ
----------------------------------------------------------
78
8.4 光ファイバセンシング
(1) 光ファイバセンシング技術の特徴と分類
光ファイバは、低損失、広帯域という通信用に必須な特性の他に、軽量、細径、可とう性、
無誘導、絶縁性、耐水性、耐火性、といった特徴も併せ持つ。これら特性はセンシング分野に
とっても有用で、光ファイバを活用した技術、つまり光ファイバセンシング技術(Fiber optic
sensing)が開拓されている[1-7]。
光ファイバセンサの構成は、図 8.8 に示すように 3 つに大別される。最も単純な構成では、
光ファイバは単に情報の伝送路としての役割を果たす。ここでは、上記の光ファイバ自体の特
徴が活用され、狭空間計測、微細計測、電磁雑音下計測、高電圧下計測、生体計測等、従来の
電子計測では適応が不可能であった、あるいは困難であった特殊環境下での新しい計測手段を
提供している。さらに積極的な光ファイバのセンシング応用として、光ファイバ自身をセンサ
として用いるユニークな手法も開拓されている。その代表例は光ファイバジャイロである。第
3の構成は多点型・分布型であり、光ファイバの情報伝送路としての特性を生かし、多くのセ
ンサ信号をひとつの受光器で捉える手法、あるいは光ファイバ全長がセンサとして機能する手
法が開発されている。温度、歪み等の分布センシングが実現されていて、自己診断機能を有す
る構造・材料(Smart structure / material)の基本技術としても注目されている。
光ファイバセンシング技術は、光ファイバ通信技術と兄弟の関係にあり、光ファイバはもと
より、光源、受光器、変調器、そして光ファイバの増幅器や光ファイバレーザ等、互いに同一
のデバイスを活用している。
(2)光ファイバを伝送路として用いる構成
この構成に関する研究・開発例を表 8.2 にまとめた。本構成では、センサ部分の工夫次第で、
多様な測定対象に対応できる。透過型、反射型、アンテナ型に再分類される。各センサの特性
例を表 8.2 中にまとめてある。以下にこれらの内から幾つかを説明しよう。
電圧・電界センサとしてポッケルス効果を有する光学結晶を用いたもの、電流・磁界センサ
としてファラデー素子を用いたものが実用化され、変圧器、遮断機等の電力機器中で実用化が
進んでいる。従来の電気的原理に基づくセンサでは、接地、分圧等に工夫が必要であったが、
光ファイバセンサの登場で様相が一変している。
温度センサとしては、半導体の蛍光の時定数が温度依存性を持つこと等を活用したセンサが、
やはり電力機器用をはじめとして実用化されている。
近年研究・開発が活発な構成として光ファイバグレーティング(Fiber grating)をセンサとし
た温度や歪みセンサが挙げられる。ゲルマニウムをコア部分に含む光ファイバに紫外線を照射
するとコアの屈折率が変化する。紫外線の強度を光ファイバの光軸方向に周期的に照射すれば、
光ファイバ中にグレーティングが描け、これが波長フィルタとして作用する。この光ファイバ
グレーティングの反射波長は、温度や歪みで変化するので、センサとして機能する。温度と歪
みを分離検出するために、2 つの異なる周期のグレーティングを隣接して配置する方法等も提
79
案されている。
(3) 光ファイバをセンサとして用いる構成
たとえば、温度変化は光ファイバの屈折率および長さを変化させる。圧力によっても同様
な変化が生じる。これは光ファイバ中の伝搬光の位相変化を生み出すことになる。光ファイバ
を光路とした干渉計を組み、この位相変化を光強度変化として読み出すようにした光ファイバ
干渉計型センサ(Fiber optic interferometric sensor)が提案・研究されてきた。
このような手法により微少な音響波形等を測定する場合、温度変動等によるゆっくりとし
た光の位相変化は出力変動を引き起こす。そこで、干渉計出力中の低周波成分を光源の周波数
あるいは参照光路用の光ファイバ長に帰還するなどして、微少な音響波に対し、常に最適な感
度を保つ工夫が種々発明されている(図 8.9)。その結果、位相変化を 1 マイクロラディアン
の分解能で計測することも可能で、このセンサ構成により超高感度センサが提供される。従来
手法の感度を数桁も上回る特性をもつ水中音響センサが実現されている(図 8.10)。
光ファイバに特殊な被覆を施すことにより、この他の種々の物理量に対応するセンサも得
