海外研修を終えて 北海道札幌琴似工業高等学校 電気科 3 年 岸 なな子 私は、ベトナムという国について、あまり 知らないまま研修に参加してしまいました。 それゆえ、ベトナム戦争のため平均年齢が 28 歳であることや、燃えてしまう可能性のある 紙幣を蓄えるのではなく、どの家庭でも純金 を蓄えていることや、日本のような発展を目 指し、日々目を見張るような成長を遂げてい ることをあまり理解せずに、ベトナムの地を 訪れました。研修ではクチのトンネルを視察 し、しゃがまないと通れないようなトンネル を実際に通りました。アメリカ軍の攻撃にも 耐え抜いたクチの人々の決して折れない心を 体感し、統一会堂で当時の大統領の戦略も見 て、ベトナム戦争の戦跡を痛いほど感じてき ました。予備知識もないまま訪問してしまっ た私にはかなり衝撃的で、平和に暮らしてき たいままでの人生がとても幸せだったことに 気付きました。ベトナムでは水道水も飲めま せんし、シャワーからお湯が出ることも当た り前ではありません。また、社会主義国なの で私たち日本人よりももっと『自由』と呼べ るものは少ないはずです。それでも、交流し た大学生と竹とんぼで遊んだことや、お互い の言葉がわからないなりにも話に花を咲かせ 笑顔になれたこと、見学させていただいた企 業の 5S や品質改善に取り組む姿や、その人 たちの明るさに触れ、強い気持ちが自分の中 に芽生えるのを感じました。 『この研修で得た ものを、これからの自分や後輩、そして周り の方に繋ぎ、 糧にしていかなければならない』 と。 約一週間という短い期間で、ここまで自分 が変化していくのを実感したのは初めてです。 ともに研修をした仲間ともこれほどまでに仲 を深めることができたのも、奇跡に近いと思 っています。私は本当に何物にも代えがたい 体験をしたのだと、日本で過ごし、改めて感 じました。ベトナム、そして海外に対する気 持ちが変わり、私の視野も広がりました。ベ トナムでのもう二度と体験できないであろう 経験や、仲間との思い出は、きっと生涯忘れ ることはありません。 「46℃の暑さに負けない!」 (統一会堂にて) 「かなりモテました。 」 (Hanoi Industrial Vocational College にて) 「とても気さくな方たち」 (TBM-MINH PHAT にて)
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