られる。たとえば、ニッケル等の磁気歪効果をもつ材料を被覆材に使えば磁界センサができる。
磁界により光ファイバに加わる歪みによって位相変化を誘起させ、干渉計型センサ構成で検出
する。この他、加速度センサ、振動センサ、流速センサ、温度センサ等も開発されている。
光ファイバの光軸方向に磁界が加わると、ファラデー効果により伝搬光の偏波面が回転す
る。この原理に基づく磁界・電流センサも研究されてきた。光ファイバ中に直線複屈折がある
と、偏波面の回転が磁界に比例しなくなり、精度劣化が生じる。これに対する対策として、従
来、単一モード光ファイバを捩って円複屈折を生じさせ偏波面回転を円滑にする構成がとられ
てきた。最近、直接複屈折が通常の石英系光ファイバよりも 2 桁も少ない鉛硝子光ファイバ
(Flint glass fiber)が実現されて、本センサ構成の精度を格段に向上させている[8]
(図 8.11)。
この他、光ファイバに曲げを与える等により、損失変化を生じさせてセンサ機能を実現す
る構成もある。
これら光ファイバ自体をセンサとする構成に関する研究・開発例の中で、最も多くの技術
が蓄積され、実用化が進展しているのは光ファイバジャイロである。
(4) 光ファイバジャイロ
(9 章参照)
光ファイバコイルが、慣性空間に対してその軸の周りに回転した際、このファイバ中を右
周り、左周りにそれぞれ伝搬した 2 光間には、回転角速度に比例した位相差が生じる。このサ
ニャック効果(Sagnac effect)を利用した回転センサが光ファイバジャイロ(Fiber optic gyro:
FOG)であり、数種の方式が研究されてきた[9-14]。
サニャック効果に対する感度は、光ループが取り囲む面積に比例する。第1世代の干渉方
式(Interferometer FOG: I-FOG)では、数百 m から 1km という長尺光ファイバコイルにより
感度向上が図られ、既に実用期を迎えている。ここでは、光ファイバ中での後方散乱や非線形
光学効果により誘起される雑音を低減するために、スペクトル線幅の極めて広い光源、スーパ
80
ールミネッセントダイオード(Super luminescent diode: SLD)が用いられる。第2世代は共振
方式(Resonator FOG: R-FOG)であり、光ファイバリング共振器の鋭い共振特性によって感度
向上を図り、5∼10m の光ファイバ長で航空機の慣性航法用のグレードが達成可能と考えられ、
基礎研究が蓄積されている。本方式では I-FOG とは逆に、狭線幅のレーザを用いる。第3世
代は光ファイバ共振器中で生じる誘導ブリルアン散乱によりレーザ発振を得て、その発振周波
数変化から回転を検出する方式(Brillouin FOG: B-FOG)で、やはり基礎研究が進められている。
I-FOG に関しては、200 度/時程度の分解能のモデル、1 度/時近辺のモデル、0.01 度/
時ないしはそれ以上のモデルがそれぞれ開発され、低・中精度は既に多方面での実用化が進ん
でいる。最新鋭旅客機ボーイング 777 の慣性航法装置にも I-FOG が採用されている。また、
我が国の宇宙開発事業団の TRI-A ロケットの制御にも、I-FOG が 1991 年以来使用されてい
る。このロケットの目的は微小重力下での種々の実験で、サイレントジャイロとして I-FOG
が必須であった。さらに、0.003 度/時という分解能のジャイロが船舶用ジャイロコンパスを
目的に開発されている。このように、航空、宇宙、船舶といった従来からジャイロを必要とし
てきた分野への I-FOG の浸透は着実である。
この流れに加えて、メンテナンスフリー、瞬間起動が可能等の特徴を生かして、I-FOG は
新たな応用分野を創造している。カーナビゲーション、自動走行車の姿勢制御・ナビゲーショ
ン、アンテナ/カメラの安定台、ラジコンヘリコプタ制御、クレーン制御、農業機器の制御、
管路のルーティング、列車/人体等の動きの計測、そして北指儀、等がその例である。I-FOG
を含むカーナビゲーションシステムは、GPS(Global positioning system)が動作できない場所、
地図情報に誤りがある場所等、いかなる場所においても充分な機能を発揮し、最も高性能なシ
ステム構成と言える。ヘリコプタから望遠カメラで地上を捉えた画像をテレビで目にすること
が多いが、あのブレの無い画像は I-FOG によるカメラ安定台が提供している。農薬散布やレ
スキュー用ラジコンヘリコプターの制御にも I-FOG が活躍している。
R-FOG に関しては、雑音要因の挙動把握とその対策に関する研究が蓄積されていて、シ
ステム全体の小型化の研究も進展している[15]。短尺の光ファイバで高感度が得られるため、
干渉方式における最大の問題であるセンシング光ファイバコイル中での温度分布が時間的に
変動した際に生じるドリフトに対して強い。また、波長安定性に優れたレーザが光源であるこ
とも I-FOG に対して優位で、今後の研究の展開が期待される。
光 フ ァ イ バ リ ン グ 共 振 器 中 で 発 生 す る 誘 導 ブ リ ル ア ン 散 乱 (Stimulated Brillouin
scattering)により、リングレーザを得ることができ、右周りおよび左周りに発振する 2 つのレ
ーザ光のビート周波数変化として回転が検出できる。この方式が第 3 世代の B-FOG である。
7 桁にも及ぶ広いダイナミックレンジが要求される航空機の慣性航法用途には、回転角速度に
比例した周波数をジャイロ出力とする必要がある。I-FOG および R-FOG では、このために周
波数シフタ等の光学要素と電気的な信号処理が付加的に必要である。これに対し B-FOG では
直接周波数出力が得られ、ジャイロ系全体として簡略化が図れるものと期待されている[16]。
(5) 分布型・多点型光ファイバセンサ
81
分布型・多点型光ファイバセンサ(Distributed and multiplexed optical fiber sensor)の構
成分類を図 8.12 に、またセンシング原理、応用例等を、表 8.3 にまとめた。
光ファイバ中で生じるラマン散乱のストークス光とアンチストークス光の強度比は温度
依存性を持つ[1,2]。これと時間領域反射光分布測定法(Optical time domain reflectometry:
OTDR)とを組合わせた光ファイバ分布型温度測定システムが開発され、実用化が進んでいる
(図 8.13∼18)。温度精度∼1 度、空間分解能数メートル、測定範囲数 km∼10km 程度であ
る。高速道路トンネル内の火災の検出、高圧送電ケーブルに沿う温度監視、原子力発電装置の
温度監視、等の応用が進められている[17]。
この他、光ファイバ中のブリルアン散乱を用いても温度分布計測が可能である。またこの
ブリルアン散乱現象によればファイバの歪み分布の測定もできる[18]。通信用に敷設された光
ファイバケーブルに加わる歪み分布の計測が実行されている。ここでは、温度や歪みによるブ
リルアン散乱の周波数変化が検出される。偏波維持光ファイバ中の 2 つの偏波モード間の結合
係数を分布計測することにより、光ファイバに沿う圧力分布の測定もできる。これらは光ファ
イバ自体をセンサとして全長にわたる測定を可能にしたセンサ構成で、分布型光ファイバセン
サと呼ばれる。
これに対し、ファイバに沿って多数の個別センサを設置した多点型光ファイバセンサの研
究も進んでいる。ここではセンサ信号の多重化技術が重要であり、時間領域、周波数領域、コ
ヒーレンス領域での手法が開拓されている。両者の中間的な存在として、準分布型センサも研
究・開発されている。ここでは、光ファイバ自体に工夫を施してセンサとする。上記の光ファ
イバグレーティングは、この方式のセンサ構成にとって極めて有効なデバイスとなっている
(図 8.19∼21)。
分布型・多点型光ファイバセンサは、構造や材料分野の研究者からの関心も高い。自己診
断機能を持つ構造・材料の研究に関連してである。実際に、建設中のダムにコンクリートを打
つ際、光ファイバ分布型温度センサを埋め込み、コンクリートの固化に伴う発熱をモニターす
る試みや、橋脚に多点型歪みセンサを設置して車両の通行による荷重変化を測定する実験等も
行われている。
82
透過型
センサ
光源
センサ
マイクロ波強度
反射型
温度, 等
受光器
高電圧
インパルス
温度, 等
︿
センサとしての利用法﹀
音響
血中O2
光源
受光器
位相変化
光源
偏光子
電流
磁界, 等
(ファラデー効果)
偏波面回転
音圧
(マイクロベンド)
ガス濃度
(エバネッセント波)
放射線, 等
光源
損失変化
アンテナ型
カプラ
歪み
温度
圧力
音響, 等
温度
圧力
ひずみ
磁界
音圧,等
カプラ
光源
光源
︿
伝送路としての利用法﹀
電圧・電界
電流・磁界
温度
加速度,等
パルス
光源
センサ
センサ
OTDR等
光源
散乱
温度分布
ひずみ分布
異常点分布,等
受光器
多点型
〈多点型・分布型 光ファイバセンサ〉
図 8.8 光ファイバセンサの構成分類
温
度
歪
み
表 8.2 光ファイバを伝送路して用いる研究・開発例
分布型
83
図 8.9 光ファイバ干渉計の能動型安定法(ホモダイン干渉計)
Jackon 他による
図 8.10 光ファイバ干渉計ハイドロフォンの実証実験
Yurek 他による
84
図 8.11 鉛ガラスファイバによる
電流センシング
(a)
(c)
(b)
(d)
85
分
類
構
成
センシングにあずか
る光ファイバの属性
分布型
光ファイバ全長にわたり、 後方レーリー散乱
どこでも光ファイバ自身
(強度)
がセンサーとして作用し、 後方レーリー散乱
被測定量の変化で伝搬
(偏波)
光の属性が変る
後方ラマン散乱
(強度)
ブリルアン散乱
損失分布
モード結合
光カー効果
準分布型
光ファイバ全長にわたり、
任意の位置に設けたトラ
ンスデューサーにより伝搬光
の属性を変える
同上
光センサーないしは光ファイ
バセンサーを多数個光ファイ
バでつないで、各センサー
からの信号を適当な手
法で分離検出する。
光ファイバは伝送路
としてのみ使用
される
多点型
インラインセンサとして
ファイバグレーティング
が用いられる
トランスデューサ原理
分離技術
使用ファイバ
被測定量
レーリー散乱の温度、
圧力依存性
アンチストークス光の温度
依存性、ブリルアンシフト
の歪み、温度、依
存性
エバネッセント波の吸収
etc.
OTDR
POTDR
OFDR
FMCW
インコヒーレント干
渉計
BOTDR
OCDR
液体コアファイバ
石英ファイバ
偏心コアファイバ
Few-modes
fiber
温度
圧力
歪み
油漏れ
etc.
曲げ損失
マイクロベンディング損
失
エバネッセント波の吸収
その他の損失
ファラデー効果
蛍光
反射スペクトル(FBG)
OTDR
POTDR
OFDR
FMCW
OCDR
多モードファイバ
単一モードファイバ
ドープトファイバ
温度
圧力
放射線
磁界
電流
歪み
水・油
etc.
強度変調型
位相変調型
周波数変調型
etc.
時分割、
多モードファイバ
周波数分割、 単一モードファイバ
波長分割、
偏波維持ファイバ
コヒーレント分割
空間分割
音響波
温度
圧力等、
多数
86
○分布型光ファイバセンサ
・ 分離技術
OTDR: Optical Time Domain Reflectometry
POTDR: Polarization OTDR
OFDR: Optical Frequency Domain Reflectometry
FMCW: Frequency Modulated Continuous Wave
BOTDR: Brillouin OTDR
OCDR: Optical Coherence Domain Reflectometry
左図が OTDR の原理
光ファイバの後方レーリー散乱を時間
領域で測定する。
周波数領域での測定
OFDR
液体コア光ファイバの後方レーリー
散乱の OTDR 測定により、温度分布測
定がはじめて実現された。(1980 年)
図 8.13
・ 光ファイバラマン分布型温度センサ
通常の石英系光ファイバにより
分布型温度センシングを実現
↓(Dakin etal.)
実用化進展
右図が光ファイバ中のラマン散乱
ストークス光
(λ ↑)を反ストークス光 (λ ↓)
図 8.14
Dakin らによる
87
反ストークス光とストークス光の強度比は温度に依存する。これがセンシング原理。
R(T ) =
(
η AS (Z ,T )
⎛ λs ⎞
− hcυ
kT
η S (Z ,T ) = ⎜⎝ λ a ⎟⎠ exp
4
)
・ システム例と測定例
システム例
ビル内変電設備の
温度センシング
図 8.15
(日立電線の例)
センシング例
図 8.17
図 8.16
表 8.18
分布型光ファイバ温度センサによる電力
ケーブル表面の温度分布の測定結果
表 8.4
光ファイバラマン分布型温度センサの特性例
88
・ 光ファイバグレーティングを
センサとした準分布型光ファイバひ
ずみセンサ
グレーティングの反射波長のひずみ
依存性を活用
別に温度センシングも可能
NRL の実験例→
図 8.19
ひずみの分布検出例
4 点多点計測/それぞれの
センサは波長で識別する
図 8.20
5×12=60 ケ
のセンサの多重化例
(NRL による)
図 8.21